| 第154回通常国会 |
| 2002年4月25日 総務委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 地方議員年金の課題は検討会報告でも指摘されているとおり、様々あって、収入面、給付面の両方から今回の改正やむなしということで出てきているんだろうと思いますし、その点でいうならば、私もこれはやむを得ないかなというふうに思っていますが、しかし議員数の変化が一番大きい構造的要因だというふうに思うので、これに絞って今日は伺いたいと思います。 まず、それを総合的に表しているのが成熟度だというふうに思いますが、つまり共済会員数に対する年金受給者の割合ですけれども、これはこの十年で、都道府県、市、町村、それぞれの区分でどの程度上昇してきたのか、お知らせいただきたいと思います。 ○政府参考人(荒木慶司君) 議員共済会の成熟度の状況でございますが、退職年金と遺族年金の受給者数を現役の会員数で割りました成熟度を平成二年度と平成十二年度の十年間の比較で見てみますと、都道府県議会議員共済会につきましては、九〇・五%から一一二・九%へと、二二・四ポイント上昇しております。市議会議員共済会につきましては、一一〇・四%から一四三・一%へと、三二・七ポイント上昇しております。また、町村議会議員共済会につきましては、一〇八・七%から一四三・五%へと、三四・八ポイント上昇したところでございます。 ○又市征治君 つまり、この十年で極めて大きく変化をして、現役百人当たりで受給者は百十三人ないし百四十四人に給付しなきゃならぬと。正に逆転現象になっているわけですね。 ここでその原因を考えると、単に高齢化が原因ではない。というのは、共済会員数、つまり議員数の減少が、法定の議員数に比べて条例定数がもう大きく削減されているからだろうと思うんです。特に市町村議員の削減が大きいわけで、ちょっと調べてみますと、十二年度現在、市議会議員は法定数に対して五千八百二十六人少なく法定の七七%、町村議会議員は法定数に対して一万六千六百九十三人少なくて法定の七一%しかいないと、こういう状態ですよね。また、条例定数だけ取ってみましても、この十年間で、市議で九百二十人の減少、町村議員では三千四百七十三人も減少しています。こうした定数減が年金財政にマイナスの影響を与えていることは明らかだろうと思うんです。 ここでちょっと年金の問題を離れますけれども、大臣にお伺いをいたしますけれども、言うまでもなく議員は住民の様々な異なる政治的な意見の代表者ですから、少数意見を保障する、あるいは尊重する意味でも一定の数が必要なことはもう言うまでもないんですけれども、そのためにこそ人口規模ごとに定めた法定の定数があると思うんですが、いかがですか。そして、法定数を著しく割り込んだ条例定数というのは、そういう意味で憲法の代表制民主主義にもとる、あるいは好ましい姿とは言えないんではないかと私は思いますけれども、このことも併せてお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) 今までの自治法では規模による法定定数というのを決めておりますけれども、これは条例によって減員することもあるべしという条件付の法定定数で、それでなきゃいかぬということはないんですね。そういう意味では上限に近い法定数なんですね。 そこで、現在の、特に市町村議会ではかなりな減員をやっていることも私事実だと思います。しかし、それは法律が認めているところですから私はやむを得ないと、こういうふうに思いまして、その限りでは直ちに憲法にどうこうという議論は余りないと、こういうふうに思いますが、それぞれの市町村の実情で法定でいくのかどのくらい減らすのかということは御判断いただければいいんで、それが正に地方自治ではなかろうかと、こういうふうに思っておりますが、余り三人や四人というようなことではこれはおかしゅうございますので、そこはおのずから限度があるんではなかろうかと、こういうふうには思っております。 ○又市征治君 今、各自治体の裁量でということでもありますが、私が言いたいのは、分権一括法以後も法律で定めているということなわけですが、このぐらいの数は、やっぱり住民の代表の選出は確保しなさいよという、こういう趣旨、住民代表権のガイドラインは変わっていないということではないのかということを言ったつもりなんです。にもかかわらず、法定の定数を市議では二割以上、町村議では三割も割り込んでいるという、こういう実態にあるわけで、少数意見の保障という観点から私は見逃せない問題ではないか、こう思います。もちろん、議員の特権的な待遇というのは廃止をすべきですし、節約と言うならそれらにメスも入れるべきだろうと思いますけれども、しかし、それはあるべき議員数とはもう関係のない問題だろうと思うんですね。 しかし、そもそも、今全国で財政事情の良しあしなんということも言ったりしているところもあるんですけれども、これはおかしげな話でありまして、財政事情の良しあしによってその都度議員定数を増減させるということ自体がもうとんでもない話なんだろうと思うんですが、ただ、これは国のレベルでもこれと似た論議があるんではないか。つまり、市町村合併をめぐって、そういう意味では合併をすれば議員の数が減らせるとか、また職員の数も減らせると、数字まで挙げてハッパを掛けられている実態が現実的にはある。これが昨年の末以来あちこちでも、マスコミに随分と自治体レベルで載っていますね。一時的な特例措置あっても、合併によって結局は議員数が減り、住民一人当たりの代表選出の権利が弱まることは合併のマイナス面の一つではないか、こんなふうに思っています。 このことを指摘をして、もう一遍年金の問題に戻りますけれども、仮に今、法定定数どおりの議員数がいて、そして共済金を払って、もちろんこれには公費負担もあるわけですけれども、そういうことが伴っていけば、単年度収支はどのぐらい改善をされるというふうに見ているのか、市議会と町村議会についてお伺いしたいと思います。 ○政府参考人(荒木慶司君) 市議会及び町村議会の議員数が仮に法定数どおりであった場合に収支がどうなるかという点のお尋ねでございますが、平成十二年度について見ますと、市議会、これは特別区を含みますが、法定数が二万五千四百六十二人に対しまして条例定数は一万九千六百三十六人、町村議会の方では法定数が五万六千九百七十人に対しまして条例定数は四万二百七十七人となっております。 仮に法定数どおりの議員が在職していたと仮定しまして、掛金、特別掛金、負担金収入の合計額を平成十二年度決算ベースで試算をしてみますと、市議会議員共済会で約七十億円、町村議会議員共済会で約百億円増加していたと見込まれるところでありまして、単年度収支はこの額だけそれぞれ改善されていたものと試算されるところでございます。 なお、議員数が増加いたしますと、後年度において年金給付費用が増加するために、長期的に見れば共済会の財政収支にとってプラスに働くと一概には言えない点には御留意をいただければと存じます。 ○又市征治君 後段の部分がありますけれども、今のお話でいきますと、法定定数どおりでおれば現時点でいっても黒字だと、簡単に、卑近なことで言えば、そういうお話だろうと思うんです。そういう意味で、今の試算でいきますと、議員定数の削減が議員年金財政の悪化に拍車を掛けていることは明らかなんだろうと思うんです。 そこで、先ほど来も出ていますが、今回の年金収支見通し、基準試算では、毎年の議員の減少率を、府県は一定のものとして、市議会では〇・六%、町村議会では〇・八%とされているわけですね。これは、合併抜きでなら妥当なのかなとも思いますが、合併推進プランは十七年度末までとしておりまして、仮に総務省の思惑どおりに大合併が進んだ場合、これが一段落した時点で再び大幅な議員年金の収支見直しが必要になるというのは先ほど来からのお話に出ているとおりでありまして、その場合はどのような姿になるというふうに予測をされているのか、いや、全く今予測立たないということなのか、もう一度改めて明確にしていただきたいと思います。 ○政府参考人(荒木慶司君) 今回の制度改正に当たりましては、ただいま委員から御指摘のとおり、過去十年間のトレンドを踏まえまして、市議会議員では毎年〇・六%の減、町村議会議員では〇・八%の減で見込んでいるところでございます。 したがいまして、今後、市町村合併が急速に進展いたしました場合にはこれを上回って会員数が減少することということは当然起こり得ると思いますが、現時点では、先ほど来も説明がございますように、現時点では市町村合併の進展が今後どうなるか、またそれに伴う議員の減少がどれだけのものになるか、確たる数字として見込むことは困難な段階でございますので、ただいま申し上げましたような過去のトレンドに基づく推計を用いたところでございます。 ○又市征治君 そのように大合併が進んでまいりますと、基礎試算を前提にこの時点で二十年先までの改正法案を検討すること自体、意味あるのかなと、こう私自身はどうも疑問を呈さざるを得ないわけです。 そこで、最後に大臣に改めてお伺いをしてまいりたいと思いますけれども、議員年金の将来について、これは国会議員の年金も含めてですけれども、厚生年金や国民年金と比べると、掛金率も地方議員の場合は一一%又は一三%と、厚生年金の八・六七五%に比べて高いわけですけれども、他方では、標準報酬額であるとか受給資格、一時金など、様々な優遇があります。 一方で、公的年金が二〇〇〇年四月の改悪を含めて毎回切り下げられてきていますけれども、だからといって、改悪の方に合わせようというのは本意ではありませんけれども、国会議員も含めて、議員のみが公費負担の増加によって切り抜けようとすることはできないんではないかというふうに私は思うんです。 まずは、長年の政府の公約である基礎年金の国庫負担割合を現行の三分の一から二分の一に増やすということの実現を図るということが大事だろうし、また、将来的にはこの地方議員三共済年金の統合を図る、更にはより大きな国民的な年金制度に統合していくということも視野に入れるべきではないかというふうに思うわけですけれども、大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) この地方議会の年金は、これは何度も言いますが互助年金です。公費が入っているから公的なが付きますけれども互助年金。国会議員の年金はこれは慰労金的な性格で、これはいわゆる公的年金とは違います。だからそこを一緒にはなかなか私はできないと、こういうふうに思いますね。 それから、基礎年金の国庫負担率はこれは大議論で、各党挙げての大議論で一定の方向付けがなされつつありますが、これはこれで認めるというのか、国民的合意の中で決めていく話だと、こういうふうに思っております。 そこで、この地方議会の年金制度につきましては、今後合併等によって議員数が減りますれば大変厳しい状況になることは事実でございますから、その際は三共済会の統合を含む抜本的な見直しが私は必要になるんではなかろうかと思っております。 ○又市征治君 基礎年金のこの二分の一に増やす問題、大議論でありますがと既におっしゃいましたが、これは政府の公約ですよね、これまでの。だから、これはやっぱり国民にもきちっとこういうことを一つ一つやっていかないといかぬのじゃないかと思うんで、そういう意味では、大臣により一層の御努力もお願いを申し上げて、私の方の質問は終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。 |
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