| 第153回臨時国会 |
| 2001年12月3日 行政監視委員会 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査 |
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| 政府参考人 説明員 |
文部科学省研究開発局長 資源エネルギー庁電力・ガス事業部長 会計検査院 |
今村努君 迎陽一君 円谷智彦君 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 きょうは、国の原発に偏重したエネルギー政策について質問をいたしたいと思います。 ことしに入りまして、福島第一原発は知事が凍結を表明する、また新潟県刈羽村の住民投票でノーが突きつけられる、さらに、さきの三重県の海山町の住民投票でも住民の八割が原発誘致に反対をする、町長もこれが最終決着だと表明をされたわけであります。加えて、つい先ごろ、静岡の浜岡原発でも新たなタイプの深刻な炉心事故が起きてまいりました。世界的に見ましても、ヨーロッパを中心に、原発依存をやめて自然エネルギーなど再生可能な多様なエネルギーへという流れが決定的なものになっているんだろうと思います。こう見てまいりますと、今や原発問題は、新規建設ではなくて、老朽化した原子炉をいかに安全に廃炉にしていくかということに移ってきたんではないでしょうか。 にもかかわらず、政府は依然原発推進策をとっているわけですが、旧態依然たる手法で原発を推進しようとすればどんなゆがみが生じるか、その好例が柏崎刈羽原発の立地促進誘致施設でありますラピカでありました。一枚九千円の畳が何と十二万円で納入されたということが明らかになりまして、国民から大きなひんしゅくを買ったわけであります。 これは去る六月の本委員会でも取り上げられまして、経済産業省は十月に報告を出しました。その中で、ラピカ及び関連のむだ遣いは幾らだったというふうに述べたのか、その総額をひとつお答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(迎陽一君) 今御指摘のとおり、十月一日に私ども調査計画を発表いたしたわけでございます。 これは、社団法人公共建築協会に委託をいたしまして実地調査等を繰り返した結果まとめたわけでございますが、まず、特に大きな問題が指摘されております茶道館につきましては、当初設計についての詳細図面が欠落をしていたり、あるいは建築の材料の材質の指定がない等問題がございました。ずさんな手続による現場変更等がかなりの部分について認められるなど、全体について問題があると。したがいまして、交付目的に沿った修復等の措置が必要であるというふうな結果をまとめております。 それから、茶道館以外の本館、陶芸館、外構工事につきましては、機能面、コスト面から客観的に評価いたしました結果、事業費の減額を行うべきであったと考えられる金額が一億四千万程度あるというふうな指摘をするに至った次第でございます。 ○又市征治君 これのことに会計検査院にもお越しいただきましたが、先週の三十日、この件の報告を出されました。 経済産業省のこの一億四千万円という報告と会計検査院の報告では二倍近い食い違いがあるわけでありますが、検査院からその概況を簡単に御説明いただきたいと思います。 ○説明員(円谷智彦君) お答えいたします。 今お話しございましたように金額の差がございますが、検査報告では、茶道館につきまして、交付目的に沿った施設になっていないと判断いたしまして、その全額を指摘いたしております。経済産業省の報告では、この分につきましては修復を前提として損害が回復されるということで、返還対象の金額には入れていないというように承知しております。 また、検査報告では施工監理業務が交付目的を達していないということで全額指摘しておりますけれども、この点につきましても経済産業省の報告では不適切な工事に係る分のみを指摘されたというふうに承知しております。 主にこの二点で今のような金額の開きになったものと承知しております。 以上です。 ○又市征治君 経済産業省としては、当然、今、会計検査院の報告を重く受けとめて、この金額は早急に返還を求められますね。 ○大臣政務官(大村秀章君) 会計検査院の報告は、今、検査院の方からお答えをしたとおりでございまして、ラピカ建設工事及び施工監理業務に係る交付金相当額の二億六千万円が不当ということで指摘をされました。また、資源エネルギー庁におきましては、今回の事態の是正を図るとともに、今後、この種の事態の再発を防止するために、事業の執行体制の強化を図り、適正な事業執行を確保するための体制の整備を図るということが必要と、これも指摘をしているところでございます。 私ども経済産業省といたしましては、今回の会計検査院の報告を踏まえまして、今回の事態の是正を図るため、交付決定の取り消し、交付金の返還等、どのような具体的措置を講じるかについて最終的に決定をする予定でございます。 いずれにいたしましても、このような問題の再発防止を図るために、検査マニュアルの整備、人的体制の整備といったこと、検査能力を高めるといったことなど、交付金の適正な執行を確保すべく努力をしてまいりたいというふうに思っております。 ○又市征治君 これは、昨年四月に経済産業省自体が完成検査を行って交付金を交付してきたわけですね。一体どんな検査をやってきたんですか、これは。その責任は一体どうされるのか、まず一つこれをお聞きしておきたい。 それから、ラピカの基本構想段階から最後の施工業者のあっせんまでしたのが財団法人電源地域振興センターでした。これは経済産業省の外郭団体でありまして、電源開発促進特別会計から昨年度だけでも二百八十九億円の補助金を受けて、天下り役員を九六年から五年間でも九人も受け入れられているわけですね。こうした外郭団体が幾つもぶら下がって、あり余る原発交付金のずさんなばらまきと結びついてエネルギー行政をゆがめているとの国民の疑惑は深まるばかりです。 そこで伺いますが、村への交付金の水増し分の一部がこの財団にキックバックされていたんじゃありませんか。それから二つ目に、経済産業省は、今回の不祥事について、この振興センターとのかかわりを反省し、見直す考えがありますかどうか、お聞きをいたします。 ○政府参考人(迎陽一君) ただいまの電源地域振興センターでございますけれども、この刈羽村の事業に関しましては、平成四年度、五年度にかけまして、村からの委託を受けまして総合文化スポーツ施設、生涯学習センターの基本構想及び基本計画についての調査を実施いたしました。また、平成五年度以降、刈羽村の総合計画に関する村づくり、地域振興等につきまして多角的指導等を行うための外部の専門家の派遣をいたしております。この専門家はラピカの建築工事について一部指導等を行っているところでございますけれども。 今回の件につきまして、私どもで同センターを初めといたします関係者からヒアリング等を実施いたしました。その結果として、ラピカの問題に関しまして、このセンターが村への交付金からバックマージンを受け取ったというふうなこととか、あるいは電源地域振興センター及びその派遣をした専門家が、施工監理業者ですとか施工業者の選定等におきまして特定業者の便宜を図ったというふうな事実は認められませんでした。しかしながら、このセンターの事業につきましては、こうしたような疑いを持たれるようなことがあったということ自体は反省すべきことであります。 したがいまして、当省としては、この財団法人の事業の適正化という観点から、専門家派遣事業に当たってはどういった人を派遣するのが適切か、中立性、透明性を確保する、あるいは派遣された専門家の事業実施をきちっとチェックするような体制を整える、こういったことで事業の実施の適正を期していきたいというふうに考えておるところでございます。 ○又市征治君 初めに聞いた、一体どんな検査をやってどんな責任をとるのかというのがお答えになっていないんですが、時間がありませんから後で答えてください。 やはりちょっと甘いと思うんですよね。いずれにいたしましても、電源開発促進特別会計全体では、十四の法人に八十八人もの天下りをさせているし、ばらまいている補助金は何と二〇〇〇年度だけでも千九百億円にもなる、こういうことになるわけでありまして、そしてこの財源は電源開発促進税、つまり電気代に基づく特定財源なわけですが、四千六百八十億円、こういうことになるわけです。今こそ、こうした特殊法人や公益法人の見直し、あるいは補助金や交付金のばらまきを見直すべきじゃないかということをこれは聞いておきたいと思います。 あわせて、政府や電力会社はよく原発のコストが安いというふうに宣伝をするわけですが、そこには一体こうした電源開発のためと称する、大半が原発のための補助金、交付金なわけですが、こういうものが算入されているのかどうか。あるいは、これからふえてくる廃炉だとか核燃料廃棄物の処分や貯蔵のための将来的な莫大な費用が正確に一体算入されているのかどうか大変疑念を持つわけであります。原発のコスト計算もこうした費用を含める形でしっかりと見直すべきだろうというふうに思いますが、この点にお答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(迎陽一君) 先ほどのまず第一の点で、私どもの確定検査が不備だったのではないかという点につきましては、会計検査院の報告の中でも、こうした事態の再発を防止するために適切な事業執行を確保するための体制の整備が必要であるというふうな御指摘をいただいておるところでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、こういった確定検査につきましては、検査マニュアルを整備する、あるいは検査に当たる職員の能力を高める研修を行う、あるいは人員面でも拡充を図る、こういった措置を講じまして、こういった事態が二度と起こらないようにきちっと確定検査の能力等を高めていくのが私どもの責務というふうに考えておるところでございます。 それから、原子力発電所の発電コストの問題でございますけれども、私ども平成十一年の十二月に原子力発電所の経済性にかかわる試算というのを発表しているわけでございます。その際、キロワットアワー当たり五・九円というふうな数字をお示ししたわけでございますが、これには廃炉の費用ですとかあるいは使用済み燃料の処理の費用、いわゆるバックエンドの費用というのも含めて五・九円というふうな試算をしているわけです。 ただ、この試算の中には、発電所で電気を発生するための必要な経費ということで、電源立地の交付金ですとかあるいは補助金の政府予算は、これは政策的な経費ということで原子力発電のコストには算入をしていないということでございます。 ○又市征治君 先ほど二番目に言いました、政務官、こうした今こそ特殊法人だとか公益法人の見直し、補助金、交付金の見直し問題、ぜひ求めておきたいと思います。 それから、今、五・九円という数字をいただきましたが、現実問題として今海外に委託しているプルトニウムの再処理、国内に移すので安くなると、こう言われていますが、これは今青森で二兆一千億円かけてやっておりますけれども、開業できるとしても二〇〇五年なわけですね。そういう意味では、ここらのところが入っていないんじゃないか。 あるいは、本当に高レベルの放射性廃棄物の最終処分をするために地中深くに埋めると、こうしているわけですけれども、その技術やコストは全く未知数なわけで、処分施設をどこにつくるかもまだ決まっていないのであって、これ安く算入しているわけですよ。そして、今申し上げたそういう電源開発立地対策費などがそういう意味では入っていないというふうにおっしゃったわけで、こういうものもきちっとやっぱり算入すべきだと思いますね。 先に急ぎますが、文部科学省にお伺いしますけれども、福井県の敦賀の「もんじゅ」、ナトリウム火災という未曾有の事故を起こしてから六年がたちました。今週末の八日には、敦賀において核燃料サイクル政策の転換を目指す全国集会が開かれるというふうに聞いています。 無から有を生ずる夢のエネルギーだと、こんなふうに言われて、高速増殖炉の技術は残念ながら未完成のままもはやほとんど神話の世界に戻りつつあるんだろうと思います。世界の大勢は、プルトニウムが最近のテロ事件を含めて危険性ということを非常に強く自覚されるようになって恐怖のお荷物となっているわけですが、危険な核燃料サイクルから撤退に全体的にはやっぱり向かっている、こういう傾向にあります。この期に及んでまださらに高速増殖炉を再開するというのは時代錯誤じゃありませんか。それとも、絶対に事 故は起きないというふうに保証できますか。 ○政府参考人(今村努君) お答え申し上げます。 高速増殖炉の技術につきましては、昨年、原子力委員会において策定されました新しい原子力研究開発利用長期計画におきまして、ウランの利用効率を飛躍的に高めることができる技術であることから、将来のエネルギー問題を解決する有力な技術的選択肢と位置づけられまして、高速増殖原型炉「もんじゅ」、今お話のありました「もんじゅ」につきましても、その研究開発の中核となる施設であることから、安全確保を大前提として早期にその運転再開を目指すということとされたところでございます。 一方、諸外国の状況でございますけれども、ロシア、中国などにおいて現在でも高速増殖炉の研究開発が着実に進められておりますが、フランスにおきまして、経済性等の観点から高速増殖炉の実証炉でありますスーパーフェニックスの開発を中止いたしたところでございます。しかしながら、スーパーフェニックスの開発は、今申し上げましたように、経済性等の観点から中止いたしましたが、高速増殖炉の研究開発から撤退したわけではなく、原型炉フェニックスというのがございますが、その改造を進められているなど研究開発は継続しているというふうに承知しているところでございます。 文部科学省といたしましては、高速増殖炉の開発は原子力長期計画に基づき今後とも着実に進めていくことが重要であると考えておりまして、今後とも「もんじゅ」については、安全確保を大前提に、地元を初め国民の御理解を得つつ着実にこの研究開発に取り組んでまいりたいと、このように考えております。 ○委員長(森本晃司君) 又市君、時間がオーバーしております。 ○又市征治君 はい、まとめます。 そう言いながら、何度も事故が起きているから、先ほど申し上げたような住民投票などの結果が出ているわけですね。あなた方は本当に絶対大丈夫だと言うんなら、なぜ最大の電力消費地である東京や大阪など大都市でつくらないのかと、こういう批判があるわけです。 私は、最後に、自然エネルギーなど再生可能な多様なエネルギーへの転換の一つのポイントが燃料電池だというふうに思いますが、これはここも聞きたかったんですが、時間がなくなりましたから、ぜひこの開発をやはり急いで、そういう方向に切りかえられていくことを求めて、質問を終わりたいと思います。 |
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