第164回通常国会

2006年3月28日 総務委員会(討論)



(1)運営実態を国民と国会の監視の目から遠ざけた、独立行政法人化
(2)今回の法改定案は、非公務員化により更に無責任体制にするもの
(3)企業への助成部門では政府資金を受けての管理がルーズになる
(4)発注先・委託先企業との間で起こり得る、癒着や回収不能
(5)先に財政破綻し解散した「ばらまき機関」の反省が生かされていない
(6)毎年約100億円の委託、368億円の欠損金に対し、納付金は38万円
(7)政府資金をそのまま企業に流す「情報通信研究機構」
(8)役員は天下り官僚4名と企業から3名のみで官民癒着機関そのものだ
(9)非公務員化はますます経営責任をあいまいにし、国費を毀損する
(10)民間活力に委ねる分野と、直営を堅持すべき分野を見誤るな


○又市征治君
 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、独立行政法人情報通信研究機構法の改正案に反対の討論を行います。

 反対する理由の第一は、他の政府関係機関にも共通しますが、公的責任を放棄し、機関の運営実態を国民と国会の監視の目から遠ざける前回の独立行政法人化そのものに加え、それを更に無責任体制にする今回の非公務員化です。
 研究部門と対企業助成部門とでは非公務員化のマイナス効果が異なりますが、特に後者では政府資金を受けての管理がルーズになり、一件で億円単位に上る発注先、委託先企業との間で癒着や回収不能が起こるおそれが強まります。

 第二に、二〇〇二年度末に財政破綻し、解散された同様な資金ばらまき機関とも言うべき基盤技術研究振興センターの反省が何ら生かされていないことです。
 同センターは、政府資金を情報通信大企業の子会社に出資という形でばらまき、回収できず、国民の資産を二千八百億円毀損したのです。その旧基盤センター事業の看板の掛け替えと思われる本機構の民間基盤技術研究促進事業は、今度は委託バイ・ドール方式という形を取っていますが、毎年平均百億円以上の委託に対して納付金というリターンは過去一件三十八万円のみであり、貸借対照表上の欠損金が早くも三百六十八億円に上っています。

 第三に、以上に見てきたように、この機構は政府資金をそのまま民間企業に流すトンネル機能が非常に大きな部分を占め、役員も総務省から四人、情報通信企業から三人という天下りと官民癒着の機関そのものです。非公務員化すればますます経営責任をあいまいにし、国費を毀損する構造となります。

 情報通信産業は最も成長性の高い産業であり、したがって競争と自立可能性の高い分野であり、それこそ民間活力にゆだねるべきで、毎年百億円もの助成は見当違いです。
 残る公益的な研究部門は、消防研究所の例に倣って国民監視の下、政府直営に戻すのが筋であり、以上のことからこの法案に反対をすることを申し上げ、反対討論を終わります。