| 第161回臨時国会 |
| 2004年12月2日 決算委員会 |
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(1)特別会計を見直し年金の財源に充てよ (2)支援と称して米軍艦船に無償給油、アフガン国民には届かない (3)イラクでの自衛隊による支援は効率的にも悪い (4)自衛隊撤退で資金協力にしイラクでの雇用創出を (5)米軍の攻撃を支持し、虐殺の成功を祈る首相の姿勢が日本にテロの危険を招く |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 去る二十六日の本会議での総理答弁に基づいて、特別会計の改革問題について、まず財務大臣に三点ばかり御質問を申し上げたいと思います。 まず、この特別会計の改革についてですけれども、一つは、このNTTの無利子融資制度は廃止し、産業投資特別会計の社会資本整備勘定を廃止するということで総理から答弁ございました。これは会計検査院や、そして私たちも主張してきたところでありますから、遅まきながらこれは結構なことだと思います。 そこで、回収される残高三兆二千億円ということになるわけですが、今後これをどう利用するということになるのか。また、産業投資特会の本体も、この名目だけの投資、出資先で数千億円も国費が毀損しているというのは、私何回もこれ追及してきました。これをどういうふうに反省をし、対処されようとしているのか。この二点、財務大臣、まずお答えください。 ○国務大臣(谷垣禎一君=財務大臣) ただいまの問題、又市委員もう前からいろいろ議論をさせていただいております。 まず第一に、NTTの無利子貸付事業を廃止して産投会計の社会資本整備勘定は廃止すべきという提言をいただきまして、この間も総理の御答弁にありますように、平成十七年度の予算編成においてはこの提言を踏まえた対応をしていくということで、そうすると、ここに償還されるNTT株式売却収入はどうなるかということですが、これは一般会計を経由して国債整理特別会計に繰り入れられまして、国債の償還財源として活用させていただくということでございます。 次に、産投会計、産業投資勘定についてはどうするのかということでございますが、これも今まで随分議論をさせていただいておりますが、私の表現で言えば、リターンが期待できるけれども民間だけではなかなかリスクが取れない少し難しいところにやっているということでございますので、これは国民経済の発展と国民生活の向上に役立つものじゃないかと考えております。 ただ、委員が今まで御批判をいただいておりますことをそのまま何にもしないで行ってしまうというのはやっぱり私もよくないと思いますし、昨年の財政審でも指摘をしていただいておりますので、研究開発法人への出資についてはやはり出資先を厳しく精査して、投資対象事業の公益性をよく考えながら収益性の向上に努めていくということをやらなければいけないと、こう思っております。 そこで、出資が毀損しているじゃないかと、こういうことでございました。確かに、先ほど申しましたような、民間ではリスクの取れない、リターンは期待したんだけどリスクが取れないところにやってみたら結果として当初見込んだ収益が上げられなかったと、そこで出資が毀損したということがございましたのは残念ながら事実でございます。 そこで、この産投勘定におきましては、財政審からの指摘も踏まえまして、研究開発法人向け出資を減額するであるとか、あるいは収益の一部を納付するという方式から売上げの一定割合を納付する方式へ変更するとか、あるいは採択時、それから中間評価時、それから終了評価時、三段階で外部有識者から事業化評価体制を強化してやっていただくというようなことで、先ほど申しましたような収益性の向上に努めているところでございます。 ○又市征治君 それじゃ、二つ目に、この道路特会、電源開発特会など巨額の繰越しの不当性についても、つとに我々は指摘をしてきたところです。 総理は、各担当大臣に不用、繰越しの発生要因なども含めて各特別会計の性格に応じて中期的な抑制の目標を作らせる、こう答弁をされたわけですが、どうも私は、各大臣の自主性に任せるというんではさきの三位一体改革同様どうも期待はできない、こう言わざるを得ないわけでありまして、これはひとつ、財務大臣、財政法を改正をして、イギリスの例など去年、我々も研究させていただきましたが、特別会計の一定の率を超える不用額などは自動的に一般会計に繰り入れることにしてはどうだろうか、あるいはまた各特会の積立金や資金という名の隠し預金もやっぱり厳しく規制すべきじゃないかと、こんなふうに思いますが、この点どうですか。 ○国務大臣(谷垣禎一君) この点も今まで委員が英国の事例等を研究されて、いろいろ御提言もいただいております。 ただ、各特別会計の剰余金、この要因や性格というのはかなり多様でございまして、例えば保険事業に関する特別会計の剰余金というのは、結局、主に翌年度の保険金支払とか将来の支払のための準備金だと、それから、公共事業に関する特別会計の剰余金というのは、主に事業の繰越見合い財源でまた翌年歳出されるという、それぞれ各特会の性格に応じた使途がございます。 他方、去年十一月の財政審の報告書では、恒常的に不用を生じ多額の剰余金が発生しているものであるとか、積立金等の保有高が一定の合理的な限度額を超えている特別会計などについては、その要因を精査して、繰越事業の見合い財源や中期的な事業計画などを勘案しつつ、歳出の合理化を進めるとともに、一般会計からの繰入れの減額等、国全体の財政資金の効率化の観点も踏まえ、見直しを図る必要があるという提言をいただいておりますので、私どもも、こうした提言を踏まえながら、この各特会の性格に応じて見直しを行う必要があると考えております。 ○又市征治君 そこで、三点目に、一般会計からの繰入れも抑制するなど、温存を許すことはなく、一層徹底して見直すと総理はおっしゃっておりますが、ただし、一般会計による支援というのは、これは個別の会計、今もおっしゃいましたけれども、個別の会計によって違うと思うんですね。 例えば、この国有林野特会なんというのは採算性なんて取れるわけないんでありまして、だけれども、やはり環境保全、農林業の維持という、これは重要な政策目標を持っての話でありますから、こんなことを削るなんて話はならぬわけでありますが、しかし一方で、これもこれまで申し上げてまいりましたが、石油・エネルギー特会、これは大変批判が強いんですね。減らすといっても、繰入額そのものが三千九百六十五億円、まだまだ巨額であります。 それからまた、道路整備特会ですけれども、今年度、財務省は道路特定財源を理由に見直しをしませんでしたけれども、これを聖域扱いしたんでは、これ抑制にならぬと思うんですね。総理の言葉は全く飛んでしまうと思うんですよ。 どのようにこれらのところは、この二つの会計、特に今申し上げた石油問題と道路特会、ここら辺のところをどんなふうに抑制される考えですか。 ○国務大臣(谷垣禎一君) まず、道路特会ですが、これは、道路特定財源は、厳しい財政事情の下で、納税者の理解を求めながら使途の多様化を図っているというのが今の方向であります。 それで、平成十六年度は、本四公団の債務処理とか環境対策としての酸化触媒の導入支援、こういったものを実施して、道路特定財源の一部をこれらの一般会計での歳出の財源といたしました。 他方、道路事業を始めとする公共事業につきましては、「改革と展望」に基づいて今抑制しておりまして、こういった結果、平成十六年度の一般会計から道路整備特会への繰入額は二兆三千三百六十億円、対前年度比マイナス四・四%というふうになっております。 今後とも、公共投資については「改革と展望」に示された線に従って重点化を図って、道路特定財源の使途の多様化を図るということが必要じゃないかと思います。 なお、公共投資の抑制を図る中で、公共事業関係の特会全体で見ても、平成十六年度の一般会計繰入れは対前年度比マイナス三・六%ということになっております。 それから、石油及びエネルギー特会ですね、これにつきましては、昨年の財政審の特会小委の報告で、多額の不用が発生している費目の予算計上額を抑制していく一方、一般会計からの繰入れの減額を進めて、不用、剰余金の削減を進める必要があると、こういう指摘がございました。十六年度予算では、こういう指摘を踏まえまして、多額の不用が発生していた備蓄などの費目を削減するとともに、一般会計からの繰入れを縮減いたしました。これは、対前年度に比べましてマイナス四百四十五億縮減をしたということであります。 それから、十七年度をどうするかということでありますが、十一月十九日にその財審より平成十七年度の予算編成についての建議を出していただきまして、その中で、エネルギー対策については、省エネ対策等の一層の推進が求められているが、各施策の有効性や効率性を厳しく検証することにより、既存事業の徹底的な見直しを進め、施策の効率化、重点化を一層進めるべきだという指摘をいただいておりますとともに、それから石特、それから電特については一般会計繰入れの抑制、歳出の合理化等を進めることで引き続き不用、剰余金の縮減を進めていくべきだという指摘をいただいております。 それで、今、十七年度予算の要求内容についてはただいま精査中でございますけれども、こういう建議等の指摘を踏まえて、歳入、歳出両面にわたって厳しく査定、精査してやっていきたいと、こう思っております。 ○又市征治君 今日は三点のことをお聞きをいたしましたけれども、前の塩川さんに言わせれば、本当に、母屋はおかゆをすすっているのに裏へ行ったらすき焼き、裏というのは、離れは、というのは特別会計のことを言っているわけですが、すき焼きを食っていると、こう言われたわけでありまして、非常に面白い表現だと思いますが、私も同感なんですね。本当に国、地方を通じて大変な財政難の折、本当にこれまでのしがらみにとらわれずにやはり抜本的に見直して、削るべきところはどんどん削っていく、こういうことを申し上げたいと思う。 私は本会議でも、だからそういう財源を削っていけば年金財源だって出てくるじゃないかと、こう申し上げたんで、これからの、今日を皮切りに本格的に各省庁別の議論はしていきますから、そういう中で更に質疑をさせていただきたいと、こう思っています。 そこで、次に、私もイラクの問題についてお尋ねをいたします。 二〇〇三年から始まったわけですけれども、まず、その前段に、アフガンの米軍支援について、この二〇〇三年度予備費だけでも九十四億円が費消されておるわけですね。インド洋上での米軍への給油はなぜか無償で行われておりますが、この年度に米軍等に何回給油して幾ら使われたのか、これ、防衛庁長官、お答えいただけますか。 ○国務大臣(大野功統君=防衛庁長官) 米軍の艦艇に対して五十七回でございます。ちょっと申し訳ございません、詳細、何キロリットルという数字は持っていませんが、五十七回給油いたしております。 ○又市征治君 金額は言わないんですか。 ○国務大臣(大野功統君) 金額は、総計、全体でございますが、金額は、総計で百六十八回、五万七千キロで約二十三億円でございます。 米軍の五十七回が幾らというのは、ちょっと手持ち持っておりません。 ○又市征治君 二十三億円を給油して、そのために自衛隊、自衛艦を、艦は艦でも船の方ですが、インド洋上に浮かべて、その分合わせて九十四億円を使った。アフガン国民には全然届いていないわけですね。 そこで、総理に次にお伺いしたいんですが、じゃ、イラクはどうだろうか。二〇〇三年度分の防衛庁分の約二百六十九億円はほとんど自衛隊自体の経費ですね。二十六日の本会議でも私、指摘いたしましたが、医療や公共施設の復旧、水といった自衛隊派遣の目的はどうも既に達成をされたり、あるいはほかの主体、つまり文民による方が合理的、効率的であるというのは多くの識者がこれは述べられているわけです。 他方で、自衛隊以外の対イラク協力は、未実施分も含めて千九百億円で、うち実施又は決定が千三百億円というわけですね。この中には、だれもが支持をいたします病院の整備であるとか電力の復旧がありますけれども、これは現地の民間人が担っているわけですね。 総理の言う、民間人による本格的な支援活動ができるような状況にはないなどというのはどうも根拠が薄弱、現実にそういう形で現地で民間人でやられているわけですから。 最も期待されたのは雇用の創出ですけれども、これが自衛隊と全く無縁であることも、またこれは繰り返しあちこちで述べられています。むしろ、自衛隊を撤退をさせて、その経費を日本らしく平和的な資金協力に変えた方が有効ではないかと私は思いますが、総理の認識をお伺いをいたします。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは民間人が、企業にしても、活動できる状況になった方が今よりももっといろんな支援活動はできると思います。民間人が行けないから...... ○又市征治君 いや、違うでしょう。民間人、やっているじゃないですか。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それはイラクの民間人がやっているんですよ。それは自衛隊としても、できるだけイラクの民間人にいろいろな事業ができるように今努力しているんです。日本人の活動というもの、これはできれば企業も民間人も、日本人も行ければいいんですが、それができないから、イラクの人たちがイラクの国づくりをしようとしているんだから、まず日本としてはイラク人自身が努力してくれと。自衛隊が撤収した場合も、自衛隊と同じような効果的な給水活動あるいは医療支援活動、教育活動、公共施設整備活動、それができ得る今、イラク人にそのような活動ができるように今努力しているんです、日本の自衛隊というのは。 私は、その民間人に、できるだけ雇用の面においても、自衛隊がやらなくてもイラクの民間人ができるような状況に持っていくべきだと思っていますから、そのような指導をするようにも指示しております。 私は、できれば、自衛隊が出ていかなくても、日本の民間企業が、民間人が出ていけるような状況になれば、その方が望ましいと思っているのは、イラク人自身もそう思っているんではないかと思いますし、私もそう思っています。 しかし、今の時点において、日本の企業も民間人も出ていけるような状況じゃありません。だからこそ自衛隊が、自らの努力によって自分たちができることは自分たちがやると、自分たちがやらなくてもイラクの民間人ができることはできるだけイラクの民間人にできるようにしていこうという努力をしているところであります。これは今後も続けていきたいと思います。 ○又市征治君 私の言っていることと全然擦れ違っているわけですよ。私は、何も日本の民間人が行けなんて一つも言っていないんですよ。問題は、政府が使ってやっている金でイラクの現地人が現実にいろんなことができているじゃないか。 例えば、今日はそこまで言うつもりなかったんですが、外務省が出している草の根無償援助の問題で、それで七万人以上の給水活動が現実にできている。いや、もう来月行ったら、そういう意味では三月までですか、十三万人分まで供給できる、こういう話がある。自衛隊でやられているのは三万人程度だった、こう言われているわけでしょう。問題は、したがって現地に私はそういう資金というものをむしろ渡してやってもらったらどうかと、こう申し上げたんです。 そこで、今、今も総理はおっしゃったんですが、民間人による本格的な支援活動ができるような状況にない、だから自衛隊の派遣が必要だと、こうおっしゃっているわけですが、私は翻って言うと、これは因果関係が逆だと思うんですね。 イラク戦争前の日本というのは、イラク国民からはそれこそ平和で友好的な国、民族として尊敬をされてまいりました。しかし、ここ二年足らずの間に、イラク国民からは敵対国、こんな格好で日本というのは変わりつつある。 小泉総理が国際法違反の米国の攻撃を真っ先に支持をなさる。その占領支配の一環として自衛隊が派遣をされている。最近では、ファルージャの大虐殺、この攻撃の成功を祈るとおっしゃる。それで五千五百億円も支出したって、これはもう全く私は死に金だと思うんですよ。 今、日本の政府がなすべきなのは、正にアメリカの政権に対して、ブッシュ政権に対して、イラク戦争とこの実質占領支配というのが誤りだった、これは国際的にはみんなそういう思いじゃないですか。そのことをやっぱり同盟国と言うんならばしっかりと言う、そして速やかに国連を中心とした国際協調によるイラク復興に立ち返るべきじゃないのかと。このことをやはり、同盟国とおっしゃるならば、小泉総理がやるべきことであって、全土が非常事態宣言が出されておるところに、砲撃のレーダー探知機まで持っていかざるを得ないような戦闘地域へ自衛隊の派遣を延長することではないんじゃないかと私は思うんです。 もう一度改めてその理由を、総理、お聞かせいただきたいと思います。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今、又市議員は自衛隊は敵対視されていると言っておりますが、そうではありません。全く逆であります。 それは、つい最近も、自衛隊の献身的な人道復興支援活動の姿を知る多くの人々からの高い評価と引き続き駐留することに対する期待が寄せられております。現に、例えばムサンナ県で行われた朝日新聞と現地の共同世論調査では、対象者の八四%が自衛隊の駐留を支持している。去る十一月十一日には、サマワでは約百五十名の市民による自衛隊駐留支持の行進が行われていると。現に、自衛隊帰らないで、これからも引き続き活動をしてくれという請願まで現在出されている。そして、さらに、私がイラクのアラウィ首相と、九月、ニューヨークで会談した際には、アラウィ首相いわく、日本が多国籍軍の一員として活動してくれていることを感謝しており、先般、自分、アラウィ首相です、アラウィ首相が、サマワの有力部族長と会談した際、部族長は、日本の自衛隊の活動に対し感謝の意を述べていたと。日本と日本人はイラクで非常に尊敬されているということをアラウィ首相が私に述べているんです。 こういうことも考えて、自衛隊の皆さんが本当に努力してくれているなと、だからこそサマワの住民は自衛隊の継続活動、支援要請を現在も行っているということもよく理解いただきたいと思います。 ○又市征治君 時間が参りましたから終わりますが、私は、その部分的なその点だけ取れば、当然、人道支援をそこでやっているのは歓迎されるのは当たり前ですよ。トータルとして日本という国が、日本国民がテロの対象になっているんじゃないのか、こう申し上げているのであって、小泉内閣の判断の誤りが遠くない日に明らかになることは非常に残念なことですけれども、そうなるだろうということを申し上げて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。 |
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