| 第154回通常国会 |
| 2002年6月3日 行政監視委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市でございます。 今日は、厚生労働省の認可法人である医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構、長ったらしい名前ですから以下機構というふうに略させていただきますが、これについて伺っていきたいと思います。 この機構は、薬害であるスモン病の救済の資金受入れと給付ということで一九七九年に設立をされ、その後HIVも扱うようになり、その後基金的業務からそれ以外の業務に拡大をして今の長い名称になっているわけですね。 現在の業務を金額面で分けてみますと、被害救済基金的な三部門と研究、開発、調査の三部門と、大きく二つに整理できると思いますけれども、まず本来の被害救済部門は二〇〇二年度の予算でいうと四十四億円、機構全体の事業の二五%にすぎないわけですが、今ではそういう意味で主要な事業部門とは言えなくなっていますね。 そこで伺うんですが、あと七五%は何をやっているのか、簡単にまず一つは説明をいただきたい。また、こういうふうに比重が逆転したのはいつからかということを厚生労働省からお伺いしたいと思います。 ○政府参考人(鶴田康則君) 救済業務以外には次のような業務がございます。医薬品技術等に関する基礎的研究に関する業務、二点目は民間において行われる医薬品技術等に関する試験研究の促進に関する業務、三点目が医薬品等の品質、有効性及び安全性の向上に関する調査等の業務がございます。 先ほど御質問ありました、研究、開発、調査業務の事業費が救済業務の事業費を超えた時期は平成八年度からとなっております。 ○又市征治君 この七五%は、今お話あったように、医薬品の研究開発への助成だとか承認申請に係る調査をやっているということですね。このうち、開発助成は、形はどうも国立病院や大学等を通しているけれども、最終的には製薬会社へ委託をしておって民間への補助金と同じだというふうに私は思うんですね。 そこで、大きく分けた二つの部門、被害救済と研究開発援助のそれぞれに国のお金は幾ら投入されているかというと、救済の部門には四億円、この部門の事業費の九%でありまして、これのみが被害者が直接受け取るお金のうちの国費ですね。また、これは機構全体に入る政府補助金のうちの四%にすぎないと思います。それに対して、開発調査部門の国費投入は一体どういうふうになっているのか、お答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(鶴田康則君) 平成十四年度支出予算額によりますと、御質問の内容は次のようになっております。 一つは、研究、開発及び調査業務に関する国庫補助金等の金額は約百二億円、医薬品機構に対する国庫補助金等全体に対する割合は約九六%を占めております。また、当該業務の事業費に占める割合は約七七%を占めております。 ○又市征治君 こう見てみますと、これは行革大臣にお伺いをしていきたいと思うんですが、今申し上げたこの医薬品機構の役割は大きく発足当時から変わってしまっているわけですね。 そこで、行革本部はこの機構の業務是正について昨年八月に提起をされて、なお十二月の特殊法人等整理合理化計画でも同様に確定をされたというふうに思っているんですが、特にこの研究開発については極めて肥大化をしていることを指摘をされて幾つかの改革案を示されておると思いますけれども、今後どのようにこの機構の本来的な業務に立ち返るように改革をさせていこうというお考えなのか、この方針をお伺いをしたいと思います。 ○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘の特殊法人、認可法人が行います研究開発業務については、肥大化していったり、本当にどれだけ成果が出るのか、もちろん一生懸命研究や調査をされているんですけれども、費用対効果というものもなかなかはっきりと明示することが難しい分野ですので、やはり外から見て一層効率的、結果の出るものであるということが基本的には必要だと思っております。 この医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構の研究開発業務につきまして、例えばですけれども、研究開発に充てます資金供給を一般会計からの出資金によって行うことについてはやはり廃止していただくとともに、費用対効果分析を可能な限り実施して、資源の重点配分を行った上で弾力的な研究開発の実施に配慮して補助金に置き換える、あるいは産投特会の方でございますけれども、ここからの出資を受けて実施するこの法人からの出資による研究開発業務は、やはり収支改善策というものを検討して、事業から収益の可能性がある場合に限定するといったような改革の具体的な方針を決定させていただいたところでございます。 整理合理化計画を着実に実施していくことが重要でありますし、今後ちゃんと今のような指摘に沿って行われているかどうか、進捗状況をやはりフォローアップをしていきませんと、言っただけということで、委員の御指摘の答えにはならないと認識をしております。 ○又市征治君 今、大臣もお話ありましたけれども、そもそもこの出資なんというのはおかしな話ですよね。厚生労働省からのこの機構への出資というのは出っ放し、ノーリターンでありまして、毎年出されっ放しなんですね。だから、実態は補助金なわけで、名前を改めるのは当然だろうと思うんです。 私は、もちろんこの新薬開発という大変重要な問題も扱われているわけですが、とりわけ患者数が少ないので企業がだれも開発をしない、いわゆるオーファンドラッグ、みなしご扱いの薬という、こういうものについては公費で支援することそのものは必要だろうと、こんなふうに思うんですが、これは否定しませんけれども、しかし一般的には、開発や調査というのは各製薬会社がしのぎを削って競争している部門ですから、そこに国費をつぎ込むということは極めて慎重であるべきだと、こんなふうに思うんです。 なぜ、こんなに事業が増えてきたのか、実はここに天下り問題が私は絡んでおる、こう言わざるを得ないと思います。 実は、現在の役員は、これ時間の関係で厚生省からお答えいただくのをやめますが、役員が六名おられますけれども、理事長が元社会保険庁長官、理事四名おいでですが、元厚生省官僚が三名と元大蔵省が一名、監事一名も元総務庁官僚、全部、六名全員が、役員全員が天下り、こういうことになっているわけですね。これ相違ありませんか、お答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(鶴田康則君) 今おっしゃられた数に相違はございません。 ○又市征治君 このように天下り役員のために事業がゆがめられたりあるいは拡大をしている、こういうんではないか。というのは、私は問題にしている、あるいはこの委員会で随分問題になっている中身なんだろうと思うんです。 そこで、今日は人事院からもおいでですから、先に人事院にお伺いをしたいと思いますが、去る五月二十日の、私、ここでも質問いたしましたら、石原大臣の御答弁では、今度の公務員制度改革大綱の天下りの大臣承認制について、内閣が責任を持って承認基準を作ってするんだからいいんだと、こういうふうに大臣おっしゃっているわけですけれども、今の人事院承認基準の下でさえも、純粋民間企業への天下りは直接承認八十件と間接承認が八百件。しかも増えているわけですね。一方で、この機構のように公益法人等への天下りは規制が全くないというのが今日の実態です。 そこでお伺いをするわけですが、人事院は今の天下り承認事務をどういう基準でやっておいでになるのか、簡潔にポイントを説明をいただきたいというのが一つ。 また、こうした特殊法人や公益法人等への天下りもチェックをすべきだというのが今日の世論だと思うんですけれども、こういうものに対してどうこたえるべきだというふうにお考えなのか。 この二点、お伺いしたいと思います。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 承認基準について細かく御答弁申し上げますと非常に時間を要しますので、考え方の基本を申し上げますと、やはり官民が癒着するということを防止する、そして公務の公正な執行を確保していくということがねらいでございます。私たちが承認基準を決めまして、特にリクルート汚職以来、度々大きな汚職が発生しておりますけれども、そういうものを分析いたしまして承認基準を改めてきているというのが今日でございます。 それから、もう一つは何だったかな。 ○又市征治君 特殊法人。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 特殊法人、認可法人に対する天下りというのも議論されております。したがいまして、国会で御答弁申し上げましたように、民間企業に対する天下りと特殊法人、認可法人等に対する天下りもやっぱり一括して承認する、単一の機関が一括して承認するというシステムを導入すべきだということを申し上げております。それは、先ほども西山議員に申し上げましたように、やはりこの問題というのは、退職管理の問題というのは非常に重要な問題でございますので、それを各大臣がお持ちになるというよりも、各大臣から離れたところで管理していただくということの方がそれぞれ各省のセクショナリズムというものを是正していく上においてプラスになるという考え方でございます。 ○又市征治君 もう一度石原大臣にお伺いをいたしますけれども、今、人事院のお考えはそういうことだと。少し距離があるんですが、大臣は人事院の承認をやめて内閣がやるというふうにおっしゃるわけですけれども、あるいはそういう意味で大臣がそのことに責任を持つことによってチェックを受けていくんだというふうにおっしゃるんですけれども、内閣府にじゃ一体それだけの人事専門スタッフはいるのかどうか、あるいはこれは新たにじゃ配置していくということになるのか、そういう問題があるわけで、結局このペーパー上だけの調整に終わっていってしまうんじゃないか。その過程で人事院の意見も聞くとおっしゃるけれども、結局はやっぱりすべて出身省庁の申請どおりになってしまうんではないかというそういう危惧、これがやっぱりせんだって来この委員会で大変に疑念あるいは問題ではないかと、こう言われているところなんですね。 そこでお伺いをするのは、なぜ人事院の、私は今でも人事院もちょっと不十分だと思うんですが、こうした人事院の蓄積された第三者的な機能を殊更排除をすることに行こうとされるのか、これがよく分からない、大臣の側はですね。 それから、私は、やっぱりそうではなくて、人事院を主体にして、更に市民参加も得て、世論の批判にこたえるような天下りチェックを制度化すべきじゃないのか、こういうふうに思うんですが、大臣の側は内閣へ内閣へと、こうおっしゃっている。全くここで委員会で出ている意見とは正反対になっておるんじゃないか。ここのところをもう一度改めて見解をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(石原伸晃君) 又市委員の方から既に主要な論点の意見の御開陳がございましたので、若干重複することをお許しいただきたいと思うんですが、やはり人事院が事前に天下りを規制していただいておりましても、委員が御指摘のとおり、不十分であるというような意見があるわけでございます。そしてまた、人事院の第三者的な職能からいいまして、基準に満たしていれば認めざるを得ないわけであります。 そこで、先ほどもお話しいたしましたが、やはり自分の会社の社員が一体何人どこに行っているのか社長が知らないような会社がこれまでの役所であったと。こういうものを改めていくということが第一点と。内閣が関与を深めていく、内閣自身の総合調整の下に、内閣を構成しております各大臣が責任を持って公務員の方々の再就職の問題について承認を行うことによって責任者が明示される。これまで不十分だという意見が多く出ましたけれども、人事院総裁けしからぬといって人事院総裁が辞めた例はないですけれども、大臣になれば、前の年に比べて十人増えたと、おまえ何やっちょるんだと、責任関係が私は明確になる。そういうものを目指して改革していこうというのが今回のポイントではないかと思っております。 しかし、やはり人事院のこれまで担ってきた役割と、私は思うんですけれども、やはりどちらかというと各行政の各府省が人事管理マネジメントを人事院に丸投げしていたと、そういう面があると思います。そして、今、委員御指摘のとおり、人事の専門家が各役所に一体何人いるのか、こういう問題もあると思います。 しかし、民間企業で、例えば大企業で見ましても、人事部なるものが何百人もいるようなところはございません。適切な規模で人事を管理していくということは私は可能じゃないかと思いますし、これまで人事院が担ってきた第三者機関としての権能というものも、先ほども話しましたけれども、承認基準については意見をしっかりと言っていただきますし、余りにも実施状況について目に余る、これまでやってきた第三者機関として蓄積してきた経験と照らし合わせてもおかしいよというときは、第三者機関でありますから改善勧告といった形で第三者機関としての意見も申し述べていただくと。そういうことによりまして、この新しいようで本当に古い公務員の方々の天下りの問題に対して国民の皆さん方からどうなっているんだと言われないものを作っていこうというのが今回の改革の一つのポイントではないかと考えているところでございます。 ○委員長(森本晃司君) 簡単に。 ○又市征治君 意見がどうしてもここのところはちょっとすれ違うわけでありますが、更に引き続き論議をしてまいりますけれども、特に今日取り上げましたこの医薬品機構は、当初の役割から変質をして、天下り温存のための業務をいたずらに肥大化をしてきたわけです。こういう体質は絶対改めるべきでありますし、一方で、先ごろ和解したヤコブ病を始め、医薬品被害は残念ながら続いているわけですね。 この機構がやっぱり本来の姿に戻ってその役割を果たすように求めますとともに、そのためにも、天下りを規制をし、役員構成を患者や第三者、有識者の参加など、オープンにすべきであることを指摘をさせていただいて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。 |
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