| 第164回通常国会 |
| 2006年3月16日 総務委員会 |
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(1)住民税のフラット化で高額所得世帯だけが減税 (2)地方債利率の統一交渉は小規模自治体には必要だ (3)財務省と論争するなら、所得税の交付税算入率を上げる議論を (4)臨財債累計20兆8千億円は政府には節約だが、自治体にとっては先食い (5)国の都合だけで行われてきた地方交付税の削減 (6)三位一体改革の本当の狙いは、交付税の国の負担をゼロにすること (7)市町村合併も職員定数削減も民間委託もそのために進められてきた (8)臨財債を一般財源に加えるのはモラルハザードになる (9)膨大な借金は、公共事業額を米国と約束し、地方にも押し付けたために出来た (10)交付税削減分は、合併の有無にかかわらず小さな自治体を重点に回復を |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 初めに、個別の問題を一、二質問をいたしておきます。 まず、税源移譲に便乗した住民税のフラット化の結果、モデルのサラリーマン四人世帯では、低所得層は国税、地方税合わせて増減税同額になるのに対して、給与収入一千二百万円以上の世帯だけがこれ減税になる結果現れていますね。これ言わば逆累進、これはフラット化の弊害じゃありませんか。 ○政府参考人(小室裕一君=総務省自治税務局長) 今の、税源移譲に伴うフラット化で技術的に若干の減税、高所得者のところで減税となる結果が出たことについてのお尋ねでございます。 委員御案内のとおり、今回の個人住民税の比例税率化ということでは、住民が受益に応じて広く平等に税を負担すると、地方税の応益原則によりふさわしい税制になると。また、今日も度々御議論がありますように、地域間の税源の偏在、この縮小にも資するものだという、望ましい方向だということで今回設計をさせていただいたわけでございます。 こうした方向、内容については、政府税制調査会でありますとかあるいは地方六団体の方からも改革案があったわけでございます。そうした中で、独身世帯それから夫婦子二人の中で調整をする中で最小限のものとしてそういうふうな形で高額のところに出てきたというのは、これはあくまで技術的な点でそういう点が出てきたと、こういうことでございます。 ○又市征治君 長々と説明要らないんですよ。一千二百万円以上の人たちは減税になっているじゃないかと、ここは手直ししていく努力が必要だということを私申し上げているんでね。そんなごちゃごちゃと、どこやらの、税制調査会がどうなんて、そんなことは聞いてない。 もう一つ、これは大臣にお伺いしますが、地方債の利率の統一交渉、これ自治体やられていますね。お聞きすると、何か大臣はこの統一交渉自由化論者だそうですけれども、それはどうかはよく分かりませんが、自由化は、強い自治体にとってみますといいかもしれませんが、財政力が並以下の自治体では高い金利で契約させる結果になるんではないか。やはり小さな自治体のためには国などによる最小限の支援なり統一交渉というのは必要じゃないかと思うんですが、いかがですか。 ○国務大臣(竹中平蔵君=総務大臣) 統一条件交渉方式については、今回、地方債が協議制になるということに合わせて再検討してくれということを今、事務方にお願いをしております。 委員がおっしゃることは、これ、弱小自治体についてはそれなりの、やはり市場にだけ任せない何かの仕組みが必要じゃないかということは、これは理解できる面がございます。ただ、同時に、今市場で公募しているところというのはそもそもやはりそれなりの力を持ったところでございますから、市場で公募しているところについては、そこに何か役所が入って、まあちょっと言葉は不適切かもしれませんが、さもすれば談合ではないかと言われるような形での統一、これは価格ですから、価格を統一するというのは、これは私は公正取引委員会ともよく協議をして、しかるべき方法を考えてみてはどうかということを申し上げているわけでございます。 いずれにしても、これ協議制ですから、認可制じゃなくて協議制で今後やっていくわけでございます。しかも、これは市場で既に発行しているというまあ相当大きな自治体の問題でありますので、それについて協議制になるに当たって、やっぱり役所が取りまとめして交渉を統一するというようなことは私はやはりなじまない面があると考えております。 いずれにしても、これはそれぞれの事情等、やっぱり今度協議制に移行すると、これは大変大きな変化でありますので、それにふさわしい制度をやはりつくっていく必要はあると考えております。 ○又市征治君 まあ慎重に、小さな自治体などで、小さな自治体でないと、こうおっしゃるけれども、現実はそれで救われてきたところもあるわけですから、利率が高くなるようなことにならないように、ここのところは目配り、気配りは是非してほしいと、こう思います。 それじゃ、交付税と臨財債の問題について聞いてまいりたいと思いますが。 第一段階の三位一体改革が終わったと言われていますけれども、結局、達成されたのは国の地方への事務的な移転支出の削減であって、そのため、自治体は歳入、歳出の両面において一方的な削減をのまされた、こう見られます。 もちろん、税源移譲は、いろんな欠陥があるにしても、名目額にせよ三兆円以上というのは画期的なことだったとは私も思います。しかし、残念ながら、それよりもっと多額の地方財政全体の削減、例えば五兆五千億円に上る地方交付税の削減が大津波のごとく自治体に襲い掛かった。その結果、自治体にとって税源移譲のメリットはほとんど吹き飛んでしまったというのが、私のみならず、自治体側の多くの評価であります。 そこで、自治体から多くの批判を招いてきた交付税の言わば鬼っ子であるこの臨財債ルール、これは、二〇〇六年度で二期六年の最終年を迎えてそろそろ総括が必要になるんだろうと思います。まず、臨財債の関係で、地方一般財源とは何を指すのかという問題について伺ってまいります。 二月二十七日、衆議院で、我が党の重野委員がこの点をただしました。政府の言う地方一般財源の定義、範囲がどうもくるくる変わっている、こんなふうに思います。 まず、セオリーどおり税、交付税、譲与税の三つだけで計算をすると、皆さんのお手元に資料をお配りをいたしましたが、二〇〇〇年度以降、各六年間の地方一般財源は配付した資料の下段十一の欄のように推移をしたというふうに私どもでは資料を作りましたが、これは間違いありませんか。 ○政府参考人(瀧野欣彌君=総務省自治財政局長) このような傾向であるというふうに承知しております。 ○又市征治君 どんどん減っているわけですね。 そこで、この補助金を廃止して地方税に置き換えれば地方一般財源は純増します。しかし、総務省は、この衆議院での論議の中で、どうもこれをこういうふうに言われるのは困る、こういうようなニュアンスを述べて、財務省に対する戦略上と、こういうふうに答弁をされているわけですね。それは財務省に付け込まれて交付税が削られるからそれを防ぐということなんでしょうけれども。 そこで大臣にお伺いしますが、そんなことを言うよりも、財務省と論争するんなら、税源移譲をした三兆円は、所得税が国から減少することに伴って、今日ここでも何回か出ましたけれども、交付税がその三二%、つまり九千六百億円減ってしまう、これを何とかしろ、このことこそがむしろ財務省に言うべきことなんではないか。 私なら、この分、所得税の交付税算入率を上げることでカバーせよ、こうやって財務省と談判をすることが必要だったんではないのか、こう思うんですが、大臣の所見をお聞かせいただきます。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 我々は、この所得税から住民税への三兆円の税源移譲によりまして、所得税の減少分の三二%、九千六百億円の地方交付税が減少するということに早い時点から、当然のことながら着目をして財務省と一生懸命交渉を行ったわけです。地方財政対策の中での議論の重要な項目になったわけです。 交付税の法定率分の減少影響を緩和することが必要だということは相手もようやく承知をして、それでいろいろな措置を、今回の措置を行ったわけでございます。それへの対応として、これはもうよく委員御承知のように、本格的な税源移譲が実施される平成十九年度から三年間交付税総額に総額六千億円を加算するということで、これはもう私たち正にそういう交渉をしてそういう合意に達したわけでございます。 今後、更にそういう問題意識を持って財政当局とは当然交渉していくわけでございますけれども、歳出歳入一体改革と整合を図る、そして中期地方財政ビジョンの策定に取り組んで、できるだけ早く健全な財政運営が可能になるように努めていく。仮に、加算措置を講じた上でなお財源不足が生じる場合には、これは地財対策を通じて地方の財政運営に支障がないように、これは当然適切に対処してまいります。 ○又市征治君 ここのところは是非しっかりやっていただきたいというふうに思います。 そこで、臨財債は、以前から私たちも反対をしてまいりましたが、本来、国が交付税財源として保障すべき額が不足してきたからであって、ここまでギャップができた以上、交付税法第六条三の第二項の本則どおり、交付税算入率を引き上げて国税で賄うべきものであります。それを奇妙な折半ルールによって地方が半分しょわされた、この点は何度でも我々は強調しなきゃならぬと、こう思います。 ちなみに、二〇〇一年からの臨財債を累計しますと、お配りした資料の十の欄のとおり二十兆八千六百五十三億円になるわけです。他方で、奇妙なことに、同じ六年間に政府の出した地方交付税が、その直前、二〇〇〇年の交付税より幾ら減ったか、差額の累計は、今申し上げた資料十の上の段のところを見ていただくと分かるとおり、臨財債とほぼ同額の二十兆八千八十九億円になるわけです。つまり、二十兆八千億円が政府にとっての節約額で、自治体にとっては将来の交付税の先食いになっているということは、これは間違いない、こう言わざるを得ません。 二〇〇三年ごろからこれを、各自治体などもこぞって交付税を維持せよ、この委員会でもしょっちゅう言われました。こう要求してきたのに対して政府は、一般財源は前年度並みに確保する、こういう言い換えを続けてきたわけですね。これは取りも直さず、地方税収が不調ゆえ、本来は交付税増額が必要な時期にあっても委細構わずに交付税を国の都合で計画的に減らす、そしてその代わり財源の一部として臨財債を多く許可をする、臨財債も一般財源とみなす、こんなふうに読み替えて拡大解釈が行われるようになってきたんじゃありませんか。そういう理解でよろしいですか。 ○政府参考人(瀧野欣彌君) 臨財債をどういうふうに見るべきかという御質問かというふうに思います。 臨時財政対策債、これはもう御案内のとおり、全体として一般財源総額が不足する中で国と地方の責任関係を明らかにしていこうという中で、従来は交付税特別会計の借入金であった制度を、国と地方それぞれ、国の方は特例加算、地方団体の方は臨時財政対策債という赤字地方債で対応し、責任関係を明確にしていこうと、こういう趣旨で発行してきたものでございまして、それが直ちに御指摘のように交付税の削減というようなことを目指したものではないということはまず申し上げなければいけないというふうに考えております。 また、交付税の削減と、たまたま臨時財政対策債の発行額が長い目で見ますと同じような額になっているということでございますけれども、今申し上げましたように、それぞれ違う方向から動いてきているものでございまして、まあたまたまこういうような結果になったのかなというふうに考えておるところでございます。 我々といたしましては、やはり臨時財政対策債に頼るという財政運営が問題であるということは認識しておるところでございますので、できるだけ早くこういった財源不足の状況から脱出して、きちんとした財政運営ができるように更に頑張ってまいりたいというふうに考えております。 ○又市征治君 現実に、交付税の出口ベースはお配りした資料の九の欄のとおりなんですが、二〇〇〇年度の二十一兆四千億円をピークにして二〇〇六年度の十五兆九千億円まで、正につるべ落としに五兆五千億円減ってきたわけですね。 このうち、二〇〇五年度と二〇〇六年度は地方税増収の反射的結果もありますが、それ以外の年は説明が付かないんですね。説明が付かない。正に交付税削減ありきであって、そういう立場から交付税そのものを計画的に削減をされてきたことはもう私は明らかだと思う。いや、そんなつもりはなかったとおっしゃっても数字が現実にそうやって示している、こういうふうに言わざるを得ません。 こう見てまいりますと、結局、国の立場からの三位一体改革と称するものの核心、隠されたねらいというのは、交付税の財源不足額、直接的にはその二分の一である国の負担分をゼロに持っていくということだったんではないのか。それをやるには、しかし地方税収は伸びてこないし、以前のように建設地方債を付けようとしても受ける事業もなくなってきたというわけで、地方の需要額、すなわちサービスの量そのものを削減するしか方法がなかった。そこで、市町村合併も職員定数の削減も事務事業の民間委託も、そのために進められてきたんではないのか、そういうふうに考えざるを得ない。少なくとも、需要額圧縮の効果があったことだけは確かじゃありませんか。その点についての見解を伺います。 ○政府参考人(瀧野欣彌君) 交付税額について、二〇〇〇年度に入って以降、非常に多額に落ちているという御指摘でございますが、これは一つには、制度改正を行いまして、その前までは交付税特別会計に借入れをいたしまして地方財源不足額に対応してきたと。したがいまして、この平成十三年度の前までは、財源不足額が交付税総額に上乗せするような形で出てきているわけでございます。したがいまして、この借入金をしていた当時と、それを改めまして臨財債に変えてきたという時期では随分その面では、若干その比較が制度において変わってきているということは御認識いただきたいというふうに思います。 それから、いろいろな交付税抑制という中で、公務員の定数削減等歳出抑制の方向に行ったのではないかという御指摘でございますけれども、我々、交付税がそういうことだからということよりは、やはり国、地方を通じて行政改革をしなきゃいけないのではないか、そういう意味で地方においても一定の努力をお願いし、その中で全体の歳出を見直すと、その結果として交付税について抑制的な基調になってきているというふうに考えておるところでございます。 ○又市征治君 随分ときれい事をおっしゃるが、本当に地方の痛みなんというのは、逆に言うと、去年大変な、予算編成の段階で自治体はもう地獄に突き落とされたと。 まるでもう嘘ばっかりじゃないか、大変な批判があった。そういう点では、そんなきれい事で私は済むような状態ではない、予算が組めないという自治体がどんどんできたわけですから。その点は申し上げておきたい、こう思います。 そこで、次に大臣にお伺いしますが、これまでの経過について、私たちは、これは国会というところは厳しくチェックをするというのは仕事ですから、批判したいことはまだまだ山ほどあるわけですけれども。 ここで今後の扱いについて伺いたいんですが、地方交付税の不足分を国と地方で折半をして、国は現金で地方は臨財債で埋めるという、こういうスキームは、先ほど申し上げたように、来年度で一応六年の期限が来るわけですね。総括をする時期に来ているんじゃないかと、こう先ほども申し上げた。そこで、来年度でこれで終わる、終わりたいということなのか、いやまだ延長せざるを得ないというふうに考えておいでなのか、そこの点の見解をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 委員はもうよく御承知のとおりだと思いますが、地方財政対策におけます財源不足の補てんルールについてはこれまでも三年ごとにルールを見直してきたわけです。そして、十九年度というのはルール見直しの年に当たる、大変重要な年が十九年度になるということだと思っております。現行の補てんルールはもちろんその意味で平成十八年度で終了いたしますので、十九年度においてもこの地方交付税法第六条の三第二項に該当することとなるような場合には、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は交付税率の変更が必要になるということになるんだと思います。こうした点についてはっきりとしろということは、たしか補正予算のときも又市委員から御指摘をいただいていたと思います。 平成十九年度以降の補てんルールについてどうするかですけれども、これ正に今後、歳出歳入一体計画、そしてこれと整合性を取って私たちの方で作らなければいけない中期地方財政ビジョンの策定の中でそのことをしっかりと取り込んで議論をしていかなきゃいけないと思います。今後の地方財源不足の状況を見据えつつ適切にこれは判断をしていきたい。今年のまあ夏から秋にかけてでしょうか、そして来年の予算折衝でありますけれども、それは大変重要であると思います。予算折衝のときは私はおりませんでしょうけれども、それにつなげるようなしっかりとした歳出歳入一体改革の議論を私としては是非、自らの責任においてやりたいと思っております。 ○又市征治君 引き続き大臣にお伺いしますが、政府が原資を工面せず、取りあえず今地方債で代用しているのだから、臨財債を一般財源の構成要素に加えるのは私はやっぱりモラルハザードになりかねないと、こう思うんです。これは麻薬のようなもんでありまして、打てばそのときは気分が高揚するけれども、後には自治体共有の巨額の借金という後遺症だけが残ることになるわけで。 そこで大臣、この臨財債、どの辺に限界を設けるべきだというふうにお考えになっているのか、年度当たりの金額制限とか又は総量規制とか、そこら辺はどのようにお考えですか。 ○政府参考人(瀧野欣彌君) 臨財債は、先ほども申し上げましたように、地方財源不足が続いている状況の中でその一定のルールの中で発行しておるものでございまして、そういう意味では地方財源不足の状況によって全体が変わってくるわけでございます。仮にこの臨財債に対して発行上限を設けましても、全体として収支ギャップを解消できなければ、結局別途借入金に頼らざるを得ないということになりまして、本質的な解決にならないわけでございまして、要は財源不足が早期に縮小、解消していくということが重要でございまして、そういった中で臨財債の抑制にも努めてまいりたいというふうに考えております。 ○又市征治君 その際、どちらにしても六か年累計で二十兆八千六百億もなるわけですね。で、この臨財債、将来の交付税から天引きをされる。いわゆるタコの足食いみたいなもんでありまして、大量償還のころの交付税財政の姿、出と入りというのはどんなように想定をされているんですか。 ○政府参考人(瀧野欣彌君) 臨財債が現在相当な規模になるわけでございますけれども、実際これが償還をされるということになりますと、その段階で財源不足が解消されていなければ、その部分について臨財債なり借入金なりをせざるを得ないということでございます。 したがいまして、全体としてその臨財債の償還がどういうことになるかということも、やはり全体としての財源不足額の状況がどういうふうになっているかということに依存するわけでございまして、臨財債だけを償還するということで全体が済むものではないだろう。したがいまして、その臨財債の出と入りということについて、特に我々何か目標を持っているわけじゃなくて、財源不足額の解消ということに努力していきたいということでございます。 ○又市征治君 まあ二十兆八千六百億なんというのは小さいもんだなと、地方債全体二百兆円ぐらいの中のわずかなもんだなと、こういうことですな。 まあまあそれは冗談として、これは大臣にお伺いしますが、そもそもどうしてこういう事態になったかと。もう一遍元へ戻るわけですけれども、それはやっぱり交付税法第六条の三第二項という本則に立ち戻って、国が交付税五税目のこの交付税算入率をやっぱり引き上げなかったらこうなったわけですね。こんなことを続けていると、今日もずっと出ていますけれども、ますます格差が開いていく、地域格差が開いていく、こういうことになるわけで、この点について、この交付税率の算入率の問題について、大臣、何か考えございますか。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほども少し申し上げましたですけれども、要は交付税率、法定税率をどうするかというかねてからの又市委員の問題意識でございますが、私はまあほとんど同じ問題意識を持っているわけですけれども、国と地方の税源配分をどう見直すかということ、これはもう避けて通れない議論として歳出歳入一体改革、交付税改革の中で私はやっぱりやっていかなければいけないと思います。 先ほども少し吉川議員のところで御議論がございましたけれども、交付税を見直せというふうに言うと、そのときにやはり不交付団体を少し増やさなきゃいけないという議論が出てくる。そのためにはやはり税源配分も見直していただかないとそういうことにはならないわけでありますので、私は、そういうトータルの議論の中で今委員がおっしゃった問題意識は、当然のことながらこれは議論をして取り組まなければいけない課題になってくるであろうというふうに思っております。 もう一点、委員がちょっと先ほど臨財債のことをおっしゃいましたので、一点だけ、今私たちが越えなければいけない一つの課題について是非委員の皆様にも御理解を賜りたいという意味で申し上げますが、国が五百兆強の借金を抱えている。そして地方が二百兆の借金を抱えている。これ国から見ると、国から見ると言いませんけれども、財務省は必ず国の方が大変だと言うわけですね。そういう言い方をするわけですね。 で、これ、じゃ本当に国と地方がどのぐらいのその債務に対して対抗力を持つべきなのかということの根本的な議論が実はほとんどなされておりません。これは国によって違うようでございます。国によっては、地方にはほとんど借金を持たせないという国も多い。OECDではそうだと思います。そういう意味では、国と地方、今三対一でありますけれども、OECD平均で取ると、まあどこの国を取るかによりますけれども、五対一とか七対一とか、そういう問題もありますので、実は議論、本当に国はどこまで借金、今の全体としての借金のうち、国と地方の適切、まあ適切という言葉ではないかもしれませんが、目指すべき配分がどのくらいなのかというような議論も実はこの歳出歳入一体改革の中でしていかなきゃいけない問題であります。 実はこれなかなか難しい問題で、委員の皆様方にも是非問題意識を持っていろいろ御議論いただきたいというふうに思いますが、そのストックの問題と、そして同時にフローの税源配分をどうするかという問題、これは一体として多分議論しなければいけないことになってくると思っております。 ○又市征治君 まあ五百兆、二百兆の話出ましたけれども、一体だれがつくったのかと。自然にできたわけじゃこれはないわけでありまして、やっぱりアメリカと公共事業は六百三十兆円もやりますとかそんなことを言って、一方で地方自治体に国の政策で地方に事業を押し付ける。不況になったら不況対策やりなさい、周りでどんどんやると。その中で、今朝ほど平野さんが言いましたけれども、だから一生懸命やりなさいと、こう言って押し付けてまでやったんですね。そんなことをみんな地方の責任みたいなことを言っているところに私は大変問題があると。これまでのやっぱり総括をきちっとしておかにゃいかぬということを踏まえて、これは論議を内部でもやっぱり是非やってほしいと、このことを申し上げにゃいかぬ。自治体にとってはたまらぬ話ですよ。一方的に押し付けておいて、それで今度は、財政危機に陥った、それで今度はやりたい事業もどんどんどんどん削れ削れと、こうなってくる、こういう問題があると思うんです。 もっともっと本当は論議したいんですが、時間が参りますから、最後に大臣にお伺いをいたしますが、おとといのこの委員会でも、大臣は閣内で他の閣僚と対立してでも地方住民あるいは自治体の利益を守る立場だと、そういったことで頑張っていると、こういうふうにおっしゃったんですが、交付税についても是非、弱体な市町村はやっぱり重点として、合併をするしないで差別することなく、削減分の大幅な回復に取り組んでいただきたい、こんなふうに思います。 政府は交付団体を二分の一ぐらいに減らすと、こう言いますけれども、それは地方の税源の拡充によって結果として自立できる団体や不交付団体が増えるんならいい。それならいいんですけれども、それがなければ新たな交付税減らしの目標に結果としてなってしまうと、こういうことになるんだろうと思うんです。 大臣は一方で、めり張りも大事だと、こうおっしゃっている。私も、担税力のある企業などを抱える自治体には税源拡充で自立を促して、他方で過疎地の自治体など、税源もなく基礎的収支が賄えないこういう自治体、しかしそこにやっぱり生活をする人々がいる、そういう点でこういうところにあっては交付税で地域の格差是正をする、そうした仕組みというものをしっかりつくっていく、こういうことならば私は、めり張りということはそういう意味だとすれば賛成であります。 しかし、それもあくまでも交付税の総額を必ず保障した上でやるべきことであって、自治体から猛烈な批判の的となったこの五兆五千億円もの交付税削減というのは再び行ってはならないことはもう明らかですけれども、この点について最後に大臣の所見を聞いて、終わりたいと思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) かねてから申し上げているように、交付税というのは国から見ると中間的な支出でありますから、それを減らすどうこうという目標を定めて議論することは、これは間違っております。国も地方も削れるところをしっかりと削らなければいけない、そうしないと後世代に負担が残るわけでありますから、そのための汗は流さなきゃいけないと思います。その結果として交付税が減るんであるならば、それは大いに結構であると。 一方で、地方が自立できるようにするためには、これは不交付団体が増えるということは私はこれはいいことだと思います。しかし、そうなるためには、やはりその地方税が税源として確保されていなければいけないわけで、それは当然の言わば認識として私としては改革に取り組んでまいりたいと思います。 |
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