| 第153回臨時国会 |
| 2001年11月20日 総務委員会 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案 |
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| 政府参考人 |
行政改革推進事務局長 郵政事業庁長官 |
西村正紀君 足立盛二郎君 |
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| ○又市征治君 社会民主党の又市征治でございます。 人事院勧告制度と公務員制度改革についてお伺いをしてまいりたいと思います。 初めに、労働基本権のあり方と当事者能力の問題についてでございますが、公務員制度改革で、人事や給与などの制度も改革をやるということであるならば、今ほど片山大臣からも制度疲労もあるというお話でございましたが、そういう形でやろうというのであれば、OECD二十九カ国初め世界の多くの国々で公務員労働者に労働三権が保障されておる。当然我が国においてもこの中で労働三権は回復すべきである、これが私どもの党の基本的な方針です。 そこで、人事院総裁にちょっと聞きにくいことをお聞きしますが、どうも人事院はこの考え方に反対だという仄聞をするわけですが、もし、人事院を存続するために反対だとするならばとんでもないことでありまして、総裁、真意はどこにあるのか、ひとつしっかりとお聞きをしておきたいと、こう思います。 また、行革推進本部は五十六回も組合側と協議をしたというふうにお聞きしますが、相当組合側と隔たりがあるというふうに聞くわけでありまして、この基本権問題、どこまで考えているのか、この点もお聞きをしたいと思います。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 労働三権を回復するかどうかという話になりますと、回復したときに国民生活にどういう影響があるだろうかということをやはり執行部の責任者としてはやっぱり考えるだろうと思うんです。 それで、執行部の責任者として、もし、回復してもいいんじゃないかと、こう言えば、仮に混乱が起こったときに責任とらされるということになりますので、なかなか執行部の責任者としては回復に賛成ということは言わないだろうと思うんです。恐らく、片山大臣もそのようには言わないだろうというふうに思います。 私は、ただ、この問題というのは公務員制度の根幹にかかわる問題でございますので、回復する回復しないという議論については、いろいろな人がいろいろな立場から御議論いただくということで結論を出していただければどうだろうというふうに思います。 ただ、そのときに、いつも申し上げていることでございますけれども、その結果、整合性のとれた制度にしておく必要がある。それでないと、公務員の勤務条件というのがきちんと適正に守られないということになりますので、いずれの結論になりましても、整合性のとれた制度にしておくということが大切じゃないかというふうに思います。 ○政府参考人(西村正紀君) 労働基本権の制約のあり方でございますが、何度も申し上げておりますように、給与制度を初めとする勤務条件に関する制度が具体的になった段階でこれを検討していくという問題だと考えております。今、鋭意努力をしております。 また、職員団体とも、回数だけではなく、実質的にも十分議論をしておると思っております。できるだけ理解をいただくようにこれからも努力をしていきたいと考えております。 ○又市征治君 公務員制度改革では労働基本三権は回復をする、少なくともそれに近づけるという改革でなきゃならぬ。今ほど人事院総裁からもそういう整合性という問題を出されていますが、それは労働者側も当局側も交渉当事者としての決定権を持つということが必要なんだろうと思います。 そこで、事務局長にまたお伺いしますが、さきの衆議院での我が党の質問に対して一部答えておられませんのでもう一度伺うわけですが、公務員制度改革の基本設計では、「各府省の人件費予算は、各給与項目ごとに、」云々と書かれておるんですが、したがって、もし基本設計のとおりに新制度を決めていくということになるならば、予算の範囲内で能力給だとか職務給及び業績給は各府省で独自に決めるということになる、そのとおりですね。 ○政府参考人(西村正紀君) 基本設計では、基本的な考え方は、基本設計というのは各府省が自主的に組織、人事、運営制度を設計、運用するということと責任ある人事管理体制の確立ということを目指しておるわけでございますが、給与制度につきましては、基本設計では「各給与項目ごとに、明確な統一基準に基づく積算により設定」ということでございます。 こういう観点から、各府省の統一的なルールを定めるとともに、必要に応じまして政府全体としての総合調整を通じてバランスをとることが必要であると考えております。こういう考え方をベースに、今具体的な制度設計を進めているところでございます。 ○又市征治君 明確な基準というお話ですが、一定の基準は必要なんでしょうけれども、各省が全く画一的では、一体、政府の言う改革というのは全く意味がなくなるんじゃないでしょうか。 私は、ここで問題にするのは、賃金の交渉権あるいは当事者能力をだれが持つのかわからないと労働者側の交渉権が事実上奪われてしまうという問題が起こるんじゃないか。今までは、労働基本権制約の代償として、先ほど来やっていますが、人事院勧告制度があって、曲がりなりにも民間準拠方式で給与が決まってきた。しかし、これからは各省で決めろというなら、各省は当事者能力、つまり自主決定権を持った上でそれぞれの労働組合と交渉するのでなければ改革の意味がないんじゃないのかと。当事者能力のない各省相手に交渉にもならない話し合いをしろということぐらいならば、労働組合の側はむしろ今の人事院制度の方がましだということになりはせぬのか、こういうことになってくると思うんです。 そこで、石原行革大臣が、六月八日の衆議院内閣委員会で、給与について労働団体と交渉するのはどこかと、こういう我が党側から質問をしたことに対して、各大臣だと答弁をされております。これは事務局長、この答弁は確認できるわけですね。 ○政府参考人(西村正紀君) 交渉を具体的にどういう形でどういう事項を大臣と、あるいは、今でしたら人事院でございますが、第三者機関とやるかということはこれから、今具体的な設計をしておるところでございます。 各省が新しい制度設計でそれなりの責任を持つ部分ができますと、その範囲では各大臣の交渉、協議という余地も広がると思いますが、まだ具体的にどのような形にしていくかというのは、これから検討していくところでございます。 ○又市征治君 いや、石原大臣が、さっき申し上げた給与について労働団体と交渉するのはどこかと、こういう問いに各大臣だと答弁されているんですよ。余りこれは曲げる話をされたらちょっと困るんです。 そこで、次に移りますが、実はもう形式上の当事者能力を持って使用者側が責任ある交渉をしないために労使交渉が泥沼化してきたという前例がやっぱり幾つかあると思うんです。特に、それは特殊法人の中でそういうことがあったと思います。とりわけ特殊法人幹部の無責任体制というのは天下りに大いに関連がある、こういう悪弊を政府の全府省に拡大してはならないと、こんなふうに思いますから、ぜひ労使の交渉権については改めて別の場でまた論議をさせていただきたいと思います。 そこで、話題を変えて、批判の強い天下りの問題について少しお伺いをいたしてまいりますが、今度の行革推進本部の案では、人事院による事前規制をなくして各省大臣が許可をしてよいという、私にしてみますとこれは改悪だと、これが検討されているというふうに思います。 人事院総裁として、一体全体各省の大臣に全部任せる、これは国民の批判にたえ得る改革だというふうに認識されますか。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 六月の末でしたか、基本設計が出まして、このいわゆる天下り問題については、マスコミ界あるいは言論界、いろんなところでいろんな議論がございまして、総じて申し上げますと非常に厳しい批判的な意見が多かったというふうに思います。 私たちも、新聞とかあるいはまた評論家とかあるいはまた経済界の人からいろいろ意見を聞いてまいりました。非常に丁寧に意見を聞いたわけですが、問題というのは二つあるのかなという気がします。一つは、その制度改革によって今国民が一番求めておる官民癒着というのが防止できるのかどうかという点が一つ指摘されておったと思います。もう一つは、国民から見れば、民間企業へ再就職するのも特殊法人や認可法人へ再就職するのも同じ天下りだというとらえ方をやはり国民はしておると。したがって、そういう問題が 一括して解決できるのかどうかというような指摘があったというふうに思います。 そういう指摘を踏まえまして政府部内でよく議論をしていかなきゃならないと。そして、国民が、いずれにしても納得するというか、これでいいだろうというような制度にしていく議論をこれから重ねていかなきゃならないなというふうに考えております。 ○又市征治君 郵政事業庁長官にお伺いしてまいりますが、天下りと似た悪弊が暴露されたのが郵政の組織挙げてのせんだっての選挙違反事件だったと思うんです。 そこで、特定郵便局長の採用についての問題ですけれども、十月三十日、衆議院総務委員会におきまして、我が党の重野議員が、これを公務員の採用原則にのっとって行うように質問をいたしました。それは当然、公務員の採用問題ですから、公開、中立、公正、成績主義、この原則で言っているわけでありますけれども、これに対して足立長官は、運用につきましては今後改善をする、こう答弁をされながら、他方で、特定郵便局長は地域の信望を担い得る人と言いつつ、どうも現在の縁故採用の正当化を示唆されているように思えてならないんですが、地元の名士という古いこういう慣行が世襲であるとか利権、そしてさっきの選挙違反などを生んでおるという、こういう悪い例になっているんだろうと思うんです。 郵政事業庁としては、競争相手である銀行や生命保険会社だってそういう点では支店長はみんな着任後に地域の信望を得るべくさまざま努力をしているわけでありまして、特定局長といえども公務員採用の原則に従って行うべきではないのか、この点、長官から改めて見解をお聞きしたいと思います。 ○政府参考人(足立盛二郎君) 国家公務員の採用につきましては、国家公務員法によりまして原則競争試験ということになっておるわけであります。ただし、一定の場合には選考による採用が認められるということで、現在、特定郵便局長につきましては地方郵政局におきまして一定の試験を行い、総合的に評価して行っておるわけであります。 これは、特定郵便局長というものの職務が、ただいま先生もお話がありましたけれども、やはりその地域の住民の信望を担う中で局内の現業事務を経営的立場から管理監督するということでございます。また、その採用につきましては、欠員が生じた都度行われるものでありますので、いわゆる国民に広く公告いたしまして競争試験を行うということは必ずしも適当ではないというふうに考えておるからでございます。 しかしながら、選考による任用とはいいましても、国家公務員の任用であります以上、選考のプロセスはやはり公正性を確保する、国民に疑念を持たれないようにするということが当然でありますので、今後、選考任用の透明性を高めるといった観点から改善方法について検討しているところでございます。 具体的な内容につきましてはまだ申し上げられる段階ではございませんが、例えば試験問題の公開等についても検討をしているところでございます。 ○又市征治君 関連して人事院総裁にお伺いをしたいと思います、これは通告もしておりませんで、申しわけありませんが。 ただいまの足立長官の答弁を聞いて、いかがですか。特に、国営企業だから所管外だと言わずに、全公務員を管轄する人事院総裁としての所見をお伺いしたいと思います。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 郵政事業庁も、国会でいろいろ議論されましたので、真剣に私は考えておられるだろうと思います。今の採用問題につきましてもいろいろ考えておられる。したがって、私たちの方も、この採用については、その面においては所管当局でございますので、郵政事業庁に対していろいろアドバイスをし、また郵政事業庁と意見を交換しながら、できるだけ疑念のないような制度にしていただくようにやっぱり努力していかなきゃならないだろうというふうに思います。 なお、この間から郵政事業庁と少し話しておりますのは、ああいうふうに選挙違反が出てくるというのは、全体の奉仕者といいますか、公僕であるとかあるいは政治的中立性というものについての認識もしっかり持っていただく必要があるから、ともに研修のあり方についても相談しようじゃないかという話をしております ので、郵政事業庁も前向きに受けとめていただけるだろうというふうに思います。 ○又市征治君 最後になりますが、強く要請しておきたいことが幾つかございます。 我が党としては、通常国会以来、行革推進本部の案の中で、何が勤務条件なのか、したがって交渉事項は何かについて関心を持って質問を続けさせていただいてきました。 給与総額は交渉事項だという石原大臣の答弁は当然の原則だろうと思います。また、去る八日、人事院総裁からは、個々の職員の職責給の算定基準はだれに聞いても勤務条件だと、こういうお答えもありました。この二つははっきりしているわけでありますけれども、どうも行革事務局の話は、万事が大綱を待ってくれ大綱を待ってくれと、こういう格好で全く明らかになってこない。これは、先ほど来も同僚の議員の皆さんから幾つも出されておりますが、どうも全くはっきりしない。 そこで、年末に法案のもとになる大綱が決定、発表されるわけでしょうけれども、その際にぜひきちっと勤務条件の一覧表、先ほど来からも出されておるわけですが、つまり交渉事項は一体何なのか、この点は必ず提出をしてもらいたいと思います。 あわせて、また、さきのILO総会で政府は関係職員団体との誠実な交渉、協議に基づく検討というものを約束した。つまり、これはILOに約束しているわけですから国際公約と言って過言でないんだろうと思います。したがって、これはやはりちゃんと労働側とも合意を得られるように忠実に実行すべきなんだろうと思います。 これは委員長にもお願いをいたしますけれども、極めてこの問題は重要な問題でございますから、ぜひとも理事会で善処いただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。 行革事務局、この点はよろしゅうございますね。 ○政府参考人(西村正紀君) 十二月の大綱は、できるだけ各方面の意見を聞いてわかりやすい実効性のあるものにしていきたいと思っておりますし、これからも職員団体等とよく交渉、協議をしてまいりたいと考えております。 ○又市征治君 終わります。 |
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