| 第154回通常国会 |
| 2002年7月8日 行政監視委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 私は、五月にもこの委員会で、先ほど出ました財団法人電源地域振興センターに絡む不祥事、その事件とその背景にある天下り問題についてただしてまいりました。今日再びこのセンターの問題を取り上げるのは、先ほど、防衛庁と同様にこのセンターが交付金を受け取らない人の言わばブラックリストを作成をして自治体に渡していたということからであります。 経済産業省に伺ってまいりますけれども、まずこの交付金は原発立地への協力のお礼にその市町村内のすべての家庭や事業所に電気代を実質割り引くものだということに理解をしています。この趣旨については公表されているので結構ですが、お伺いしたいのは、まずその原資は一体どのくらいなのか。それから二つ目に、市町村別の単価、これは電灯契約、つまり一般家庭だけで結構ですから、高い市町村と低い市町村の例を挙げてほしいと思います。それから三つ目に、対象世帯数と額はどういう格好になっているのか。四点目には拒否者数又は給付不能の数を、以上四点、簡潔にお答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(迎陽一君=資源エネルギー庁電力・ガス事業部長) お答え申し上げます。 原子力立地給付金は、電源開発促進対策特別会計から電源立地特別交付金の一部として対象の道及び県に交付されたものが原資となっております。十三年度の予算額としては約二百二十億ということになっております。 それから、単価でございますが、これは原子力発電所の出力の多寡などによりまして市町村ごとに単価が異なっておりますが、電灯需要家、一般家庭の電灯需要家につきましては、十三年度におきまして、一番高いところで月額三千円、青森県の東通村でございます。それから、最も低いところで月額百八十一円、これは茨城県の水戸市及び旭村となっております。 それから、対象の需要家数でございますけれども、電灯需要家で全国で百五万件余り、それから電力需要家、工場、事業場でございますが、これ契約口数で十八万件ということになっております。 それから、これらの皆さんの中で受領の辞退とか交付先に行き当たらないというふうなケース含めまして、現在十三年度の実績について整理中ですが、明らかにその十三年度内に辞退の意思を表された方というのは四十九人というふうなことです。その他、行き先等が把握できないというふうな方たちが千件超に上っているというふうなことでございます。 以上でございます。 ○又市征治君 ここにそのリストの個人情報を塗りつぶしたものがあります。北海道から始まってずっとあるわけですが、各電力会社によって様式の若干違いもありますけれども、拒否の理由を事細かに聞き取った個人票が付いているものもあるわけですね。反対運動団体に入っているとか電力会社の下請社員だとかといった個人情報も書かれているわけです。防衛庁のリストの例と全くそういう意味では同じと、こういうことになるわけです。 そこで、副大臣にお伺いをいたしますけれども、一つは、こうした個人情報を目的外に使うのはもう全く論外ですね。今後どういうふうにこれを改善をされようとしているのか。 それから二つ目に、この中間に介在する天下り法人電源地域振興センターは、事実上手数料を稼ぐだけの無用の役割、私はそのようにしか受け取れません。このセンターの関与を排除すべきだというふうに思いますけれども、どのようにお考えなのかお伺いします。 三つ目は、個人名は伏せても、この受取拒否に表れている原発やあるいは原子力偏重行政への不信の声は十分に読み取るべきなんだろうと思うんです。それは、究極にはこうした買収まがいの年間二百二十億円のばらまきは廃止すべきだということだろうと思うんです。 この点について、副大臣からお答えいただきたいと思います。 ○副大臣(大島慶久君=経済産業副大臣) 又市先生にお答えを申し上げます。 今御指摘がございました個人情報の取扱いでございますけれども、担当課長から当給付金に関する十五道県に、及び電源地域振興センターに対しまして七月三日付けで通知文書を発送いたしまして指導を行ったところでございます。 その指導内容のポイントを簡単に御説明申し上げますと、まず第一に、本給付金の受領を辞退した者の氏名につきましては電力会社及び電源地域振興センターが保有するにとどめまして関係道県に対しては報告する必要がない、第二番目には、本給付金の受領を辞退した理由につきましては把握する必要がない、第三番目に、関係道県は事業の適正な執行に特に必要な場合には必要な資料を閲覧するにとどめる、こういう内容になっているところでございます。 今後とも個人情報の保護に万全を期しながら、補助事業の適正な施行を確保するために、必要な情報のみを把握するという考え方に基づきまして、より適切に取り扱うように対処してまいりたい、かように思うところでございます。 それから、電源三法交付金制度につきましては、本制度がより活用しやすく効果的なものとなりますように、随時運用の見直し、改善を行ってきておりますけれども、引き続き地域のニーズを踏まえつつ検討を重ねてまいりたいと考えております。 また、電源地域振興センターにつきましては、地域ごとのニーズに応じたきめ細かな施策を講じるよう、事務を効率的に実施させるために、これからも適切な指導を行ってまいる所存でございます。 ○又市征治君 副大臣、先ほども岩佐委員から話が出ましたけれども、実際ここの、天下りばかりでやっているわけですよね、その人たちが、こうやって事件が起こって初めて、実はまた改めて今度はエネ庁から整備課長名でこういう通達を出される、こういう感覚。そしてまた、これは必ずしも、何も電源地域振興センターを通さなければ払えないという金じゃないんですよね、十五の県に金を出しておいでになる。そこからわざわざ電源地域振興センターを通して、電力会社を通してと、こうなっているわけです。県からやれるわけですよ。こんなやり方だから問題だと、こう言っているので、答えになっていないんですね。 時間がありませんから次に進みますけれども、今、二百二十億円のことだけ言いましたけれども、電源立地対策費は全部で年額二千四百四十六億円も出ているわけですね。そのほとんどが原発関係ですから、これを含めれば原発がいかに不経済であるかが分かると思うんです。そこで、もう一つ原発のコストでいえば、より大きなのが廃炉の費用、こういうことになると思います。従来、国はこれを安く見積もって、いや、原発は水力や火力よりも安いんだ、一キロワットアワー当たり五・九円だなどというふうにこの間のときもお答えになりました。ところが、今年の春から相次いでそれを崩すデータが出されてきた。 そこで伺いますけれども、六月九日の朝日新聞が報じた日本原電の試算として、一基当たり五百三十億円、したがって今の商用五十二基で三兆円廃炉費用が必要になってくる、こういう試算があります。これは、政府の最近公表した試算、例えば今年の三月の衆議院調査局名の経済産業委員会資料と基本的に同じ認識なのかどうか、お伺いしたいと思います。 ○政府参考人(迎陽一君) ただいまお話のございました五・九円と、これはキロワットアワー当たりの数字でございますけれども、平成十一年の十二月に総合エネルギー調査会原子力部会におきまして、原子力発電の経済性にかかわる試算ということで試算を行ったものでございます。これにつきましては、OECD等でも一般に採用されている計算方式を採用いたしまして発電原価を求めたものでございます。 ○又市征治君 それは前に聞きましたから、いいです。 ○政府参考人(迎陽一君) それで、電気事業者、この試算自体、電気事業者から提供された情報等の実態に即した基礎データに基づいてモデル計算を行ったもので、現時点においても大きな変更の必要はないと思っております。 バックエンド費用を含めた原子力にかかわる費用全般につきましては、電気事業の経営上重要な課題でございますので、当然、電気事業者におきまして様々な検討等行われているものと推測されるわけでございますけれども、その御指摘の新聞報道等についてはそういったいろいろ各種検討されているものの一部が報道されたものと考えておるところでございます。 私どもとしては、これについての、検討結果についての報告等受けているわけではございませんで、新聞報道についてコメントをすべき立場というふうなことでは考えておりません。 ○又市征治君 だから聞いているわけで、どのくらい、こういうふうに同じぐらいだというふうに見ているのかと聞いているわけです。ほぼ同じだというふうに受け取っておきたいと思います。 次に、それより前の今年三月、電気事業連合会は原発の後処理に三十兆円という長期試算を出して、記事になっています。何と一けた違うわけでありますけれども、これは三兆円には含まれていないものとして、再処理の費用の一部や、今技術的に全く未知である高レベル廃棄物の最終処分の費用などがあって、当然ここまで含めるのが正しいんだろうと思います。 これについて政府は一体どういう把握をし、認識をされているのか。ここでは二〇四五年までという、当然このぐらいの長い期間を取って見ているわけですけれども、当然そんなことだろうと思うんですが、どういう把握なのか、お伺いしたいと思います。 ○政府参考人(迎陽一君) 先ほど申し上げました五・九円という試算の際にも、廃炉の費用、あるいはその廃棄物の処分費用等の核燃料サイクルコストというのは含めております。実際に、原子力発電所の廃炉の廃止措置につきましては、原子力発電施設解体引当金制度というふうなものが設けられておりまして、現実に積立てが行われているというふうなことでございます。 それから、高レベル廃棄物の処分についても、これを第三者に将来の費用に備えて寄託をするというふうな制度を作って、毎年きちんと積立てが行われているというふうなことであるというふうに考えております。 ○又市征治君 全然答えになっていないんですよ。人が具体的に数字を挙げて聞いているわけですから、それについてしっかり答えてくださいよ。例えば、さきの話だって、それは現実に積立てをやっているのはたったまだ一兆円にもなっていない、三兆円に対して。十七基分だと出ているわけですよ。そういうのをしっかり答えてもらわにゃ駄目じゃないですか。 そこで問題は、いずれにしましても、この三十兆円程度、向こうもう四十年ぐらい掛かって廃炉をしていく場合にこういう数字が出ているわけですが、それでもう電気事業者の中からは、これは小泉首相にも少し踏ん張ってもらわにゃ困るとか、こういう格好で、ここへ来て手のひらを返したように方針転換をして、原発は高く付くんだ、新たに廃炉の費用まで国庫補助を求めると、こういう格好まで実は新聞に指摘されている。こういうことについて事実なのかどうか、また、政府はこれについてどういう考えをしているのか、このことについて改めて副大臣からお聞きをしたいと思います。 ○副大臣(大島慶久君) お答えを申し上げます。 放射性廃棄物の問題に関しましては、原子力政策の基本原則はあくまでもこれを発生させた者の責任において処分する、こういうことになっているわけでございまして、廃止措置に必要な費用につきましては、国が原子力発電施設解体引当金制度を整備をいたしまして、これに対して電気事業者は着実に積立てを行っているというふうに認識をいたしております。 そのほかにも、国といたしましては、廃止措置にかかわる技術開発や、廃止措置に伴って発生する廃棄物の安全な処分のための規制の整備等に努めてきたところでございます。 以上のような環境整備の下で、事業者は平成十三年十二月より日本原子力発電東海発電所において廃止措置を始めてきておりますけれども、今後とも私どもといたしましては自主的な廃止措置の取組が期待をされる、こういう認識でございます。 ○又市征治君 いずれにしましても、これまで電力業界も政府も原発は大変安上がりだと強弁をされてきたわけです。ここへ来て、そうでないということがだんだん明らかになってまいりました。前にも指摘をしましたけれども、そして世界の趨勢がそうであるように、太陽光や風力そして燃料電池など、安全で再生可能なエネルギーの開発を急いで、脱原発を推進するように求めて、今日は終わりたいと思います。 ○政府参考人(迎陽一君) 一言補足させていただきますと、新聞等で事業者がいろんな意向を持っているというふうな報道をなされておりますけれども、現実問題として、そのバックエンドの費用についての国の負担について事業者から要請を受けたというふうな事実はございませんので、その点だけちょっと補足させていただきます。 |
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