| 第164回通常国会 |
| 2006年2月15日 決算委員会 |
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(1)特別会計の見直しは国民の視点から (2)軽視されてきた特別会計小委員会の提言 (3)国交省関係5特別会計の統合ではなく一般会計へ統合を (4)省庁の思惑で乱立している無駄な特別会計 (5)財政民主主義の立場から国会による予算統制強化を |
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| ○又市征治君 社民党の又市征治でございます。 両先生には、本当にお忙しい中、御出席いただいてありがとうございます。 富田先生、桜内先生、順にお聞きをしたいと思いますが、富田先生には前回もこの場で御高説を開陳いただきまして、私も大変意を強くして今日まで国民の視点から特別会計の改革に力を注いでまいりまして、今日は二つお伺いをしたいと思います。 一つは、ずっと特別会計小委員会の委員長をお務めいただいて三回の提言をまとめられたわけですけれども、昨年十一月の提言が一段と政府に厳しく、制度の全面的見直しを求め、同時に国民の視点からということを数か所で強調しておられますね。うがった見方をすれば、過去二回の提言がかなり軽視をされてきたというか、委員の皆さん方も快く思っておられない、それで強い文言にまとめられたんではないかというふうに私は憶測をいたしますけれども、このことの真偽はともあれ、今回の提言で、前回あるいは前々回と違って力を入れられた点はどういうところかということをまずお聞かせいただければと、こう思います。 二つ目は、具体論になりますけれども、前回、先生が公共事業の特別会計を例に挙げられて、巨額の、例えば二五%にも達している繰越しであるとか、不用額は臨時軍事費並みでおかしいと、英国やオーストラリアのように一定限度を超えた分は一般会計に返納すべきだというふうに書かれておりますね。 今回、政府は国土交通省関係の五つの特別会計の統合で済まそうとしておりますけれども、この財政審の挙げられた尺度、つまり、五つの特別会計の事業の性格であるとか一般財源からの繰入れが約七割という状況などからすれば、私は一般会計へ統合すべきだというふうにこれは主張してきたんですけれども、この委員会の委員の方々もおおむね一般会計への統合を求めておいでになると、こういうふうに読んでよろしいのかどうか、これが二つ目であります。 次に、桜内先生にお伺いをいたしますが、先生は総理大臣のトップダウンで改革をと強調されております。お書きになっているとおり、各省庁の思惑で無駄な特別会計が乱立しているという状況があるわけですから、私も当面総理が得意な数値目標を示してこれ縮減をすべきだと、こういうことを主張し、そのリーダーシップを求めてまいりましたけれども、こうした省庁の縄張、既得権にとらわれず、より上位から横断的な目標設定によって突破せよと、こういう御趣旨なんだろうと思います。 ただ、私自身は、先ほど申し上げましたように、当面はと、こう言っておりまして、総理のトップダウンという手法は必ずしもいいことだとは思っておりません。むしろ、先ほど来から両先生お話しのとおり、国会による予算統制を強めるべきだという立場からいえば、むしろ我々の側が立法によって新たな規制をしていく、例えば財政法の十三条あるいは四十四条、四十五条の改正その他、だれもが分かる形でこの統制を強めていくということが官僚による恣意的な運用を許さない歯止めになっていくんではないか、そのことが必要ではないか、こんなふうに私は思っております。 この点では、桜内先生も根拠法の要件が非常に緩やかなことが弊害だ、こんなふうにお書きになっておられるので、この立法化の問題についても、もう少し御発言がございましたらお伺いしたい。 またその際、具体論では、私も、財政審もそうですし、また一般世論も同じ指摘をしているわけですけれども、多額の剰余金、繰越金あるいは積立金、資金、こういったものの一般会計からの繰入れの削減、そして不用額の繰戻し、一般会計への統合といった改善を法で明示すべきではないかというふうに私は思うんですけれども、この点についてお伺いをしておきたいと思うんです。 もう一つは、政府は今度の特別会計改革の工程表でも独立行政法人を幾つか挙げてそれに移そうということも言っているんですが、これ一般的には私は独立行政法人は各省庁の自由裁量になる可能性が非常に高い、大変問題が今までもあるんではないか。そういう意味で、国会の統制が弱まっていくんではないかという危惧をいたしているわけでありまして、その点について桜内先生、いかがお考えか、これを最後にお伺いしておきたいと思います。 ○参考人(富田俊基君=中央大学法学部教授) 又市先生の御指摘の第一の点でございます。 財政制度等審議会におきましては、過去三年間この特別会計の問題を検討してまいりました。私が絶えず念頭に置きました基本的な視点は、主要な事務事業についての見直しであります。 確かに、特別会計の器をどうするという議論は、そうした議論を二年間積み上げてきた結果でもございます。器を変えて実態が変わるかどうかということもございまして、やはり重要なことは、各特別会計の行っている主要な事務事業について国民の目線から検討をしてきたということでございます。それによって、一般会計からの繰入れとか、あるいは不用額ですとか、そういうことについての検討を続けてまいりました。で、やはり繰入れが減少するといったことも各特別会計において成果が上がってきているように思います。そして、三年目には、意思決定の仕組みが変わることによって、より削減が進展、効率化が進展するだろうという観点よりまとめてございます。 又市先生の二番目の御指摘で、公共事業の特別会計ということでございます。 これは、やはり特別会計と一般会計に分かれておりますのは、その財源的な違い、特別会計におきましては地方負担ですとか、あるいは民間負担といったものも入っております。そういう観点から、直ちに一般会計に統合するという意見は特別会計小委員会の中におきましてはそれほど大きなものではございませんでした。また、公共事業関係の特別会計を統合するというのは、事業の政策的な目的、そして事業の関連性といったことを考えて、統合した方が事業の政策評価においてもより政策評価にかなっているということからも、合理的な意味がある場合に統合するという観点より公共事業特別会計についての統合ということを提言いたしました。 以上でございます。 ○参考人(桜内文城君=新潟大学経済学部・大学院経済学研究科助教授) では、いただいた御質問、三点かと思うんですが、お答えさせていただきます。 まず一点目でございますが、総理のトップダウンによる目標の設定とそのリーダーシップと、それから国会の統制との関係でございますが、私は、総理がトップダウンで何かしら目標を設定するといたしましても、その背後には必ず国会の信任というものが必要だと考えております。逆に申しますと、総理がトップダウンで仕事をするためには、むしろきちんとした国会の統制というのがないと、むしろ総理の方もきちんとした仕事ができないというふうに考えております。ですから、車の両輪と申しますか、両方とも非常に重要であると。これがこれまでの財政運営においてはやや両方とも欠けてきたのではないかという認識を抱いております。 特に、国会の方でやっていただきたい統制の具体的な手法ですけれども、やはりきちんとしたルールを設定する。これは、財政法をどうあるべきか考えるかということも関係してくると思うんですけれども、正に政府の財政運営上の意思決定のガバナンスの仕組みを正にきちんとつくっていただきたいと、立法府につくっていただきたい。その下で、内閣及び行政府は、行政各部の方は仕事をやっていくと。そういうふうな制度的なインフラづくりを立法府で実際やっていただきたいというふうに考えております。それが、先生御指摘のとおり、国会の統制を強めるという非常に重要なことではないかと考えております。 二つ目につきまして、積立金ですとかあるいは繰戻し等々、繰入れ、繰戻し等々、何かそういうものをきちんと明示すべきじゃないかという御指摘でございました。 実を申しますと、昨年の十二月二十四日の閣議決定されました行政改革の重要方針におきまして、特別会計のところではないんですけれども、別のところで、「政府資産・債務改革」というところで、実は財政運営上の原則を明示するということが明記されております。これが今法案化されているやに聞いておりますけれども、四つ原則が挙げられておりまして、「将来の国民負担を極力抑制すること」、「金利変動など財政運営に関するリスクを適切に管理すること」、「債務残高を抑制すること」、それから「剰余金・積立金については合理的な範囲にとどめること」、これら、きちんと特別会計にも当てはめて財政運営をやっていくと。で、これをきちんと原則を明示した上で、そのために必要な財務情報を開示することを徹底するというふうな文言がございます。 これは、私としましてもこの閣議決定の中でも非常に評価しておる部分でございまして、恐らくは、特にニュージーランドですとかアングロサクソン諸国での財政責任法と申しますか、憲法のない国ですので憲法の財政の章の一部のようなものだと考えておりますけれども、こういった原則を明示した上できちんと情報開示をさせていく、それによって国会による統制を強めていくというふうな考え方に立っているものだと考えております。ですので、きちんとこういう制度設計というものを立法府でやっていただきたいなというふうに願っております。 最後に、三つ目でございますが、独法化の問題点ということでございますが、確かに、まだ制度が走り出したばかりということもございまして、先生御指摘のとおり国会の統制というものがやや及びにくくなっているのではないかと御懸念と、まあ実際にそういうふうに指摘される部分がございます。 とはいえ、私自身は独法についてはもうちょっと評価してやってもいいんではないかと考えておるところもございまして、これは毎年、まあ一応ではございますけれども、きちんと評価する制度というのがありまして、パフォーマンスが良かったのか悪かったのか、それから中期計画の期間が終わる際には存廃を含めて検討し直すというサンセット条項も入っておりますので、むしろ個々の業務運営については、これは執行については一任すると。しかし、その企画立案と存廃等も含めたガバナンスの在り方については、正に主要株主といいますか、その組織の所有者として国会で御判断いただくという仕組み自体は確保されておりますので、むしろそういった点で国会の関与を強めていただければ、むしろより良い制度になっていくのではないかなというふうに考えております。 以上です。 |
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