| 第154回通常国会 |
| 2002年7月18日 総務委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 前にも申し上げましたが、私どもも修正案で送られてきた郵政公社法については賛成でございますが、信書便法にはこれは反対、こういう立場で幾つかまだただしておく必要がある点、幾つかお尋ねしてまいりたいと思います。 今度の法案の原案が出されて以降、衆議院での修正案の作成過程を外から見ていますと、手続的には大変問題があった、こう言わざるを得ません。土壇場になって国民に十分知らされずに、ほぼ密室で作られてきた感が否めないからそう思うわけであります。 しかしながら、その中で、内容的には非常に貴重な提案も実は幾つか出ておったと、こう思います。途中で自民党内で修正案から削られてしまったものもあるようですけれども。ユニバーサルサービスを確保するために必要な手だてだとか、利益追求のみに走らないための国民による民主的コントロールに関する提案は生かすべきなんだろうと思うんです。 そこで、実はそうした幻の修正案の中から二点ちょっと伺いたいと思っています。ちなみに、これは自民党総務部会長の荒井衆議院議員が述べられたものとして、六月二十三日の朝日新聞に出ておったものを基に話をさせていただきますが、まず、国庫納付金は国庫ではなくて地方自治体に納めるべしという、こういう提案がありますね。この案は一見とっぴなようですけれども、その背景あるいは趣旨の前段は私が前回質問したことと同じであります。つまり、郵便事業やその周辺、関連の地域的、公益的なサービスを今後も確保すべきであり、安易に国庫納付金を大きくして中央政府に吸い上げることは良くないという、こういう点で共通していると思うんです。 問題は、後段のところでして、国庫への納付に替えて地方自治体へ納付するようにしようという提案を荒井さんがなさっておるわけですが、これについてどういう考えであるのか、まず初めにお伺いをしたいと思います。 ○政府参考人(野村卓君=総務省郵政公社統括官) 荒井部会長の御発言については、私ども承知していないわけでございますけれども...... ○又市征治君 していないんですか。 ○政府参考人(野村卓君) はい。 今回、政府原案の中に国庫納付の規定を設けたわけでございますけれども、その趣旨といたしましては、公社が法律により直接設立される法人、しかも国から全額出資の法人だと、それから中長期的に利益が生じる可能性がある、想定される、こういったことから、利益が生じた場合には国に対して一定の国庫納付を行うと、こういう規定を政府原案の中に設けさせていただいたわけでございますけれども、先生のおっしゃる地方自治体に納めるというものにつきましては、特殊法人の中には利益の一部を国庫及び地方公共団体に納付するという法人もございます。私どもそれを調べてみますと、そういう地方公共団体から出資を受けている法人ということでございまして、その出資の割合に応じまして利益を地方公共団体の方へ納付しているというふうに承知しているところでございます。 ○又市征治君 前例がないとかルールがないとかというふうなこともあるんでしょうが、この幻の案の提案者は、郵便事業が大都市では大きな黒字で地方では軒並み赤字であるという、前回、あれ大臣だったでしょうか、どなたかおっしゃいましたけれども、東京中央郵便局の収益と北海道全体がほぼ一緒だなんという話がどこかで出ましたけれども、こういう現実を踏まえて、郵政公社として全国あまねくサービスをするための財政的基盤の一助とするために、全国ベースで上がった収益の一部を過疎地等の市町村に回そうと、こういう意図で荒井さんはおっしゃっているんだろうと思うんですね。 郵政から自治体へのお金の流れの制度が全くないかといえばそうではなくて、今、地方税では、国有資産所在市町村交付金という、こういうものがありますね。固定資産税の代わりということで税額の二分の一相当額とされておる。市町村の側から見れば、何で二分の一しかくれないんだと、国有地や建物があればその市町村は民有地よりも税収が減るというのはおかしいという不満がないわけではないんでしょうけれども、一応こういう制度があるわけです。 そこで、今の制度で旧郵政省からは年十一億四千万円余り市町村へ交付をしているわけですね。これが郵政公社になったらどういうふうになっていくのか、この点、併せてお聞きをいたします。 ○政府参考人(野村卓君) 現在、先生おっしゃるように、市町村交付金というものを払っているわけでございますけれども、この対象は、職員宿舎とか、それから貸し付けている土地、こういった土地を対象にいたしまして市町村交付金というのをお支払いしているわけでございますけれども、公社化に伴いまして、現在、そういった市町村交付金を固定資産税の二分の一相当等を払っているものにつきましては、今度は固定資産税そのものを払うという形に変わります。それプラス、今回、本来事業用資産として、郵便局舎とか事務センター、そういった本来の事業に使っている固定資産につきましては、固定資産税価額の二分の一を算定標準とした市町村納付金というものを各市町村に納付することにしてございます。 具体的な金額といたしまして、本来、固定資産を払うとした場合には約三百六十億円市町村にお支払いするわけでございますけれども、この市町村納付金制度に変わりますと、その二分の一の約百八十億円という形になると考えているところでございます。 ○又市征治君 これでも大郵政公社の全国の額としては極めて少ないと地元の市町村は思うだろうと思いますが、制度としては対象拡大をして、今お話があったように、金額にしますと大体十六倍ぐらいに今よりもなるわけですね。これがそれぞれの土地建物の所在する市町村にとっては貴重な自主財源になるということなんだと思います。 そこで、大臣にこの後お話をお聞きしてまいりたいと思いますが、話を元に戻して、この国庫納付金を地方自治体に納付するということについてですけれども、国庫納付金制度そのものはもちろん国と公社との財政的な連結のメカニズムとして当然必要だと思います。 そこで、私は、地方の振興とこの郵政サービスの維持と財政的な連携という趣旨を生かしながら、少しアレンジして考えてみたいと思うんですけれども、要は、過疎地を含む全国あまねくの郵政事業及び関連の公益的な事業を維持していく、あるいは地元自治体にそのため物心両面で協力をする、それらの財政的な保障というものを公社の財政システム内部にビルトインするということが必要なんではないのかと、こういうことなんです。 そこで、代案的に言えば、例えば郵政公社が各地方郵政局ごとに、郵便宿舎や郵便事業本体の人員はもとよりですけれども、郵貯や簡保などの金融や保険業務あるいは訪問営業活動の延長としてのお年寄りへのひまわりサービスなどを含めて、住民のためのサービス、あるいは過疎地などにあっては地域社会を維持していくためのミニマム的な公的サービスをきちんと算定をして、その必要額を必ず地方ごとに計上していくという、こういうやり方、そしてこの必要額については国庫納付金の算定対象から外すということ、こういうことがあっていいんではないのか。その一部は地方郵政局の判断で自治体へ地域社会維持のための協力金として支出することがあってもいいんではないかというふうに、こうも思うんです。 こうした意味でも、公益サービスとその財源の地域別の確保という点についてどうお考えかお伺いをしたいと、こういうことであります。 ○国務大臣(片山虎之助君) この国庫納付金は、あれなんですね、収益が出ますね、最終的な収益が出たものを、まあこれ、四年間の中期経営計画の単位で収益が増えた分だけ国庫納付しようと、基準額は留保して、こういうことなんですね。だから、費用に掛かったものは全部それは差っ引きますから、だからそれは又市委員と同じような考え方になるんですね。 それから、地方団体納付金というけれども、地方団体は大変郵便局のおかげで恩恵を受けている方ですね。地方団体が払わないかぬわけです。郵便局があるおかげでコミュニティーが維持できたり、ひまわりサービスができたり、ワンストップサービスなんかできているので。今、特にコストが掛からないものはただでやっているんですね、郵便局の外務職員が、ひまわりサービスや何か。ただ、ワンストップサービスのような金が掛かるものは、これは実費だけもらっているんです、地方団体から。 そういう関係でいけばいいんですが、私は、昔は別の省だったですからね、市町村と郵便局は、役場と郵便局は仲がいい他人だったと言っているんですよ。今は親戚になったんだから、同じ一つの省ですから、市町村役場と郵便局は。だから、親戚になったんだから、もっとお互い連携を具体的に考えたらどうかということが、今もう大変な市町村行政、都道府県行政に郵便局が協力していると、こういうことで、都道府県、市町村も大変感謝しております。 だから、そういう意味では、私は都道府県や市町村は少し金払ってもいいと思うし、郵便局も必要なものはもらったらいいと思いますので、又市委員の御趣旨を体して、両者の連携を更に深めてまいりたいと思っております。 ○又市征治君 ありがとうございました。 そこで、昨日、参考人質疑やりまして、今、大臣からお話ございましたけれども、御三方とも非常に郵便局というのは大事だと、こんなことをお話しだったんですが、福井の名田庄村長の下中さんが御紹介されていた災害時の村と郵便局の協力協定、これはお聞きするところによりますと約二千五百ぐらいの市町村と結んでおるそうでありますから、市町村全体の約八割ぐらいということになるんですかね。ただ、これにしましても、郵便局側の経費が伴う場合、その財政的な担保がないんではないのか。単に今あるものを提供する。今一生懸命郵便局がそういう役割を果たしている、これはいいことなんですし、またもちろん、今、大臣からありましたように、そういう公益的な仕事は続けていくんだ、こういうことなんですけれども、だけれども、いざというときの災害のときに、じゃ大変限界があるんじゃないのかということを申し上げているわけです。 そこで、少し事務的な問題をお聞きをいたしますけれども、災害協力協定に基づく実績、これはどうなっているのか、またひまわりサービスその他の地域への協力実績についても少し紹介をいただきながら、その際、それらの経費の額も含めて少しお聞かせをいただきたいと、こう思います。 ○政府参考人(松井浩君=郵政事業庁長官) 郵便局と自治体とのいろんな協力関係での、特にコストを意識した御質問だと思っております。 お答え申し上げたいと思いますが、私どもで、郵便局でこういったサービスをさせていただいておりますのは、基本的な考え方として、地域の住民の郵便局への信頼につながる事業の基盤だと、こういう考え方でございまして、これがまた本業であります郵政三事業の経営にも資するんだという考え方でございます。 御指摘の災害時においてのことでございますが、郵便局が管理している用地を避難場所として提供させていただいたり、あるいは物資の集積所として提供させていただいたりすることもございます。また、日々郵便物の集配等をやっておりますが、その過程で、経路の途中で独り暮らしの高齢者の方へのお声掛け、それからあるいは回っている中で道路の損傷状況を発見した場合にその自治体に情報提供をさせていただくなど、こういったサービスをやっているわけでございますが、こういったものにつきましては、そのために特段の人的、物的な追加コストがほとんど掛からない、逆に言うと、そういう一々コストを計算するというほどのものではないという認識の下で無料でさせていただいているということでございまして、そういう意味で、せっかくお尋ねいただいたんですが、具体的な実績、それからそれに要した経費について、実際に調査をして御報告できるようなものは持ち合わせていないわけでございます。 それからもう一つ、申し遅れましたが、ひまわりサービス、これもそれぞれの地元で協議会を作ってさせていただいているものでございますけれども、これにつきまして若干、平成十二年度の利用件数についての調査結果がございますので御報告申し上げますが、これは郵便の外務職員による配達の際の励ましの声掛け、それから内容は、生活用品の注文はがきの取り集め、お年寄りの方からいただいて、そして注文品を配達、小包として配達するということなんです。それから、地元の小中学生がお出しになる励ましのメッセージ、これも郵便としてお届けするということでございまして、業務の一環としてやっておりますので、そういう中で、この利用件数は、月平均で全国で約二万九千件、一市町村当たりにいたしますと百五十件という調査結果が出ておりますが、個々のサービスごとの、今さっき私が申し上げました態様ごとの利用件数は、数字は持ち合わせていないところでございます。 ○又市征治君 ありがとうございました。 今、松井さんから地域の信頼醸成というか、そういう話がありましたけれども、私は必ずしもそれだけじゃないと思うんですよね。本当に、やっぱり今やっておられるようなそういう事業というのは、地域の人々に大変社会的に貢献をしていると。そういう意味では、やっぱり誇りや働きがいというか、そういうのをみんな得ながらまた新たな事業に頑張っていると、こういうことになっていくと思うんですよ。単に何か地域に信頼取るために何かやっているというだけじゃないと思うんですね。 ただ、さっき私申し上げたように、災害時などの、いろんな意味で当然のことを、そういうことに率先してこの人たちが頑張ってくれているわけですけれども、そういう大きなものになったときに、さっき大臣じゃないけれども、少しは逆に自治体からもらいたいわというぐらいの話がありましたけれども、ともかくとして、私はちょっと心配をするのは、現在はそうした公益的なサービス、こういうものをそういう意味では今の経費の中でお互いに賄っている、そんな一々一つ一つは、そんなちっちゃな問題だと、こういうことなんですけれども、こういう支出根拠そのものはあいまいというか、そういう意味では今の業務の範囲の中でと、こういうことになっているんですが、だからそれも行えるということがあると思うんですね。 ただ、これが公社になって、国庫納付を出すためにぎりぎりと収支計算をする体質に変わっていってしまって、逆にこういうことが落ちたんじゃ困りますよということなんですよね。さっきも私が言った、地域協力のための留保金によって財源的な裏付けを得ることも必要なんじゃないのかというのはそういう意味で申し上げているわけでして、この点は大臣からも先ほどお答えございましたから、引き続きこの点は御検討をいただく、前向きに御検討いただくものだろうというふうに思います。 次に、総裁等の任命についてお伺いをしたいと思いますが、衆議院でも論議をされてまいりましたし、おとつい来、この件については同僚議員からも出ておりますけれども、総裁等の役員の任命について法案第十二条にありますけれども、これはひとつ要約してもう一度説明をいただきたいと思いますが、それがなぜ国会の同意人事案件としてなっていないのかという理由についてももう一度お伺いをしておきたいと思います。 ○政府参考人(野村卓君) 先生御案内のとおり、公社法十二条に役員の任命についての規定がございます。総裁及び監事につきましては総務大臣が任命することとされておりまして、副総裁につきましては総務大臣の認可を受けて総裁が任命するという形になってございます。それから、理事につきましては総裁が任命するという形になってございます。また、理事のうち三名以上、及び監事のうち一名以上は部外者から任命するという形になってございます。 それから、役員の解任の規定に関しては公社法の十五条にございまして、総務大臣又は総裁がそれぞれの任命に係る役員につきまして、一つといたしましては、政府又は地方公共団体の職員、非常勤を除くわけでございますけれども、そういうものになった場合には必ず解任しなきゃならないという規定がございます。 それから、二つ目といたしまして、心身の故障のために職務の遂行に堪えないと認められるときには、又は職務上の義務違反がある等の場合には、任命権者の判断で解任することができるという形になってございます。 三番目といたしまして、経営判断の誤りなど、その責任により業務の実績が悪化した場合であって、引き続き当該職務を行わせることが適切でないと認めるときには解任することができるという形になってございます。 四番目といたしまして、また総務大臣はこれらの事由に該当するにもかかわらず総裁が副総裁又は理事を解任しない場合には、総裁に対してその役員の解任を命ずることができるというふうに規定されているところでございます。 なお、総裁が副総裁を解任しようとするときには総務大臣の認可を要するという形になっているところでございます。 そこで、なぜ国会の同意を要しないのかということでございますけれども、御案内のように公社化というのは国とは別人格、別の法人格を有する公社という形にすることによりまして、いろんな予算とか組織とか定員という制約を外しまして、独立採算の下、自律的かつ弾力的な経営を可能にすると。そうしたことによりまして、一層質の高いサービスを国民が享受できるようにしようというものでございまして、今法案におきましては公社のそういった自律的、弾力的な経営を可能にするために国の関与を最小限にしようと、こういった趣旨で作られているわけでございまして、先ほどから何回も出てございますけれども、事前管理をやめて中期経営目標ないし中期経営計画を大臣が評価するという形に変わったわけでございます。 こうした公社制度の基本的な考え方を踏まえまして、国会に対しては、決済にかかわるものとして毎年度の財務諸表や事業報告書について国会に報告するという形にいたしまして、総裁の人事、それから業績評価、こういったものについては総務大臣が責任を持って行うという形に制度上なっているところでございます。 ○又市征治君 ということですね。 そこで、そうおっしゃいますが、国会同意を必要とする人事は、例えば過去には国鉄だとか電電公社、これは組織がなくなってしまいましたけれども、なお幾つかあるわけで、例えばこれも同じく総務大臣の所管というべきか、NHKあるいは日銀などがそういう意味では国会同意人事になっているわけですね。 これと同じぐらい規模が大きい、いやもっと大きい、三十万人もいるわけですから、また巨額のお金を扱う郵政公社を国会承認人事にしなかったのは国民から見て非常に分かりにくい、あるいは納得できないという人々もおいでになる、こういうことじゃないかと思うんです。その代わりに任期半ばでも解任できるようにしたということなんですけれども、これは国会に代表される国民からの監視とは別の次元で、個人の経営責任という考え方なんだろうと思うんです。これが企業の役員と同じレベルだとすれば、損失を出した役員は解任だけではなくて損害賠償とか背任罪というものも適用されるのかどうか、そこはどういうふうに考えているんでしょうか。 ○政府参考人(野村卓君) 公社役員の責任の問題でございますけれども、一般論でございますけれども、公社の役員が故意又は過失によりまして公社の権利を侵害した場合には、一般法の民法七百九条の不法行為の規定に基づきまして、公社から損害賠償を求めることがあり得るというふうに考えております。また、自己若しくは第三者の利益を図り又は公社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、公社に財産上の損害を加えた、こういった場合には刑法二百四十七条の背任罪に問われる、こういったこともあり得るというふうに考えているところでございます。 ○又市征治君 経営者責任と言う以上、国民の資産に損害を与えることに対しては厳しい個人責任を課すよう、これはもう求めておかなきゃならぬと、こう思います。 あと郵貯、簡保資金の問題について少しお伺いをしますけれども、まず郵貯では三十五兆円、簡保では二十五兆円の資金運用状況、特にその運用割合、つまりポートフォリオはどういう構成で、また現行と公社化後では変わるのかどうか、これが一つ。それから二つ目には、構成比率は一年だけは変わらないというふうに聞いていますけれども、では公社化ではどこがどう変わるのか。自由化というか、国民の預けているお金の投資リスクが大きくなる面はないのかどうか。この点、二つお聞きをいたします。 ○政府参考人(團宏明君=総務省郵政企画管理局長) 郵貯、簡保の運用、特にポートフォリオについてのお尋ねでございます。 現行、郵貯につきましては郵便貯金法第六十八条の四、簡保につきましては積立金の運用に関する法律第五条に基づきまして、中長期的な観点からの運用資産の構成に関する事項を定めるということになっておりまして、それぞれこれをポートフォリオとして定めております。現行のものは、昨年十二月二十二日の郵政審議会に運用計画の内容の一つとして諮問した上、策定しております。この間、いろんな専門家の方の御意見等を聞いて定めているものでございます。 具体的には、現在の郵貯の基本ポートフォリオは、国内債券が八〇%でございます。乖離許容幅というものがございまして、これがプラス一五からマイナス一〇%ということでございます。それから、外国債券、国内株式、外国株式、短期運用がそれぞれ五%でございまして、乖離許容幅がそれぞれプラス三%からマイナス四%程度ということにしてございます。 一方、簡保の基本ポートフォリオもやや似ておりますけれども、国内債券が八〇%で、乖離許容幅がプラス一〇%からマイナス一〇%。それから、外国債券が五%で、乖離許容幅がプラス五%からマイナス五%。国内株式が六%で、乖離許容幅プラス五%からマイナス五%。外国株式は国内株式と同様でございます。短期運用が三%、乖離許容幅がプラス七%からマイナス一〇%ということで、いずれも国内債券が八割を占めるというポートフォリオになっているわけでございます。 そこで、公社に移ってはどうかというふうな御質問でございますが、今度は法的構成が多少変わりますけれども、これは日本郵政公社法の二十四条第三項の四号及び五号の中期経営計画、四年間の中期経営計画でございますけれども、その一項目として、公社が作成する郵貯、簡保資金の運用計画ということの中でこの基本ポートフォリオを決めていくということになっているわけでございます。 ところで、公社移行後も郵貯、簡保の基本的な仕組みは変わりませんので、資金運用の目的もやはり現在と同様に、預金者、加入者の負託にこたえて、毎年度、元利金の支払、それから保険金の支払を確実に行う、そのための安定的な収益を確保するということでございますので、したがいまして基本的な運用計画の骨格は変わることなく、これまでと同様に安全、確実性を重視した国内債券を中心としたものになるというふうに認識しておりますけれども、いずれにしても、中期経営計画の策定に当たりまして、いろんな専門家とか審議会の意見も聞きながらこれを決めていくということになろうかと思います。 ○又市征治君 それじゃ、最後に大臣にお伺いをしてまいりますけれども、そうした中で、今年度の地方自治体への貸付けは、郵貯、簡保合わせて確か二兆五千七百億ぐらいだと思いますが、これに地方債一兆四千五百億円を足しても今年度の新規投資総額の七%ぐらいにしかならないと思うんです。地方債や地方自治体への貸付けがもうかるとは思いませんけれども、郵貯、簡保にお金を積んでいるのが比較的零細な預金者、保険契約者でありまして、それはまた銀行等の少ない地方に多く住んでいることを考えれば、その預かった資金を地方自治体に還元することもまた公益性なんだと思うんです。 それで、どのくらいが適正だというふうに考えておられるか。もちろん相手が借りたいと言うかどうかということもありますけれども、またポートフォリオの枠が、今ほど話がありましたけれども、自治体は国内債券八〇%の内数ともなりますから、国債引受けが増えたり、あるいは社債といいますか、企業債といいますか、これを多く買えば地方債は買えなくなります。こういうことになるわけで、貸付けも同じ枠の中なわけですから、そういうことですね。 この中で、地方にどのように貸していくのか、公社になって利益追求ということで変わっていくのかどうか、この点をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) 前から、地方債の運用上、地方債の取得をやっておりますけれども、これはマーケットを通じて地方債を買うというのと、それから特にそういう信用力の弱い団体に直貸しをする、簡保ですけれども、そういうことをやっておりまして、これは引き続いてやっていくと、こういうふうに思っております。 今言いましたように、昔は仲のいい他人だったんですけれども、今は本当の親戚になったんですから、もっと地方債引き受けていいんですよ。今は地方債、人気いいんですよ。場合によっては国債よりいいんですよ。国債の方が下げられたりなんかしちゃってね。あれは実力を余り考えないで下げたと私は個人的には思っておりますが、いずれにせよ、地方債、人気よろしゅうございますので、今後とも債券運用で、国内債券が八割ですから、簡保も郵貯も。地方債のウエートを今後とも、相手があることですから相談しながら増やしてまいりたいと、こういうふうに思っております。 ○委員長(田村公平君) 時間が来ております。 ○又市征治君 先日も申し上げたわけですが、郵貯、簡保は今まで安全で身近な重要な国民の零細資産の預け先でありまして、これが公社化によって損なわれたり、あるいは五百万円までだとか何かという格好で強制的に引き下げられたりすることのないようにひとつこれは御努力をいただきたい、そのことを強く申し上げて、今日は終わりたいと思います。 ありがとうございました。 |
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