| 第154回通常国会 |
| 2002年7月1日 行政監視委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 始めに一言ちょっと苦言を申し上げたいと思うんですが、先ほどまで石原大臣、ここにおられましたけれども、今日は並行して道路四公団の民営化の会議があるということで退席をされたそうであります。私はこれまで、大臣の答弁を踏まえて今日の質問を準備し、答弁も要求をしたわけですけれども、極めて遺憾であります。国会軽視だと声を大にするつもりはありませんけれども、行革事務局は、行革担当大臣がこの委員会の主要な答弁者であるということを是非十分認識して対応いただきたいということをまず始めに申し上げておきたいと思います。 さて、天下り問題とその大臣承認制の問題点については先ほども自民党の森元委員もお触れになりましたけれども、この委員会では私に限らず複数の委員が繰り返し取り上げられてまいりました。そこで出された実例は、単に人事ポストの問題だけでなくて、それを通じて継続的に国民のための予算であるとか国有財産が横流しをされたり、あるいは消費をするという、こういう構図になっている、こういうことが述べられています。しかし、今回出された政府の公務員制度改革大綱では、更に天下りを身内である各省大臣限りの権限にできるように緩和しようというふうになっているわけであります。 今日も一つ実例を挙げてお伺いをしてまいりたいと思いますが、まず始めに人事院にお伺いしますけれども、農林水産省から木材企業への再就職は人事院の天下り規制の対象になると思いますが、その限定条件なり制限条件というのがあればお示しいただきたいと思います。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 最近、やまりんというのが問題になりましたけれども、新聞を読んでおりますと、国有林の買取りというんですか、そういうような関係がある木材企業が結構あるという記事が出ておりましたけれども、そうしますと、売買契約という、契約当事者ということになりますので、国家公務員法の百三条の第二項の規制の対象になるというふうに御理解いただいていいんじゃないかと思います。 ○又市征治君 今この中でお答えになっていないわけですが、八級以上と以下とということで、少しこれは、人事院が直接承認したり審査をするというものと各省にゆだねているもの、こういうことであると思うんですが、そういう規定もあるんですけれども、極めてそういう中でも構造的な利権づくりと結び付いている例がある。 今、総裁から話が出ましたから、私はそれを聞こうと思ったんですが、鈴木宗男議員が逮捕されたやまりんの国有林無断伐採事件の背景に、営林署職員の天下り受入れがあるわけですね。報道によりますと、やまりんが営林署からの天下りを受け入れて、引換えに国有林の伐採量を増やしてもらうことが暗黙の了解だった、ところが、その後、公式には伐採量を増やせないので無断伐採を黙認していたと、こういうふうにあるわけです。この間に営林署の署長など六人がやまりんの取締役などに天下っているという、こういう状況になっているわけですね。 そこで、行革副大臣にお伺いをしてまいりますが、天下りの規制強化こそが今求められているということは、これはもう十分、何度も指摘されているわけですが、例えば、この木材企業への天下りは、農林水産大臣限りのもし承認制とした場合にはますます天下りが進んでいく。これを俗に、猫にかつおぶしの番をさせる、こういうことになるんじゃないかと思うんです。中立第三者機関である人事院による承認制を廃止をして大臣に権限をゆだねるというのでは、こんなことがもうずぶずぶに進んでいくんじゃないのか。少し納得いく説明をしていただきたいと思います。 ○副大臣(熊代昭彦君) 公務員制度改革で天下り規制を実質的に強化しようということでございまして、これを緩めろなどという意図は全くございません。 現在のシステムの中で承認されているという御事例の御質問だと思いますけれども、それはそれといたしまして、新しい制度は、やっぱり任命権者である大臣が、人事院が認めてくれたからもういいんだ、これは私の責任じゃないんだ、こういうふうにしてはいけないと。やっぱり政治家が大臣になることが多いでしょうから、政治家が大臣として責任を持って、実質的に天下りということで変な癒着が起きないようにと、取りあえず第一に責任を持ってそれをやってもらうということでございます。 しかし、仮にお手盛りになるという心配もございますから、それを防ぐ手だてもなければいけないということでございまして、第一に政治責任を持ってお手盛りにしないということ、それが一番でございますが、内閣で承認基準を政令で定めて承認制度の運用についての総合調整を行うと、内閣できっちりとした規則を定めます。大臣が承認した案件はすべて詳細に公表します。おかしいところはないかということをちゃんとチェックしてほしいということでございます。人事院の方は、それにつきまして、承認基準そのものについて、この基準はおかしいんじゃないかと御申出もいただきますし、承認事務の実施状況について、あの大臣の承認はおかしいんじゃないかと、そういう御指摘もいただけると、こういうシステムにしたわけでございます。 それからもう一つは、行為規制を付けまして、とにかく口を利いてもらえるから受け入れよう、そういうことではいけないと。国家公務員は能力があるから来てほしい、能力で活躍してほしいということにしてもらうということでありますから、後輩に電話を掛けたり誘ったり、いろいろして、影響力を及ぼして採用してもらったことに報いる、そういうことを徹底的にやめようということでございまして、行為規制で、例えば刑罰が掛かる。現在検討中でございますけれども、例えば懲役六か月とか、そんな厳しい案もございますし、最低限罰金は掛かると。 これはしかし、余り効果がないという話もございますけれども、現在これだけマスコミの大変な監視下にありまして、私自身はマスコミは自由主義社会の宝であるから大いに監視して大いに活躍してほしいと思っておりますけれども、そういう中でこの行為規制というのが付くというのは激烈な効果があると私は思います。 そういうことでございまして、二重、三重の仕組みで現在のシステムでうまく動かないというところを思い切って変えていきたいというのがこの案でございます。 ○又市征治君 お言葉を返すようですけれども、その今おっしゃった厳格な承認基準なども作っていくんだと、幾つか、四つぐらいのことをおっしゃったわけですが、じゃ、そういう話はずっとあるんですが、どういう具体案が今あるのか、それをもう少し具体的に示してください。それから、どれほど今の人事院基準よりも厳しい基準を設けようとされておるのか、これは示していただかないと、お手盛りにならないんだ、厳しいんだ、こうおっしゃるだけで、全然明らかにならない。 それから、お手盛りにならないというんですから、それならばやはりそのことを政令ではなくて法律にするぐらいの国民に透明性を示すべきではないのか、こういうふうに私は思うんですね。 この二つをまず行革副大臣の方にお伺いします。 人事院総裁にもお伺いしますが、今話がありましたけれども、再就職後の行為規制という話がありました。民間に行った後になって個人の行為を追っ掛けてみたって、これは限界があるでしょう。この点についてどうお思いになっているのか。 それからもう一つは、先ほど聞きました立法化の問題ということについては人事院総裁はどのようにお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。 ○政府参考人(春田謙君) ただいま御質問いただきました承認基準の具体的な内容でございますが、私ども、承認基準の内容につきましては、不承認とすべき権限あるいは予算関係、こういったものを明確に列挙するなど、各大臣が行う承認の審査におきまして統一的で客観的な判断の下に適正な運用が確保されるようなものとするということと考えております。具体的な内容につきましては、現在、行政改革推進事務局が中心となりまして検討中の段階でございます。 承認基準につきまして、政令ではなく法律で規定すべきではないかというお話でございましたが、承認基準そのものにつきましては詳細なものとするという必要もございますので、政令に委任するということになるものと考えております。 私ども、平成十五年中に国家公務員法の改正案につきまして取りまとめをし、国会の方に御提出をしていくということを昨年の末に閣議決定をさせていただいたところでございますが、国家公務員法の改正案の法案の審議におきまして、承認の基準の考え方ということにつきましても御説明申し上げることになるというように考えております。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 二つ御質問があったと思います。 一つは、行為規制の話です。 この行為規制の話が出たときに、当時の新聞等ジャーナリズムは、当該本人が働き掛けなくても、その意向を受けた企業の人が働き掛けるということ等によってこれは規制を免れることができるんじゃないか、余り効果がないというようなことを当時のジャーナリズムは批判しておったと思いますが、そのことは別にいたしまして、実はこの行為規制というのはアメリカで現在採用されておる制度でございますが、アメリカと日本では実は基本的に違うことがございます。 日本の場合には、官庁が勧奨退職をする、そして官庁が勧奨退職に応じた職員を責任を持って企業にあっせんする、就職あっせんするということを行っておる。したがって、官庁と受入れ企業との関係ということがそこで成立しておりまして、再就職した本人は特段働き掛けなくても官庁の方が面倒を見るというのが日本の再就職構造の特色だということがよく言われております。当たっていると思います。 ところが、アメリカの場合には勧奨退職という制度がございません。したがって、官庁が再就職あっせんするということがございませんので、再就職する人は自分の責任でそれぞれ再就職先を探して、そこで民間企業的なものを経営している。したがって、その本人は、元おった官庁が面倒見てくれないものですから、働き掛けるということが行われておるということが調査の結果分かっております。 したがいまして、この事後行為規制の意味というんですか、位置付けというのが日本とアメリカでは異なりまして、日本の場合にはそれほど効果がないんじゃないかと言う人がかなり現在調査が進むに従って出てきております。その点をひとつよくわきまえて検討していただく必要があるんじゃないかというふうに思います。 それから次に、立法の話ですが、法律で規定したらどうだという話でございますが、平成十二年の十二月に行政改革大綱というのが世に出されまして、それ以来、この天下り問題については随分国会等、またジャーナリズムの世界でも議論されております。したがいまして、これだけ議論されてくると、公務員の再就職をめぐる制度というのはその承認基準も含めて法律できちんとすべきじゃないかという議論はそれなりに説得力のある議論だと思います。細部の技術的なことは規則等に任せるにいたしましても、そこは法律で規定したらどうだという議論はそれなりに説得力があるし、国権の最高機関の議論としてはそれはあるだろうというふうに思います。 ただ、国家公務員法全体を改正、全般的な改正というのが予定されておりますので、その全般的な改正の中の法的なバランスというんですか、どういう事項を法律で決めて、どういう事項を規則で決めるかという、そういう法律的なバランス論というものもまた見てみる必要がある。したがいまして、今度の予定されておる改革の中で、どういう事項が法律事項になりあるいは国会の議決事項になるのか、どういう事項が規則事項になるのかということをよく眺めて、バランスが取れた改革が行われようとしているのかどうかという観点からもよく眺めてそれは議論してみたい。 いずれにいたしましても、人事院も、その全体のバランスといいますか、法的なバランスというものが取れるようによく検討して御意見を申し上げたいというふうに思います。 ○又市征治君 そこで、ちょっと事前通告でないので恐縮ですが、六月三日のこの委員会で石原大臣は、大臣承認になれば前の年に比べて数が増えればその大臣の責任が明確になるというふうに答弁されているんですね。すると、大臣が審査をするとすれば、人事院とは違って基準を満たしていても不承認にするということが一体あるのかどうかですね。 そんなことは当然考えられないわけですよね。第一に、今の人事院承認制の下においても人事院に承認申請をしているのは大臣なんですよね。そうでしょう。そして、各大臣がそれでは天下りを抑制をすれば天下りは現実は減るわけですよ。ところが、現実には、人事院が各省の自然体を見ようという、前のときに人事院総裁からそういうお話がありまして、平成十三年の分、早速これ増えたわけですね。そういう状況にありながら、どうして天下りがそういう意味で減ると言われるのか、あるいは大臣の責任が明確になるからそんな増えていくことはないんだと、こうおっしゃるのか。実態が全然そうなっていないんじゃないですか。この点。 それからもう一つは、増えたらその大臣が責任を取るというふうに答弁されている。一体全体、この承認した大臣が責任なんて取れるのかどうか。責任問題が浮上したときの大臣になってしまうんじゃないのか。そんな、言ってみれば、そのことが問題になったときに後の大臣が責任を取るなどということはとんでもない話で、こういうのを後の祭りと言うんだろうと思うんですね。これじゃ国民は全く納得できないわけですよ。 そういう点で、言っていることと現実進んでいることが全く違っているんじゃないか、この点を最後にお聞きしておきたいと思います。 ○委員長(森本晃司君) 時間が過ぎておりますので、簡潔に願います。 ○副大臣(熊代昭彦君) 簡潔に答弁させていただきます。 大臣が申し上げたのは、一人の大臣として、政治家である場合が多いでしょうけれども、もし前年から増えていればそれは承認がおかしいんじゃないか、しっかり見てみなきゃいけないんじゃないかということを、その基準を動かすわけにはいきませんけれども、基準がきっぱりと適用されているかどうか、形式ばかりじゃなくて実質にも及んでそういうふうに見られるんじゃないかということでございまして、そういうことでありますから、大臣が、しかもそれはすべて公表されるということでありますので、十二分に意を用いられるだろうと、そういうことを申し上げたんだというふうに思います。 責任取るというような話は、それは政治的責任でございますから、その本人あるいはその後の人、それはその場の状況でだれの責任かということがはっきりすると思いますので、責任の取りようも公表ということで大いに影響があるというふうに思います。 |
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