| 第154回通常国会 |
| 2002年4月15日 行政監視委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市でございます。 今日はBSEの問題に関連をして、食品や医薬品の安全対策問題をただしたいと思います。 BSEについては、厚生労働、農水両省に第三者による調査検討委員会の報告書が出て、大きな意味での反省と体制案作りはそろったと言えるんだろうと思うんです。 あとは、事態をここまで混乱させた責任を政府として国民にどう表明するかが残ったわけです。私たち四野党は、その意味でさきに農水大臣の辞職を求めたところですけれども、今日は厚生労働副大臣においでいただいていますから、副大臣から改めて政府全体の責任について見解を求めたいと思います。 ○副大臣(宮路和明君) ただいまのお尋ねでありますけれども、委員からも既に御指摘がありましたように、去る四月二日の調査検討委員会における報告書におきまして、私ども関係する行政の縦割りの弊害、あるいはまたお互いの連携不足等々、幾多の厳しい御指摘をちょうだいをいたしたところであります。 そして同時に、そうしたことへの反省の上にも立って、今後新しい行政組織として、リスク評価機能を中心として、独立性、一貫性を持って、かつまた各省庁との連携、調整機能を持つところの新たな食品安全行政機関を設置するようにということと併せて、そうした体制の下での新たな食品安全行政の展開、そのためにも包括的な食品安全に関する新しい法律の制定と食品衛生法等関連法案の抜本改正といった御提言を賜りました。 このことを私ども重く重く受け止めまして、既に関係閣僚会議も設置をされたところでありまして、夏ごろまでにはそうした御指摘を踏まえた新たな法整備、新たな行政組織の体制整備といったことについての検討を終えて、そして関連の法案もできるだけ早期に国会へ提出するというようなことで、そして御審議をお願いするといったようなことで取り組んでいこうと、こういうことになったわけでありまして、私どもも一生懸命その点努力をして、そうした御指摘をしっかりと実現できますように、そして国民の皆さんの食に対する信頼を回復できますように努めてまいりたいと、このように思っておる次第であります。 ○又市征治君 相変わらずの繰り返しでちょっと納得できないんですが、検討委員会の報告は、農水省の失態はもとより、厚生労働省に対しても、今、副大臣述べられたように、BSE問題が人の健康問題として浮上してきた以上、農林水産省に対して、より明確に意見を述べるべきであったと、縦割り行政で相手に干渉しないという悪い側面が反映したと言える、八ページ、あるいは二十三ページから二十四ページに掛けて書いてあるわけですね。 この意見というのは、単なる感想ではなくて法律上の協議に対する返事としての意見でありますから、正にそういう意味では連帯責任があるということをここでは改めて指摘を申し上げておきたいと思うんです。 ところで、四月の十二日付けの朝日新聞に「消えたラーメン」という記事が出ています。ワシントン特派員の署名記事なわけですけれども、彼は事務所で日本製のカップめんやレトルトカレーを食べていたが、それが姿を消したと。なぜかと聞いてみたら、アメリカでは日本製の牛肉加工品を輸入禁止にしたからだと。これらラーメンのスープだとかレトルト食品には牛の骨等が使われていたのですが、日本ではいまだに禁止になっていない。この違い、一体全体どういうふうに考えるのか、また何か対処を考えられているのかどうか、お聞きをしたいと思います。 ○政府参考人(尾嵜新平君) 今、先生お話ございましたように、昨年の九月十日に我が国でBSEに罹患した疑いのある牛が発生したということを受けまして、米国農務省が日本からの牛肉及びその加工品等の輸入を禁止したという措置でございます。 それで、私どものその後の対応の中で、今お話ございましたカップラーメンを含めます加工食品につきましても牛の特定危険部位を含む可能性のあるものがたくさんございました。そういう御心配がございましたので、加工食品の製造加工業者に対しまして自主点検を行っていただくということで、BSE非発生国の原材料を使用しているか、あるいはプリオンの不活化を行っているかということがはっきりしているもの以外については、自主回収あるいは販売をやめていただくということをお願いしたところでございます。そういったことで、また併せまして、御承知のとおり、昨年の十月十八日からは全頭検査をやっておりますし、特定危険部位を除去、焼却ということで屠畜場で対応いたしております。 そういった状況から、今国内で流通している日本国内のカップラーメン等については、そういったことで、不安を持たれるようなものについてはもう販売されていないという状況だという認識をしております。 ○又市征治君 日本は今やBSEの発生国になって、アメリカから見れば輸入禁止国、こういうことになったわけですね。この事実をもっと真剣に我々は受け止める必要があるんだろうと思います。そのことをこの特派員の記事というのは警告をしているわけです。 ところで、食肉や肉の加工食品以外に使われている牛由来の原料による製品で、人の口や肌から吸収されるものにはどんなものがあるのか、これをお聞きをしておきたいと思うんですが、特に医薬品と化粧品がその代表例だと思うんですけれども、これらについての安全対策は今どんな到達点になっておるのか、まず大まかにお聞かせをいただきたいと思います。 ○政府参考人(鶴田康則君) 医薬品、化粧品等につきましては、多数の牛等の組織を収集、濃縮して製造をされるものがあること、また口からの摂取のみならず、場合によっては注射剤など直接体内に投与するものがあることなど、この特性を踏まえまして安全対策を講じてきたところでございます。 具体的には、平成十二年十二月の時点で、原産国にかかわらずBSEの伝播のリスクが比較的高い牛等の部位の使用を禁止すること、それからBSE発生国又は発生リスクが高い国を原産とする原料の使用を禁止すること等の措置を講じております。さらに、平成十三年十月には、先ほど御指摘がありましたように、我が国においてBSEの発生が確認されたことを受けまして、製品の使用に伴う人への感染についての科学的知見は示されていないものの、予防原則に従って、医薬品、化粧品等のより一層の安全性を確保し、リスクの発生を最小限にするために、企業による自主回収等の措置をお願いしたのでございます。 以上でございます。 ○又市征治君 ちょっと調べてみますと、今、数字出ませんでしたが、牛由来の医薬品は九十四品目、医療用具四十三品目、医薬部外品八百四品目、その他化粧品などを含めて二千六百六品目のすべてを回収し終わったと、こういうふうに三月の二十五日に発表されているわけですね。 これで本当に大丈夫なのかどうかということなんですが、ちょっと回収漏れの可能性について二つぐらい私は感じるんですが、これについてお答えをいただきたいと思うんですけれども、まず一つは、一昨年十月の厚生労働省の指示は府県を通じて業者に製造禁止を伝えたけれども、それ以前に製造したものについては特段差止めを求めてないですね、これは。そこで、悪く考えますと、その後、次の通知までの十か月間に、せんだってあったような牛肉のラベル偽造と同様に、製造日を書き換えて在庫一掃をした製薬業者がいなかったというふうに言い切れるのかどうか、例えばその間に厚生労働省は抜取り検査などをしたのかどうかですね、これがまず第一点目です。 二つ目に、昨年十月に厚生労働省は全面禁止というか、市場に出ている分も報告し、回収するように求められたわけですね。この市場というのは一体どこからどこまでを指されるのか。 この二件、お伺いします。 ○政府参考人(鶴田康則君) 先ほど先生おっしゃいましたように、この自主回収につきましては、リスク分類に基づきました自主回収を指示したものについてはすべて自主回収を終了しております。 その内訳は、先ほど話ありましたように、医薬品九十四、医療用具四十三、医薬部外品八百四、化粧品一千六百六十五の、全部で二千六百六の品目でございます。 それから、その回収の指導等でございますが、医薬品等は、都道府県、都道府県の県庁によりまして切替え、回収に関して製造業者に対して指導がなされております。国と連携して対応が行われたわけでございます。なお、回収に関しては、状況は毎月ごとに公開し、進捗状況を明らかにしてきたところでございます。 それから、自主回収ということで、ちょっとお待ちください。──今回の回収は自主回収、あくまでも予防的な措置であるということで、医薬品等の使用に伴う人への感染について現時点で先ほど申しましたように科学的な知見が示されているものではないことから、自主回収範囲についても消費者を含めない取扱いとしたものでありまして、なおまた、諸外国におきましてはBSEに関し医薬品等の強制的な回収措置は取られていないというふうに聞いておりますが。 ○又市征治君 答えになっていないんですがね。 抜取り検査などをやられたのかどうかというのと、市場に出ている分を回収したと、こういうことなんですが、市場というのはどこまでかということをお聞きしたんです。 ○政府参考人(鶴田康則君) ラベルを例えば張り替えたと、こういったことがわかりますと薬事法違反ということで、都道府県の監視の対象になるし、行政処分の対象になるわけでございます。 それから、どこまで回収したかということにつきましては、今申し上げましたように、販売店の小売店の段階まででございます。 ○又市征治君 次に行きますが、つまり小売店や医療機関の手を離れて消費者の手に渡ってしまったものはチェックしなかったというわけなんですね。ここにもちょっと抜け穴があるんじゃないかと思うんです。また、二回とも業者の自己申告によって来たわけですから、甚だ不安が残る、こう言わざるを得ません。 ところで、私たちが飲む医薬品のカプセルはゼラチンが使われ、このゼラチンはすべて牛や豚の骨や皮から作られる、これは言うまでもないことです。WHOが、ゼラチンは製造の際に強い酸だとかアルカリで処理するから安全だと、こうも言っていますけれども、別の学者によると、やはり病原性プリオンは強いものだからこの程度の処理では不活性化が不十分だ、こういう指摘もありますね。 医療用に使われている牛のゼラチン、あるいはゼラチンカプセルを使っている医薬品は今どのぐらいあるというふうに把握されていますか。 ○政府参考人(鶴田康則君) まず、医薬品のカプセルの材料につきましてはゼラチンが使用されておりまして、この品目につきましては今、現時点では資料は持っておりません。 しかし、ゼラチンにつきましては、BSEのリスクの低い骨又は皮に由来しておりまして、先ほどありましたように、BSEの不活化に関してアルカリ処理、高温加熱工程を経て製造されるため、薬事・食品衛生審議会伝達性海綿状脳症調査会においても、BSEの人への感染リスクは低いものと評価されております。 しかしながら、我が国がBSE発生国となったことを受けまして、昨年の十月、医薬品に使用されるゼラチンについても、他の牛由来原料と同様に、日本を含むBSE発生国、発生リスクの高い国又は発生リスク不明国を原産国とする原料の使用を原則として禁止したわけでございます。これによりまして、ゼラチンについても、平成十四年三月末までに、念のため低リスク国由来の原料への切替えを行わせ、製造業者等に一部変更承認申請を行わせることによりまして、原産国、使用部位等を製品の承認書に記載させ、安全性の確認を行っているものでございます。 ○理事(佐藤泰三君) 又市征治君、時間です。簡潔に願います。 ○又市征治君 はい。時間がありませんので、もう少し聞きたかったんですが。 調べによりますと、ゼラチンはカプセルだけでも品目の六%、金額の八%に使われているということですね。BSE問題、大変広範囲な食品、医薬品あるいは化粧品などにも広がる問題になったわけですけれども、まだまだ甘い部分があると思います。特に医薬品は、病気を治すつもりで飲んだり使ったりするものですから、これでヤコブ病の可能性が強まったんじゃたまったものじゃない、こういうことだろうと思います。 尊い人命の犠牲を無にしないように、更に強固な対策を求め、併せて関係各省がもっと外国の知見や消費者そしてまた被害者の声に敏感に反応するように体質の転換を図るよう求めて、私の質問を終わりたいと思います。 |
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