| 第155回臨時国会 |
| 2002年10月31日 総務委員会 |
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(1)住基ネット (2)国家公務員採用試験 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。主要には、住基ネットの問題についてお伺いをしてまいりたいと思います。 八月五日から住民基本台帳ネットワークが稼働しましたけれども、前から申し上げておりますが、これについては、第一に稼働開始の法的前提について重大な疑義があります。それは、当時の小渕総理が稼働の前提だと公約をされた個人情報保護法案が、不備なために世論の批判を浴びて、いまだに成立をしていない、こういうことがあります。御承知のように、我々は、これについて自己情報のアクセス権あるいは訂正権などを含めて抜本的な出し直しを今求めているところであります。 二つ目に、現在、合計四百万人にも上る無視できない人口を抱える市区町村が情報センターとの接続を拒否あるいは留保をしている。これは、今のままでは、今後の運用の中で個人情報の漏えいや目的外使用によって住民のプライバシーがダメージを被る可能性をこれらの自治体が強く懸念しているからだろうと、こう思います。 そこで、大臣にお伺いをいたしますけれども、総務省の必死の説明やあるいは説得にもかかわらず、横浜市、東京の杉並区や中野区、国分寺市、また福島県の矢祭町などがどうしてこの接続を拒否し、あるいは留保しているというふうに御認識されているのか。もう一つ、東村山市では監査委員がネット接続を条例違反だと指摘をしているということもあるようですけれども、これについての見解も併せてお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君=総務大臣) 横浜では遅れて参加される方が八十何万、あと杉並と中野ですか、国分寺市と矢祭町ですから、どのくらいなんでしょうかね、百何十万になるかならないか知りませんが、一億二千五百万は全部参加しているわけでありまして、参加していないところの住民が損しているんですよ。そのことが私は十分理解されていないんではないかと。説明責任が完全に果たしていないという御指摘もありますから、その辺の努力は今後ともしなければなりませんが、是非正確な理解をしていただいて一日も早い参加をお願いいたしたいと、こういうふうに思います。参加しないからいいことは一つもないんです。住民の皆さんが知らないで損していると、私はそういうふうに考えております。 そこで、何で参加しないかというと、個人情報保護法のことを言われますが、法律上は一番住民基本台帳法が厳しいんですから、だから法的には問題ないんですね。私は、それから個人情報保護の面でも、個人情報保護法や行政機関個人情報保護法が通っても今以上のことにはならないんです。だから法的には一つも問題ないんですが、委員もよく御承知のように、住基法が通るときの小渕総理の発言その他がありますから、政治的には、あるいは安心をするという意味でも、気分的に、できるだけ個人情報保護法や行政機関個人情報保護法を早い機会に国会の御了解を得て通していただくことが必要だと、こういうふうに思っております。 ○又市征治君 国民の側に、今、最後におっしゃいましたけれども、そういう不安がやっぱりあるということは、これについてはきちっとした説明あるいは安全性を取っていくということが非常に求められているわけでありまして、その点が不十分だったんだと思うんです。 そこで、先ほどもちょっと出たんですが、稼働開始の際に単純ミスも幾つか起きておるわけですが、総務省が把握をした八月八日まで四日間の間に、ハードウエア関連部分だけでも大阪市を含む九件あったそうですが、ほかに各個人へのコード番号通知というプロセスでの事故もあった。中でも重大なのは大阪府の守口市のトラブルということだそうですけれども、この中身はどういうものか、まずお聞かせいただきたいと思います。 ○政府参考人(芳山達郎君=総務省自治行政局長) 先生御指摘がありましたように、稼働直後に機器の障害等がございましたけれども、すべて復旧しておりますし、また外部の不正アクセスというのは一件もございません。全体的には順調に推移していると思っております。 御指摘がありました住民票コードの通知のトラブルでございますが、地方団体から報告を受けておりますのは、住民票コード通知票が誤配された事案、また今御指摘ありました守口市等、第三者のコードが通知票に記載されておった事案、また一部住民票の写しが第三者に交付された事案、こういうのがありました。 それで、我々稼働前に、住民票コードの通知に当たっては十分注意をするということで、郵政官署とも十分調整を図りながら、確実に本人ないしは世帯主に送付をされて事故がないようにということで通知をしておりましたし、また住民票コードの記載した住民票の写しの交付制限などについても改めて確認をしました。 今御指摘ありました事案発生後において、直ちに同様の事案が発生しないように住民票コードの通知に際しては十分な秘密保持に留意をするように改めて要請をしました。 なお、これらの事案でございますが、それぞれの対応を地方団体してまいりましたけれども、住民の皆様の御理解を得て住民票コードの変更など適切に処理されたものという具合に存じております。 ○又市征治君 他の世帯の市民のコードが記載されたまま百七十世帯に配られておったというのが守口市の例だということですね。 牛は十けた、人は十一けたと、これはブラックジョークですけれども、十一けたの番号が分かれば全国どこからでもその人のプライバシーにアクセスできるというこの危険性をやっぱり大変みんなが心配をしているということなので、この守口市の例が、この秘密が初日から市自身のミスによってあっさりと破られてしまったと、こういう例なんだと思うんです。 このほかにも、報道によりますと、名古屋市、大阪府の大東市と能勢町、兵庫県の三田市と豊岡市、宮崎市などで配付関係のトラブルが起きたと、今、局長からあったことだろうと思います。私の出身である富山県でも、日本一の電脳村と言われた山田村でハードの事故があったり、立山町では本人の請求がないのに十一けたコード入りの住民票を発行してしまった例が七十九件発生、うち七件は本人以外が請求していたというこういう問題がある。神奈川県の大和市でも同様の例があるようであります。 これに対処するに当たって総務省としては、八月二十日の毎日新聞の報道によりますと、連絡があった分については承知しているけれども、調査することは考えていないというふうにありますが、今もそういう考えなのか、なぜ一体調査をされないのか、そこら辺のところをお聞きをしたいと思います。 ○副大臣(若松謙維君=総務副大臣) 八月五日の住基ネット稼働後の住民票コード通知をめぐるトラブルにつきましてですが、これは適時地方公共団体からの報告を受けまして、その都度個別に指導を行っておりまして、それぞれ丁寧にかつ適切に対応していると理解しております。 また、これらの事案を受けまして、総務省といたしまして、全地方公共団体に対しまして同様の事案が発生しないよう改めて要請しておりまして、こうしたことから全国的な調査を行わなかったと、このような状況でございます。 なお、住基ネットにつきまして、地方公共団体が共同で管理するシステムであるということですが、総務省といたしましては、制度を所管する立場から、これまで必要に応じて全国的な調査を行っているところでもございまして、今後ともしっかりと適切に対処してまいる所存でございます。 ○又市征治君 これだけ、それは地方の事務かもしれませんが、どんどんそれはやれやれと、こう言ってきたわけですから、事故が起こったらそれはおまえのところの責任だよと言わんばかりの対応はちょっといかがなものかと。是非、そういう意味では、厚生労働省にも、介護保険だって自治事務なんですよね。そういう点で、厚生労働省は問題点をやっぱり市町村にしっかり聞いて対応していくという対応を取っているわけでありますから、そうしたしっかりした対応を取られるように求めておきたいと思います。 さて、大臣はおとといこの委員会で、今後とも万全な個人情報保護対策を講じ云々と、こういうふうに言われましたが、そういう意味では、住民個々人にとってみますと、やはり大変な不安を持っているという現実が、先ほどからの幾つかの例を挙げましたようなこういう例、先ほど同僚議員からも出たようなことがあるわけですから、余り過大に考えるな考えるなというふうにおっしゃるのもいかがかと、こう思うわけでありまして、幾つかの市町村が正直言ってやっぱり国が言っていることについて信頼が置けない、独自の条例等による保護を図らにゃいかぬ、こんなことを言っていることも事実なんですね。 国の個人情報保護法制がそういう意味でまだ成立をしていない、こういう格好である以上、市町村が条例で予防策を取るというのは、住民の福祉と安全を第一義に考える地方自治体の使命としては当然だというふうに思うんですが、この自治体が条例などで予防策を取ることについて大臣はどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) 情報が漏れると言いますが、四情報は先ほど言いましたように公開情報なんですよ、住所と氏名と年齢、性別は。住民票コードという十一けたの番号が付いている。それが漏れると困るんだと、大問題が起こるんだと。一つも起こっていない。漏れても何の使い道がないんですから。しかも、本人は漏れたと思えばすぐ市町村に言って番号を変えてもらえばいいんですから。幾らでも変えられるんです。何の支障も起こらないんです。そこのところはもう少し私は丁寧に説明する必要があると、こういうふうに思っておりますが。 そういうことの心配で、それぞれの地方団体、それぞれでもありません、幾つかの地方団体が接続について独自の条例を作りたいと。法律や制度に抵触しない限り結構であります。しかし、そういう問題が起こったときは、今、緊急時対応計画というのを仕組みとして作っておりまして、指定情報処理機関と当該地方団体が対応するようになっているんです。 だから、そういうことを踏まえての、国の制度や仕組みに抵触しない限り作るということは私は結構だと思いますけれども、具体的に何やるかというと、ないでしょう、余り。ただ、もう接続しないということがあるだけで。接続しなきゃ不利になるんですから、住民が。そこのところはよく考えていただきたいと思っております。 ○又市征治君 当然ながら、これらの条例等の措置は違法でない、自治立法権の行使であるというふうにおっしゃっているんだろうと思いますが、問題は、私が言っているのはこれからの問題なんですね。 確かに、大臣言われるように、四つの問題は人に漏れたからといって問題はないと。そこのことは分かった。問題は、こうした今情報が漏れるという、こういう事実が幾つかある。こういうことが、ミスが起こってくるということを問題にしているわけでして、そのことが、今結果的に何か問題が起こったかというお問いですけれども、その四つの問題については、それはそのとおりなんですよ。 問題は、ここからスタートさせられて、さあ次の段階で厚生年金や国民年金などの二百六十四件の業務へと拡大をしようというわけですよね。そのために今法案が出されているわけでしょう。したがって、この両年金で受給者だけで三千三百万ぐらいに上りますよね。しかも、年一回の調査を今回から年六回にするというふうに言われているわけですから、これだけで延べ約二億件に上るような、こういうデータが更新されることになってくる。 このときに、一体、情報が漏れるということが起こったり、そんなミスが起こされたり、あるいは悪意があったりしたときにどうするのかということが問われているということが問題に今我々しているわけで、データの誤りやあるいは事故や流出などというのは、そのときの懸念が大変大事だと、こう言っているわけです。その責任がすべて市町村が負われるということではたまったものでないという意味で市町村の側も問題意識を持っているということであるわけでして、そこのところはどうも大臣もちょっと誤解されているんじゃないかという気がするんですよ。 ただ、幸いというか、今日までの利用は地方公務員共済と戦傷病者等の年金だけにこの年金問題ではとどまっているようですけれども、是非大臣、せめてやっぱり、そういう意味で、こうしたトラブルを想定をして、個人の権利や補償策も含めて十分な対応を取ってもらいたいというのが私ども言っていることの意味でありますから、ここのところを是非そういう立場で十分な御検討を賜るように、これはその旨御回答お願いしたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君) トラブルを起こさないようにするのは当たり前なんですよ。それから、もう情報の漏えいがないようにするのも当たり前なんですよ。 ただ、それがちょっと仮に、すぐ元に返すんだけれども、ミスは直すんだけれども、ミスがあって漏れたらと大騒ぎでひっくり返るようなことは何にも起こらないと言っているんですよ。起こったらどうぞ提示してください。何にも起こるはずがない、今の仕組みでは。 ただ、しかし、それはセキュリティーを万全にして個人の情報の漏えいをしないように最善の努力をするのは当たり前の話でございまして、今回我々は国民年金や厚生年金やそういうものの本人確認も追加いたしたいと、こう思っておりますが、これはそれぞれの行政機関と住基ネットの間での本人確認ですから、御本人が何の手続も経ずに本人確認をしてもらえるということでございますので、漏れたら私はどういうあれがあるんだろうかと、こういうふうに思っておりますが、しかし漏れないように最善の努力を尽くすということでは全く又市委員と同じ認識でございますので、そこは一生懸命やらせていただきます。 ○又市征治君 本当に、年金番号が万が一漏れて、そのときにそれで、前にそういう例がありましたからね。そのことによって、言ってみれば、サラ金にその番号で言われてとんでもない請求が来たという事態があったりということがあるから、そういうことが起こらぬようにということを一生懸命心配をして言っているわけですから、是非万全の体制を取ってもらうようにしていただきたいと思います。 時間がありませんが、次に移ります。 先ほど先輩議員からもお話があったんですが、ちょっと時間がなくなって、行革本部にも来ていただいているんですが、国家公務員の採用試験問題について先ほどもございました。最終合格者数を今度は、行革本部は、現行が採用定員の二倍なのを四倍にしようと、こうおっしゃって、その説明も私どもも受けました。 これ、ごく近視眼的に見れば採用する側に誠に有利、エリートの選抜に有利になるように見えますけれども、受験者は一体どうなるのかという側面も先ほど来から出ているように大変問題があるんだろうと思うんです。 単純に言って、差引き最終採用数の三倍、T種でいえば七百八十人ぐらいの学生が合格したけれども実際は職にあぶれると、こういうことになるわけでありまして、現在、ただでさえ官庁訪問の負担などで東京の学生やあるいは有名大学が有利だと、こういうふうに言われているのに、それを非常に助長することになりはしないかということが大変心配でありまして、これ以上、先ほどありましたから申し上げませんが、例えば地方の大学の就職関係者などが一体どのように言っているのか。さっき人事院総裁、そういうことを具体的に言えということであれば申し上げますということでありましたが、時間の関係で余りそんなに長々としゃべってもらうわけにまいりませんが、少しそこらのところをお聞かせいただきたい。私は、基本的にはやはり四倍にすることが大変問題が多いと、こんなふうに思っておりますが、是非人事院からその点をお聞きしておきたいと思います。 ○政府特別補佐人(中島忠能君) 現在、二・五倍にしたことの影響分析というものを行っております。その結果、次にどういうふうにするかということを考えなきゃなりませんので、四倍ということは現在私たちの視野には今ございません。いずれにいたしましても、二・五倍の影響というものを正確に皆さん方にお伝えする必要があるだろうというふうに思います。 先ほども申し上げましたけれども、私たち、今から申し上げますけれども、地方大学の意見というふうに申し上げますが、どの地方大学のどの方から聞いた意見かということをきちんと整理してありますので、どうぞ、それをお渡ししますので、私の申し上げることがもし不審だと思われるなら、どうぞお調べいただきたいというふうに思います。 一つは、やはり合格しても採用されないという学生が増えると。そうしますと、大学の中で公務員を志望する学生が少なくなっていくだろうということを言っております。 二番目は、やはり合格者が多くなると、関東、特に東京の学生が有利になるだろうと。これは、平たい言葉で言いますと、日本海側の大学とかあるいは四国の大学とか九州の大学とかというところの学生が一次で合格いたしましても、あるいは最終合格いたしましても、やはり少し成績が悪くても東大の学生がいいだろうというふうに採用側が思うこともあるだろうということを言っておるんだというふうに思います。 それから、先ほども少し申し上げましたけれども、合格しても採用されない人間が非常に多くなるということになりますと、就職浪人する人間が増えてくる。あるいはまた、大学の中で留年する学生が増えてくるということも心配しておるようでございます。 そういうことを今のところ御報告申し上げますけれども、二・五倍にしてよかったということを、何かどこかにそういうような話がないかということも探してみたいというふうに思います。 そういうようないろいろな調査の上でどういうふうにこれから持っていくのがいいかということを考えなければなりませんので、私たちは、渡辺先生がおっしゃいましたように、できるだけ優秀な学生を公務の世界に採用すると、そして採用した人間をどのように育てていくかということを考えて、公務の世界がきちんと与えられた職責を果たすことができるようにしていかなきゃならないというふうに思います。 ○又市征治君 時間があれば行革本部のお考えもお聞きしたかったのですが、特にやっぱり私、気になるのは、人事院の側は今こういうふうにおっしゃっていますが、行革本部の説明を受けますと、大学関係者もいい話ばっかりをおっしゃると行革本部は私たちに説明なさる。だけれども、やっぱりもう少し、ここらは本当に大変大事な問題ですから、広範な意見をやはり聞きながら、収斂するところは収斂していくという努力をしてもらわぬと、四倍にするために有利な発言ばかりを取り上げるというのはいかがなものかと、こう申し上げたいと思います。 国家公務員の採用は、できるだけ国民のいろんな層を反映をして、一部のエリート校に偏らずに地方大学からも採用するのが私は公平だろうと思います。あわせて、個別省庁による囲い込みというものを排して、中立機関による試験の実施の制度もやっぱり守るべきなのだろうと思います。その点を最後に申し上げて、行革本部の御答弁いただく予定だったのですが、もう時間がありませんので、以上申し上げて終わりたいと思います。 |
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