第156回通常国会

2003年3月20日 総務委員会

(1) 地方税収の見通しと税制改正の影響
(2) 配偶者特別控除廃止の悪影響


○又市征治君
 社民党の又市です。
 朝から何だかんだで大変御苦労さまでございますが、是非、丁寧かつ明快な御答弁をいただくように。
 今日は、地方税の二〇〇三年度の見通しと税制改正の影響について伺ってまいりたいと思います。
 総じて、小泉内閣の有効な不況対策が行われずに、それに加えて、今回は国の誤った政策による不動産関係の地方税の引下げで、都道府県、市町村ともに、とりわけ都道府県財政に大きなマイナスが出てくることになると思います。
 まず、道府県税ですけれども、前年度当初が十四兆五千五百億円であったのに比べてマイナス一兆一千二百億円、七・七%の減収だというふうに見込まれております。マイナスの大きなものは、法人事業税のマイナス四千六百億円を始め、不況の影響が法人でも個人消費でも大きいと説明されて、道府県民税の利子割でマイナス一千九百億円、同じく所得割でマイナス一千三百億円、法人税割でマイナス一千億円、地方消費税でマイナス三百六十億円と、軒並みマイナスだと、こういうことですね。
 また、今回の税制改正によるものでマイナスが大きいのが、先ほど来出ていますように、不動産取得税でマイナス一千二百億、法人二税でマイナス七百億円であり、制度改正による増収というのは、自動車取得税で二百四十億円、たばこ税で百八十億円と極めてわずかだと、こういう格好ですね。
 こうして見ると、今回、税制改正による減収の中で、道府県では不動産取得税の減税千二百億円が全体の道府県税収の落ち込みの中でも、もうばかにならない大きな額だと、こういうことですね。
 不動産関係の減税と減収は、後でも申し上げたいと思うんですが、市町村税にもありますけれども、この財政難の今、これほどのマイナスを道府県や市町村に与えてまで改正するのは一体何のためなのか。不況の根本原因を直さずにおいて、税だけを下げてでも不動産取引が流動化をするというのは、それは非常に難しいんではないのか。どういう見通しを持って不動産減税をするとおっしゃるのか、ここのところをまずしっかりとお伺いしておきたい。
 例えば、不動産取引の量に関して中期的な予測であるとか、あるいはそれに対する今回減税で効果はこういう格好で幾ら幾ら、こんなような試算があるのかどうか、ここらのところをまず先にお伺いしたい。

○政府参考人(板倉敏和君=総務省自治税務局長)
 先ほど来申し上げておりますけれども、資産デフレが進行する中で、土地の利用価値を重視する方向への土地市場の構造変化など、土地市場をめぐる諸情勢に対応する観点から、土地流通課税についてその軽減が求められていたところでございます。
 不動産取得税につきましては、今回の税制改正におきまして平成十五年の四月一日から三年後、平成十八年の三月三十一日までの三年間に限りまして、その標準税率を一律に三%に引き下げる等の措置を講じることといたしておるところでございます。
 お尋ねの不動産取得税を軽減をした結果、どの程度効果があるのかということでございますけれども、この引下げの、軽減の効果を数字で具体的にお示しすることは困難であるということでございますけれども、他の土地税制の軽減措置等と相まって土地の有効利用等が推進されるんではないかというふうに期待をしているところでございます。

○又市征治君
 大臣、今月の六日の衆議院の審議で、我が党の重野委員とのやり取りの中で、いや本当は余りこんなことやりたくないんですよと、こうおっしゃいながら、直接には市町村税の事業所税についてでしたけれども、税金を取るより取らない方が流動化に役立つからと、こんなような格好で、消極的なというか、そういう答弁をされているわけですが、不動産取得税についても全く同じような、今出されたような理由を言われるんだろうと思うんです。
 しかし、この税目は都道府県税収の四%を占めて、この減税は大きな影響を与えるとして都道府県そのものも明確に反対をしてきましたですね。景気対策は、国税でならともかく、地方の安定的税源である土地について操作をするというのは邪道じゃないかという批判が識者からも強くありましたし、今ほど申し上げたように大臣もそういう思いがあったんだと思うんですけれども、流動化に役立つという大臣の理由は、地方財政の代弁者としてではなくて、どうも不動産業界の減税要求にこたえたものじゃないのかという、こういう声まである、こういうことですから、こうした反対意見に大臣、是非しっかりと答えていただきたい、こう思います。

○国務大臣(片山虎之助君=総務大臣)
 衆議院でお答えしましたように、私は地方財政の現状を考えると減税は本当はしたくないんですよ、正直言いまして。
 しかし同時に、税というのは、ある意味では政治のエキスみたいなところがありまして、政府税調でも議論してもらう、それから各党の、特に与党税調でも議論してもらう。そういうところの要請が大変強かったんですよ。資産デフレを打破しないと本当のデフレ退治はできないと、そこで流通税が一番問題だと、こういう御認識ですね。そこで、いろんな議論があったものですから、我々としては、それじゃ資産デフレ対策として何が有効かと。こういうことになりますと、やっぱり不動産取得税ということになるんですね。
 効果がどれだけあるか、それは分かりません。しかし、心理的には、やっぱり流通課税が相当減税になりますから、登録免許税が二千二百億ぐらい減税ですから。それは、私どもの方の不動産取得税、これは国税ですけれども、登免税は。不動産取得税は千二百億ぐらいですから。それから、今の事業所税と特別土地保有税ですね、これが合わせて七百億ぐらいですかね、六億ぐらいか、八百億。だから、地方税で約二千億、国税が二千二百億と。これだけの減税があれば、やっぱり資産デフレ対策としてはそこそこに有効ではなかろうかと。
 こういうふうに思っておりまして、我々としては大変苦渋の決断でございましたが、税制を全部まとめるために、それから固定資産税をまけろという大合唱がありましてね、同時に。これは市町村の基幹的な税ですから、これはいじれないと。
 そういうことの中で、最終的にはこういう決断したわけでありまして、そこは是非御理解を賜りたいと思います。

○又市征治君
 それじゃ次に、市町村税の方も、マイナスの規模は道府県よりも小さいですけれども、不況の影響と政府の税制の影響とが重なってくることは今申し上げた都道府県と同様なわけですね。前年度市町村税収は十九兆七千億円、これに対して今年度の減収が九千六百億円でマイナス四・九%になりますね。
 主なものは、固定資産税が家屋を中心にマイナス三千九百億円、市町村民税は所得割でマイナス三千百六十億円、法人税割でマイナス二千二百三十億円、これに今回の税制改正で法人税割のマイナス六百五十億円と特別土地保有税の課税停止で三百五十億円、事業所税のマイナス四百億円が加わってくると、こういう格好になっています。
 そこで、まず固定資産税の家屋分ですけれども、こんなに減るというのは実に不思議なわけで、既存の建物が古くなって減価をする一方で、不況で新築が少ないというのは一般論、住宅だけならあるんだろうと思いますが、先ほども出ていますように、東京では汐留地区再開発のあの息苦しいばかりの超高層ビルの林立に見るように、新築ビルがどんどん建っておる。そして、二〇〇三年問題と言われるほどオフィスビルの供給過剰が不安材料になっているほどなわけですね。
 そこで、家屋の調定見込額という資料を見ますと、新増設分の、新増築分の総価額が十兆六百億、こうあって、これが在来部分、二百五十三兆円余りに対して四%の増なんですけれども、トータルでは増える、こういうふうに見ているわけですね。新増築の内訳そのものは一体どういうふうになっているのか、住宅と非住宅ということになりますが、その内訳、特にオフィスビルについて近年の推移、また今後二、三年に建ち上がる分の予測などありましたらお聞かせいただきたいと思います。

○政府参考人(板倉敏和君=総務省自治税務局長)
 新築の状況でございますけれども、過去五年間で見ますと、木造家屋の場合には平成十年度課税に係る新増分でございますが、約七十七万棟、床面積八千九百万平米、平成十四年度になりますと約五十九万棟、床面積で六千七百万平米ということでございます。
 同様に、非木造家屋につきましては、平成十年度では約四十三万棟、床面積一億一千五百万平米、平成十四年度で三十一万棟、床面積で八千五百万平米というふうになっておりまして、いずれもこの五年で見ますと減少傾向にあろうかと思います。
 非木造家屋のオフィスビルでございますけれども、平成十年度は約四万一千棟で床面積が二千二百万平米でございました。それで、平成十四年度が約二万八千棟の床面積が千三百万平米ということで、ここでも減少の傾向かというふうに考えております。
 今後につきましては、経済状況の動向等もございまして予測はなかなか難しいのでありますけれども、平成十四年度の建築着工統計によりますと、建築物の着工が減少しておりまして、引き続き厳しい状況が続くのではないかというふうに考えております。

○又市征治君
 この二〇〇三年問題については、衆議院で先ほども申し上げた我が党の重野委員が詳しく追及いたしまして、国土交通省の答弁は簡単に言えば、今年は大規模オフィスビルが例年の二倍に当たる二百万平米が供給される、そのうち約半分は汐留、東品川など国鉄清算事業団の関連だと、こんなふうに言って、つまり国が投売りした土地なわけですが、そこで二〇〇四年度以降は反落して、今後数年の平均では平常の百万平米台に収まるだろうという、こんな答弁をしているわけですね。多分総務省もそういう見通しなんだろうと思うんですが、そこで伺いますが、非住宅、オフィス床の固定資産税について初年度は何か割り引くといったようなこんな制度があるんですか。

○政府参考人(板倉敏和君)
 初年度を割り引くというような制度はございません。

○又市征治君
 はい、そうですよね。すると、新規のオフィスビルがピークの二百万平米建ち上がる、今年の二〇〇三年ということになるわけですが、三千九百億円の減収が見込まれるということであれば、後の年はもっと減っていくということになりませんか。

○政府参考人(板倉敏和君)
 来年度の税収見込みの中でのお話でございますが、固定資産税につきましては、ちょうど十五年度が評価替えの年に当たっておりまして、三年に一回の評価替えでございます。この家屋の評価替えにおきましては、近年の建築物価の動向を評価替えに反映させるということでございまして、かなり建築価格が、評価額が下がると、こういう状況がございます。したがいまして、全国的に当然毎年毎年新築の住宅なりオフィスビルはございますけれども、この評価替えの年は、過去もここ何回か下がってきておりますけれども、特にマイナスが大きいということでございます。
 再来年度はどうかと言いますと、再来年度になりますと、ここは評価替えは三年に一回でございますので、若干新築が増えた分は、この減収分は戻ってくるのではないかというふうに思っております。

○又市征治君
 それから、やはり不動産税制で二つあります。
 まず、事業所税ですが、これは新増設分の課税の廃止ということでマイナス四百億円と見込まれているわけですが、これは結局、近い将来全廃していくという考えなのか、それとも形だけ残しておいて、また少しミニバブルでも到来したら取れるだろうというこういう目算なのか、ここのところはどうなんですか。

○政府参考人(板倉敏和君)
 事業所税につきましては、先ほど大臣もお話ございましたが、特に都市の貴重な財源ということで私どもも大切に考えておりましたけれども、今回のこういう措置によりまして、新増設の分を廃止をするということでございます。全体で見ますと、平成十二年の税収でいきますと、新増設分は三百四十億ぐらいで、事業分と言います既設の分が二千九百億ぐらいございます。
 そういうことからいたしますと、全体の一割とは言いませんけれども、一割超えておりますが、新増設分の税収の比率はかなり低いわけでございます。そういうことで、私ども、この既設のいわゆる事業分というものにつきましては都市の貴重な財源である、税源であるという考えの下に、是非とも今後とも守っていきたいというふうに思っております。

○又市征治君
 次に、先ほども出ました特別土地保有税、これは事実上廃止をしてしまうわけですね。金額はマイナス三百五十億円ということで、さほど大きいものでありませんが、都市部に集中しているわけで、事業所税と特別土地保有税を合わせて都市部では大きな減収になりますけれども、税目としてこれに代替するものを何か考えての改正なのか、それとももう全く打ち切ってしまうのか、ここのところをお聞きいたします。

○政府参考人(板倉敏和君)
 今回の税制改正は、国、地方を通じまして多年度税制中立という考え方で、六、七年間で増減収が全体としてプラスマイナスゼロになるぐらいにしようということで、まず減税先行という形で行われております。
 都道府県と市町村で若干事情は異なるわけでありますけれども、また国と地方税で若干事情は異なりますが、いずれにいたしましても、例えば、そのためというわけではございませんけれども、大体八百億円近い減収に対しまして、市町村たばこ税の増税によりまして今度は八百億円程度が市町村の増収になるということでございますので、これはたまたまということではございますけれども、そういうようなこともあるということで御理解をいただきたいと思います。

○又市征治君
 そうなると、不動産という安定した課税対象からの地方税は大昔の固定資産税一本の状態にほとんど戻ってしまうわけで、私はそんなふうに思うんですね。他の税によるこの穴埋め、たばこでやりますというのはこれはおかしな話なんで、自治体にとっては何らメリットもない、そういう意味ではどうも大改悪だと言わざるを得ぬのではないかと、こう申し上げておかなきゃならぬと思います。
 そこで、大臣、これもせんだっての衆議院での質疑なんですが、一九七五年の事業所税の創設の説明を重野委員が引いて、新増設分から半分程度、それからバランスよく取るべきで、時々見直しをしろと書いてあるという、こういうことを取り上げて大臣に質問をしているわけですけれども、大臣は、いや、はぐらかした答弁をなさって、今はもう新増設は九%に減っているんですと。しかし、これは答えになっていないというふうに私は思うんですね。減っているんならば、むしろバランスを逆に増やす。元々のこの創設のときのこの説明から言えば、そういうことになるんだろうと思うんです。
 その後、大臣は、結局、流動化を阻害しているという強い要請がございまして、その辺の事情を御理解いただきたいというふうに御説明されているわけですが、じゃ一体、この強い要請があちこちからあると、こういうのは一体どういう方面のどういう要請なのか。これはまたあっせん利得にまつわるとかなんとかということに言われて後々、大臣のことを言っているんじゃないですよ、大臣のことを言っているんじゃなくて、そういうことになっては困るわけですから、どういう方面からどのような要請どんどんあったのか、そこら辺のことをむしろつまびらかにしていただく、そんなことの方がいいんじゃないかと思いますから、ちょっとお聞きをしたいと思うんです。

○国務大臣(片山虎之助君=総務大臣)
 これは国土交通省が、この新増設があることは民間の都市開発、そういう立地を阻害していると、是非どうにかしてくれという強い、強い要請、内閣の中から。それからもう一つは、党ですよね、与党。与党の税制協議会が是非考えてくれと。こういうことでございまして、ここは我々も苦渋の選択で、なるほど、そういえば新増設が大分減っているし、それから税額から、局長が言うように一割ぐらいですから、事業の方は残さないけませんけれども、それじゃ新増設を、これが仮にブレーキを掛けているとすれば、これをやめると、新増設が増えるんなら。結局、それは事業分でまたもらえるんですから、事業所税も。そういうことで、それではこれはやめようと、こういうことにしたわけであります。

○又市征治君
 オフィスビルは今年じゅうにも供給過剰になるんではないか。つまり、二〇〇三年問題と、こう言われるほど、今年は二百万平米建ち上がる、こう言われているわけですね。ところが、これが固定資産税に十分反映されずに、家屋分の対前年度見込みは、さっき申し上げたように減収三千九百億円という大きな数字になっている、こういうわけですね。
 不況だからということで、ここ数年、法人減税だとか不動産減税ばかりやってきた結果、不況の中のビルラッシュで、しかし税収は減だという、こんな異常な光景を生み出していると思うんで、そんな意味も含めながら、大臣も余りここら辺のところは消極的だったということをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、やはりここらのところは、ちょっと一般国民から見ますと理解し難いなと。是非御理解いただきたいとおっしゃるけれども、どうも理解し難いな、こういうことを率直に改めて申し上げておかなきゃならぬと、こう思います。

 そこで最後に、大臣にこれはお尋ねをいたしますが、これも先ほど出ておりますけれども、配偶者特別控除の廃止の住民税への影響について、これは今回改正だけして、平年度になると府県税で七百十億円の増収、市町村税で千八百四十億円の増収になるというふうに言われているわけですけれども、他方で、同じ住民税の中で、配当課税の減税でマイナス四百三十億円というものもここは入っている。どう考えたって、これはもう資産家には減税で勤労者には増税だと、こういう中身になっているわけですね。

 我々は、女性の税制上の所得、税制上であるとかあるいは所得形成上の権利の拡大、つまり夫に依存せずに自分の所得を伸ばすという側面からこういう廃止というのは歓迎してきたわけですけれども、控除の廃止、つまりこれは増税なわけですけれども、これはあくまでも勤労者としての夫婦トータルの所得全体が増えていく中でこれはやっぱり認められることなわけであって、しかし今回のはもう控除廃止だけが先行していく、こんな格好になっているわけですね。実態として、勤労者の所得、とりわけ女性に多い非常勤やパートの賃金、労働条件は切り下げられ続けているわけで、他方で中高年男性を中心にリストラや解雇や賃下げ、こんなことが進んでいる。五年連続で勤労世帯の収入が減だと。これ総務省の統計じゃないですか、厚労省ですか。こういう格好になって、多少妻の稼ぎが増えても焼け石に水というのがこれは今日の実態ですよ、これ。
 今回のこの配偶者特別控除の廃止だけを先行させるというのは、こんな不況のさなかに、初めに大衆課税ありきであって、ますます消費を冷え込ませていく実に愚策ではないか、時期をやっぱり誤っているんではないかと、こんなふうに思うので、ここらのところ、賢明な、いろんな実力大臣という名高い片山大臣、どんなふうにここらのところを言ってこられたのか、このことについて、しっかりと是非ここらのところは頑張ってほしい、こんな思いも含めて大臣の見解をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(片山虎之助君)
 この配偶者特別控除は二重の控除なんですね、もうよく御承知だと思いますけれども。専業主婦のおられる世帯の優遇なんですよ。これはこの制度を作るときも大変議論があったんですね。
 そこで、今、共稼ぎの方が専業よりずっと多くなっておりまして、この控除があるから女性の社会進出を阻んでいるという意見があるんですね、むしろ、これはブレーキを掛けていると。先進国にも余り、先進国と言ったらいけませんが、よその国にも余り例がないではないかと。こういう議論がありますし、将来は女性の皆さんにもっともっと社会進出していただいていろいろな分野で活躍してもらう、こういうことも必要ですし、よその国に余り例もない二重の控除はこの際合理化した方がいいのではないかと。日本はとにかく人的控除が一杯ある国ですから、ですよ、だからこの人的控除そのものも全部見直すべきではないかと。
 そういうことの中で、一番議論があり、かつ税の対話集会なんかのアンケートでもむしろやめた方がいいというのが多いんですね、数字的には。それは女性の中で積極的にそういうことも主張される方々もありまして、そういう意味で今回はこれを見直そうと、こうなったわけでありまして、特定扶養控除の方も実は議論があったんですよね、御承知のように。しかし、これは与党の中がまとまらないで、そこまでやるのかと、こういうことになりましてこれは見送ったわけでありまして、私は、日本の課税最低限の話もありますし、控除全体をもっと見直して分かりやすいすっきりしたあれがあるんではなかろうかと、こういうふうに思っておりまして、そういう意味では、今回は我々としても、大変影響あります、地方財政にも、しかし今回はこれは認めざるを得ないと。
 そういうことの中で、もう少し幅広に全体の所得税や住民税については議論していこうと、こう思っておりますし、委員の言われる御心配もよく分かるんです。そういうことを含めて、十分これから検討してまいりたいと思っております。

○又市征治君
 大変頑張っていただいているんですが、私は、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今のこうした経済情勢の中で、そして勤労世帯収入がやっぱり五年も連続でどんどん下がり続けている、こういうときの、今、大臣がおっしゃった制度上の問題としてはそういうことはあり得ると思うし、我々も、これはさっき申し上げた女性の社会進出、こういうことやら所得形成の権利拡大という点ではそういうことは賛成だと、こう言っているわけです。
 問題は、この政策をいつ選択をするかというこの時期の問題として、ますます景気を冷え込ませる、そういうやっぱり一つの要因にもなりはせぬかと、こういう点で愚策ではないかと、こう申し上げている、こういうことでありまして、是非、今日ずっとやってまいりましたが、地方の税源、財源をしっかり確保するという点で、大臣、それこそ当面一対一に持っていく、こういう問題なども含めながら、こうした地方の税源を確保していく。さっきからも申し上げてまいりましたように、どうもそういう資産家にどんどん減税をされて片一方で勤労者の方は増税になっていくなどという格好のものは、もう少しトータルで今の経済事情と併せてやっぱりやるべきじゃないかと。
 是非とも、そういう点で、そうした地方の税財源確保のためにより一層御奮闘いただきたい、このことを申し上げて、時間が参りましたので終わりたいと思います。