| 第163回特別国会 |
| 2005年11月17日 決算委員会 |
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(1)年間205兆円もの特別会計が官僚に私物化されている (2)特別会計は国民に還元するか、透明化せよ (3)繰越金、剰余金、積立金、資金など様々な余剰資金の存在 (4)巨額の資金を抱え込む財政融資資金特別会計・外国為替特別会計 (5)雇用の拡大につながっていない緊急雇用対策特別基金 (6)一社の独占的利用を許す海外漁業協力財団の貸付資金 (7)省庁による囲い込みと天下り法人のムダ遣いを抜本的に見直せ |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 今日は、決算の本体及び決算報告の概要と百五条による報告、二本が報告をされましたけれども、前者の方は今後一年掛けてじっくりと審議をしていくということになりますから、今日はその一端、とりわけ後者に関連のある資金、積立金の問題を一つ質問して、あと後者、つまり国が公益法人に造成させている資金の問題について質問をしてまいりたいと、こう思います。 冒頭、谷垣大臣にお伺いをいたしますけれども、年間純計二百五兆円の特別会計が、多くは官僚によって私物化され既得権益化されている、年度を越えてまで囲い込まれているではないか、あるいは、これをやめて資産を国民に還元をする、また、透明化して、そして国会審議などで監視できる形に改革すべきだと、こんなことを私はこの三年間、一貫して指摘をし主張もしてまいりました。 具体的には、金額とともに特別会計や勘定の本数も減らして、そして一般会計へ再統合することも必要だというふうに申し上げてまいりましたけれども、去る九日報道された財務省の検討というものについても、そういう意味では大変注目をしたいと思いますし、その結果については非常に関心を持って見守ってまいりたいと、こう思っております。 とりわけ、この特別会計の繰越金、剰余金、積立金、資金などの名前による余剰資金の囲い込みはもう改善されたのかということが今日お聞きをしたい点でありまして、今日、資料お配りをさせていただきました。とりわけ、この特別会計については、我が党はこれまでもこの積立金、資金というものを一般会計に吸収すべきではないかということを強く主張してきたわけでありますが。 そこで、見てみますと、財務省所管の財政融資資金特会、外為特会のこの二つについて、これまでも私、指摘をしてきましたが、事業の回転に必要だという資金とは別枠の、巨額のやっぱり積立金を持っている。今日お配りした資料のように、平成十六年度末でいえば財政融資十八兆七千七百億円余り、外為では十三兆四千億円余り、こういう格好で別枠で持っている、こういうことになっているわけです。これを囲い込みやめて取り崩せば、例えば十年間毎年三兆二千億円が一般会計に戻ってくると、こういう勘定になる。こういうことなわけで、なぜこの資金とは別枠でこういう積立金を持っているのかと、ここをメス入れるべきだということを私、一貫して言ってきたんですね。大臣ともこれやり合ってきました。 今回の財務省案ではこの二つ、おひざ元のこの問題については手を付けておられないようですけれども、むしろ財政改革と言うならばこれは率先垂範してやられるべきではないのかと、こう思うんですが、大臣の見解を伺いたいと思います。 ○国務大臣(谷垣禎一君=財務大臣) 今、特別会計につきましては、又市委員がおっしゃったように見直しを進めておりまして、委員の今までと随分この委員会でもやり合いましたけれども、少しでも御関心にこたえられればと思っております。 ただ、今お挙げになった財政融資資金特別会計と外国為替ですね、これについてはちょっと私、事情が違うと思っておりまして、財政融資資金特別会計は、これはその制度の性格として一般会計からの繰入れをしない独立採算で、要するに国債で調達した資金を利ざやを取らずに長期で貸し付けるということが仕事なわけですね。そういう貸付けあるいは借入、満期構成についてはできるだけ財投債の発行年限と各財投機関に対する貸付期間の間でミスマッチが起こらないようにする必要がありますが、やっぱりそれはミスマッチはある程度避け得ない面がどうしてもあるわけです。それで、そうしますと、金利変動がその場合の財務の健全性に大きな影響を与える可能性がございまして、そのため、収支がプラスになった際は将来の金利変動に備えてこれを金利変動準備金として積み立てて財務の健全化を図って安定した業務遂行にしていくと。 現在は調達金利が低いですから、そういう意味でたまってくるわけです。毎年、率直に申しまして、三兆円程度の単年度利益が続きまして、積立金も一定の規模となっておりますが、これ、いつまでもこういう状況が続くとは思えませんので、将来の予想はなかなか難しゅうございますが、仮に金利が相当高くなった場合に現在と逆の状況が起こるということは十分考えておかなきゃいかぬと思うんです。 そこで、平成十五年十二月に財政審で、一体どこまで積み立てておけばいいかという議論をしていただきまして、財政融資資金が金利変動に対して財務の健全性を維持するためには総資産の千分の百までの金利準備変動金が必要だという指摘をいただいているところでございまして、利益が生じた場合にはこれを準備金として積み立てていこうと。現在はそれが千分の五十五まで積み立てている状況でございます。したがいまして、今すぐじゃ全部吐き出せというわけにはなかなかいかないということが今の財政融資の方でございます。 それから、外国為替の方では外為特会はやっぱり為替介入必要なときにはするぞという姿勢を私どもは取っております。それで、そのときの介入する原資である保有外貨資産を、安全であること、それから、そのときすぐ使える流動性というように配慮しながら運用を行っているわけですが、こういう中で、特会運営の、この特会がもう持続できないんじゃないかとか、特会の収支がもう健全じゃないじゃないかというような疑念を抱かれるような状況が仮に生ずるようなことになれば、好ましくない為替変動が生ずるんじゃないかということを我々は危惧しておりまして、これもやはり先ほどと同じような金利変動、調達金利との差額というものがございますので、ある程度やはり健全性を維持していくということが必要だというふうに考えているわけでございます。 最後の方はちょっとはしょりました。 ○又市征治君 いやいや、大臣ね、だから、私、今日資料を配ったんですよ。この資料を見てくださいよ。 つまり資金として、私、これ資金を言っているんじゃないんですよ。積立金残高があるではないですか、資金とは別にあるじゃないですか。資金の分は今あなたがおっしゃった、この点はそれなりきに、この額で適切かどうかというのは、私もそれは必要性認めております。問題なのは、積立金というものが別にあるではないですか。ここのところが問題じゃないのかということを私申し上げているので、今日ここのところをとことん議論をするつもりじゃありませんから、これはこの後随分出てきますから、今日は御指摘だけ、指摘申し上げて、今の段階での大臣の意見を聞いたので。 しかし、やはりこうした形で二つの、こういう余剰資金を持っている、二つに分かれている、なぜ分かれているのかと。問題は、こんな格好で、財政投融資だって三百七十兆円からあるわけでありまして、それ以外に十八兆七千億あるじゃないですかと、こう申し上げている。ここのところにメスを入れるべきじゃないかということを言っているので、この後のこれからの決算議論の中で更にこの点についてはまた明確なお答えをいただきたい。今日はここのところがメーンじゃありませんから、その点だけ申し上げておきたいと思います。 そこで、このような特別会計の資金だとか積立金という形での囲い込みが、実は各省の補助金によって百を超す公益法人にまで広がっていると。保有額は一兆五千四百十億円に上っているというのが今日の会計検査院の報告なわけですね。私は資金残高百億円以上のものを拾い出してみましたけれども、十六法人、二十二資金で一兆三千二百十億円にも上るわけで、それぞれ補助金目的に即して年度間の需要の変動なども考慮して蓄積され、また消費されているという、こういう建前をみんな言うんですけれども、今回検査院が検討すべき事項として指定しただけのものでも二十六法人、三十三資金があるわけですね。 その中から今日はもう特徴的な点だけ幾つか伺ってまいりますが、まず厚労省の関係ですけれども、お配りをした二枚目の資料を見ていただければ一番頭に載っけておりますけれども、単独で保有額最大の資金というのは厚生労働省所管の高年齢者雇用開発協会の緊急雇用対策特別基金、こんなわけです。今、三千二百四十七億円の資金残高が積み上がっていて、検査院の指摘は、事業実績から見て資金規模の検討が必要だ。つまり、業務メニューが縮小したのに残高が多過ぎると、こういうことなんですね。 私は以前、この特別交付金、これとは全く別の緊急雇用対策特別交付金というのがある。この方については、この雇用情勢を考えればもっと延長して、労働者の範囲や対象となる労働内容も、例えば建設、不動産の労働経験者を活用した小規模雑居ビルの火災予防、違反建築の点検など多様に拡大すべきだということも指摘をし、その点も取り入れてもらいました。十六年度でこれがもう廃止する格好になったんですが、私はこのことについては大変問題だ、反対だ、こう申し上げてきたんですが、その方ではなくて、今日は基金の方のこの見通しの問題を伺いたいと思うんです。 まあこれ、以前にやくざなどの不正な事業主に渡ってしまったという例もあって、大変ひんしゅくを買った。だから、やたらに支出を甘くすることはこれはもちろんのこと問題なんですけれども、私は、やはり自治体の直接雇用ではなくて協会が事業主に支払うという、こういう形で果たして本当に失業対策に、あるいは雇用への足掛かりになるのかどうか。今後どのように実施していこうとしているのか。幾つかは打ち切った、あとは残っているのは十九年までと、こう言っているんですが、その見通しについてまずお伺いしたい。 ○副大臣(中野清君=財務副大臣) 又市議員の御質問にお答えしたいと思います。 今お話しございました緊急雇用創出特別基金でございますが、不良債権処理の影響による離職者の発生や地域の雇用情勢の悪化に対応した事業を実施することによりまして、国民に対する安心感を与えることを目的としていることは御承知のとおりでございます。 ○又市征治君 今後の見通しだけ言ってください。今後の見通しですよ。説明するの要らない。 ○副大臣(中野清君) そうですか。分かりました。 今お話しのとおり、具体的には、今この雇用再生集中支援事業と、それからサービス分野において創業した企業に対してリストラ等で非自発的な離職者を雇い入れた者に対する助成を実施する地域雇用受皿事業を実施しているわけでございますが、これらの事業については、いろいろと御意見がございますけれども、基金の効果的活用のための見通しを行っていくことが重要であると考えておるわけでございます。 そのために、今例えば地域雇用受皿事業につきましては、平成十七年度より、この法人だけを対象としたものを個人の事業の開設にも入れるとか、三人以上の雇用が二人以上とかというような支給要件を見直しまして地域創業助成金とするとともに、雇用の機会が少ない地域においても雇用創造に自発的に取り組む市町村に支援するところの地域提案型雇用創造促進事業を新たに実施する等の見直しを行っているところでございます。 ですから、厚生労働省といたしましては、こうした見直しによりまして本基金による事業が雇用のセーフティーネットとしての機能を十分に発揮するよう配慮するとともに、今後とも必要に応じて見直しを行い、基金の効果的な、効率的な活用を図るように努力してまいりたいと思います。 ○又市征治君 聞いたことを端的に是非お答えいただきたいですな、これ。全然、その制度の説明なんというのは分かった上で聞いているんですから。 三枚目に、この基金のメニュー六種類、年度別実績をお示しをしましたけれども、一番多かったのが平成十三年度でも、これはここの数字載っていませんが五万六千人、しかもそのときの件数が四万件ですから、一件当たりわずか一・四人という効率の悪さで、他の年も大同小異なんですよ。メニューの一番最後に登場した早期再就職者支援、これのみは労働者個人に支給していますから、このメニューだけで実績が一年で七万件から八万件で、金額も同じ年度の他の五つのメニュー合計の四倍から五倍になっている。見ていただいたとおりです。やはり問題の多い間接支援よりも自治体による直接雇用である交付金形式の方が効果的だったんではないのかと、このように思うんです。 また、そもそも協会に三千億、ピーク時は五千九百六十億という資金を蓄えさせる必要が大体そもそもあったのかと、こういうことが言えると思うんですよ。労働者の雇用の拡大よりもこの協会の存続の方が目的になっているんではないかと、こう疑いたくなる、そういう実は状況があるわけです。 この点についてどうですか、端的にお答えください。金余らしてばっかりいる。 ○副大臣(中野清君) 雇用対策の基本は、国や公共団体によるところの就業機会を創出して失業者を直接吸収することを目的とした事業を実施することではなくて、基本は民間企業による雇用を促進することが中心であると考えておるわけでございます。 今、協会の存続が目的じゃないかというお話でございましたけれども、この高齢者雇用開発協会につきましては、尾辻大臣の当時の指示によりまして、厚生労働省出身の常勤役員は既に平成十七年五月末で退任をさしております。それでまた、基金事業は平成十九年度までの届け出られた対象者の支援が終了するまで実施をしておりまして、事業終了後は、今委員がお話しのとおり、協会を速やかに解散することになっておりまして、そういう御懸念についてはないということを存じております。 ○又市征治君 この表を見てもらって、今日はそこまで言いませんけれども、一番頭のAの緊急雇用創出特別奨励金なんかでも、見てくださいよ、随分と金余らして、それで最後は返済、返還。それで政府は言うときは、これだけ雇用を拡大します、こういう事業もやりますと。全然こんなにたくさん余らかしてですよ、ここらのところはもうちょっと反省してもらわないかぬ。 雇用創出をやっぱり公的なチャンネルで行うという事業自体をもっと活性化させなきゃならぬと思うんです。しかし、そのためには、閉鎖的に特定の公益法人に資金でやるとか基金として滞留させるんではなくて、自治体を活用するなり、あるいはさっき申し上げたような特別交付金方式というものを復活させるなり、労働保険特別会計に積み立てられた資金の恩恵がより直接に労働者の手元に届くように改善をすべきだ、この点は御指摘だけしておきたいと思うんです。 時間が余りありませんが、農水省の関係、一つお伺いしておきます。 農水省所管の海外漁業協力財団の貸付資金であります。 これも資料の二枚目に、上に載っけたと思いますが、この財団及び資金は、平成十二年と十四年の検査報告でも、二十年近く貸付け実績ゼロ、人件費に回しているという問題が指摘をされてまいりました。今回の検査院指摘も、資金が滞留しているとされておるわけですね。確かに、保有額九百十七億円のうち五百十八億円が使われていません。ところが、実績を見ると、トップの一社、水産会社ですが、これに百二十三億円、貸出し残高三百九十九億円ですから、これの三一%を貸し出しておりまして、二位以下は一けた少ないんですね。言わば独占的利用になっているわけです。 漁業者が全体として苦しい中で、これで一体全体有効な資金運用というふうに言えるのかどうか、また、零細な漁業者には役に立つのかどうか。この際、会計検査院の指摘を受けて、組織そのものをやっぱり大幅に見直すべきじゃないのか。今、厚労省副大臣は、いや、組織の問題はそんなことはありませんと、こう言いましたが、ここの組織は役員十四名中八名が役所からの天下り、常勤四名のうち三名までが役所からの天下りの常勤、職員四十四名、こんな格好になっておって、実態、体を成していないじゃないか、こう思うんですよ。その点を根本的にやっぱり見直すべきじゃないのか、こう思うので、農水副大臣からお答えをいただきたいと思います。 ○副大臣(三浦一水君=農林水産副大臣) 御指摘の点につきましては、その使用残額が十六年末には五百十八億と、そのとおりの状況になっております。これは、実績等から見まして資金が滞留しているものと御指摘を受けたところでございます。 そういう状況でございますが、海外の漁場を確保するという点におきまして、事業全体の中におきましては、漁業合弁企業を設立するための資金貸付け、あるいは漁船の建造、取得に必要な資金の貸付け等、全般にわたって中小も含めて行ってきているところでございます。その点は御理解を賜りたいというふうに思うところでございます。 ○又市征治君 今日は二つの問題を取り上げさせていただきましたが、やはりそれぞれ言い分はあるでしょう。しかし、こんな形で残高が残っておって滞留しておる、こういう問題をもっと率直に見ていく。行革大臣、そこらのところはあなたのところでもきちっと見てもらわなきゃいかぬ、総務省もしっかり見てもらわなきゃいかぬ。もっとお互いにそのことをやっていただいて、大本を財務大臣がしっかり見ていただくということが大事なんだろうと思う。 時間が参りましたから終わりますが、この農水省の法人にやらせている資金は、さっき同僚議員からも出ましたが、三十三法人、六十一資金で八千五百億円余り、会計検査院の指摘の半分以上ですよ。そういう問題を持っている。経済産業省も十八法人、二十八資金で一千六百二十二億円、こういう状況になっている。 そういう意味では、資料の二枚目に載せましたけれども、果実やガソリンスタンド向けなど個々の事業は、本当に国民の食料又は農業者を守るために必要な事業もありますけれども、必要以上の多額の国費を天下り公益法人に滞留をさせて利息を稼がせるような、こんなばかげたやり方というのは抜本的に見直してもらいたい。 このことを強く申し上げ、検査院の報告を機会に襟を正していただくように強く申し上げて、私の今日の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 |
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