| 第164回通常国会 |
| 2006年2月3日 総務委員会 |
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(1)雪害対策が必要なのは公共施設・道路だけではない (2)市町村が取り組む高齢者住宅の雪下ろしにも実勢に合った助成を (3)市町村合併で暮らしにくくなり過疎化を招いている山間部 (4)地方交付税の増収分は地方自治体固有の財産 (5)増収分は翌年に繰り越さず、法律どおり年度内に地方に配分せよ (6)総務省内の対処や慣例を“原則”などと呼ぶべきではない |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 今日は期せずして与野党問わず雪害対策問題の質問が多く出ています。私も、冒頭その問題から入りたいと思います。 この年末からの想定外の豪雪で、自治体の除雪予算がもう既に底をつきつつある、まあついてしまったという自治体が出てきています。しかも、今年の豪雪被害の過去よりも大きいのは、豪雪地域の住民構成が非常に高齢化をしてきている、こういう点が特徴点の一つと言われます。 政府は道路と公共施設の除雪しか対象にこれまでしてこなかったわけですが、市町村は高齢者世帯などの雪下ろしにも補助をしてきている、こういう状況にあります。例えば、私の出身の富山県の市町村は、もう年末時点で除排雪に六十億円使い果たしてしまった、その大部分は道路、公共施設分であって、住宅の雪下ろし支援などというのはもう残り一割ぐらいしか回せない、こういう状況になっています。高齢世帯ではこれに頼らざるを得ないわけですけれども、予算がもうないと、こういう状況なんですね。 せんだって青森の、青森市のニュースが載っておりましたけれども、既に十七億八千万円使い、残りは一億五千万しかない。地元の新聞が八十五歳の女性の声として、町が除雪をしてくれると民生委員から聞いていたので頼んだらお金が掛かると聞いてあきらめた、夫婦二人でかつかつの生活ですからという声を載せています。 総務省は今回初めて、高齢者住宅の除雪も特別交付税で算入する方向で調査をされて、昨日が締切りだったそうですけれども、どんな結果になりそうなのか、まずこの傾向からお伺いをしたいと思います。 ○政府参考人(瀧野欣彌君=総務省自治財政局長) 御指摘のように、高齢者世帯の屋根の雪下ろし経費につきましても今回から特交の対象にいたしたいと考えておりまして、調査をしているところでございます。 現在の我々の方に来ております報告によりますと、全国で二百二十三市町村が高齢者世帯などの雪下ろし支援を行っておりまして、その一般財源所要額は約八億円というふうに見込まれておるところでございます。 我々といたしましては、こういう特交の対象として雪下ろし費用も対象にするんだということを更に地方団体にもちゃんと徹底をいたしまして、今後三月分の特別交付税の算定の中で生かしていきたいというふうに考えております。 ○又市征治君 今二百二十三、八億円ぐらいという話ですが、この実際の助成が実態的に言うと一日一万二千円ぐらい、こういう状況で頭打ちというところが多いんですね。ところが、実勢価格はもうこの三倍ぐらい掛かっているわけですよ、一日分ね。で、また一世帯に対して年に二回ぐらいまでしか出せないと、こういう制限があって、不足分は全部住民の自腹と、これはもう当然そうなるわけですね。だからやれない、だから無理しても屋根にお年寄りが上る、こういう問題起こっているわけで、これからがいよいよ本番なわけです、雪本番。もう高齢者宅のあるいは障害者の皆さんの本当に暮らしが思いやられる。 政府は、交付税の増収分から自治体が高齢者宅などの実情に合った支援ができるように、これはもう特別交付税で考えていきたいというお話ですが、大臣、この点についてやっぱり十分に配慮する、この点については明確にお答えをいただきたいと思います。 あわせてもう一つ、厚生労働省も聞いておきたいと思いますが、合併が進んで、山間部の旧町村では災害救助法の適用が役場の所在地を基準にしているために適用されなくなったんではないかという不安の声があちこち上がっているというふうに聞きます。まあそうではないというふうに私は思いますが、そこで確認をしますけれども、今後も合併にかかわりなく災害救助法は旧市町村ごとに個別に適用される、こういうふうに理解をしてよろしいですか。 以上、二問。 ○国務大臣(竹中平蔵君=総務大臣) 今の又市議員の御指摘は、調査は調査としてやっただろうけれども、実勢価格というお言葉を使われましたが、実態はもっと厳しい可能性もあると、そこをしっかりと見てくれという御指摘だと思います。 これはもう、我々しっかりと実態調査をやってきたつもりでありますし、今後も更にそのような努力をしていくつもりでございます。地方自治体が、そういう地方団体がそのような対象にすれば、それは、私たちはそれは地方団体から生の声を伺って、それでこの調査結果に反映させているわけでございますので、地方でそのような対応がなされれば、我々はもう間違いなく真摯にその数字に基づいて対応してまいります。その意味では、委員の御指摘については十分踏まえてやってまいります。 ○政府参考人(中村秀一君=厚生労働省社会・援護局長) お答えを申し上げます。 災害救助法の適用のお話でございますが、今回の豪雪、二十年ぶりに災害救助法が適用されるということで、このことから見ましても大変今回の大雪が尋常ではなく、多くの援助を必要としているという状況だと認識いたしております。 災害救助法の適用については二つの基準がございまして、一つは住家、家ですね、家の滅失数に関する基準と、それから二つ目は、多数の住民の方の生命、身体が危害を受け、あるいはその受けるおそれが生じるかどうかという二つの基準がございます。 委員が御指摘になった市町村単位で測るという基準は、住居が滅失したというときに分母として市町村単位ということになりますので、たくさんの市町村が合併した場合分母が大きくなるんで、一つの旧市町村で被害が出た場合に、従来であったら適用されるかどうかという基準が適用されなくなるんではないかと、そういう御心配を各地でいただいているということだと思います。 そこで、今回そういうことについて誤解のないようにということで、一月十一日にも私どもからも通知を出させていただいたわけですが、今回現に適用しておりますのは、とにかく雪が多くて、このままでいったら多数の方の住民の生命、身体が危害を受けるおそれがある、あるいは現に危害を受けていると、こういう二番目の方の基準で適用しておるものでございますので、そういった点では、旧村単位というよりも、そちらの危害のおそれの方で実質的には全部救われているということでございます。 なお、委員御指摘のように、こういうふうに市町村合併して大きくなっておりますときに、災害救助法、一般的な問題としてどういう単位でやるのかというのは研究に値する点もあろうかと思いますので、よくその辺については、これからの災害の実態とかそういうことを踏まえながら対応してまいりたいと思います。 ○又市征治君 それと、まあこれは大臣にお願いしておきますが、本当にこうした雪の中で、こうした山間部の役場の職員というのは、朝起きると、我が家の雪下ろしなんというのはやらないで、早速もう高齢者宅、障害者宅、寡婦宅、こんなところの除雪に出掛けて、夕方にようやく役場へ戻ってきて事務をこなして、ようやく夜中に今度は自分の自宅の雪下ろしと、毎日こんなことが続くわけですね。 これが市町村合併によってそこに職員がいなくなった、こういう問題などが逆の意味でこの山間部の住民の本当に暮らしにくさというものをますます拡大をして、離村であるとか過疎化を招きつつある。こういう問題については十分に行政上も配慮をいただく、留意をいただく、このことについて意見として申し上げておきたいと思います。 時間がなくなってまいりましたが、今日の議案の関係について最後に御質問いたしますが、今年度の交付税原資の増収が一兆三千五百十六億円出た。で、交付税法第六条三の第一項にのっとって直ちに当年度の特別交付税として追加配分すべきだと、これはもう与党の側からもさっきその話が出ました。 これに反して、その九六%、一兆二千九百八億円を来年度へ繰り越すというこの特例法案ですね、これはもう賛成できない。調整の六百九億円だけ今年度でいいという考えは、全く問題のけたを取り違えているんではないかと、こう言わざるを得ません。 この交付税増収は地方固有の財源でありますから、雪害その他、今需要のあるなしにかかわりなく、法の本則だと思うんです。これを繰り越そうというのは、単に二〇〇六年度交付税への政府の責任を軽くしよう、これエゴとしか言いようがない、私はそんなふうに思うんです。 そこで、我が党の重野衆議院議員が去る二十七日衆議院で、せめて増収分は今年度当初の財源対策債と振り替えて地方の借金を減らせと、こう提案をしたんですが、この点にはどうお答えになるのか。 二つ目に、そのとき竹中大臣は、繰り越すのがこれまでの原則だと答弁をされておりますけれども、これは明らかに言い過ぎですよ。昨年も特例法です。今年も特例法を出す以上、地方交付税法本則からの逸脱ではありませんか。この点について、明快なお答えをいただきたいと思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) まず、三つ御質問をいただきましたが、まず最初の点は、残余の額を翌年度にどうして繰り越すのかということでございます。 委員は、交付税法の第六条の三第一項を引いて御指摘くださいましたが、この点につきましては、先ほど瀧野局長からも御答弁させていただきましたとおり、六条の三第二項において、大幅な財源不足額が生じた場合には地方行財政制度の改正又は交付税率の変更を行うこととされている。この三第二項に該当する十兆円前後の大幅な財源不足がここのところずっとあると、そのような観点から我々は今回のような対応をお願いしているわけでございます。 先ほど言いましたように、そのストックを、要するに残高を減らせればそれはそれでこしたことはありません。しかし、今フローで赤字が大幅に続いておりまして、このストックを返してもすぐまた次の年のフローが大幅に増えてしまうと、それはやっぱり不健全なことではないかというふうに思うわけでございます。そういう大幅な赤字、フローの面で見た赤字があるということを前提にして今回の措置をとらせていただいているということを是非御理解を賜りたいと思います。 三点のうちの一と二におおむねお答えできたかとは思うんですけれども、三番目の、先般の私の答弁に関してでございますけれども、私は、もちろん法令の規定としては特別交付税にこれは加算されていることであるわけですけれども、長期にわたって大幅な財源不足がある中で、これまでも、これまでも翌年度に繰り越すこととして法改正をお願いしてきたと。我々は、そういうふうにストックをまず減らすに至らないようなときには、まずフローの問題が重要だというようなことをまあ原則的な考えとして私たちは持っているという趣旨で申し上げたわけでございまして、これはもう御指摘のとおり、これは特例法としてお願いしているわけでございます。そのストック、フローの関係についての考え方、私たちの原則的な考え方を申し上げたというつもりでございます。何とぞ御理解を賜りたいと思います。 ○又市征治君 時間が参っておりますから、最後に。 今の説明、それは役所内の対処、慣例を言っているにすぎないわけであって、国民や自治体の目から見れば、六条の三どおりに年度内に配付することを原則というんだろうと思うんです。まあ余り紛らわしい言葉遣いはやめていただきたいと、この点だけ申し上げて今日は終わりたいと思います。 |
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