第164回通常国会

2006年5月29日 決算委員会



(1)年金納付率低下は小泉政権のリストラ推進策もその一因
(2)失業後に前年の給料を基にした高い保険料の徴収が来る
(3)免除・減免の申請を勧めること自体はセーフティネット
(4)しかし本人に無断での減免は、社会保険行政の自殺行為
(5)社会保険庁・厚生労働省は、全てを現場のせいにするな
(6)年金納付率の低下は、国の事務に一元化したことも原因
(7)住民の実状をよく知っている市町村への委任に戻すべき
(8)事業主に非正規労働者を集めさせて国民年金の説明会?
(9)非正規労働者も、労使双方負担の厚生年金に加入させよ
(10)会社の圧力で非正規労働者を国民年金に駆り立てる政府
(11)サッカーくじを運営する独立行政法人が隠していた負債
(12)国民と政府が負債を背負い、銀行だけが儲かるシステム
(13)サッカーくじ収入の約92%が、りそな銀行への支払い
(14)負債の穴埋めのために政府は国立競技場を売却する気か
(15)独立行政法人化は改革ではなく財務・経営のルーズ化だ


○又市征治君
 社民党の又市です。
 冒頭に国民年金の未納問題で質問をしたいと思いますが、この問題、私質問するのは昨年からだけでも五回目であります。大阪を始め組織的に社会保険事務所で見掛け上国民年金の納付率を上げるために、本人に無断で保険料の免除手続をしていたことが明らかになって大騒動になっています。これは、納付率改善の本質的解決にならない不正かつこそくな行為だろうと思うんです。現時点で、なぜこうした事態が起こったと、こういうふうに総括されているのか、端的にひとつお答えをいただきたいと思います。

○政府参考人(青柳親房君=社会保険庁運営部長)
 大阪始め幾つかの事務所、事務局で起こった事件についてのお尋ねでございます。
 まずは、京都、大阪などで起こりましたように、本人の申請がないにもかかわらず免除又は納付猶予の承認を行ったというものと、その後判明をいたしました、電話により本人の申請意思を確認の上、社会保険事務所において申請書を代理作成し免除等の申請を行ったというものが現在まで判明しております。いずれも国民年金法令が定める手続に反するものと認識をしております。
 このような事案が生じた原因の一つには、平成十六年の十月より所得情報をいただくことができるようになったことから、免除等に該当する方を確実に絞り込めるようになったという事情がございますが、御本人の申請に基づかない手続は許されるものではないと考えております。また、このような事態に至った背景には、現場の社会保険事務所に一定の権限を委ねている一方、県単位の社会保険事務局による管理あるいは監督の仕組みがうまく機能していないという組織上の欠陥も現れたものと考えております。

○又市征治君
 私は、納付率の低下は、年金の信頼の長期的な低落傾向のほかに、小泉政権のリストラ推進政策によって多くのサラリーマンが定職を奪われて、厚生年金から締め出されて国民年金に移行させられたと。つまり、国民年金でいうところの納付率の分母が増えた、こういうことですね。
 しかも、この人たちは、失業はするわ国民年金からは一年前の給料を基に高い保険料の徴収が来るわで、支払の不能な人が増えたことが一因だと思うんです。

 ですから、私たちは減免を縮小しろというのではなくて、逆に、実際に支払能力を失っている人たちを社会保険事務所が回って、そして免除や減免の申請を勧めるということは、むしろ公正なセーフティーネットでありますから従来から積極的に行うように主張してきました。市町村委任のときはこれが生かされておったんですね。

 しかし、今回暴露されたような、本人に無断で事務所が一存で免除手続をするという行為は、正に被保険者の将来の受給権を脅かすばかりか、減免規定の道義性、正当性というものを傷付けるものであって、社会保険行政そのものの自殺行為ですよ、これは。
 複数の県にまたがって行われているという点で社会保険庁、厚生労働省、何か現場が悪い現場が悪いとおっしゃるが、私はむしろ不当、不正な行為のしりたたきをこんなに複数の県にまたがって、今でも七県以上でしょう、そうした行為をやってきたということが疑われて当然でしょう。
 その意味で、厳正な調査と総括の上で、大臣を含めた、私は社会保険庁や厚生労働省も含めた幹部の処分は当然だと思いますが、その点について大臣の決意をお伺いしておきたいと思います。

○国務大臣(川崎二郎君=厚生労働大臣)
 御指摘いただいた件について、二つの問題点があると思っております。
 一つは、法律に基づかない、すなわち減免申請は本人による書類申請、この法律手続をやらずに安易なことで行ったというのが一つであります。もう一つは、三月以降、再三再四の本庁からの調査に対して、うその回答をずっと続けてきた県なり事務所がある。この二つの問題をどう解決していくかというのが大きな課題だろうと思っております。

 そういった中で、一昨日に四十七都道府県の局長を集めまして自主申告をさせました。一人一人から聞き取りを行いました。当然その会議に来る前に、全所長を集めて各県で局長が同じようなことを行った。正に自主申告である程度の結果が出てきておることは事実であり、夕方に第一次の調べた結果として公表をいたします。
 しかしながら、それがすべて信じられるかと申し上げれば、再三申し上げているとおり、残念ながら私自身はそれをすべてを信用するわけにはいかない。したがって、村瀬長官を先頭にしながら、しっかりこれを各県ごと、各事務所ごとにもう一度調べていかなければならないというのが一つであります。
 もう一つは、いろいろな御懸念いただいております本庁との関連があったのかという問題について、多分我々が調べても皆さん方の御納得はいただけないだろうと、国民の納得はいただけないだろうと。したがって、これは外部の方も入っていただいて、今まで調べてきたこと、それから事務所と本庁との関係という問題も含めて、外部の方もお手伝いいただく中できちっとした調査をしなきゃならぬだろうと。
 そういう意味では、二段階の調査をしっかりして国民の皆さん方に明らかにさせていただくとともにおわびを申し上げなければならないだろうと。そういうのが一つです。
 それから、もう一つやらなきゃならないのは、もう減免の手続をもらってしまった、要するに違法な手続で減免の手続をもらった方々に一人一人説明を伺って、いったん取消しをいたしますと。されど、手続をされた方が、将来の年金権のことにもなりますし、また所得が増えてくれば十年さかのぼって払う機能、正に年金権の確保につながりますからどうぞ御協力くださいということで、一軒一軒歩かせて御理解をいただくと、この二つをしっかりしていかなければならないだろうと。
 その上で、厳正な処分、それは私も含んでおるかもしれません、厳正な処分をしなきゃならぬと、こう思っております。

○又市征治君
 早急に調査をなさっているわけですから、是非、厳正なものをしっかりとやっていただいて、それが一日、二日遅れたからということではなくて、しっかりとした調査の上で対処をいただきたいと、こう思います。
 私は、もう一つ納付率低下の原因として、二〇〇一年度まで市町村への委任であった事務を国に吸い上げたことが誤りだということをずっと指摘をしてきました。二〇〇四年三月と五月、当時の坂口厚生労働大臣も、これは誤りだった、こう認められました。しかも、一元化によって莫大な新規の事務所費というものを使う、徴収費用をまた余分に使う、こういう実は無駄な支出をやっているわけですね。

 今回の社会保険庁改革法案では、改めて市町村の協力を求めようとしておりますけれども、協力というあいまいな形ではなくて、住民の実情をよく知っている市町村の機能というものを十分に生かす、尊重する、そうした形ではっきりと元の形に戻すべきではないか、私は改めてそのことを申し上げたいと思うんです。
 また、そのことが無断手続事件の正しい解決方法になるんではないか、こう思います。
 なぜなら、国一元化以前は正常に機能していた減免制度が、国一元化によって不十分な対処を余儀なくされて、多数の減免廃止者、言わば分母の増加をもたらしたわけですね。これは、国の社会保険事務所だけの少ないマンパワーでは、個々人の支払能力の実態把握であるとか対処がし切れなかった、こういうことだったと思うんです。
 だから、さっき青柳部長が言ったように、いや市町村からの情報をいただけるようになりましたなんて、こんなばかなことを、法律を改正してやってきてから、しばらくたってからやっている、こういうことが起こっているわけですよ。

 もう一つ、法案では、パートなど非正規労働者をねらって、その事業主のところへ押し掛けていって、従業員を集めて国民年金納付の説明会開くことが挙げられていますね。これは実におかしな話ですよ。
 この人たちは本来厚生年金に加入させるべきなのに、事業主が社会保険の事業主負担を嫌って、非正規の地位にとどめて未納の状態に追い込んでいるんですよ、この人たちというのは。
 一方で、労働行政を進める立場からは、事業主にそこを是正をさせて、労使双方負担して厚生年金に加入させることが先決じゃありませんか、これは。

 非正規労働者ゆえのこうした低賃金、脱法的な低社会保障を厚生労働省が奨励をするような、こんな勧誘はしてはならないというふうに私は思うんですが、この点についてはどうですか。
 年金のところだけで答えてもらっては困るんだ、これは。

○政府参考人(青柳親房君=社会保険庁運営部長)
 ただいま二つのお尋ねがあったと存じます。
 一つは、国民年金の収納事務に関する市町村とのかかわりについて、それからもう一つは、パートを含む非正規労働者の取扱いという点での御疑念ということだろうと思います。

 まず最初の方のお尋ねにつきましては、これはこの決算委員会でも何度か先生からもお尋ねをいただいておりますが、私どもは、基本的には平成七年度以降段階的に、二十歳になった方にはすべての方に言わば職権で国民年金を適用するという事務を執らせていただいておりまして、このために、本来国民年金の言わば保険料を払っていただく被保険者として把握する方々が大変急激に増加したと。それに対して、実際に保険料を納付していただける方々が、特に若年齢、年齢の若い方々になかなか伸び悩んでいるということがまずは趨勢的な国民年金の納付率の低下の原因としてあったと。これは、市町村に仕事をお願いした時代から徐々に進行していたものであるというふうに認識をしております。
 したがいまして、平成十四年度に国民年金の仕事を市町村から国の方に移させていただきましたが、その際に大変に大きく納付率が低下したということは、今申し上げました言わばトレンド的な動きに加えて、例えば免除の基準を全国一本の基準に統一せざるを得ず、前年まで免除の対象だった方を納付していただく対象に切り替えざるを得なかったようなことが非常に大きな要因であります。
 もちろん、市町村から私どもの国の方に仕事が切り替わったために、特に言わば、きめ細かく市町村の自治組織で納付をお願いしていたところが言わば使えなくなったということによる低下という原因もございますが、そういった大きなトレンド的なものと制度の切替え時に起こったものというのを是非御認識を賜りたいと存じます。
 その上で、私ども市町村との連携は大変重要であるという認識は先生と全く異ならないつもりでございますので、例えば今でも国民年金に関します各種届出の受理あるいは口座振替等関連制度の照会、こういった市町村の御協力をいただくと同時に、所得情報をいただくことによりまして、免除のみならず、強制徴収等についてもこれを効果的に活用させていただいております。
 さらに、今回の社会保険庁の改革関連法案では、国民年金保険料の未納に対しても国民健康保険の短期証を発行できる道を開くなどして市町村国保との連携を強化することとしております。したがいまして、いずれにいたしましても、市町村との連携については……

○委員長(中島眞人君)
 簡潔に願います。

○政府参考人(青柳親房君)
 これまで以上に配慮してまいります。
 第二のお尋ねでございます。
 第二のお尋ねにつきましては、私ども、年金のみならず政管健保も同時に所管しておりますので、併せてお答えをさせていただくというふうに考えておりますが、もとより事業主の方に国民年金の保険料の納付に関して何らかの法律上の義務はございません。したがいまして、今回の改正におきましては、国民年金保険料の未納問題は政府が最大の努力を尽くす問題ではございますが、それのみならず、様々な関係者の御協力を得つつ社会全体で取り組まなければいけないという問題であることと、とりわけ厚生年金の適用とならない短時間のパートの給与所得者の方々については国民年金の被保険者の中でも未納者の割合が高く、この点について早急な対策が必要であるということから、雇用主としての社会的な責務の一環としてこのための一定の協力をお願いすることでございまして、公的年金制度の安定という観点から、引き続き御協力をお願いしてまいりたいと考えております。

○又市征治君
 あなた方は前からそう言うんですよ。
 結局あのときに、この年金の仕事というものを、一体全体地方事務官としていたものを地方へそのまま移すのか、そうではなくて、やっぱり国に持ってくるのか、そうなったときに、全部あなた方はこれを国に抱え込んだだけの話ですよ。市町村でやった方がよっぽど良かった。みんな首長の皆さん方はそのことを全部主張しておったわけですよ。そういう中央一元化ということによって幾つもの矛盾が起きてきた、こういうことをもう少し率直に考えないで、そしてあとはしりだけたたくから、こういう問題が次々と起こってくるんですよ。

 そして、本当にこういう非正規労働者を一生懸命、今度は事業主の圧力までかりて国年に入れ入れ、こういうやり方というのは正常じゃありませんよ。まあ時間がありませんから、これ以上この問題は言いません。

 次に、小坂大臣にお伺いをしてまいります。
 独立行政法人日本スポーツ振興センターは、サッカーくじ、totoの運営をしているが、負債百五十四億円を決算書に正しく表示をせずに会計検査院の指摘を受けました。この件は是正が間に合ったと思うんです。
 しかし、業務委託先であるりそな銀行から、滞納している負債を一括返済しろ、さもなくば訴訟に持ち込むぞと、こう求められている件は実際に金で解決が必要な問題でありますから、この請求金額は延滞金を含めると最大で二百七十億円にも膨れ上がるというふうに言われます。事実経過は報道されているので、これは聞きません。

 まず、大臣、スポーツを国営のかけ事の対象とすることの道義的問題については当初から随分と批判がありました。それを押し切ってこれが始められていったわけですけれども、現時点で再検討する考えはあるのかないのか、この点をまず先にお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(小坂憲次君=文部化学大臣)
 委員の御質問でございますが、スポーツ振興くじは、スポーツを愛好する人々が試合を楽しんで、その予想をしながら夢を求めてくじを買って、結果としてスポーツの振興のためにも寄与できると、こういう公的な制度として導入されたものでございまして、当初の意義は非常に夢もあり大変すばらしいものだと、こう思うわけでございます。
 しかしながら、くじの売上げが減少し、そして当初期待していたスポーツ振興のための助成金が十分に確保できていない状況は誠に残念であると同時に、そういった状況に的確に対応してきたかという点において私は若干疑問がありまして、大臣として、その点について現場を指導し、そして適正化のために今現在努力中でございます。
 平成十八年度からの第二期におきましては、くじの種類の多様化、販売方法の工夫など様々な取組が進められておるわけでございますが、これらの取組を懸命に行うことによって売上げを回復させ、スポーツ振興くじの本来の目的を達成することが喫緊の課題であると、このようにも考えておるわけでございまして、いろいろな問題あるわけでございますが、当面私として、この第二期がもうスタートをしておりますから、その中で取り組めることに全力を尽くしたいと、このように考えているところでございます。

○又市征治君
 負債が生じた理由は、収入面ではくじの売上げの計画倒れですけれども、それよりも支出面について問題がありますね。
 まず、りそなとの毎年のくじ業務委託契約は適正だったのかどうかということがあると思います。
 また、別途初期投資としてコンピューターシステムなどを分割払いで契約した三百五十億円は、りそなと切り離して、例えばIT会社に直接入札契約すべきだったんではないか。この点、現時点でのこの二点、今申し上げましたが、この反省はあるのかどうか、ここのところはまずひとつお聞きをしておきます。

 特に、IT調達について言えば、今日も出ておりましたけれども、各省連絡会議で、役所側はきっちり仕様書を書くことなどによりIT企業の言いなりにならないように厳正化というものを決めておりますね。また、政府の随意契約見直し方針の中にも、再委託している案件は随意契約すべきでないとあるわけです。これらの方針がなぜ生かされなかったのか、また今後どう生かすつもりなのか、これは文部科学省全体についてお伺いをしておきたいと思います。

○政府参考人(素川富司君=文部科学省スポーツ・青少年局長)
 お答え申し上げます。
 まず、第一期、十三年度からの第一期を始めるに当たりまして受託金融機関の公開プロポーザルの提案を受け、それから旧大和銀行が選定されたわけでございますけれども、その段階におきまして、センターと旧大和銀行の間で、基本的に受託金融機関、五年間のこのくじ業務を行うに当たってメーンとなりますシステムの開発及びその端末の整備も含めて受託するということでありましたけれども、そのプロポーザルの中に基本的にやはり銀行のみではなく省令で認められました再委託するという方法も認められていたわけでございますので、その全体につきましてプロポーザルがあり、その前提の下に一括業務委託をした上で各業務の専門業者に再委託する方法を取ったということでございます。
 基本的に、契約につきましては競争入札ということが原則であるわけでございますけれども、このような提案公開競技のような性格のものにつきましてはこのような方式も取ることができるということで、そのような対応をしたものでございます。

○政府参考人(玉井日出夫君=文部科学大臣官房長)
 文科省全体に対する随意契約あるいは再委託についての御指摘がございました。
 これ、随意契約につきましては、やはり透明性、効率性の観点から問題があるという御指摘があるわけでございますので、そのことを踏まえて政府全体として今見直しを行っているところでございまして、文部科学省におきましても随意契約の緊急点検を今実施しているところでございまして、この点検結果を踏まえるとともに、既に小坂文部科学大臣から徹底的に見直せという大変強い指示も受けておりますので、できるだけ一般競争入札等へ移行するなど、契約手続の改善を図ってまいりたいと、かように考えております。
 また、再委託につきましても、受託者が再委託する場合には文部科学省の承認を得て行うように委託する際の条件として定めているところでありますけれども、今回の点検におきましても改めて再委託が適正に行われているかどうかにつきまして徹底的に確認を行ってまいりたい、かように考えております。

○又市征治君
 いろんなことをおっしゃいますが、銀行からていよく高い買物をしたわけですね。りそなはくじが売れても売れなくても自分は絶対損をしない、こういう契約を結んで、ITをパッケージで売り込んできた。
 何と二〇〇四年度、我々が今ここで議論をしておるこの年度の決算の問題でいうならば、その収入のうち九二%がりそなの支払なんでしょう、これ。ひどい話ですよ。
 企業が一方的に利益を得て、政府と国民は負債をしょわされている、こういう実は格好になっているわけです。(発言する者あり)そうです。

 そこで、青山監査法人の問題も本当は聞きたかったんですが、時間がなくなってまいりましたからこれはちょっと飛ばしますが。
 そこで、大臣、お聞きをいたしますが、ある新聞には、関係筋によると、同センターは国立競技場など保有資産の一部を売却すれば一括返済できると、こういうふうに報じていますね。国立競技場といえば、サッカーを始め日本の陸上スポーツ関係者やファンにとって聖地とも言える象徴的な施設でありますけれども、また命名権でも、冠大会との間で新たな問題を生む可能性もこれは多く出てまいります。
 一体全体、文部科学省は本当にこれ売却をしてもいいというふうに思っておいでになるのかどうか、大臣、どういう検討状況なのか、ここは政治家の責任としてこれはしっかりとお答えいただきたい。
 負債の、一体全体どうやって返済をしていくのかということも含めてお答えをいただきたいと思います。

○国務大臣(小坂憲次君)
 ただいま御指摘のありました一部報道にあります日本スポーツ振興センターが保有する国立競技場等の資産を売却するあるいは命名権を売却する等の新聞報道についてでございますけれども、まずこの命名権等の資産の活用ということに関しましては、これは政府の方針もございますし、行革の流れの中で、各独立行政法人が保有している資産を有効に活用して増収を図っていくということは一つの目的にかなったことでございますので、そういった資産の有効活用を図るということは私どもも図ってまいりたいと思っております。
 ただ、国立競技場というそういう施設に特定の名前を付けることの是非については十分な慎重な協議が必要だと思っております。こういった中で、資産の活用自身はそういった考え方が私はあるものと思っております。
 なお、第一期のスポーツ振興くじ事業に関して委託金融機関に対して負っております未償還債務につきましては、日本スポーツ振興センターが第十八年度以降のスポーツくじの売上げの中から返済することが基本でございます。そして、センターなどの関係者が売上げ回復のために現在取組を懸命に行ってくれることを承知いたしておりますので、まずもってこのことに対して全力を傾注してまいりたい、このように考えております。

○又市征治君
 いずれにしても、こんな形で穴埋めに使われていくなんという話になっちゃならぬと思うんです。その点だけはしっかりと指摘しておきたいと思うんです。
 今までも随分と議論がこの決算委員会で今年度もやられてまいりました。本件も、独法化が決して改革ではなくて、むしろ財務や経営のルーズ化になり、結果は国民の財産を毀損するという、この一例だろうと思うんですね。

 このセンターは合併や名称変更が目まぐるしく、職員も動揺していますよ。まじめにスポーツ振興や児童生徒の健康づくりに取り組んでいる職員のモラールを大切にし、健全なスポーツ支援の公的機関に脱皮を図ってもらいたいと思います。
 また、直営化により職員は営業先の開拓など既に労働強化や不払残業が発生をしていると、こう聞いています。今回の負債と経営ミスを理由にくれぐれも労働者の労働条件切下げなどならないように、是非大臣、この点については強く要望したいんですが、その点の最後の御回答をお聞きをして、私は質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(小坂憲次君)
 私は、国民のスポーツを振興させて健康な国民を育成していくということは大変重要なことでありますし、そのためにスポーツ関係者が力を合わせてやっていくこと、これは大変重要なことだと思います。そういった意味で、このセンターがこういった今回のくじの負債消却のために、不必要な負担のために本来の業務がおろそかになることのないように、それとは別の問題としてスポーツ振興はしっかりとやってまいりたいと、このように考えております。

○又市征治君
 終わります。ありがとうございました。