| 第154回通常国会 |
| 2002年7月23日 総務委員会 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 この四法案(郵政公社法案・信書便法案・各その施行に関する法案)について、二十数時間にわたって論議をしてまいりましたし、参考人の質疑やら、あるいは昨日は地方の実態調査、こんなことも含めて、郵便局が大きく変わっていこうとしている、とりわけ百三十一年たつそうでございますけれども、そういう中で、いい方向で新たな時代のニーズに合った立派な公社になっていくように、そういう意味で、もう少し足らざるところ、幾つか確認をしておきたいこと、その点を最後に質問をしてまいりたいと思います。 一つは、郵貯、簡保については、今回の法案に直接出ていませんけれども、前にも申し上げたとおり、過疎地を含めて地方における庶民の大切な金融窓口でありますし、郵便局の廃止があっては国民が困る、こういうことだろうと思います。 小泉流改革、小泉流郵政改革の本当のねらいというのは、私は、どうも次のステップで、この莫大な、しかし元は零細な個人の資金というものをリスクの高い株式市場に無理やり引っ張り出そうとする意図ではないかと、こう思いますので、改めて伺っていきたいと思うんです。 当面の危惧は、公社化によって資金運用がよりリスキーな投資にシフトするんではないか、それによって国民の資産が危険にさらされないかということなわけです。前回、ポートフォリオの変化について聞きましたけれども、単に民間的な運用に近づけるとなると危険なしとはしません。 例えば、簡保の運用は、現行法では前年までの簡保積立金ですけれども、公社法案ではこれを簡保資金に変える、こうなっているわけですね。つまり、今までのように一年置いておかないで、年度内に右から左へすぐ使えるようになるという、こんなことになるんだろうと思うんです。法律上責任準備金があるとはしても、今より回転が速くなっていく分だけリスキーな運用になることはないのかどうか、まずこの点をお伺いしたいと思います。 ○政府参考人(團宏明君=総務省郵政企画管理局長) お答えいたします。 簡保の余裕金についての取扱いについてのお話でございます。 御指摘の簡保積立金でございますけれども、現行、国の会計制度の都合で年度内の歳入と歳出の差額である余裕金というものがございますけれども、これは国の会計制度の関係で財政融資資金に預託しなければならないということで別扱いになっております。しかし、今度は会計制度が変わるということになりますので、端的にこれは積立金と統合して扱うということになるわけでございます。 しかし、それは会計の関係でございまして、余裕金につきましては、やはり資金繰りの関係から現在も短期資金の一部として管理しておりますので、今後も、そういうポートフォリオ上区別はなくなりますけれども、こういう資金繰りに必要な資金につきましてまたリスクのあるようなものを持っていくということは経営的に非常に問題がありますので、そういう方向では考えておりませんで、会計は変わりますが、従来どおりの運用の方法でやっていきたいというふうに考えております。 ○又市征治君 そこで、運用職員についてですけれども、一般職員よりも厳しい責任条項として今回の法案では第五十五条があるわけですね。これの元は、昨年四月から国民年金、厚生年金に倣って、現行、郵貯、簡保の両法律に盛り込まれていたものですけれども、そこで問題は、公社化すると運用方法が変わるので、漏らしてはならない秘密の内容も当然現在と変わるのかどうか、こういうことになるわけです。例えば、郵貯、簡保の運用方法が緩くなれば運用職員の扱う秘密も増えるんではないかと思うんですが、この点はどうですか。 ○政府参考人(團宏明君) 郵貯、簡保の資金運用の方法でございますけれども、今回の法案におきまして、運用の対象を国債等を中心にする、それから運用計画を作っていく、ポートフォリオをその関係で作ります。そのことは変わりませんので、基本的にはその秘密の程度とかいうのは変わらないと思います。 しかしながら、一点だけ、これも現在、簡保事業団に寄託してやっております指定単の契約、これは直接の今度は担当になりますので、これまで間接的に管理していったものを直接公社がこの指定単も担当していくということになりますので、その部分の立場は変わります。 したがいまして、こういうことも含めてでございますけれども、基本的には大きくは変わりませんが、そういう指定単の関係を含めまして、しかし更にこういう運用については、いろいろ市場も多少混乱しているようなところもありますので、この秘密の部分とそれから責任の部分ということは、一層心してきちっと指導していくということが必要というふうに考えております。 ○又市征治君 巨額の郵貯・簡保資金が動けば、それだけで株式市場は投機の種になるわけでありまして、運用職員には大変気の毒ですけれども、厳正に仕事をするように徹底するとともに、基本的には相場を張ること自体が目的にも反しているわけですから、今後も安全に運用することを業務の基本に据えていただくように求めておきたいと思います。 また、最近、主として外資系の投資顧問会社の団体から、郵貯、簡保が信託銀行に信託しているが、その範囲を広げて投資顧問会社へも投資しろという、こういう要望が出ていますね。しかし、信託銀行と投資顧問会社とではリスクが大きく違うと思うんです。しかも、今アメリカでは、エンロン社だとかワールドコム社の乱脈投資の破綻から始まって、一流の監査法人と言われてきたアンダーセン社までもが企業とぐるになっていたことが発覚をして、アメリカの、ひいては世界の証券市場全体の信頼性が問われています。国民の零細な資産を預かる郵貯、簡保としては、こうしたリスキーな対象への拡大には、私はもう乗るべきではない、こう思います。 一応今はしないと決めておられるようですけれども、今後ともその方向を堅持されるのかどうか、お伺いしておきたい。今、平成十四年でいうと四兆四千五百億ですか、そのぐらいを信託されておるようですけれども、その点をお伺いします。 ○政府参考人(團宏明君) 御指摘のとおりの要望がございます。つまり、社団法人日本証券投資顧問業協会それから在日の米国商工会議所から、投資一任契約というふうなものの導入というものは今年の五月にも要望されております。 今回の法案にはこれは盛り込んでおりませんところでございますけれども、この仕組みでございますけれども、投資一任契約は、今、委員が御指摘のとおり、現在、信託銀行で契約しております指定単とほぼ同様でございますけれども、これを投資顧問会社にこの投資の判断を一任するというふうなものでございます。これは、一面、運用先が多様化されるということで、そういう多様化されることによる資金運用の効率化というメリットも考えられまして、引き続き検討していきたいと思っておりますけれども、他面では、ポートフォリオ管理の中で、一任的なものについてポートフォリオ的な管理がちゃんとできるかどうかとか、どう考えたらいいかと、この辺について多少議論がございます。議論がありますので、今回、中には入れていないということでございます。 今後、いろんなこういう制度の評価とか、あるいはメリット、デメリットを含めまして、引き続き検討していきたいというふうに考えております。 ○又市征治君 次に、現状の、幾つか出されておりますけれども、改善点について見解を伺っていきたいと思いますが、まず一つ目は、これは大臣に、とりわけ、来年からスタートですから今のうちに直していただく方向で見解を伺っておきたいと思いますが、まず第一は、特定局長の採用がやっぱり不透明だ、こういう意見随分出ました。甚だしくは、それこそ何遍も繰り返されていますけれども、近畿郵政局ぐるみのこうした選挙違反問題、その先頭に実は特定局長がなっていた、こういうことがもう何度も何度も繰り返し挙げられています。こうした郵政局幹部の政治的な偏向、あるいは公務員法や公職選挙法違反、その問題と特定局長採用の不透明性というのは、どうも私はやっぱり切り離して考えられないんじゃないのか、こう思うんです。ところが、昨年この問題、私も取り上げさせていただいたんですが、どうも確たる改善策は聞かれていません。 さて、今回、郵政職員全般の採用が人事院から少し遠ざかって、実施は公社で行うということになるわけですけれども、ということはつまり、情実採用であるとか、政治的利権化の危険が一般職員の採用についてもこれは幾らか出てくるという可能性あるわけでありまして、まして特定局長についてはなおさらと、こういう思いをするわけであります。 そこで、改めて提案といいますか、見解も承りたいわけですが、一つは、局舎の借り上げと込みにしたいわゆる地元の名士への利権付与の形の縁故採用とか世襲制をまずやめてもらいたい。このことについては今のうちにやっぱり私は改めるべきだろうと思うんです。 それからもう一つは、今の普通局は、管理職一人に対して一般職員が六・六人、これが平均の数値なんですよ。ところが特定局は、局長一人に対して一・三人という一般職員。管理職の比率が非常に過大ですね、特定局の場合。それは一面分からないでもないんですが、しかも身分制で固定をしている。こうした特定局長という制度自体をやめて、あるいはもっと縮小して、普通局を含めた人事異動の一環とするべきではないかというのが私の二点目の提案でございます。 以上、二点について大臣の見解をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) 特定局というのは、なかなか私は日本的な小回りの利いたいい制度だと、こう思いますが、大昔は、やっぱり局舎借り上げで、その局舎を出してくれた人を局長にして世襲だというのが多かったと思いますよ。元々そういう前島密さんには発想もあったんですね。地方の名家、名門、旧家を特定局長になってもらっていろいろやっていただくと、こういう発想があったので、それがずっと尾を引いてきたと思いますが、今はこれは世襲でも何でもなくて、やっぱりしかし地域の信望があって、地域に大変な愛着を持っている、そういう人をしようと、こういうことで人事院とも相談して選考制にしておるわけでありますが、委員お話しのように、透明性についていろんな御意見、御指摘がございますので、選考は続けますけれども、透明性については、公社にもなるわけでありますし、十分今後とも配慮してまいりたいと、こう思っておりますし、局舎借り上げについても、これは地方郵政局が決めるんですけれども、いい場所だと、いい場所がたまたま、持っている人たちが一緒になることが多いんですけれども、それもやっぱり国民の皆さんから見て納得ができるような、そういう局舎の借り上げということをやってもらいたいと、こう思っております。 それから、管理者が多いと。多いんですね。全体の数が少ないですから、みんな管理者にしてもいいぐらいで、みんな責任持ってもらったら、そういうふうに思っておりますが、この点につきましても、今言われましたように部内の登用をやるとか、これも透明性、公正さが特定局の中の人事あるいは管理者登用についても必要だと思いますので、この点も今度公社になる機会にもう一遍見直してまいりたいと、こういうふうに思っております。 ○又市征治君 是非、改善方をよろしくお願いをしたいと思います。 次に、これは先ほども同僚議員から出ているんですが、ふるさと小包というのを派手に宣伝をされておられます。郵便局の窓口へ行くと、物産屋さんになったんじゃないかと思うぐらい多くのチラシやカタログが並んでいるところもあるわけです。これは郵便局の副業ということで黒字ならいいんですが、少なくとも小包全体としては、五年以上、毎年百億円前後の赤字になっているんじゃないですか、これは。 しかし、実は局の外ではもうかっているんではないのかということです。これを扱う財団法人ポスタルサービスセンター、また、各地方郵政局管内の同じような会社や任意団体に利益が流出をしている、こういうことが先ほども幾つかの問題指摘をされているわけですけれども、これらの役員はかなりやっぱり郵政省からの天下りだ、このことも出ていますし、私ももう少しいろいろと言おうかと思ったんですが、先に大分出ましたから余りダブらないでこの程度にしますが、やっぱりこの実情と改善すべき点、もう一度改めて少し、新たな公社になっていこうというわけですから、これはしっかりとここで、決意も含めて、どういう問題があるのか、把握を当然なさっているんでしょうから、改善すべき点も含めて、ここでしっかりと述べていただきたいと思います。 ○政府参考人(松井浩君=郵政事業庁長官法務大臣官房審議官) 郵便小包につきましては、昭和五十三年ころの郵政事業の中のことを契機にして大変に需要が後退しまして、今までの取扱いから半減するような事態が生じました。何とかして小包をしっかりと扱えるようにしなくちゃいかぬという中で、地域振興とタイアップした形でできたものだと思っております。 それで、それは歴史でございますが、今は郵便局にカタログ、チラシを置きまして、全国各地の特産品、名産品をお申し込みいただければ郵便小包としてお届けするということで、郵便小包の需要拡大施策として位置付けております。もちろん部分的には、郵便振替で申し込む、お金を入れるということはあるんですけれども、そういう意味では、いろいろ複数のサービスのパッケージのような面もありますが。 ただ、小包の位置付けでございますけれども、確かに、単独で計算いたしますと黒字にはなっておりませんが、単位当たりコストとしてはそうでございます。ただ、私どものビジネスはネットワークビジネスでございまして、非常に固定費が高いものでございますから、取扱量が増えれば増えるほど改善します。そういう構造になっておりまして、そういう意味で必死になってこの郵便小包の需要拡大の主要な役割をこのふるさと小包にも期待しているところでございます。 そういう中で、微増ということで、今、小包全体の増加には寄与しているところでございますが、いろんな、あとそれに関連してポスタルサービスセンターだとか、いろいろ頒布会の問題がお取り上げいただいたところでございます。ただ、こうしたところにつきましては、そこにはカタログ等の寄附はいただいてそれを置いているということはございますが、そこしか置かないと、排他的にやらしているということではございませんので、そういう意味ではオープンだというふうに考えております。 あと問題は、そういう中でいろいろ御指摘のないような透明な形が望まれるんではないかというふうに考えておりますし、そういう中で、これからも公社に向かって改善方考えていきたいと思っております。 ○又市征治君 余り歯切れが良くないし、どうもすっきりしないんですがね。やはり新たな公社になっていくわけですから、今こそやっぱりそうしたものについてしっかりとメスを入れて、後から批判を受けるようなことにならぬように是非しっかりしてもらいたい、この観点で申し上げているわけです。 さらに、設備投資が過大になっているという批判もあります。その典型が郵便番号の七けた化を強行した末の巨額の区分機システムの失敗だろうと思うんですね。これから修復して実用化するまでにはまだまだ金が掛かる、こういうことでしょう。電算機メーカーやシステム業者の提案を当局がうのみにした結果ではないか、こうも言われています。その陰に癒着だとか利権がなければ幸いなんですが。 過大投資の結果、ある主張によりますと、収益に対する借入金の比率が四〇%で、日通やヤマトの同じ比率に比べて二倍強だと。同じく、借入金利息の比率が二倍から三倍だと、こういう指摘もあるわけです。経営を圧迫している、こう指摘されているわけです。当局の資料でも、ピークだった平成九年、十年度は区分機に四百億、局舎に五百億円強、合わせて一千億円近く使っているわけですね。売上高二十兆円の約五%、こういうことになるわけです。 地方の郵便局をつぶすんではなくて、こうした業者主導の無駄な投資をやっぱりしっかり見直す、こんなことも含めて是非本当に新たな、百三十一年の歴史を終わって新しい体制を作っていこうというわけですから、是非立派な形になっていくように、今のうちに先ほど来申し上げたことについても是非改めるべきはしっかり改めていただいて、より一層国民に、さっきから大臣も言っていますけれども、多くの委員の皆さんが申し上げたように、国民の共有財産としての郵便局、こんなものを発展さしていくように是非努力をお願いをして、この点については、時間がありませんので答弁求めません。そのことを強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。 |
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