| 第164回通常国会 |
| 2006年5月16日 総務委員会 |
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(1)交付税削減報道が相次ぐが大臣の真意は何か (2)諮問会議で挙げられた地方財政制度の問題点 (3)問題の制度は全て国が作った制度であり責任は国にある (4)交付税を悪とし削減を改革と装うかのような大臣発言 (5)大半の自治体にとって交付税は不可欠な一般財源 (6)地方への税源移譲なくして不交付団体なし (7)国の「折半ルール」押し付けによってできた地方の借金 (8)大規模通信企業の設備投資だけに流れる国の財源支援制度 (9)国が支援した光ファイバー網整備の地域間格差 (10)役に立たなかった電気通信基盤充実臨時措置法 (11)過去の不備を補い、地方への交付金も盛り込んだ新体系を (12)地方の立場から事業者への固定資産税軽減に代替策を |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 本題に入る前に、五月十日の諮問会議での竹中大臣の地方交付税に関する発言がまたも削減の面を強調する形で報道されていますので、真意を伺っておきたいと、こう思います。 前回、私は大臣の同じく三月二十九日の諮問会議での地方交付税六兆円削減という発言報道を取り上げました。これに対して大臣は、一つのメディアが面白おかしい言い方をしているんだと、こういうふうに、誤解だというふうにお答えになったわけですが、どうも二回続いてまいりますと果たして本当に大臣そうなのかと、こう言いたくなるわけでありまして、何か交付税削減の方向に大臣なり諮問会議の方が向いているんじゃないのかと、こう思えてしようがない。 そこで、私は、大臣のこの地方財政改革についての諮問会議でのレジュメをいただきました。正味四枚でありますが、まず、一ページのタイトルが「地方財政制度の問題点と対応」とあって、問題点として四点挙げられていますね。まず一つは複雑で分かりにくい、二つ目には地方の自由度がない、三つ目に地方の責任が不十分、四つ目に国に依存し過ぎている、こう書いてあるわけでありますけれども、これらがなぜ交付税削減になるのか、こう言いたくなるわけですが、今挙げたこの四つというのは全部国がつくった制度ですからね。国の責任なわけですよね、基本は。もちろん、大臣がおっしゃっているのは新型の五兆円に全部移行するのではないことは分かっておりますけれども、しかし、いかにも交付税が悪者で、そういう意味では大幅に減らすことが何か改革だと言わんばかりに聞こえてしようがないわけです。 そこで、もう一度大臣に交付税制度の意義のイロハのイについて確認をいただきたいと、こう思っているわけですが、まず第一番に、交付税の財源である所得税等の一部は、形式上は国税として国庫に入ってくるけれども、これは自治体の固有の財源であって、国の政策で減らすことはこれは許されない。したがって、新型交付税といっても、交付税総額の中での算定の一部簡素化なのであって、減らす提案ではないんだろうということをまず一つは確認いただきたい、こう思います。 第二に、交付税は、地方自治体の財源不足の補てんとはいっても、現実には大半の自治体にとっては地方税と並ぶ、いやむしろ地方税以上に額が多い不可欠な一般財源になっているということ。 それから三つ目に、不交付団体を減らせるのは唯一地方税を増やした場合、つまり国税の税源移譲をした場合であって、これは大臣自身が毎回認める発言をされてきたと思いますが、この点が三点目だと思いますね。 以上、この三点について、これ以上マスコミや諮問会議に誤解を生まないようにもうはっきりと単純明快にお答えをいただきたいと、こう思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 前回の諮問会議に関する御質問でございますが、又市議員、諮問会議の議事録は出ていると思います。是非御確認いただければ、私がそういうことは言っていないというのはもうすぐに委員は御理解をくださっていると思います。 今回、新聞報道でもそういう削減、削減という話はなかったのではないかなと、ちょっと私は認識をしておりますんですが、といいますのは、その諮問会議の冒頭で、まずこの話というのは、国、地方を合わせたプライマリーバランスの回復に向けてその点は努力しなければいけない。だから歳出削減には国も地方も努力しなければいけない。そのマクロの議論と仕組みの議論というのは、これは分けて考えなければいけません。私は仕組みの議論を今日はするんですと。そのマクロの話は、むしろ今、これは政府・与党、自民党の中で政調でやっておりますので、そこには御協力するけれども、今日の議論はその仕組みの議論でありますということをわざわざ前提を置いて議論をしておりますので、削減の議論を前回したというのではこれは全くないということは御理解をいただけると思います。 一方で、削減しろという声は諮問会議の中では非常に強いです。これは事実です。交付税の仕組み等々どこまで御理解なのかよく分かりませんが、そういう議論が強いというのは、これは現実の問題としてはそうだと思っております。その意味でまず削減ありきではないでしょうということを私は繰り返しその中では述べているつもりでございます。 委員の御質問の中で、今お答えした部分はあると思いますが、それ以外の点について申し上げますと、これは新型交付税について私は提案をさせていただきました。私の思いは、今は交付税ないしは地方に対する一方的な批判がありますけれども、最大の問題は、国の役割と地方の役割が非常に不明確なまま推移しているというこの点に私は尽きると思っております。だからこそ、国の役割、地方の役割の明確化のための分権一括法の見直しのようなことを、これは時間が掛かると思いますけれども、やっぱりそこに踏み出さないといけないということをこの間の提案で明確化しております。 もう一つ、しかし今でも国の基準付けがない部分というのがあるわけです。その部分について、まずその部分を新型の交付税ということで、各地域の一定額の歳入を保障するような形で、新型交付税という形で算定の簡素化を行うということを提案をしているわけでございます。したがいまして、それも含めて、これはもう何度も御答弁させていただいていますけれども、地方共有の固有財源であるということは、これはもうこれまでの国会の答弁のとおりでございます。 いずれにしましても、国がもっと自由度を持てるようにする、そして同時にしっかりとした財源の基盤を持ってもらって、その範囲でしっかりと責任も負っていただくようにする、そういう改革に是非一歩踏み出したいと考えております。 ○又市征治君 もう一つだけ、この五月十日のレジュメ、大臣のレジュメで最も引っ掛かる具体例、具体的な問題を一つ挙げて、これは是非訂正をいただきたいなと思ったんですが、四の国に依存し過ぎているということの具体例として、地方の借金の返済を国が支弁していると、地方債の元利償還における交付税措置のことを非難がましくお書きになっているんですが、しかしこの地方債の一部というのは、国が交付税財源が足りないためにいわゆる折半ルールを自治体に押し付けたわけですね。 他の一部は国が景気対策として公共事業を拡大をして、財源がないのに地方に実施させた、その分を地方債許可を乱発をしたわけです。どちらも実はこれは国の政策的責任に由来をしているのであって、だから国が払っているのであって、今さら、国が支弁しているんだ、おまえが自分で返せみたいに言うのはこれは約束違反だと、自治体の側からすればそういうことになるんですよね。したがって、ここのところはもう一度御答弁をいただきたいと思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) その点につきましても、地方債について、さきの懇談会の取りまとめの部分について、その点、正に又市委員言われるような問題を踏まえてかなり正確な記述をしておりますので、その点を是非御確認をいただきたいと思います。そこはあくまでレジュメですので、分かりやすく、特に諮問会議で複雑な地方の仕組みのことをなかなか分かっていらっしゃらない議員の方もいらっしゃるので、分かりやすく書いているわけですけれども、そもそもの考え方は、地方債というのはやはり財政的な側面と金融的な側面、両方あります。財政的な側面、正に今委員言われたように、投資的事業について事業量をどう設定するかと、そしてそのときの財政措置をどうするかというところから現実のような形になっているということは、これはもう御指摘のとおりだと思います。しかし、一方、地方債というのは市場の中ではあくまでも金融の手段でありますから、その金融の手段で、地方債のその償還のときに国からその分言わば交付税の後払い的にその支出がなされているというのも金融的側面としては事実なんだと思います。 そういう観点から、まず、地方債に対する交付税措置の廃止を提案していますけれども、これは既発債についてそういうことを適用するということは懇談会でも想定していませんし、私も全くそれは想定されないことであるというふうに思っています。工程表を私示していますけれども、この地方債の自由化を進めていく中で、新発地方債に対する交付税措置の廃止は、これは徐々にそういう措置をとっていって十年後に完成するという位置付けでございますので、その間、今言いましたように、投資的事業についての国、地方の役割分担、その際必要な事業量をどのように設定するかといったことを併せて検討する、投資的事業に対する財政措置の在り方を見直すということが当然並行して進められなければならない、そういう性格のものであるというふうに考えております。 ○又市征治君 まだ本当は議論したいんですが、時間がありませんで、本題の側に入れませんので、この点はこれで打ち切らしていただいて本題に入りたいと思います。 さて、電気通信基盤充実臨時措置法の延長について伺いますが、今ほども同僚議員から、この財源支援制度がほとんどNTTなどの大企業の設備投資に流れているという指摘がありました。それもそうですが、問題は出口というか、投資された場所だろうと私は思います。 我が党は衆議院でも問題にいたしましたけれども、この制度の恩恵が地域によって非常に偏在をしている、つまり、NTTは国から受けた優遇措置による光ファイバー網の設置を地方では経済効率がないという理由で怠っている、この結果、人口十万未満の都市では六五%と非常に低いわけですね。この対策として、衆議院での我が党の重野委員への答弁では、投資効率が悪い地域について交付金を新設するからというものであります。それはつまり、今の基盤法が、既に延長を含めて十五年実施をしてきたけれども、最も重要な目標、高速通信のユニバーサルサービス化に役立たなかった、欠陥があったことの証明にほかならないんではないか、こう思うんです。この点をどう反省なさっているのかというのがまず第一点。 また、なぜこの交付金は法改正に盛り込まないのか。新施策は体系が違うと言いたいんでしょうけれども、現に今、基盤法以外にその数倍の額、六十五億七千八百万円をほかの基盤整備関連事業に出しているわけですね。だったらこの際、法改正を機に過去の不備を補って、ブロードバンド充実関係の施策を一つに体系化して法案にする方が分かりやすいし、適切なんではないかと思うんですが、この以上二点について答弁をお願いします。 ○政府参考人(須田和博君=総務省総合通信基盤局長) お答え申し上げます。 先ほどのお答えと繰り返しになりますけれども、私ども、この基盤法によりまして、こうしたブロードバンドを全国に整備するということで平成三年以降支援措置を講じてきたわけでございますけれども、その結果、先ほど申し上げましたように、e―Japan戦略に掲げておりますADSL級では六〇%の世帯カバー率、そして光ファイバー級では一千万世帯、二〇%のカバー率ということにつきましては二〇〇五年に達してきているわけでございますので、そういった意味でこの支援措置の意義、効果というのは大きなものがあったのではないかと思っているところでございます。 そうした中で、もう一つ御指摘いただきました、もう少し総合的、体系的な形で法律を整備すべきではないかというふうな点でございます。 釈迦に説法になりますけれども、この基盤法は、繰り返しになりますけれども、あくまで民間主導による情報通信基盤整備を促進するため、民間事業者に投資インセンティブを付与する、そしてそのための利子助成などの各般の措置を講じるというものでございまして、そのために総務大臣の定める基本指針に基づく認定を受けた民間事業者をその対象としているものでございます。 他方、地域情報通信基盤整備推進交付金は、民間による整備が進みにくい地域など条件不利地域におきまして、地方公共団体が整備を行う場合に、その投資額の一部を予算措置により負担するものでございますので、自治体に対するその他の交付金や補助金と同様、必ずしも法律に規定すべきというものではございません。 こうした意味で、この二つの措置につきましては支援対象とかあるいは政策手法を異にしているところでございますし、さらにこの二つの措置以外にも、地方財政措置や、先ほども御指摘ございましたけれども、公共光ファイバーの開放促進措置など、様々な情報通信基盤整備のための措置を講じているわけでございまして、これらを一つの法律の中に規定するというのは私どもとしてはいかがなものかなと考えているところでございます。 しかしながら、御指摘いただきましたように、大きな目的というものは全体一体的に、一つと思っております。したがいまして、これらの施策につきまして、周知するに当たりましては基盤法措置や交付金あるいはそれ以外の措置のそれぞれの役割をよく示しつつ、総合的に提示してまいりたいと考えております。 ○又市征治君 時間が参りましたからもう質問できませんが、最後に、この法律による固定資産税の軽減ですけど、現在五億六千三百万円、全国ベースではわずかとはいえ、税をまける立場の個々の自治体にとって負担はどうかと、こう思うんです。離島や過疎地にブロードバンドを普及させるのが目的なのに、ただでさえ財源に乏しいそうした地域の自治体に対して法律によって税収を奪うのはいかがなものかと、こういうことであります。 固定資産税の軽減は廃止をして、その分、国が法人税の償却をアップするなり代替策を取ったらどうか、この点の意見を申し上げて、終わりたいと思います。 |
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