| 第162回通常国会 |
| 2005年4月18日 決算委員会 |
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(1)2億円超の空予算を掠めた電源地域振興センター (2)予算書を見ずに架空予算を配分したエネルギー庁 (3)私物化される電源開発促進特別会計の剰余金 (4)プルトニウム発電強行のための数字隠し (5)2兆5千円もの欠損金を出す核燃料サイクル機構 (6)使用済燃料再処理積立法案の問題点 (7)原発偏重政策・電源税の私物化に問題あり |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 今日は、電源開発促進特別会計を取り上げたいと思いますが、金曜日に質問通告をいたしました後に、土曜日の読売新聞で新たな不正支出の報道が出ましたので、まずそれから伺いたいと思います。 特会からの委託相手は悪名高いと言うべき電源地域振興センターでありまして、これは一昨年も電力会社への受取拒否者のブラックリストの提供で私はこの場所でも取り上げたんですが、いわゆる天下りトンネル団体、こう言わざるを得ません。いわく、実在しない四つの委員会等をつくって、二〇〇三年度以降三年間で二億円を超す空予算が付けられていたとあるわけであります。 しかし、随意契約先のセンター側は、そういう組織は存在しないし、そういう金は使ってないというふうに答えているわけでありまして、すると、これはエネルギー庁が架空の予算付けをしたということになるんではないかと思いますが、納得いく説明をしてください。 ○政府参考人(小平信因君=資源エネルギー庁長官) 今御指摘の委員会の予算でございますけれども、これは、予算参考書の積算内訳におきまして、報道されておりますような各種の委員会あるいは会議の経費がこの内訳の中に計上されていることは事実でございます。ただ、これらの積算において想定をしていた事業は行われていないということでございまして、こういう委員会を行うということで予算が電源地域振興センターに交付されているという事実はないわけでございます。 いずれにいたしましても、予算の参考書で計上されておりますものと実際の執行との間にこのようにずれがあるわけでございますけれども、こうした経緯それから実態をよく調べました上で、予算参考書において積算内訳、改めるべき点があれば改めていきたいというふうに考えております。 ○又市征治君 さっきも出たけれども、予算参考書、だけど総枠は予算書に全部載っているわけですよ。そういう実績ゼロの事業を三年間も参考書と言いながら載っけてりゃいいというもんじゃないでしょう、これ。そういうおかしい話はないですよ。検討していますじゃなくて、そんなのはすぐ削除しなさいよ。 こういうやり方で結局は剰余金を膨らませているだけじゃないですか。だから、やみが深いと、こう言われるわけでしょう。こういうやり方、何度も何度も追及されているのに全く改まらないじゃないですか。私も、この会計これまで八回この場所でやってきたんですよ。まるでそういうとぼけたような答弁ばっかりしている、冗談じゃないですよ。 いずれにしても、この電源地域振興センターへは二〇〇三年度決算で五十七億円、〇四年度予算百二十億円、今年も七十五億円が計上されているわけです。しかし、これでも電源特会全体、二〇〇三年度決算六千八百十九億円に比べれば氷山の一角なわけです。 四月の十一日に財政審議会の特別会計小委員会が開かれて、委員からは、各省が自分たちの予算だと思っているところに根本的な問題があると、非常に厳しい意見が相次いで出された。その自分の金だと思っているものの典型がこの電源特会だということを私は前置きとしてもう一度改めて申し上げておきたいと、こう思います。 ところで、これから大臣にお伺いをするんですけれども、今後この特会の最大の金食い虫というふうに言われるのが使用済核燃料の処理方法の問題になってくるわけですが、直接処分と再処理のこの違いについて比較の試算を、我が党の福島党首が昨年三月にこの試算を求めたんですが、このときの資源エネルギー庁の長官は、再処理をしない場合のコスト試算はございませんと、こう明言をした、というよりもしらを切ったわけで、ところが、その後、再処理しない場合の試算が九四年から存在したことが四か月後の昨年七月に明らかになった。 なぜ隠し続けたのか。正にプルトニウム発電を強行しようとしているから、それより安い数字が出たんでは都合悪かったからというふうに言わざるを得ない。そのために、中川大臣は昨年十月二十日の予算委員会で、これはもう陳謝をなさった。まるで、まあ自分たちの上司をこんな格好で謝罪をさせるなんて何やっているのかと。随分処分もあったようですけれども。 ところで、その直後の十一月十二日には、原子力委員会では、委員長がこの再処理路線継続の既定方針を多数決で押し切って決めてしまったと、こういうわけですね。この委員会の中には、十一人が死傷事故を起こした電力会社の責任者が事故後も委員であり続けて、原発への安全性を主張している。とんでもない話で、かつ、今申し上げたように、四か月で多数決でこれを押し切る、こういう策定会議。これでは、国民の信頼は回復できないと思いますよ。 改めて、時間を掛けてプルトニウムの発電の危険性と不経済性についての反対意見や異なるデータを積極的にやっぱり検討すべきじゃないか、そうしなければ私は信頼回復できないと思いますが、大臣の見解をお伺いをいたします。 ○国務大臣(中川昭一君=経済産業大臣) まず、昨年三月の福島党首の質問に対して事実と違う答弁を当時の事務方がしたことにつきましては今、又市委員御指摘のとおりで、私が十月に徹底的に内部調査をした結果おわびをしたわけでございますが、これは決して隠したわけではございませんで、答弁作成者と答弁者との間の事務的なミスがあったということでありますが、少なくとも国会での正式の答弁として事実と違うということに関しておわびと、それからその関係者の処罰をしたところでございます。 それから、核燃サイクルにつきましては、いろいろ御議論があるわけでございますけれども、我々としては、まず安全ということと国民の理解ということ、そしてなぜやることによってメリットがあるのかということを前提に、専門家の皆様方、あるいはまた当院でもいろいろ御議論をいただいているところでございますけれども、決定されておりますエネルギーの基本計画、あるいはまた原子力委員会の昨年十一月の中間取りまとめにおきまして、このサイクルを進めていくことが基本的な方向であるという前提で中間取りまとめが出ておりますので、我々としては国の方針としてそういう方向でやっていくという作業を今進めているところでございます。 もちろん、何十回も議論をいたしましたし、また、国民あるいはまた立地関係者の地元の皆様にもきちっと御説明をしながら、何度もう繰り返しても十分ではない、これでいいということはないと思いますので、もう一度申し上げますけれども、安全と国民の御理解ということを前提にこのサイクルのメリットを生かしていきたいと考えております。 ○又市征治君 私が申し上げているのは、取り違いされたら恐縮でしたが、国民のやっぱり信頼の問題を私申し上げているので、今何十回とおっしゃいましたが、多分十回か十二回ぐらいだったと思いますが、こんなやり方では私はだれも信じなくなるんじゃないか。このことを評して、原発銀座と言われる福島県の佐藤栄佐久知事がこんなふうに言っていますね。 原子力政策は、欧州の多くの国では国会の議決や国民投票で決められている。日本のように専門家が決めることを押し付ける姿勢では国民的合意が得られるはずがない。核燃料サイクルへの対応いかんにより我が国の民主主義の熟度が問われている。こう批判的に述べられているわけですね。この、要するに福島の知事なんかのこの発言、大臣、どういうふうに思われますか。 ○国務大臣(中川昭一君) 専門家の皆様のこの中間取りまとめは、正確に申し上げますと十八回、四十五時間の議論を経てのお取りまとめでございますけれども、何もその専門家の皆さんが決めたことで我々はもうすべてだと思っておりません。 それを踏まえて、我々行政の立場が法律を、案を作ったり、あるいはまた御地元に御説明をして御理解をいただいたり、法律案を作るということは国会で御審議をいただき、そして国会の御判断を最終的にいただく。で、国権の最高機関である国会の御判断が御地元への直接的な御説明、御理解をいただくのと同じようにというか、どっちが上下というのはちょっと言いにくいところでございますけれども、両方とも大事でございますので、国会での法律の審議の結果というものは、正に国民的な御判断をいただいているということでございまして、何も委員会の専門家だけですべてが決まっておしまいということではないことは、委員も御承知の上での御質問ではないかと思っております。 ○又市征治君 まあ、これ以上この問題について論争している時間的余裕は私にありませんから先に進みますが、そこで、この今進められようとしているプルトニウム発電計画についてですけれども、これを進めているのは核燃料サイクル機構であります。これに対する巨額の政府出資金が毀損しているという会計検査院の指摘について、一昨年六月にも私はこの場所で質問をいたしました。 二〇〇三年度のBS、貸借対照表でも、機構の出資金三兆百六十一億円のうち、欠損金は二兆五千億円余り、政府出資分はその九七%で二兆四千四百九十六億円が毀損をしているわけですね。しかも、うち半額は一般会計からの分です。研究開発だからいいんだというこういう弁解は、財務省でこの特会見直しの以降は禁句になったはずではないかと思っているんですが、この点、段本政務官、せっかくおいでになりますから、これはどういうことになっているんですか。 ○大臣政務官(段本幸男君=財務大臣政務官) 今おっしゃった財務諸表上は形式的に確かに欠損金生じるようになっているんですけれども、それは我々としてはやはり研究開発の成果が将来にわたって国民に有形無形の資産で残る、そういう意味からは十分役割を果たしているものだというふうに考えております。 ただ、財務諸表上の問題を検討するために、十七年十月、独法化を機に、独立行政法人日本原子力研究開発機構の規定に基づき、民間企業会計に準拠した形で整理することとしたということでございます。 ○又市征治君 そうおっしゃいますけれども、国民の資産、二兆四千五百億円がこの十月、このままでいきますと、日本原子力研究開発機構にまた衣替えをする。このときに、もうこの二兆四千五百億みんなチャラになってなくなってしまうわけですよ。こういうやり方がずっとやられている。前のときにも、基盤センターの欠損処理も法律一言作ってなかったことにする、こういう格好で多額の金がチャラにされてしまった、こういうことですね。少なくとも、こういう官庁から天下って高給はんできた歴代の役員などというのはもう引責させるべきですよ。 時間の関係で次に進みますけれども、電源特会の金は、毎年これ余っているんですね。先ほどからも出ていますけれども、前年度剰余金ですけれども、この中で言いますならば、立地勘定で二〇〇三年度決算、一千九百二億円で歳入の五四%、他方の利用勘定でも一千百四十億円で三四%にも上る。会計検査院からも、また財政審の小委員会でもずっとこれは指摘されている。こういう多額の剰余金放置しているのは問題だと、こう言っているわけです。 もう一度財務省に伺いますが、こうした剰余金の体質、どういうふうに改善をしようというふうに財務省としては指針持っているのか。 名前だけを、これを資金に変えた、こんなことじゃ駄目ですよ。さっき言った出資の毀損、一般会計分、一兆四千五百億円だけでも、私は一般会計分ぐらいはみんな元へ戻したらどうですか、こう思うんですが、その点の見解をお聞きします。 ○大臣政務官(段本幸男君) 委員御指摘のように、特別会計に剰余金が残るというのは、特別会計は本来機動性を発揮する、そういう目的でつくられたのがどこかに齟齬(そご)を来しているということで、決して好ましいことじゃない。そんな意味から、財政制度審議会においても十五年十一月に指摘を受けたところでございまして、それを受けながら、財務省としましても予算で反映できるところはしていこうというふうなことで、ただ、今資金は駄目だとおっしゃいましたが、計画の遅れで後年度いずれ要るというものについてはやはり今手当てしておかなきゃ困るものですから、周辺地域整備資金というものをつくってそこに積み立てていく。ただ、なお不用額を生じてそれがもう予算上必要ない、こんなものについては十七年度予算でも十三億円の予算減額をさせていただいたところでございます。 いずれにしましても、冒頭言いましたように、特別会計について今日一日審議ありましたけれども、いろんな課題を生じている、それにつきまして財務省としてもきちんとした対応を今後とも心掛けてまいりたいというふうに思っております。 ○又市征治君 元に戻りまして大臣にお伺いをしますが、この再利用、つまり、プルトニウム発電の危険性と不経済性について国内でも国際的にも大変論議が強いわけでありますけれども、政府は今、使用済みの燃料の再処理のための積立金法案を提出されて、衆議院に今いるわけですけれども、私はこれは大変問題が多い、こう申し上げざるを得ないと思うんですね。やはり、この法案の中身を見ますと、原発の会社に積み立てさせる行為が悪いというんじゃなくて、積立金をプルトニウム発電のための再処理にしか使わない、こう法案で出されているという点が大変問題だというふうに思うんです。 そうではなくて、少なくとも、直接処分であるとか将来の廃炉のための費用を含めた広い意味のバックエンド費用、どれにでも使うというふうにむしろやっぱり検討すべきでないかというふうにあるわけですが、法案審議の過程でそこらのところを明確にされるお気持ちはございませんか。 ○政府参考人(小平信因君) これから法案につきましては更にまず衆議院で御審議をいただくと、こういうことになっておるわけでございまして、その過程で御審議をいただけることであろうというふうに思いますけれども、今御提案申し上げております再処理の積立金法案におきましては、これは再処理につきましての積立金ということ、これを外部に積み立てるための法案でございます。 このほかの必要な費用でございますけれども、再処理に伴いまして発生をいたします高レベル放射性廃棄物の最終処分につきましては、平成十二年に成立をいたしました特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に基づきまして、これは別途必要な資金が拠出金として納付をされているところでございます。 また、今先生御指摘のございました直接処分でございますけれども、これは昨年の原子力委員会の取りまとめでも確認をされたところでございますけれども、我が国におきましては、核燃料サイクルを推進するということを基本的な考え方といたしておりまして、直接処分を前提といたしました制度、措置を講ずるということにはしていないということでございます。 ○又市征治君 次に、この立地勘定を見ましたら、水力発電の三十七億円を除いて一千八百七十一億円、九八%が原発のため、他方の利用勘定も、少なくともその四六%、九百八十三億円が核燃料サイクル機構など発電、しかも原発のための支出、こうなっているわけですね。 電源多様化勘定という旧称を投げ捨ててしまったわけですけれども、本来の多様化、すなわち脱原発、再生可能な自然エネルギー、こういったところへもう全く目が向いていない、こんな格好になっているんじゃありませんか。この勘定を原発に使うのは、異なる二つの勘定間の流用であって財政秩序を乱している、こういうふうに私は指摘をせざるを得ない、このことを申し上げておきたいと思います。時間がなくなってまいりましたから、答弁は求めません。 今日、ずっとこの電源開発特会の問題述べてまいりましたけれども、どうも原発偏重政策、特別会計による電源開発促進税の私物化が私はどうも根底にある。そして、架空の、そうした、言ってみれば委員会などをつくって、そこに予算付けをしたということさえも三年間もやられている。こういうことがあるわけで、もっと特定財源への国民的な監視を強めて、毀損した出資金、とりわけ一般会計分は特会の剰余金から振替、回収をすべきだということを申し上げなきゃならぬと思います。 また、電源税の使用も、再生可能な自然エネルギーに転換をすべきだということを強く申し上げて、今日は終わりたいと思います。 |
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