| 第164回通常国会 |
| 2006年5月30日 総務委員会 |
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(1)地方制度調査会を発足させ、地方自治の重要問題を諮れ (2)自治体の歳入歳出問題も制度論に踏み込まざるを得ない (3)地方自治の問題は、歴史ある地方制度調査会で論議せよ (4)憲法、特に9条改悪手続きの国民投票法案には断固反対 (5)自治体の住民投票こそ法律で制度化すべきではないのか (6)市町村合併のときは、反対は認めないという悪法だった (7)10年間で13件行われた住民投票は12件が反対多数 (8)原発や基地の住民投票は、一方的な国策の押付けが原因 (9)住民に影響する案件での投票は憲法95条からも尊重を (10)行革と称して住民監視を外す一方、監査委員ばかり充実 (11)首長の元部下が監査委員では監査の独立性が脅かされる (12)十年前と比べ県で4倍増、市町村で倍増の住民監査請求 (13)当局追随の監査委員が住民監査請求の約半数を門前払い (14)複雑な手続きが必要で利用されない個別的外部監査制度 (15)首長の意向が強く支配する仕組みの基本の監査委員制度 (16)委員の増員より、もっと住民の声が自治体に届く制度を |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 本論に入る前に大臣に一点伺っておきたいと思います。 地方自治の重要問題について、大臣が私的諮問機関である二十一世紀ビジョン懇談会に非常に実権を与え過ぎているんではないか、衆議院で我が党の重野衆議院議員が重ねてただしてまいりましたが、大臣の御答弁は非常に抽象論で終始をされていると、こんなふうに私は思います。 しかし、だんだん明らかになってきたのは、二十一世紀懇で御自分の意思を固められて、六月の政府の骨太方針に盛り込むお考えのように思えます。この時期、地方制度調査会は解散して存在しないわけですね。したがって、二十一世紀懇での議論が即骨太方針に持ち込まれる。地制調にはたとえ諮問するにしましても発足してからということですから、余り意味がないんではないか、後追いということになります。 我々は、地制調をやはり発足をさせて、ここにやはり地方自治の重要問題というのはかけるのが順序ではないのか、こういうふうに申し上げてきました。逆では、地制調そのものをつくったって正に形骸化ではないか、こう思うんです。 大臣は答弁で、道州制は制度設計だからこれは地制調で、歳出歳入改革は経済財政諮問会議で、こういうふうに使い分けられているようですけれども、実際は自治体の歳入歳出改革もこれは制度問題なわけです。つまり、交付税など制度論に踏み込むことになることは当たり前のことでありまして、そうなると、実質のある、かつ期限を区切った決定というのはすべて二十一世紀懇でいろいろと議論されたものを直接に大臣が骨太方針に、こういうルートで決めて、地制調は制度論についても結局は置いてきぼりになってしまっているんではないのか、こんなふうに思うわけでありまして、この点について、大臣、どのように御説明なさるんでしょうか。 ○国務大臣(竹中平蔵君=総務大臣) 今、又市委員が、懇談会が大変な実権を持っていると、実権というふうに言われたんですが、これはちょっと繰り返しで恐縮でありますが、この委員会は私に対してインプットしてくださるわけでありますので、この懇談会が何かの権限とかを持っているということでは全くありません。これは、総務省としてどのように対応していくのかという重要な判断をするためのインプットをしていただいている、これはもう何度も御説明をさせていただいているところでございます。 それと、今委員、歳出歳入一体改革、これ諮問会議でと。これ実は、歳出歳入一体改革そのものは、実際にはこの中身は何かというと、例えば国と地方の公共事業を何%をどうするのかということ、これは地方財政の仕組みの問題とはちょっと違う性格の問題だと思います。つまり、プライマリーバランスをどのように回復させていくのか、そのために例えば社会保障、これは国にも社会保障費があるし、地方にも社会保障費がありますけれども、それをどのように管理をしていくのか。そういうマクロ的な議論を、これは諮問会議から始まって今では与党の中で行っているわけでございますけれども、そういう議論と幾つか並行して今行われる状況だと思っております。 いずれにしましても、この仕組みの議論というのはそんなに簡単ではございません。地制調に、これは地制調は言うまでもなく内閣総理大臣の諮問に応じて重要事項を直接審議していただくわけですけれども、一体何を諮問させていただくべきなのかということ自体が大変重要な問題だと思っております。その意味では、まず方向について私自身の頭をしっかりと整理して固めて、それで必要なもので政府と与党と合意をしていける部分については、これは骨太の方針で閣議決定ができれば大変有り難いと思っておりますが、これもまあまだこれからの話でございます。 今、我々としては、その懇談会においてしっかりと方向の議論、自分自身の頭を固めて、そして必要なことについては、重要な問題については地制調にしっかりと諮問をしていきたいと、そのように思っております。 ○又市征治君 言葉遣いで、実権を与え過ぎている、もっと言うならば重視し過ぎているというふうに言い換えた方がいいかもしれません。 問題は、やっぱり一定の権威あるというか、長い歴史を持っている地制調というものの論議というものは非常に大事にすべきじゃないのかということを私は申し上げているわけでありまして、この点についていえば、余り与野党を問わずこの意見は多いのだろうと、こう思うわけでありまして、その点を注文申し上げておきたい、こういうことであります。 そこで、今度、国会には憲法改悪手続の国民投票法案が会期末ぎりぎりになって出されてまいりました。これを急ぐのは、憲法とりわけ前文と第九条を改悪することがねらいのようでありますから、これは我が党としては断固反対であります。 それより前に、自治体レベルで多く実施されておる住民投票について法律で今回もむしろ位置付けるべきではなかったのかということについて若干意見を述べておきたいと、こう思うんです。 この点については、住民投票をしっかり制度化すべきだという問題はずっと避け続けられてきました。前回改正のとき、住民投票について初めて法律上位置付けたんですが、これは市町村合併について合併促進の一方通行のみの立法でありまして、逆の、住民の反対は認めないという実に不公正な悪法だったと私はそのときも御指摘申し上げました。 最近の住民投票の結果について、総務省から資料をいただいて皆さんのお手元にお配りをさせていただきましたが、十年間で十三件、巻町の原発から始まって岩国の米軍基地問題まで活発に行われてきておるわけですが、この賛否の中身を見ていただくならば、長崎県の小長井町を除けば、つまり一件を除いてすべて原発や基地、産廃施設について反対が多数を占めている、こういう結果になっているわけです。 原発、基地が住民投票のテーマになるのは国の政策が一方的に住民に押し付けられるからで、当然住民の抗議の意思表示ということだろうと思うんです。 そこで大臣、国政のテーマといっても地域住民に直接影響する案件で行われた住民投票というのは、憲法九十五条、つまり地方自治特別法の類推からしても政府はこれは尊重すべきだ、やはりこういうものを制度化すべきだ、こういうふうには思われませんか。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 民主主義である以上民意を大切にしなければいけない、そこはもう全く異論はございません。 その場合、民意の反映の仕方としてどのような仕方が、やり方があろうかということなんだと思います。住民がそれぞれ代表を選んで国会に送って、国会で決めるというやり方もございますでしょう。また、地元の話については代表を市議会、県議会に送るというやり方もございますでしょう。そこは国全体のむしろ意思決定、意思のつくり方の形の、取決めの私はやり方の問題であろうかと思います。 今、住民投票についてお尋ねがございましたけれども、まあ言うまでもなく、一般的な住民投票についての法律上の規定はございません。今いろいろ行われておりますけれども、条例に基づいて任意に住民投票が行われているわけでございます。それをどのように判断されるか。法的拘束力は有しないものではありますけれども、それぞれの自治体において適切にこれは御判断がなされるべきであるというふうに思います。 そして、今例えば原発とかございましたけれども、それについて個別の事項の担当部署においても今申し上げたようなことを前提としてどのように御判断をされるかという、その一つの判断の問題であるというふうに思います。 ○又市征治君 現実に自治体でこれだけ進んでいる住民投票を国が頑として認めないでいる。これは極めてそういう意味で、前回の市町村合併の場合は、これだけは一方通行は認める、極めて御都合主義であり、この二十一世紀になって依然として非民主的な姿勢、これはもうヨーロッパなどと比べたらお恥ずかしい限りだと思うんですよ。まず、住民投票の法的位置付けをやはりしっかりすべきだということをここでは申し上げておきたいと思います。 そこで、今日も七人目ぐらいになりますと大体ほとんどダブってまいりますから、私は今日は、監査委員会制度について、これに絞って議論をさせていただきたいというふうに思います。 前回改正で、外部監査制度を導入をしました。今回の法案は、監査委員の増員ということであります。行政改革と称して公共サービスと職員を減らしたり外注化して住民が事務事業を監視しにくくなる一方で、監査委員や外部監査契約制度ばかり充実をする、これは実にアンバランスだと、私はこう思います。 自治法の百九十六条で、議会選出の委員は一名又は二名と制限をしているわけですが、識見委員について現行法で制限はありません。だから、首長がその気ならば、議員を一人減らして識見委員を総定員四名のうち三名に増員することもできるはずですね。この識見委員を三名にしている自治体は幾つ今ありますか。 ○政府参考人(高部正男君=総務省自治行政局長) 私ども、悉皆で状況把握しているのが平成十五年四月一日現在の調査のもので、ちょっと古くて恐縮なんですが、監査委員の定数が四人である団体数は、四十七都道府県と人口二十五万人以上の五十一市の市で九十八でございます。そのうちで、識見委員の数が三名である団体は四つの団体だというふうになっておるところでございます。 ○又市征治君 三重と福岡とが県で、盛岡と秋田ということのようですね。つまり、現行法でも自主的に識見委員を増やせるのにほとんどの自治体がやっていないので、識見委員の増員のニーズというのはさほど多くないんだろう、こんなふうに私は思いますね、現実にできるのにやってないわけですから。それを今度増やしますと、こういうことですね。 それで次に、職員OBが監査委員になることについては、同条二項により一名以内というふうに制限しています。この趣旨は、OBによって監査が甘くなることを防ぐためだろうと思います。実際に部長級など職員OBを監査委員としている団体数は、どういう実態にありますか。 ○政府参考人(高部正男君) 同じ時点の調査で、識見を有する委員へのOBの就任状況は、都道府県四十七団体中三十六団体、指定都市十三団体中十二団体、その他の市町村、ちょっと古い時期でございますので、三千百七十七団体中八百三十三団体といった状況でございます。 ○又市征治君 私の手元の数字とちょっと違うのかもしれませんが、県でいいますと七〇%、十四指定都市でいうと八六%、その他の一般の市と町でいうと四八%、まあ五〇%近く、つまりこれだけOBの監査委員が入っているわけですね。昨日まで首長の部下として仕えてきた幹部職員OBを選任している団体がそういう意味では大半だと、こういう状況で、首長の絶対絶大な執行権力に対して住民の利益を代表すべき監査の独立性が脅かされていることを指摘せざるを得ない。 先ほど来、一方で、いや、それは出納長や収入役は職員になったって他の監査制度などの強化があるんでというお話がありましたけど、全然そんな実態ない、こういうことじゃないかと思うんですね。 次に、住民監査請求、まあ二百四十二条の件ですが、いただいた資料は三年間ないし五年間でくくってあって非常に分かりにくい資料なんですけれども、しかし、傾向は見える。都道府県、市町村、いずれも一九九五年、今から十年ぐらい前ごろからは激増していますね。すなわち、年平均で都道府県は、五十八件だったものが次の期には二百十三件に増えて、直近では二百二十五件、約四倍増。市町村は、三百四件だったものが五百三件、六百五十八件と、二倍強に増えてきています、これはちょうど十年ほど前から。 しかし、住民が苦労して難しい書類を提出をしておっても、監査委員により棄却されるケースが多ければ不満だけが蓄積をしていく、全く監査制度は何をしているのかということがあるわけでありますが、そういうケースが非常に多くなっているんだろうと思います。監査委員がさっき申し上げたように執行部追随であることが多い、こんなことも考えられるんだろうと思います。 監査請求に対して結果はどういうふうになっているか。どうも門前払いの却下、次に監査による棄却、それと逆に執行部に是正勧告をした件数、これらについて大まかに御紹介いただきたいと思います。 ○政府参考人(高部正男君) 平成十一年度から平成十四年度までに行われました住民監査請求の処理結果を今手元に持ってございますが、その結果によりますと、都道府県では八百九十九件の請求が行われまして、その処理結果は、取下げ十五件、一・六%、却下四百六十一件、五一・三%、棄却三百八十一件、四二・四%、措置勧告四十件、四・四%。市町村では二千六百三十三件の請求が行われまして、処理結果は、取下げ五十件、一・九%、却下八百五十一件、三二・三%、棄却千五百三十一件、五八・一%、措置勧告百九十五件、七・四%といったような状況になっているところでございます。 ○又市征治君 つまり、都道府県では五一・三%が門前払い、監査結果で棄却が四二・四%である一方で、住民の請求が生かされて監査委員が首長等に対して措置勧告をしたケースはわずか四・四%だと。市町村でも、門前払いが三二・三%、棄却が五八・一%で、措置勧告まで行ったのは七・四%だということですね。 もちろん、住民の監査請求がすべて正しいとはこれは限りません。しかし、これほどまでに却下や棄却が多くて首長への勧告が少ないというのは、やはり先ほどから申し上げてきたように、監査委員の多数が首長を擁護する立場から選ばれていることが一因だとやっぱり考えざるを得ない、そういう実態だろうと思います。 また、住民訴訟について自治法が監査請求に不服があるときに限定をしていることが、逆に監査請求を単なる通過手続のようにさせて、監査委員及び執行部側の、どうせ不服だったら訴訟に持っていったらいいじゃないか、こういう安易な対応というものを誘発しているという面も考えられるんではないか、このように思います。 この問題は機会を改めて論じたいと思いますけども、現に、こうなって住民はより負担の多い訴訟にまで追い込まれている、こういう状況があるということだけは指摘をしておかなきゃならぬと、こう思います。 そこで、次に、一九九七年の改正で外部監査が新設をされました。このうち、包括的外部監査は外部の公認会計士等と常時契約するものですが、別途、個別的外部監査というのがあります。こちらは住民監査請求などを受けて臨時個別的に契約するものですが、これがどの程度これまで利用をされてきたのか。二〇〇四年度では三件だけだというふうに聞いておりますけども、それぞれ、だれの請求でどのような事例だったのか、御紹介いただきたいと思います。 ○政府参考人(高部正男君) 平成十六年度の個別外部監査の実施状況は、御指摘ございましたように三件ということになっておりますが、このうち一件は鳥取県の事例でございまして、住民監査請求に基づくものが一件でございます。それから、事務監査請求、直接請求の事務監査請求に基づくものが一件、これは千葉市でございます。それから、長からの請求に基づくもの、これ杉並区に係るものでございますが、これが一件といったような状況になっているところでございます。 中身でございますけれども、鳥取県の事例でいいますと、補助金の返還及び加算金の徴収といったことが問題になっているようでございます。それから、千葉市の事例では、市税の徴収事務に関しまして、特別処分及び不納欠損の合規性と滞納処理事務システムの実効性について監査をといった内容でございます。それから、杉並区の案件は、保育サービス全般に関するコスト等の検証についてのものといったような状況になっております。 ○又市征治君 個別的外部監査も、今申し上げたように鳴り物入りでこの制度をつくったわけですけれども、極めて低調だと、全く三件のみ。これも請求者が外部監査にしてくれと要求しただけでは駄目でありまして、大変複雑な何段階もの手続が必要なわけですね。 まず監査委員が外部監査の必要の有無について意見を首長に言う、首長は議会にこれを付議をする、そして決まっても今度は具体的に、一の者との契約締結についてまた監査委員の意見と議会の議決が要る。こういうややこしい制度をむしろつくったわけで、これだけ縛りがあれば年に三件ぐらいしかそれは出てくるわけがない、こういうことだろうと思うんですね。結局は、首長の息の掛かった多数派の監査委員や議会多数派のお許しなしにはこの制度自身も生きてこない。正に首長の意向次第、こういう制度になっているんだろうと思うんです。これで一体住民など監査請求者の意図は生かされると言えるのかどうか。 そこで、大臣、この問題についてお聞きをするんですが、大臣も民間活力ということを力説されるわけですが、このように、民間の人々が行政に対して様々いろんな問題がある、何とかこれは個別的な外部監査を要求しようと、こう思ったって、今申し上げたように幾つも幾つも関所を設けてそこまで行かない。首長の同意、議会の同意、こんなことにまで行って、契約に至るまでにとても面倒で、もう住民はあきらめてしまう。もうあきらめさせられるというふうに言った方がいいかもしれません。そういう意味で、住民の声が切り捨てられてしまう、こういう状況になっているんじゃないでしょうか。この点について、大臣はどのようにお考えになっていますか。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 私自身、よく申し上げますが、いろんな意味でのチェック機能をいろんなところで持っていくというのは、これはもう重要な、極めて重要なことだと思います。 個別外部監査の実施するための条例の制定を見ますと、平成十六年度におきまして、都道府県では四十七団体、指定都市及び中核市で四十八団体、その他市町村で四十二団体、合計百三十七団体でございます。前年に比べて四団体増加しているということで、増加率だけから見ると三%ぐらいの増加ということなんだと思います。 利用実績ですね、今御引用くださいましたように平成十六年度で三件なわけですけれども、これは、個別外部監査というのは議会、長又は住民から請求がある場合であって、外部監査人によることが適当であるときに行われるものであるわけでございますが、今委員おっしゃったように、その原因、少なかった原因は必ずしもその手続の煩雑さによるものなのかなと、必ずしもそうではないのではないかという認識を持っております。議会、長においては、監査委員の活用等によって対応している例がございます。また、住民からの請求については、個別外部監査請求自体が多くない、また請求があっても監査委員において対応できる場合もある、そういうような状況もあろうかと思います。 ただ、先ほど言いましたように、いろんな意味でのそういう機能を重視するということは、これは方向としては私たちも大変重要だと思っております。総務省としましては、地方行革指針、これは昨年の三月の行革指針において、外部監査の有効活用につきましてこれは助言を行ったところでございます。 今後とも、地方公共団体における監査が適切に実施されるようなそういう情報提供や助言は、これはしっかりと努めていきたいというふうに思っています。 ○又市征治君 結局は、基本となる監査委員制度そのものが首長の意向が非常に強く支配するようにできている。それは、さっきからるる申し上げてきた実際の監査委員の選任状況、そんなことからも言えるんだろうと思います。そうした中での今回の監査委員についての法改正、識見委員の増員可能ということですけれども、果たしてどれほどの意味があるのか、大変私は疑問であります。 この件の最後に、基本となる二百四十二条はその第三項で、監査委員は首長等に対して監査請求された事務の執行の一時停止を勧告することができることになっております。裁判の仮処分に似て、住民が異議を唱えている間に事態がどんどん進んでしまうことを防ぐ大切な条項だろうというふうに私は思います。この一時停止勧告というのが出された例、ありますか。 ○政府参考人(高部正男君) 今御指摘いただきました制度は、平成十四年の自治法改正により創設された仕組みでございますが、私ども、この勧告が行われた事例ということについては承知しておらないところでございます。 ○又市征治君 全くないということであります。 以上、私は、今日はたくさん、出納長や収入役などなくすということについてもこれは問題ありということなど、これは同僚議員の皆さんが御指摘になりましたから、したがって監査制度に絞って問題点を指摘をしてまいりました。 やはり、今幾つか申し上げたように、ただ単に識見委員を増やすというだけではなくて、以前からある幾つかの制度が実態としては生きていない、あるいは余りにもいろんな縛りがあり過ぎてそれが生かされない、こういう状況がある。これは全般的にやっぱり見直すべきだろうと思うんです。そういう点は、やはりしっかり見直して、もっと住民の声が自治体にやっぱり届くように、いろんな異議の申立てというものがやられるように、こんなことが生かされていかなければ何にもならない。ただ単にそういう増員をしていく、一方で、片ややっぱり職員やこうした委員を増やしなさい、こう言いながら、一方ではこれを増やしていきましょう。全く整合性が取れないわけでありまして、やはり制度そのものが全体が生きるような形でこの監査委員制度そのものもトータルとして見直すことを求めて、今日の私の質問は終わりたいと思います。 |
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