| 第156回通常国会 |
| 2003年2月21日 本会議 |
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| 代表質問(答弁者:小泉総理ほか) (1)イラク問題:米国追従をやめ平和解決を呼び掛けよ (2)改革を唱えつつ公共事業偏重を続けた小泉総理の政治責任 (3)デフレ不況脱出には、教育・医療・介護での雇用創出を (4)地域社会に精通した地方自治体に財政主体を移せ |
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| ○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、ただいま議題となりました二〇〇一年度決算に関し、総理並びに関係各大臣に質問をいたします。 決算審査の予算への反映のための今回の参議院改革について我が党は高く評価するものでありますし、今後の審議に全力を挙げて取り組んでまいる決意をまず表明をいたしたいと思います。 ところで、米国のイラク攻撃の是非が今世界の最大の関心事であり、先般来、国連の場でも、また衆議院でも激論が闘わされています。平和的解決を求める世界の世論は沸騰し、戦後最大規模の反戦運動に発展をしています。 そこで、決算審議の前に、イラク問題についてお尋ねをいたします。 憲法で、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」とうたい、戦争放棄を宣言した日本としては、フランスやドイツとともに、ブッシュ政権の強硬姿勢をいさめる立場に立つべきであります。国内の世論も、七〇%以上がイラクへの武力攻撃に反対しています。 しかし、小泉総理は、イラクの不正のみを口にし、イージス艦の派遣でイラク攻撃を後方支援し、十八日の安保理公開討論では、武力攻撃を容認する新たな決議の採択を主張させるなど、国内と国連の場で二枚舌を使い、ひたすら米英のちょうちん持ちの姿勢ではありませんか。 そこで、総理に伺います。国民の抱く以下のような疑問に、この際、明確に答えてください。 第一に、米国の先制攻撃論と、安保理決議さえ不要だとする暴論は、国連憲章に反することは明らかであり、日本としては到底容認できるものではありません。なぜ、このことを国連の場で堂々と発言しないのですか。 第二に、大量破壊兵器の保有を攻撃の理由にするなら、イスラエル、インド、パキスタンなども同じであります。「イラク攻撃ありき」という米国の恣意的なダブルスタンダードに日本政府はただ追随するのですか。 第三に、もしイラク攻撃が始まれば、初期段階で五十万人もの犠牲が推測されていますが、それはやむを得ないと考えているのですか。また、米国の攻撃の後から日本が人道支援の名で復興支援をしようというなら、大きな偽善ではありませんか。 第四に、イラク攻撃は原油の高騰や株価の暴落など世界経済や国民生活に多大な影響を及ぼし、また、米国から巨額の戦費負担も要請されるでしょう。今日の経済状態でも、これは大したことではないと考えるのですか。 第五に、攻撃はテロによる報復の悪循環を全世界に誘発し、日本人もその例外ではなくなるでしょう。武力制裁はテロ廃絶に何の役にも立たないことを米国に説得するべきではありませんか。 さて、決算に関し、私は、歴代自民党内閣の財政、とりわけ公共事業費の運用が二〇〇一年度もまた決算の姿をゆがめ、財政危機を増幅した実態を明らかにし、是正を求めたいと思います。 二〇〇一年度当初予算では公共事業費は抑制されたわけですけれども、公共事業拡大の圧力は続き、結局、補正で一兆三千八百億円も大幅に増額しました。一般会計全体の増加額の実に六割以上を占めたわけであります。 ちなみに、この手法は今年度補正予算でも同じでありまして、公共事業費一兆五千億円の上積みが先般強行されました。深刻な雇用の対策費はわずか三分の一でありました。 二〇〇一年度末の失業者数は空前の三百七十九万人を記録していたのであります。小泉内閣が本当に雇用に取り組む姿勢があるのか、極めて疑問と言わざるを得ません。 そこで、第一に、二〇〇一年の四月に総理に就任され改革を声高に唱えられたあなたは、同年度内にもこうした財政を改める余裕は十分あったはずです。しかし、今見た旧態依然たる財源配分の結果、景気は、月例経済報告によれば、総理就任の四月の「緩やかなデフレ」に始まり、二〇〇二年二月の「景気は悪化を続けている」まで、つるべ落としでありました。この結末の政治責任を総理はどう自覚しておられるのか、伺います。 第二に、こうした空前の小泉デフレ不況から脱出する道は、このような公共事業偏重の財政構造を大胆に改め、三十人以下学級を始めとする教育の充実、医療や介護などの拡充に人的、物的及び財政的資源を大きく振り向け、また、残業を厳しく規制し、新たな雇用を創出して、国民の購買力、有効需要を掘り起こすことが極めて重要だと考えますが、総理及び厚生労働大臣の見解をお伺いいたします。 第三に、総務大臣に伺います。 このような財政構造の転換のためには、財政の主体としての比重と権限を中央集権から地域社会の実情に精通した地方自治体へ移し、地域の主体性を重視して経済の活性化を図っていくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。 以上、二〇〇一年度決算に関する皮切りの質問といたします。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 又市議員にお答えいたします。 イラク問題に関する日本の立場についてでございますが、イラクは、過去、実際に大量破壊兵器を使用して多大な死傷者を出してきており、また、十二年間にわたり大量破壊兵器の廃棄を含む関連の安保理決議を遵守しておりません。 我が国は、国際社会が今後も協調して毅然たる態度を維持し、イラクに対し大量破壊兵器の廃棄を強く求める圧力を掛けることが最も重要であると考えます。そのための外交的な努力を続けていきたいと思います。 イラク攻撃があった場合の被害についてでございますが、最も重要なことが、イラクが査察への協力低姿勢を抜本的に改め、自ら進んで疑惑を解消し、大量破壊兵器の廃棄を始めとするすべての関連安保理決議を誠実に履行することです。そうしたら戦争は起こらないんですよ。私は、それが実現でき、平和的解決が達成させることが最も望ましいと考えます。 イラクの攻撃による経済等への影響についてですが、我が国経済については、引き続き一部に持ち直しの動きが見られるものの、このところ弱含んでおり、先行きについても、イラク情勢など世界情勢の先行き懸念等により、最終需要が引き続き下押しされる懸念が存在するなど、厳しい状況にあるものと認識しております。 イラク問題については、現時点で軍事行動を前提とした御質問について具体的なことを申し上げるべきでないと考えておりますが、過去の湾岸戦争時の経験等を踏まえれば、米国経済への影響や原油価格の上昇、輸出の減少といった事態も考えられるところであります。 いずれにせよ、政府は、イラク情勢を含め国際経済等の動向を十分注視しつつ、大胆かつ柔軟な経済運営を行ってまいります。 イラク攻撃があった場合の報復テロの可能性についてでございますが、テロに対してはどういう事態であろうと毅然とした対応が必要であり、各国と協力しながらテロの根絶に向けて引き続き取り組んでいく考えであります。 景気悪化の責任や歳出改革についてでございますが、平成十三年度の日本経済については、米国における同時多発テロ事件の影響や、これを受けた経済の同時的減速などもあって、年度を通じて厳しい状況が続きました。これに対して、政府は、構造改革を推進しつつ、補正予算編成等を通じて景気の更なる悪化を阻止するなど、適切に対応してきたものと考えております。 また、平成十四年度、十五年度予算においては、歳出改革を推進することとし、公共投資全体の規模を削減しつつ、都市の再生や地方の活性化など、雇用、民間需要の拡大に資する分野へ重点配分を行っているところであります。 一方、社会保障分野については、一般歳出を厳しく抑制する中、少子高齢化や厳しい雇用情勢等に対応するため、その予算規模を増額させているほか、教育分野についても、確かな学力の育成、育英奨学金の充実等について重点的に取り組んでいるところであります。 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。 ○国務大臣(坂口力君=厚生労働大臣) 又市議員にお答えを申し上げたいと思いますが、雇用対策について御質問をいただきました。 平成十四年度補正予算、そして十五年度予算、連携いたしまして切れ目のない対策を講じていきたいというふうに思っております。特に、中央と地方との連携を密にいたしまして、地方自治体のみならず、できる限り商工会議所あるいは連合、組合等の皆さん方、労働組合等の皆さん方との連携も図りながら、ひとつ雇用対策に万全を期したいと考えております。 不良債権処理に伴います問題につきましても、トライアル雇用でありますとか、そうしたことを通じまして、就職やあるいは起業に対する、起こす業ですね、起こす業に対します支援をしていきたいというふうに思っているところでございます。また、緊急地域雇用創出特別交付金も、これも充実をいたしまして、より使いやすくしたところでございます。 そのほか、三十歳から六十五歳未満の雇用の場を創出をしました場合に対します、法人に対する支援等も取り入れたところでございます。 これらのことを中心にしまして、きめ細かく対応をしていきたいと考えているところでございます。 ○国務大臣(片山虎之助君=総務大臣) 又市議員にお答え申し上げます。 我々も、地方自治体が自分の判断で、自分のお金で、その場に合った、地域の実情に合ったいろんな施策をタイムリーにやると、これが一番効率的だし、理にかなっていると。そういう意味では、そういうことをやれば地域経済の活性化にも資すると、こう考えております。 そのために、できるだけ歳出面で国の関与を縮小していくと。必要なものは残しますけれども、そうでない国庫補助負担金は整理していく、あるいはいろんな法令や通達の関与も縮小していく、あるいは地方税を拡充して自前の財源をつくっていくと。そのために三位一体の改革を、工程表を今年の夏までに作って、何年間掛かって実行していこうと、こういうふうに考えておりまして、是非そういうことで地域経済の活性化を図りたいと考えております。 ○議長(倉田寛之君) これにて質疑は終了いたしました。 |
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