第163回特別国会

2005年10月20日 総務委員会(討論)



(1)NHK決算承認への反対討論
(2)引責辞任したNHK理事11名全員が関連会社に天下り
(3)不偏不党・自主自立に疑問を投げ掛けた番組改編問題
(4)権力者の圧力に屈することは報道機関の自殺行為
(5)受信料は信頼のバロメーター、法的手段より信頼回復を


○又市征治君
 社民党の又市です。
 私は、社会民主党・護憲連合を代表しまして、二〇〇一年、二〇〇二年及び二〇〇三年度NHK決算の承認に反対する立場から討論をいたします。

 今回の芸能部門のプロデューサーの公金横領などの不正は、会計検査院の指摘によれば一九九七年度から発生し、少なくとも二〇〇一年までで五千万円の損害が明らかにされています。また、先に引責辞職した理事者十一名が全員、NHKの関連会社等に天下っており、その際の退職金も任期二年で計九千万円に上るなど、責任の取り方は到底国民が納得できるものではありません。

 NHKは今、放送開始八十年の節目に当たりますが、うち二十年は、帝国憲法の下で戦争推進、国民精神動員の道具とされてきました。戦後、国民主権と戦争放棄を定めた現憲法の下で再出発したはずです。したがって、これからは真実を伝えてほしいという国民の期待にどれだけこたえてきたかが常に問われてきましたし、問われています。しかし、戦争を反省する番組に対する与党政治家の介入騒動と番組改編問題はNHKの不偏不党・自主自律性に疑念を投げ掛けました。権力者の圧力に屈して番組放送前にその意向に沿って編集をやり直すようなことは報道機関としての自殺行為であり、厳に戒めるべきことであります。

 受信料は番組への国民の信頼のバロメーターと言えます。収納率の向上は、ある程度、信頼回復の結果と考えるべきであり、それが近年になく低下している今の時点で法的手段をちらつかせるのは本末転倒です。支出面でも、番組制作の質を落とすのではなく、まずは不急の設備投資である地上デジタル事業を繰り延べし、視聴者の信頼回復に努めるべきです。

 以上、NHKが良質な番組提供を通して国民の信頼回復に特段の努力を払われるよう強く求め、討論を終わります。