| 第156回通常国会 |
| 2003年5月22日 総務委員会 |
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| (1)公衆電話事業について (2)東西NTT間の財源補てん問題 |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 今日は、ユニバーサルサービスとしての公衆電話、それから事業の休廃止の問題、東西会社の財源補てん問題、大きく分けてこの三つについてお尋ねをしてまいりたいと思います。 そこで、規制緩和と名が付けばすべて全部、こういうような風潮が強いんですけれども、やはりそういう中にあっても、消費者の保護のような社会的な規制、あるいは弱者保護のための事業者への義務付け、こういった問題は当然堅持すべきものと、こんなふうに思います。 事業者のための規制緩和ではなくて、電話における利用者サイドのユニバーサルサービスとは一体何か。例えば、田舎に独り残っているお年寄りなど、電話が重要なコミュニケーションの手段になっているわけですが、携帯電話は耳や目が衰えて使いにくい、ましてやパソコンやパソコン通信などは無理だと、こういう通信弱者がおります。昔ならば郵便で満足していたわけですけれども、今は電話が社会的なミニマム、こういうことだろうと思います。 ところが、携帯電話が普及した結果、公衆電話がだんだんと撤去されておると、これは朝からの論議でも出ています。携帯を持たないお年寄りなどが外出した際に、街角で前にあったところに公衆電話がなくなっている、これが都市あるいは農村を問わずに大きなハンディとなりつつあるという、こういう現実があるんだろうと思います。 そこでお伺いしますけれども、一つは、公衆電話の数はどういうふうに推移をしてきているのか。二つ目に、また、設置や廃止の基準はどう変わってきているのか。三つ目に、特に公衆電話でユニバーサルサービス的な設置の基準というのがあるのかどうか。四つ目に、地方自治体においては福祉電話などの設置を行っておりますけれども、その現況と、これに対してNTTがどのような支援をなさっておるのか。以上の点、簡潔にお答えいただきたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君=総務省総合通信基盤局長) 公衆電話の設置台数から順次お答えをさせていただきたいと思いますが、先ほど先生からも御指摘ありましたように、最近の携帯電話の普及によりまして、公衆電話事業の収支、これが悪化しているということもありまして、利用頻度の低い公衆電話につきましては削減が行われているということでございまして、大きく言いますと減少傾向にあるということでございます。 具体的に言いますと、最近の直近三か年間の数を申し上げますと、平成十二年度で約七十万七千、平成十三年度で約六十八万、平成十四年度で約五十八万四千と、こういうふうになっております。 次に、公衆電話におけるユニバーサルサービスの基準でございますけれども、まずユニバーサルサービス、戸外における最低限の通信手段を確保するという観点で一定の基準で設置される公衆電話につきましてはユニバーサルサービスに位置付けております。具体的な基準につきましては電気通信事業法施行規則で定めておりますが、市街地でおおむね五百メートル四方に一台、その他の地域ではおおむね一キロ四方に一台という規定がございます。 それから、地方自治体における福祉的な電話サービスについてでございますが、市町村によりましては、市町村名義でNTT東西と契約をして身体障害者や独り暮らしの老人向けに電話設置に掛かる工事費、毎月の基本料を負担する等の施策を行っております。NTT東西におきましては、市町村が身体障害者等のために設置する加入電話等の基本料につきまして、市町村名義であっても住宅用料金を適用するといったような措置も講じています。そういうことでございます。 ○又市征治君 三点目に聞いたユニバーサルサービスの基準、つまり一種がユニバーサルサービスの基準だと、こういうふうに理解していいですな。 しかし、現実に公衆電話は減ってきている、今話がありましたように、平成九年度末から二〇〇一年度、平成十三年度末までの五年間で七十七万七千台が六十八万台へ減っている。台数にして九万六千五百台、率にして一二・四%減っているということだと思います。しかも、公衆電話だけが大幅な値上げになっているわけですね。携帯電話なんかは、さっきも話ありましたように、値段は下がってきている。平成三年のときは三分十円だったものが平成六年の段階で三分三十円、こんな格好に上がってきているわけですね。 そこで、お伺いしますが、実態として公衆電話はだれがどのように使っているのか。特に、携帯電話の爆発的な普及の後で残った公衆電話利用者はどういった人々なのか。さっきもちょっと申し上げましたけれども、ここらのところは一体調査をされているのかどうか。多分、高齢者、高齢単身者であるとか入院者だとか携帯電話を使う条件のない人、こんなことになっているんだろうと思うんです。また、外出したときに電話がなくて困ったのは一体どういう場所か、どういうときなのか、こういう調査はすぐできるわけですし、これを調べれば公衆電話に頼らざるを得ない人、あるいはそういう頼らざるを得ない場合というのがどういうものか、そこからユニバーサルサービスの方向性というのは分かるんだろうと思うんですね。そこら辺のところは何か調査されているのかどうか。 それからもう一つ、この二種の場合、委託公衆電話で一か月の利用が四千円未満だと廃止しているそうですけれども、この根拠というのは一体何かあるのかどうか。それから、一種でこうした頻度別に見ると現状はどうなっているのか。一種でも四千円未満しかない公衆電話もあるんでしょうけれども、これは廃止は今のところはされてないようですが、これからもこれは廃止はしないという考えなのかどうか、承っておきたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) ただいま最初の質問でございますが、公衆電話をだれがどこでどのように使用しているかという個別具体的な調査については承知をしておりません。ただ、公衆電話をどういうふうに維持するか、あるいは先ほど、午前中、先ほどもお話ありましたけれども、廃止に当たってどういうふうに考えるかというのは当然いろいろな形で認識をし、必要によれば関係者の理解を得るというようなことの努力は必要だというふうに思っております。ですから、そんなことも廃止に当たって当事者でありますNTTの方がきちんと意向を踏まえて対応するということを期待し、また要請もしたいというふうに思っています。 それから、NTT東西の二種の公衆電話の利用額は四千円以下のものを廃止するということでございますが、これは月額の利用料金が四千円未満の場合に公衆電話を廃止してきているということでございますが、NTTの説明によりますと、この四千円未満という基準につきましては、公衆電話機の保守費等、公衆電話の維持管理に要する最低限の費用であるというように承っているところでございます。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕 それから、第一種公衆電話の利用頻度でございますが、これについて実績はしておりませんけれども、少なくとも第一種であるという限りにおいて利用頻度がいかなるものであろうと廃止するべきものではないし、今の頻度においては廃止はしてはいけない、このように考えております。 ○又市征治君 それでも、幾らか第一種も減ってきているわけですね、現実は。 公衆電話を減らす理由として、一つは役務別損益が三百四十四億円の赤字、こういうふうに言われています。しかし、この中身も本当の内訳が公表されていないわけで、共通の費用をどちらに振り向けるかによってこの収支は違ってくるんではないか、こんなふうにも思います。また、三百四十四億円というのはNTT全体の収益ということから見れば吸収できる程度の比率なんではないか、こんなふうにも思います。さらに、問題は、もし公衆電話の赤字がこの額ならば、それは正にユニバーサルサービスの持ち出し分として基金を通じて他の電気通信事業者に、とりわけNTTにこれだけの負担を全体として負わせているわけですから、これこそもう基金を通じて他の電気事業者に分担をしてもらうべき代物ではないのか、こう思うんですけれども、以上述べた三つの理由から見て、三百億円台の赤字を理由にユニバーサルサービスを削減することはあってはならぬと、こんなふうに思うんですが、この点はどうですか。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) NTT東西の公衆電話に係る三百四十四億円の赤字の問題でございますが、これは現状でいいますと、この費用は電気通信事業会計規則というもので定めております基準に従いまして費用配賦がなされているものでございます。それに基づきまして会計監査人が適正に配賦されているという証明書を得ているということでございます。 基準についていかがなものかということについてもし議論がありますれば、それは改めて見直す余地はあろうかというふうには思います。 それから、ユニバーサルサービス基金の話でございますが、ユニバーサルサービス基金制度そのものは、NTT東西の各社内部における採算地域から不採算地域への地域補完補てんだけでは引き続きユニバーサルサービスを維持することが困難な場合に稼働するということでございまして、現時点で公衆電話の赤字補てんということのためのみをもって基金を稼働させるということは考えておりません。 それからもう一つ、赤字であるがゆえにユニバーサルサービスである公衆電話を削減することはあってはならないということについては、先ほどから申しましているように、この基準、市街地においておおむね五百メートル四方に一台、その他についておおむね一キロメートル四方に一台という基準で安定的なサービスの提供を確保してきているというふうに認識をしておりまして、このサービスは国民生活に必要不可欠なサービスであるということで、収益性にかかわらずサービス提供は維持されるべきであろうというふうに考えています。 ○又市征治君 それじゃ、次の事業者の休廃止と利用者の被害の問題等についてお伺いをしてまいりたいと思います。 一種、二種事業者の区分の撤廃に伴って、現行法での許可制がなくなって、すべて事後の届出制になっていく、つまり旧の二種と同様になる。事業者にとっては規制緩和になるわけですが、特に事業者がサービスを切下げあるいは売り逃げをした場合、契約金を払い、サービスを受けていた利用者は突然の有形無形の損害を受けるということになってまいります。 そこで、こうしたサービスの切下げや撤退が利用者から見て事前か事後かというのは、これは極めて重大な問題なんだろうと思うんです。現行法では、第十八条第一項で、休廃止しようとするときは総務大臣の許可を受けなければならない、また同第三項で、法人の解散は総務大臣の許可を受けなければならないと、こういうふうになっていますね。ところが、新法案の第十八条は変わって、休廃止したときは遅滞なく総務大臣に届け出る、こうなって、事後の届出でいいと、こんな格好になっているわけですね。 これで消費者や利用者の権利は一体守られるのか、非常に私は疑問だと思わざるを得ないわけですが、なぜこんな形で緩めることになったのか、改めてお聞きをしたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) 今回の規制緩和でございますが、従来、一種、二種に区別を前提にした制度を作っておりましたけれども、サービスの面において大きな二種のものと一種についてほとんど差がないというような状況を踏まえまして、少なくとも、これまで大きな二種について全く利用者保護のルールがないということはいかがなものかということで、今回の規制緩和に合わせまして、従来なかった二種に対しましても利用者保護ルールを設けたということでございます。とりわけ、これまでの苦情は二種にかかわるものが非常に多うございまして、今回の法的な措置によってここは相当程度改善されるものと期待をしておるものでございます。 これは、先ほどの先生御指摘の法律におきまして、これまでは許可による扱いでございましたけれども、緩和をして届出によるということでございますが、このままでありますと全く消費者保護の観点が抜け落ちてしまいますので、先ほど申しました保護ルールをきちっと法的に措置をするということによってバランスを取っているというふうに御理解願えればというふうに思います。 ○又市征治君 そこは、利用者に対する事前周知について、そういう意味では、答申では事前というふうに明記をされていたのに、どうもここのところは、こういう、今申し上げたように改正案ではあいまいで、今答弁されていた同条第三項、利用者にその旨を事前に周知をするという、事前のこれは義務だということですね。事前の義務にしていくという、この点は間違いありませんね。そこで、その点はもう一つ。 それから、法律で明記すべきだというふうに私は思うんですけれども、消費者にこの乗換えの選択可能性を保障するには、これは、例えば三か月とか幾らかの期間を置いてサービスを続ける義務をやっぱり課すべきじゃないのか、少なくともこの点については省令で明確にしてはどうか、こんなふうに思います。そもそも、どのくらい前から周知をすれば利用者に損失が少ないというふうに今の段階ではお考えになっているのか、この点もお伺いしたい。 また、実際に事業者が利用者にどの程度周知したかというのを総務省としてはどういうふうにチェックをするのか、この点についてもお伺いをしたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) 一番最初でございますが、第十八条の三項にありますように、「全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、」ですから、事前に周知をしなさいという規定があるわけでございます。 それから、じゃ、いつどの程度の期間を置いて周知すればいいのかということでございますが、これについては検討の過程でいろいろ議論がございまして、周知期間については省令について定めるということになっております。ただ、現在の電気通信サービスにつきましては非常に多種多様でございます。したがって、すべてのサービスについて一律に何日前というような周知期間を定めるということにつきましては適当ではないんではないかというような認識でおります。もちろん、ある程度のはっきりとした時間的余裕を持って行われることがこれは望ましいというふうには考えておりますが、これからこの周知期間につきまして、利用者の利益あるいは事業者の負担、こういった均衡も図りながら具体的な総務省令の中で検討していきたい、このように思っております。 ちなみに、アメリカにおきましては、州際ドミナントキャリアあるいは国際ノン・ドミナントキャリアにつきましては六十日前というようなものもございます。あるいは、韓国におきましては三十日前というようなこともございます。こういったのが日本でいいかどうかはまた別でございますけれども、こういったことも踏まえながら省令作成に当たって検討してまいりたいというふうに思っております。 それから、実際にどのように周知し、どのように対応するのかということでございますけれども、先ほどから、法律にありますように、もしも廃止をするときには遅滞なくという届出がございますので、届出をもってその実態を把握をする以外はないだろうというふうには思っています。 それから、具体的な相談あるいは苦情があったときに、それに基づいてその実態を把握するということに今はならざるを得ないと思います。ただ、このような実態把握という制度を作って、その中で具体的な周知義務の効果はどうであるかということを見極めて、必要があればこの在り方については見直してまいりたいというふうに思っております。 ○又市征治君 この業界は新規参入も多いですが撤退も多いわけで、目まぐるしい入れ替わりがあるわけですね。 ちょっと調べてみましたが、今年四月末までの約一年間で、第一種事業者では、休止、廃止が九件、合併が九件。第二種業者では、更に多くて、事業の承継、つまり他の会社への引継ぎが六十二件、休廃止が百八十八件も届けられている、こういうことのようです。この電気通信事業法ではないけれども放送法や電気通信役務利用放送法の適用になっている衛星放送でも、廃止が三十四件、事業の承継が十件出ている、こういうことのようでありまして、その際の被害の規模については、利用者の数を当局も把握はしていないということのようですけれども、資本金で見ると、大きなところで二十五億円とか十億円とか、最大のはパワードコムの四百四十九億円という資本金で、こういうのもあるわけですから、利用者数そして苦情も相当に多かったんだろうと思うんです。 総務省としては、このような問題についてどのように把握をされ、あるいは対策を取られてきたのか、お伺いしたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) 個別の倒産件数等について必ずしも十分把握をしておりませんけれども、大きなところについては事前に把握できる場合がございます。 ちょっと今、先生御指摘のありましたパワードコムにつきましては、別の手当てがされておりますので特別の心配はないというふうに思っておりますが、ただ、私どもの方では、例えば本年一月から五月までの間ではございますが、突然サービスが受けられなくなったというような苦情が来ておりまして、数からいいますと、これは三社、八件でございますけれども、こういったことに対しましては、よくよく聞きますと、言わば口座の引き落とし、これでなかなかいつまでも、どうやって引き落とされるのを阻止するか分からないというようなことも、非常に単純な話でございますが、あるわけでございまして、そういったことをよくよく見ますと、例えば口座から通信料の引き落としを、速やかな手続をすればできますよというアドバイスするだけで相当程度解決をするということでございますので、私どもとしましては、個別具体的な事案に沿いましてアドバイス等を行ってきているということでございます。 ○又市征治君 どうも、えらい中途半端であいまいなわけですね。 そこで、今日、資料を配らせていただきましたが、内閣府の生活センターから出させてもらったんですが、国民生活センターの相談事例ですけれども、ちょっと例を挙げてみますと、いずれも電気通信事業者の撤退や倒産による契約不履行に絞っていますが、代表的なのはプロバイダーに関するものですね。 その丸の一つ目の、業者が倒産し、サービスを受けていないのに銀行口座から引き落としされている、業者の連絡が不能だと。丸の四つ目ですが、一・五メガを八メガに無料で変更するという広告を見て契約したが、他の会社へ営業譲渡され、約束不履行になった。六つ目の丸ですけれども、契約していた会社が日本を撤退し、サービスが止まってしまい情報が取り出せなくなって困っている。このほか、電話の加入権に関するものや国際電話やインターネット電話のプリペイドカードが倒産で使えなくなったというか、恐らくはこれは偽装倒産の例なんだろうと思うんですが、そんなようなもの。また、ケーブルテレビや衛星放送の会社が倒産したり、引継ぎで料金が三倍になったという例。また、契約が他社へ譲渡され部品が使えなくなって換えさせられたという例もある。その他、もう相当数あるようなんですけれども、こういう状況ですね。 そこで、今回の改正で、こうした休廃止に際して利用者への周知は事前の義務、こういうことでさっきお答えになっているわけですが、役所への届出が事後でよいとなると、どれだけやっぱり実効性があるのか、これまで以上に苦情がやっぱり増えてくるのではないのか、こう言わざるを得ない。ましてや、第二種業者は数が多くて、簡単に開業できる。派手な宣伝をして利用者を募るけれども、また、これは休止、廃止も簡単で、当局は実態を、利用者数すら正直言って把握ができないような状況になっている。今後、どういう体制でこの苦情に対して対処して利用者の権利を守っていくのか、今度の法改正で苦情は減るというふうに約束できるのかどうか、もう一度改めてお聞きをしたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) 今の、現行の法制度ですと、いわゆる先生御指摘のありましたようなプロバイダー等につきましては何の法的義務もないというようなことでございますが、今回は、それを法律上、その利用者の保護を図られるように事前に周知しなきゃならないという旨の規定を整備をしておりまして、これを周知徹底を図ることによって、苦情というものについてその削減を期待したいというふうに思っております。 なおまた、苦情相談への対応でございますが、これは、要は利用者とのアクセスというふうな機会を増やすということが大事であろうというふうなことで体制を整備いたしますが、さらに、事務的な対応の能力の問題で、新しい相談受付データベースを整備するといったような形でも対応を、体制を整えたいというふうに思っております。 ○又市征治君 いずれにしても、こういう雨後のタケノコのようにどんどん出てきて、それでまたいろんな情報を持ったものがまたすぐ休止したり廃止していったり、さっきも出ましたけれども、個人の情報をいろいろと持ったものがどこかへ流出をしていくという、こういう危険性もあるわけで、ここのところは本当にきちっと対応いただくようにお願いをしておきたいと思います。 三つ目に、NTT東から西への財源補てんの問題についてお伺いをしてまいりますが、NTT東西同一料金の維持とユニバーサルサービス基金による補てんの関係になるわけですが、今回の改正では東から西への補てん制度を新設しようということですけれども、A社からB社への交付金という仕組みは、NTTを民営化して、それぞれ営利企業として経営するという大原則からは本当は矛盾しているわけですね。私たちは、さきの決議で、さきに決議を上げまして、さっきも御指摘ありましたが、その決議に基づいてやっているんだというお話ですけれども、接続料の東西均一を守るように求めたわけですが、それは最終的に利用者国民の料金が西と東で異なるようになるのは問題ですよ、それは困るんですよと、こういうことで言っているわけでありまして、そこを間違えないようにしてもらいたい。 そこで、伺いますが、一つは、最終の料金制度と会社間の接続料とは切り離すことが可能ではないのかと、こう私は思うんですが、この点はどうなのか。二つには、東西で格差が付いてきた背景は、前から言われていたわけですが、西に小規模局が多いとか離島が多いからとかと言われていたわけですが、これも東西分割の最初から分かっていたことであって、今更こんなことを言われるのはもう筋違い、納得できない、こう思うんですが、その点、二つお伺いをしたいと思います。 ○政府参考人(有冨寛一郎君) 利用者料金と事業者間の接続料金とは性格が違うということはまず最初に申し上げておきたいと思いますが。 今回の接続料の見直しにおきまして、これは改定されましたモデルによりまして算定をしたんでございますが、東西間で約三〇%の格差が生じるということになりまして、このままいきますと利用者料金に跳ね返って、全国一律のユニバーサルサービスが維持できないというおそれが高いということでございます。 したがって、そういうことに関しまして、当委員会におきましても、維持すべき均一サービス、料金を維持すべきということでございますので、私どもも、そういった御指摘も受けまして今回措置をするということでございます。 それから、西会社が赤字の理由として、離島や小規模局が多いというようなことで、当初もそれは分かっていたはずじゃないかというようなことでございますが、平成十一年のNTTの再編成に当たりまして、特に東西二社に再編成をするということに当たりまして、西日本の経営状況が東日本に比較して厳しいものということは予測をしておりました。 これは、まず要素といたしましては、平成十一年度の総収益につきまして、東日本が約二兆二千億円、西日本が約二兆一千億円と格差がある、従業員につきましては、東日本が約六万人、西日本が約六万八千人と上回っているということで、全体的に見ますと、NTT東西の経営効率性において差があるということでございます。そのため、西日本の経営の安定化を図るという観点で三年間に限りまして、平成十一年度から平成十三年度の三年間に限りまして、いわゆる特定費用負担金制度というものを設けて西日本の経営の一層の効率化を期待するということにしていたものでございます。 なお、先般公表されましたNTT西日本の平成十四年度決算におきまして、経常益ベースでございますが、約四百五十億円の黒字、当期利益ベースで約百九十億円の黒字を計上しておりますので、経営状況は、この決算を見る限りにおいては着実に改善はされてきているというふうに思います。 ○又市征治君 いずれにしても、言いたいことは幾つかあるんですが、これ以上言いません。東西分割は余り意味なかった、その一例が出てきたというふうに私は思います。 そこで、最後に大臣にお伺いをしますけれども。当面の対策ですけれども、一度できた株式会社制度にこの異質な東西間の財源、財政補てん制度を接ぎ木する、こういう格好にするんではなくて、既に設けてある基金制度を早急にやっぱり見直して、東西NTT間の財政調整においても利用するべきでないか。これは、朝からのこの論議の中で同僚議員何人かからもこの話は出ているわけですが、やはりそういう意味で、いや、なかなかいろいろな難しい仕組みになっていると、こういうお話なんですが、本気になってそのことをやっぱり検討すべき時期に来ているんではないか。特に私は思うんですけれども、東会社がもうかっている、西会社は赤字だ、これは補てんしたら、一体税制の問題だってどうなるんだ。こういうやっぱり大きな問題も私、はらんでいるんだろうと思うんですね。 そういう意味で、既に設けてあるこの基金制度をちゃんとこういうものにも使う、ユニバーサルサービス確保のためにも使う、こんな格好でやはり他の業者の皆さんも説得をしていく、そんな努力が今求められてきているんじゃないだろうか、こう思うわけでありまして、その点について前向きに御検討いただくことが必要ではないかと、こう思いますが、大臣の御見解を承りたいと思います。 ○国務大臣(片山虎之助君=総務大臣) 今の基金制度は、委員が言われるような制度じゃないんですよ。ユニバーサルサービスを確保するために、東と西で不採算地域と採算地域をごっちゃにしてならしてみて、それでもどうしても赤が出るんなら基金を使いましょうと、こういうことで、今の委員が言われるように、東と西の経営体質全体を考えて、こっちが赤字でこっちが黒字なら基金を使えと、こういう基金なら、もう法律の抜本的なところを直してもらわなきゃいけません。 この基金制度は国会の了承を得て作った制度でございまして、ユニバーサルサービスを確保するための制度でございまして、東西の経営体質云々についての基金制度じゃございませんので、そこはひとつ御理解を賜りたいと思います。 ○又市征治君 終わります。 |
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