| 第153回臨時国会 |
| 2001年11月8日 総務委員会 〜地方公共団体の特定の事務の郵政官署における 取扱いに関する法律案〜 |
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| 政府参考人 郵政事業庁長官 足立盛二郎君 |
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| ○又市征治君 社民党の又市征治でございます。 今回の法案で、自治体の業務である戸籍や住民票あるいは課税証明書などの引き渡しの事務が郵便局で扱うことができると、こうするわけですが、その場合に、主権者としての自治体住民から見ての問題点があると思うんです。戸籍など六つの事務について住民監査が及ばなくなるんではないかという問題が出てきます。委託した事務に絡んで不法行為だとか、先ほどから出ています他用途利用の問題、あるいはプライバシーの侵害等があっても、国家公務員の行為だから自治体住民として住民監査が及ぶことができなくなるということになるんではないのか。この意味で、従来の民間への委託ももちろん問題ですけれども、それ以上に、予想していなかった、こういう形で住民主権の制限が出てくるということになるんだろうと思うんです。 したがって、これを防ぐために、委託した事務に限り、たとえ郵政官署であっても直接または間接に監査請求ができるという新しい法体系をつくる必要があるんではないのか。地方と国とは対等だという地方分権の考え方からいえばこれは当然の法理になるんではないかと思いますが、大臣、いかがですか。 ○副大臣(遠藤和良君) この法律によりまして郵便局において取り扱うことができる事務については、地方公共団体からの例えば取扱手数料の支払い等につきましては、これは従来どおり、当該地方公共団体の財務会計上の行為として住民監査請求の対象になります。したがって、そこで請求をして地方公共団体に説明を求める、これは可能でございます。 また、郵便局が受けている執行自体については、おっしゃるとおり住民監査請求の対象にならないんですけれども、委託した側の市町村から郵便局に対して事前に報告を求めたりあるいは指示をすることはできるわけでございまして、地方公共団体に対して住民が直接監査請求ができるということでございますから、そこで総務省に委託した業務はどうなっているかということは、地方自治体の方に監査請求していただければ明らかになるものだと、このように考えております。 ○又市征治君 次に、今回の法案で限定列挙されております戸籍、住民票など六つの業務については、いずれも今ほども申し上げてまいりましたようにプライバシーにかかわる大変重要な問題、案件でありますから、郵便局あるいはその局員という従来住民が予想していなかった相手にそれを委託をする、規約を結ぶということになるわけですが、そのことを行うかどうかについては当事者である住民や少なくとも議会の合意、これは第二条の二項に挙げられておりますが、これが必要だということになります。 したがって、プライバシーの考慮だとか地域事情などによって自治体が自分の判断で六つなりあるいは三つなり、また全面的に委託をしないとか、こういう選択をすることができる、こういうふうに思うんですが、この点、確認を願いたいと思います。 ○副大臣(遠藤和良君) 御指摘のとおりでございまして、これは業務を委託する側の地方自治体が決められることでございまして、六つ全部するか全部しないか、あるいは一つだけにするか三つにするか、それはすべて地方自治体の御判断で決定できるわけでございます。 ○又市征治君 法案には地方公共団体の事務の合理化に資するとも書いてあるわけですが、これは先ほど来からいろいろと議論になっていますが、発行するのはあくまでも自治体の職員でありまして、だから事務の量が減るわけではないし、ファクスの通信費だとか郵便局に支払う手数料も必要になってくる。つまり、経費増になるわけですね。なぜそういうふうに言われるのか。 そういう意味で、自治体の側のものを合理化をするとするのならば、これによって、先ほどからもちょっと出ていますけれども、大変危険だと思うんですが、支所や出張所を廃止するという、こんな話が飛び出していますけれども、支所、出張所というのはこのことだけやっているわけじゃありませんで、住民との接点で、戸籍などのこうした事務だけではなくて多様な仕事をやっている、こういうことなんだと思うんです。ちょっと余り軽々な話はやめてもらいたいと思うんですが。 そこで、この六つの事務の郵政への委託化を理由に支所、出張所の廃止に持っていくような、そんな指導を総務省としてするわけじゃないんでしょうね。お答えいただきたいと思います。 ○副大臣(遠藤和良君) この法律によって出張所を廃止するように指導することは全く考えておりませ ん。 これはあくまでも住民の利便性をよくするということ、それが結果的に地方公共団体の効率化等に資するであろうということは考えられるわけでございますけれども、こちらが進んで、これができるんだから出張所は廃止しろなどということは全く考えておりません。 ○又市征治君 この問題と市町村合併の関係についてお聞きをしておきますが、六月十二日の衆議院の総務委員会で、総務大臣はこれをもって合併の一つの推進力にしようとは考えておりませんと、こういうふうに御答弁されているわけですが、全く私もそのとおりであって、本末転倒になってはならぬと、こう思いますが、この点をもう一度確認を願いたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) いや、これをすることによって、この推進によって市町村合併を進めようなんということは考えておりませんが、市町村合併するとやっぱりサービスが手薄になるという、そういうアンケートなんかを見ますと、住民の皆さんの御意向がありますから、結果としては郵便局の委託によって手薄さが少なくなる、それは補えると、こういうことはあるかもしれませんね、結果として。 ただ、これをやるから合併を進めようなんというのは、それはもう全然、結果としての私は関係だと、こう思っております。 ○又市征治君 ところで、郵政の公社化などの問題についてもう少しお聞きをしていきますが、公社化とそれから民間開放の内容、この国会審議のスケジュールについてちょっとお聞きをしたいと思うんですが、最近の国会審議の記録を読ませていただきますと、ちょっと一般の理解と大臣などの答弁との間にずれがあるんじゃないかなという感じがいたします。 一つは、内容、条件の問題でして、民間業者にもユニバーサルサービスを課すのかどうかという問題、一番重要な問題についてまだ明言をされておりません。 それからもう一つは、時期の問題ですけれども、公社の発足は基本法で二〇〇三年と決まっているわけでありまして、したがってその法案の提出は明年一月の通常国会に出されるんだろうと、こう思いますが、そして民間参入のあり方についてもこの公社法案と一体に出されるんだろうと、こういうふうに理解をしているんですけれども、これは六月十二日の衆議院の論議でも大臣から答弁をされています。 この六月十二日から見てみますと、もう四カ月余りたっているわけですが、もう通常国会まで時間がないわけですね。この国会でむしろ基本的な、そうしたユニバーサルサービスの問題なり、あるいは法案提出の関係をきちっと出されるべきじゃないのか、こういうふうに思います。 そう考えてまいりますと、ちょっと気になるのは、この六月十二日の記録を読ませていただきますと、片山大臣の発言ですけれども、「まとまったら、必ず国会に出して、皆さんの御審議を仰ぎます。」と、これはいいんですが、続けて、「十五年中ですから、締め切りの期限は。それをぜひお考え賜りたい。」というふうに、こう言われているわけです。 これは、大臣、民間業者にもユニバーサルサービスを課すかどうかについては、公社化法案提出より後でいいというふうにおっしゃっているのか、二〇〇三年の公社化の実施のぎりぎり前でよいのだという、こういう意味なのか、ここのところをちょっと明確に御答弁をお願いをしたい。 ○国務大臣(片山虎之助君) 今、公社化のための研究会を開いておりまして、十二月中には御意見を承って、大まかな制度設計は年内にしよう、十二月中にしようと、それを法案の形にして通常国会に出させていただいて、来年の一月から始まります通常国会中に御成立させていただければ大変ありがたい。通常国会というのは百五十日ありますから、一月の開会冒頭に出すということももちろんありましょうけれども、それは二月でも三月でもそれはいいと思いますが、いずれにせよ年内に制度設計はする、こういう考え方で進んでおります。 そこで、基本法の中には民間参入について検討しろと、こういう条文がありますから、まさに今検討しておりまして、どういう形の民間参入をやるのか、その民間参入をした場合に、委員御指摘のように、ユニバーサルサービスを義務づけるかどうか、ここは大変なポイントなんです、今。 今、公社化研究会でけんけんがくがくとやっておりまして、いずれにせよ十一月の、十一月というと今月でございますが、今月の半ばには骨格をパブリックコメントにかけようと、こう思っておりますし、総理の方の郵政事業懇の方でも意見が言いたいというものですから、意見を言っていただくようにしようと、こういうようにしておりまして、そこがポイントですよ。これは今、公社化研究会で検討の過程ですから、私の意見はありますけれども、それはきょうここで言わせていただくのはちょっと遠慮させていただきたい、こういうふうに思っております。 そこで、民間参入の場合に法案が要るか要らないか、これもいろんな議論があるんです。しかし、やっぱり法律があった方がいいのではないかという意見の方が強うございますので、そういう方向で今検討いたしております。 いずれにせよ、法案でまとまれば国会で御審議を賜る、当委員会で御審議を賜る、こういうことになりますから、できるだけ国民の期待に沿えるようないい公社をつくる法案にいたしたい、こういうふうに思って今鋭意努力しているところでございます。 ○又市征治君 今の確認ですが、年明けにあわせて出すと、通常国会にユニバーサルサービスを守っていくという方向で、この法案を出されるときに同時にそこら辺は出されるということですね。そういうふうに承っておきます。 時間がありませんから、次に、ちょっと特定郵便局の問題…… ○国務大臣(片山虎之助君) 委員長、ちょっと済みません。 ○委員長(田村公平君) 総務大臣。 ○国務大臣(片山虎之助君) 今、又市委員が言われましたが、法案は出します。年明けといって、年を明けるとずっと一年年明けですからね。 ○又市征治君 通常国会。 ○国務大臣(片山虎之助君) いや、だから通常国会には法案を出します、公社化法案は。 民間参入については、これは今どういう形か結論が出ますれば、法律が要るとすれば、これも合わせるのか少し時期がずれるのか知りませんけれども、法案ならもう御審議をいただくのは当然だと。 それから、ユニバーサルサービスを課すべきという有力な意見がありますが、いろんな意見がありますから、民間参入の場合に民間の事業者の方にユニバーサルサービスを課すかどうかについてはそういう意見が、かなり強い意見がありますけれども、別の意見がありますので、現在、公社化研究会で検討中でございまして、はっきりした結論はまだ出しておりません。 ○又市征治君 ですから、そのユニバーサルサービスは何としても国民のために一番大事な問題ですから、守るという方向でひとつ努力をいただきたいということで要望しておるわけですから。 時間がなくなってまいりますから急ぎますが、この法案で最も変化が起きてまいりますのは、一万九千近い数の郵便局、特定郵便局ですよね。なぜなら、市役所だとか役場、出張所から最も遠いとか、住民が証明書をとりに行くのには不便なところですから、したがって一番この特定郵便局というのが利用されるということが予想されると思います。 これが、先ほどもありましたように、今重大な疑問あるいは疑惑など、こういうのが寄せられているわけですけれども、それは、さきの高祖前議員派の選挙違反のように、郵政の機構そのものが第四事業と言われるほどに大々的に選挙違反をやっていたという、こういう格好で言われて、特定郵便局長会がその温床になっていたと、こういうふうに言われているわけです。 そこで、この法案で住民のプライバシーの一端を受け持つことにもなるこの特定郵便局について、二度とそのような国民への背信行為が行われないように、こういう立場から幾つかお伺いしておきますが、一つは土地、家屋の借り上げについてお伺いします。 一万九千の特定郵便局のうち、一万七千局で土地や建物を借り上げているという状況にあります。平均しますと年額四百八十万円、月にして四十万円ですね。これは高いか安いか、私は高いように思うんですが、これがいわば特定郵便局長の副収入になっているということなわけですが、このことは本当に適切だというふうにお考えになっているのか、他の方法を考える、そういうお考えはあるのかどうか、これが一つ目です。 二つ目に、渡し切り費の問題でありますけれども、この渡し切り費の項目のうち、営業物品購入費だとか各種研修会費だとか役員局分などの項目が選挙対策などに使われた実態が報道されて、当局もこれを事実上認めて全国調査を始められたということですが、大臣が、先ほどもありましたように、十月二十六日の記者会見で渡し切り費の廃止を打ち出した、こういうことになっているわけですが、概算要求では九百三十八億円がそのままになっています。 そこで伺うのは、調査をさせると、こうおっしゃって二週間近くたったわけですが、一体どこまでおわかりになったのか、年末まで調査だということだとすると政府予算案の作成に間に合わないということが起こってくるんじゃないのか。つまり、九百三十八億円のうちどのぐらいが不要だというふうに考えておられるのか、疑惑のあったこうしたものについてどのぐらい削れるというふうに思っているのか、そのことの整合性が年末まで調査をやっていたんじゃ政府予算案に間に合わないということが出てきますから、どういうふうに今の段階でお考えなのか、お聞きをしておきたい。 それから、この問題の三つ目ですが…… ○委員長(田村公平君) 又市議員、時間が来ております。 ○又市征治君 はい。総務庁による行政監察、これは平成十一年の八月にやられているんですが、特定郵便局ではなくて簡易郵便局でもよいのに特定局にしている例が住宅団地内、大都市部で見られると、簡易郵便局の方が経営面で経済的なのだから簡易局にして設置するように検討すべきだというふうに思うわけですが…… ○委員長(田村公平君) 時間が来ております。 ○又市征治君 はい、わかりました。 これはどういうふうに検討されているかをお聞きしたいと思います。 ○委員長(田村公平君) だれにお聞きするんですか。 ○又市征治君 一番最後に大臣にお聞きします。あとは事務局に。 ○委員長(田村公平君) 手短に答弁をお願いします。 ○政府参考人(足立盛二郎君) 特定局舎の借料につきましては、不動産鑑定手法の一つであります積算法とかあるいは賃貸事例比較法ということでありまして、これは不動産鑑定士にもきちんと見ていただいてチェックしていただいておるものであります。また、土地の評価額等の変動がありますので、三年に一回の見直しを行っております。 現在、公社へ向けて事業経営全般につきまして徹底的な見直しをするという観点で取り組んでおりますので、現在八百三十八億円ばかりになっておりますこの局舎料につきましても、現時点で改めてその借料の算出方法について改善する余地はないか、あるいは新しい局舎の面積の算出につきましてもっと抑制する方法はないかといったことの観点から検討をしてまいりたいというふうに思っております。 ○国務大臣(片山虎之助君) 渡し切りにつきましては、公社になったらいずれやめようと、こういうことでございますが、いろんなことの指摘もありますので一年前倒して来年度から廃止いたしますが、廃止するのは渡し切りという簡易な会計処理法でございまして、会計処理としてはやるわけですから、予算の方の九百三十八億が必要な経費として要求したものですから、これを減額するつもりは全くありません。経理の仕方は渡し切りでやらないと、こういうことでございます。 それから、簡易局の設置については、なるほど行政監察の勧告はありますが、これは簡易局をつくれということじゃないんですよ。簡易局というのは、先ほど言ったようにばらばらなんですよ。ばらばらで、特定局をやめて簡易局をつくるなんと言ったら、地元がみんなわあっと反対ですよ。 だから、委員の御趣旨は私はわかりますので、委員の御趣旨を踏まえて、今後、特定局、簡易局のあり方について検討してまいります。 |
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