| 第153回臨時国会 |
| 2001年10月18日 総務委員会 |
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| 総務大臣 片山虎之助君 |
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| ○又市征治君 社会民主党の又市征治です。 きょうは、地方の税財政問題、特に交付税問題に絞って大臣にお伺いをしたいと思います。 まず初めに、小泉総理やあるいは塩川財務大臣らが五月段階でいわゆる地方交付税一兆円削減発言を行って、片山大臣、あなたはその後、この小泉総理などの、地方交付税の仕組みは誤解されているんだろうとして内閣の中で軌道修正を図られた。つまり、地方交付税は法律によって、地方財政計画に基づいて毎年の総額が定められるものであって、頭から一兆円を削るとか何かはできないと、こんなふうに軌道修正をなさってきたというふうに思いますが、このことに間違いございませんですね。 ○国務大臣(片山虎之助君) 今、委員言われましたように、私は報道が必ずしも正確でなかったんではないかと思うんですけれども、今から思うと。 ただ、一斉に交付税一兆円カットだとか出ましたですよね、テレビ等にも。私は心配になりましたので、その後の直近の閣議で総理と財務大臣に、報道が一部されて大変地方に動揺と混乱が起きているけれども、これは、総理、こういうことではありませんね、あなたは一兆円カットなんて言われませんねと言ったら、言っていないと言いました。それから、塩川大臣には、釈迦に説法でしょうけれども、地方交付税ということは国の都合で頭から一兆円削るとか何%カットするような性格のものじゃありませんよ、これは地方財政計画の策定を通じて積み上げていってその財源不足額を補てんするものですから、それは御承知ですねと言ったら、そのとおりですと。皆さんそれで御理解いただいたと思います。 ○又市征治君 そこで、今もお話がございましたが、地方の財政的な自立を支援をするというのが総務大臣の職責ですから、そういう点で、先ほども議論は出ましたけれども、地方交付税制度は堅持をする、改革という名によって地方に財政的打撃を与えることはない、こういうことを御確認いただけたと思うんですが、それでよろしゅうございますね。 ○国務大臣(片山虎之助君) 地方交付税制度は堅持いたしますし、来年度の地方財政計画策定を通じまして必要な地方財源は確保いたしたいと、こう考えておりますが、委員、今こういう構造改革で、財政再建、財政構造改革ということで来年度は国債を三十兆円限度にしようと。こういうことになりますと、やっぱり国の歳出あるいは地方の歳出も一定の合理化、効率化を図らざるを得ないんですね。その結果によって、地方は国の歳出の影響が七割ですから、委員よく御承知でございましょうけれども、国の歳出のカットによって地方の歳出も減ることはありますし、地方単独事業の我々は合理化を考えておりますから、そういう結果として、地方交付税の縮減ということは結果としてはあり得ると、そこはぜひ御理解いただきたい。 それからもう一つは、地方交付税そのものについていろんな議論があるんですよ。例えば、小規模な団体の方が割得になっているとか、あるいは事業をたくさんやれば、財政力を考えずに、その方が交付税がふえるとか、例えば税収確保の努力をしたらそのふえた分だけ交付税がかなりな割合で減るとか、そういうことで自立自己努力についてマイナスになっているではないかという御批判、御指摘がありますから、その点については我々も関係のところと、地方の六団体等の意見も聞きながら交付税制度の見直しを、量を落とすんじゃありませんよ、総量を少なくするんじゃなくて、中身の見直しはやりたいと、こう思っております。 ○又市征治君 そんなふうに言われると少し問題があるんですが、これまでの地方交付税制度はしっかり守っていくと、こうおっしゃりながら、しかしその後も、大臣が今お話しになったような幾つかどうも微妙な発言があるので、総理大臣や財務大臣とは手法は違うけれども、地方財政を圧縮をしていこうという意図がどうも見え隠れしているように私は見えてしようがない。 そこで、八月三十日に片山プランが出されまして、その中で地方交付税の改革について三つの方策が打ち出されていますね。 時間がないのできょうは二つだけお伺いをしたいと思うんですが、まず第一番は段階補正の見直しの問題ですが、これは小規模な自治体にとって大変大きなマイナスになってくるということが懸念されるわけですが、これはどうされるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) まだ正式な結論を得ているわけではありませんが、やや、これはいろんな見方、考え方ができますけれども、小規模な方が相当な優遇の今仕組みになっているんですね。だから、それをどの程度どうなのかという実態を踏まえながら、改善を図りたいと。やめるということではありません。段階補正は続けますけれども、段階補正の程度について検討させていただきたいと思っております。 ○又市征治君 これは答弁要りませんが、段階補正をそういう意味ではやりながらと、こうおっしゃるんですが、随分と見直しを進めますと、明らかに市町村合併を強制するペナルティー的な手段、こういう格好にも見られかねないわけでありまして、小さくても歴史や、あるいは伝統や文化を生かしながらそれぞれの特色ある町づくり、こんなことを進めておる町村がどんどん不利にされるようなことがないように、これはやっぱりきちっとしてもらいたい。 とりわけ、何でも構造改革と言われて、そういうことを理由にもしこの市町村合併というのが強要されるのであるとすれば、これは結局、長い目で見ますと、地方のそういう意味では改革の努力というものを弱めることになるし、この合併問題はきょうは触れませんけれども、改めてまたどこかの機会でやりたいと思いますが、そのことはちょっと申し上げておきたいと思います。 そこで、この二つ目に出されているのが留保財源の問題ということなんですが、どうもウルトラCで来年度からやろうということなのかなと、こう思いましたが、本当は一体これはどういうねらいなのかということをお聞きしたいわけです。 自治体の税収努力を伸ばそうというのはどうも表向きであって、実際は基準財政需要額を圧縮するんじゃないのかという自治体側で実は不安が広がっている、これは現実であります。というのは、留保財源の拡大はイコール基準財政収入額の減少ということになる。そして、それと同額の基準財政需要額を圧縮をすることになるんではないのか。留保財源を仮に一〇ポイントふやすというか、ということにしますと、私の試算ですが、三兆五千五百億余り、こういうことになるわけで、基準財政需要額の七・五%もの圧縮に当たるということになってまいります。 しかし、基準財政需要額は、先ほど来もお話しされているように、自治体のナショナルミニマムの額であり、国の意向で突然減らせる性質のものではないわけでありまして、基準財政収入額を減らすのならばその分は交付税額をふやしてカバーするのは当然じゃないのか、こういうふうに思いますけれども、御見解をいただきたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) 今、御承知のように、税収の基準財政収入というのは都道府県の場合には八〇%見ているんですね、市町村が七五%で。残りの二〇パー、二五パーは、これは国の方が、ナショナルミニマムというのでもないんですけれども、国の方がこれだけのサービスをしなさいということ以外に充ててください、自由にお使いくださいと、独自に、こういうことなんですね。だから、留保財源率を下げるということはそれだけ、見直すということはそれだけ自由度を増すということなんですね。 今一番問題は、税収がふえれば交付税が減るんですよ、簡単に言うと。税収がふえれば交付税が減る、税収が減れば交付税がふえると。そうなると、税収努力のインセンティブが余り働かないんですね、自立自己努力ということについて。だから、そこを全体の見合いの中でどう考えるか。我々は、この留保財源率をいじるということは圧縮のためじゃありません。税収努力、自立性をもう少しその意欲を持っていただきたい。圧縮するためにはやりません。 そこはぜひ誤解のないように、その辺は地方の意見も十分聞いて検討いたします。 ○又市征治君 そこで、今の経済状況と地方との関係ですね。ちまたでは、それこそ週刊誌でも言われていますが、小泉不況と言われる、こういう言葉さえ出てきておりますが、最低の経済状況になってきています。 そんなもとで、失業率は先月も五%、こういうことで史上最悪に張りついているという状況にあるわけです。完全失業者の定義自体にも大変問題がある。これに、いわゆる完全失業者に求職活動をあきらめた人を加えると一〇・四%になる。これは内閣府がホームページで解説をしているわけですが、これは実は総務省の資料を使って内閣府がこういうふうに言っているわけですね。 こうした不況の影響は非常に弱者に対してより厳しい影響を及ぼしているわけですが、地域でいえば交付税に多くを頼っているような小さな自治体、こんなことになることは御承知のとおりであります。こうした農村だとか山村あるいは地方都市では、公的な事業だとか雇用が地域の経済活動を守る最後のとりでになっている、こういう地域も結構あることは大臣御承知のとおりであります。 こうしたデフレ経済のもとだからこそ、財政出動をやるのならば、銀行への資本注入などというこんなばかな話じゃなくて、もう少し地域経済を活性化させる、こういう方向であるべきじゃないのか、こんなふうに私は思いますが、大臣の所見をお伺いしたいと、こう思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) 確かに、地方財政が少し、何といいますか弱ってまいりますと地域経済に影響があることは事実ですね。あるいは、公共事業の削減ということが地域経済にまたいろんな影響を与えるということも私は事実だと思います。だから、その辺は総合的に考えにゃいけませんが。 いずれにせよ、しかし構造改革をやるということが本当の中長期の景気回復には必要なことなんで、これはこれでやっていきますけれども、同時にセーフティーネットという、雇用ですよ、確保する、あるいは中小企業の面倒を見ていく、それからさらにはやっぱり新しい産業、新しい雇用の機会を創出していくということを、ベンチャービジネスその他に頑張ってもらって、そういうことを私は総合的に進めていかなければいけないのではないかと、こう思っておりますし、その中で地方の役割は大きいですからね。 だから、来年度ぜひ、地方財政が支障がないように、地方団体が財政運営に困らないように、ぜひそれは努力いたしたいと思いますし、特に今度の補正で地方に選択をして、臨時雇用を創出してもらうという、何千億になるのか、これから詰めていくわけでありますけれども、そういうこともやっぱり地域経済あるいは地方の失業の救済という意味が大変強うございますので、これは中心は厚生労働省になるのかもしれませんけれども、我々も、総務省も一体となって。それで、場合によっては国は恐らく国費丸々ということになると思いますけれども、それに地方が自分のお金を継ぎ足して新たに雇用を創出するというのは、それも大いにやってもらおうと。これは地方によって事情は違いますよ、お金のぐあいが違いますから。 だから、そういうことも今検討しておりまして、いずれにせよ今度の臨時の地方における公的雇用創出については、できるだけ地域経済にプラスになるように、地方にとって自由にできるように、そういうふうに努力いたしたいと、こう思っております。 ○又市征治君 そこで、大臣は先日の所信表明で、「税源移譲を含めた国と地方の税源配分の見直し」をすると、こんなふうにも述べられました。これは、地方分権推進委員会の長きにわたる討論のその意味では結論でもありますし、また地方六団体などからも非常に強い要望がずっとかねてからあった、こういうことでもあるわけでありますが、分権による行政改革の本筋、こんなことをして、こうした御努力に対しては一定の私ども評価をしているところであります。 そこで、こうした税源配分、つまり歳入構造の改革について、八月三十日の片山プランでも、国税と地方税の比率を一対一にすることを目指して、国税である所得税の一部を住民税に移譲するとか、あるいは消費税の地方配分を拡大をするとかなどのこういう提案をされておるわけですが、現段階において、さらにもう少しこうした地方の財源を厚くしていく、こういう道、あるいはこの片山プランでされたことのもう少し具体的な、さらにその後の検討状況など、これもお聞かせいただきたいと。 ○国務大臣(片山虎之助君) 私はかねがね、二十一世紀は地方の時代にすると。地方の中でも市町村の時代にすると。そのためには、権限や事務の移譲、再配分は一応一区切りついたので、去年の地方分権一括推進法で、あとは税財源だと。 今、税財源は、又市委員お詳しいわけでありますが、国が六、地方が四ですよね。六、四。ところが仕事は、これは年度によって違うんですけれども、平均的には地方が六五で、国が三五ですよね。だから、六〇取っているのに三五しか仕事をしていないんですから、二五が国から地方に流れているんです、簡単に言いますと。それが交付税と国庫補助金ですよ、国庫支出金。 それで、交付税の方は一般財源で、ひもがついていない。補助金の方はひもがついていると。だから、そういうことからいうと、まず国税の六、地方税が四というやつを、それを国税を移譲してもらって地方税をふやしていくと。できれば五対五にしたいと。一対一にしたいと。それ以上もらいましても、やっぱり東京や大阪ばっかりふえて地方が、普通の地方が、普通の地方というのもおかしいんですが、大都市圏でないところの地方がそれほどふえないんですよ。だから、そこで一対一にすると。それでも、今七兆五千億国税から地方税に移譲してもらわにゃいかぬのですよ。 それはなかなか今の状況では、御承知のようにことしもプラス成長が、どうもマイナス成長にならざるを得ないと。こういう状況の中で、補正をするための財源に今もう皆さん非常な知恵を絞っているわけですよね。そういう中で直ちに税源移譲と言っても、私はなかなか現実的な議論にならないんじゃないかと。しかし、議論はしますと、地方分権改革推進会議その他で。あるいは、経済財政諮問会議の中で。そこで骨太の方針をまとめるときに大議論をやって、やっと税源移譲を書いてもらったんですよ。これがシンボルだと言った、私は。そこで、それは皆認めて税源移譲と書いたんですが、今度は、その税源移譲という方針は決まりましたので、これからレールを敷いていかにゃいかぬと、こう思っております。 そこで、国税から地方税に、一対一にするためには、やっぱり私は地域的に偏在性のない安定した税が望ましいと。そうなりますと所得税なんですよ。法人税は上がり下がりが大きいから。だから、法人税を住民税に、特に個人住民税に移譲してもらいたいと。それから、消費税はもう御承知のように今五パーですから、四対一ですよ、配分が。これを地方の配分をふやしていただきたいと。それで、地方独自では固定資産税をしっかりいたしたい。法人事業税を外形標準化したいと。こういうところが大きい私は地方税拡充の目玉ではなかろうかと、こう思っております。 しかし、全体にやっぱり構造改革をやって、公がやる分野、税金でやる分野の縮小を図らないとなかなか大変だと思いますね。それをやらずに、税をふやすということで国民の理解が得られるのかなと、こういう感じがしますから、やっぱり歳出構造の見直しということは、私は国も地方も避けて通れないんじゃなかろうかと、こういうふうに思っておりまして、特に地方の場合には地方単独事業、もう豪華な箱物だとかよく言われますけれども、テーマパークだとかその他いろんなそういうことについて、必要なものはやらにゃいけませんけれども、私は見直していって、本当の生活インフラを拡充していくことが地方単独事業のあるべき方向ではなかろうかと、こう思っておりまして、それも今、財政局長来ておりますけれども、いろいろ今検討してもらっているところであります。 ○又市征治君 最後になりますが、さっきからお述べになった問題を含めて、地方交付税の制度改革の問題まとめて言わせていただくならば、帳じり合わせでなくて、地方税源の拡充とセットでやらないとこれはいけない、こんなふうに大臣もお考えだと、こういうふうにお聞きをしてよろしいのかどうか、最後にお聞きをしたいと思います。 まだ、この交付税の問題は極めて重要な問題でありまして、きょうは非常に時間も足りませんから、ちょっと中途半端なことしかお聞きできませんでしたが、まだまだ議論をすることがたくさんございますから、引き続いてまた質問させていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。最後に御答弁。 ○国務大臣(片山虎之助君) 基本的には、私は地方税の充実が第一ですね。地方税を充実していく。そういう見合いの中で国庫支出金を縮減していく。国庫支出金、ひもがついた方ですね。 それで、地方交付税は今二つの役割を持っているわけです。財源保障と財源調整と。財源保障の方を縮小していく。財源保障の方は主として地方税でやると。財源調整の方は残ります。だから、地方交付税はどうしても堅持しなきゃなりませんが、どっちかというと、財源調整の方のウエートを高めていく、こういう必要があると思います。 それから、国庫支出金については国と地方が割り勘で持たなければならないものについて、これは残していかなければいけません。例えば社会保障や教育は、公共事業はこれは考えなければいかぬと思いますけれども、そういうふうに考えております。 |
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