第164回通常国会

2006年6月7日 決算委員会



(1)関原発の調査を、力ずくで強行しようとした中国電力
(2)「地元の実情を聞く」と、電力会社の話だけ聞く経産相
(3)企業と住民のトラブルは、住民側の意見も当然聞くべき
(4)強硬なことをやっていたのでは怒りや恨みしか残らない
(5)随意契約の見直しは膨大な額のIT関連企業分も調査を
(6)まだ不要不急の事業、積立金・剰余金が目立つ特別会計
(7)特別会計の余剰の一般会計への繰入れ・繰り戻し徹底を
(8)規制改革に関する小泉総理の「デマ宣伝」は撤回すべき
(9)元厚相ならば医薬品と医薬部外品の違いくらいは認識を


○又市征治君
 社民党の又市です。
 まず二階経済産業大臣、五月の十五日のこの委員会で、原子力発電所建設を強行しようとする中国電力と漁業権を主張する地元漁民とのトラブルについて、あなたは私に、議員御指摘の件につきまして、今後、安全性が厳正に守られることが重要でありますから、よく地元の実情等を伺った上で改めてまた御相談をしたいと、こう答弁をされました。先月、中国電力が、海上保安庁まで動員して海の上で小競り合いを繰り返して危険を招いた後でしたから、大臣の判断は私は賢明だったと、こう思います。

 ところが、昨日と今日、朝から、七時過ぎから、またしても中国電力は突入の暴挙に出て、漁民を危険な状態に追い込んでいる、こういう状況が伝わってまいりました。
 私は、大臣の人柄と先日の対話の姿勢というものを信頼をして見守ってまいりましたけれども、昨日からのこの中国電力の暴挙というのは一体どういうことなのか。何もその間なされてこなかったのか、この点について御説明を求めます。

○国務大臣(二階俊博君=経済産業大臣)
 五月十五日でありましたが、決算委員会で又市議員からお地元の問題としてそういう御主張がありました。
 もとより、原子力政策あるいは原子力の問題等につきましては、又市議員の所属する政党と私どもの方針とはやや見解を異にする点もあるわけでありますが、これは地元御出身の又市議員のお話でございましたので、私も精一杯誠意を込めて、地元の実情を聞いてみるということを申し上げました。しかし、現に今、国会開会中でありますし、私はその間、ちょうど四回ぐらい海外へ出張の機会がありまして、昨日ようやく中国電力の社長においでをいただいて御意見を伺いました。
 まず、今回の工事につきまして、中国電力が関係する当事者であるということには間違いないと思うわけであります。漁業補償契約を結ぶなど、適切な手続にのっとって行われていると、このように私は報告を受けております。
 原子力発電所の建設、操業は安全確保が大前提に進められるべきものであるわけでありますから、私としては、引き続き関心を持ってこの状況を見守っていきたいと、これが基本的な考えでありますが、又市議員から、先般の御質問、また私の答弁等につきまして今お話がありましたが、昨日、白倉中国電力の社長の説明につきまして、若干御紹介をしておきたいと思います。
 調査は、調査海域に漁業権を有する二つの漁協、四代漁協及び上関漁協の同意をいただき適法に行っているものであると。反対されているのは関係八漁協の中の祝島漁協のみである。先般の漁業補償判決では、祝島漁協及びその組合員には漁業権がないことを明確に認められていると、こういうお話でありました。
 私は、この立場から、引き続き安全の確保に十分留意して工事を実施してもらいたいということを申し上げるとともに、国会で、関係者と話合いをするということを申し上げましたが、関係者は中国電力であり、また、場合によって、必要に応じて地元自治体とも話合いをする必要があるかと存じますが、八漁協一つ一つと私は直接この話合いを持つということは、これは事実上難しいというふうに思っております。これは地方自治体を通じてお話を承りたいと、このように思っております。

○又市征治君
 私、山口県出身でございませんで、地元じゃございません。
 問題は、いずれにしても、中国電力がこういう強硬な姿勢やっているわけですから。住民との間にトラブル起こったらその住民側の意見も聞かないといけない。私、八漁協全部でやれという話は申し上げていません。
 やはりこの種の問題は、いずれにしても安全性が非常に大事な問題ですから、そういう点で、大臣の円満に何とかしたいという思いは先般もお答えがありましたから、その点をやらないと、こういう強硬なことをやっておったんじゃ、問題は、怒りや恨みやつらみしか残らないわけで、うまくいかないということを私申し上げている。是非その点は善処方願いたい、こう思います。

 次に、財務大臣に、決算審議を締めるに当たって、二点について念押しをしておきたいと思います。
 まず、随意契約問題ですけれども、大臣が各省をリードして政府調達の厳正化、そして随意契約の縮小と入札への転換を迅速に進められてこられたことについては、私は評価をしたいと思います。ただ、随契は、この天下り団体あるいは各省庁の所管法人との間だけではないわけですね。
 私は、五月十日にも明らかにいたしましたけれども、実は、民間企業との間にも横行しているわけです。国土交通省と警察庁の例を私は挙げましたが、一億円以上の随意契約の、金額ベースで七割から八割をITゼネコンと呼ばれる大企業に丸投げしている、こういう実態、恐らく他の省庁もそんな状況だろうと思います。
 随意契約の見直しは、所管公益法人等にとどめずに、次は民間企業、特にIT関係について調査をすべきではないかと、こう思いますが、簡潔にこの点をお答えいただきたい。

○国務大臣(谷垣禎一君=財務大臣)
 随意契約に関しては、先ほど委員長からも御質問をいただきまして、今やっていることについてはそのときお答えをいたしました。今、緊急点検をやっておりますので、そこで、なるほど改善したなという成果を出していきたいと思っております。
 それで、今お尋ねの民間企業との間の契約も、結局、随意契約は例外だというのは、透明性あるいは効率性というものがそこに担保されているかどうかということになってくるわけでございますので、昨年二月に、各省庁に対して財務省としても通知を行いまして、公表対象の拡大であるとか内部監査の重点的実施等をやりまして、さらにこれを、ホームページによる随意契約の公表等の措置がとられているわけでありますが、さらに、政府のIT調達ですね、これにつきましては、情報システムに係る政府調達府省連絡会議が情報システムに係る政府調達制度の見直しについてというのをまとめまして、これで原則として一般競争入札によるということにされております。
 したがって、これを踏まえて、各省庁において、システムの新規導入時あるいは契約更新時等に際しては、一般競争入札に移行できないかという形できちっと検討するというふうになっておりまして、今検討が行われているところでございます。
 今後とも、この点についても改善が進んだなと言っていただけるように努力をしたいと思っております。

○又市征治君
 もう一つ、特別会計です。
 谷垣大臣が私の度々の質問、指摘にエールを返していただいたことは感謝をいたしますし、大変また御努力なさっていることもまた私も評価いたしますが、問題は、五年前の会計検査院の指摘に端を発して、そして財政審も勧告したように特別会計の制度そのものの問題だと思います。今年の改革は一定評価をいたしますけれども、依然として多くの特別会計において不要不急の事業の実施であるとか多額の積立金、資金、不用、剰余金を抱えて、一部は引き続き増加傾向にある、こういう傾向はあります。政府のこの五年間で二十兆円、向こう、来年度から四年間で六兆円活用するという数字は、だから私は実は従来ベースで絞り込み済みの数字ではないか、こう申し上げた。えらいきついと、こう大臣おっしゃったけど、現実はそういう実態があるんです。
 だから、申し上げたいのは、法改正を含めてやはり一般会計への繰入れ、繰戻しというものをもっと徹底する決意を示してもらいたい。これは三月三日のときに総理大臣も、この点については具体的な提案もあるんで今後真剣に検討したいと、こうおっしゃっているわけで、是非この点について明確な決意を示していただきたい。

○国務大臣(谷垣禎一君)
 先ほど白浜委員からの御質問にもお答えいたしましたが、特会改革の一つのポイントが、剰余金、積立金等々ポケットの中で滞留している金があるんじゃないか、それを有効活用しようということでございますから、やはりそこのところに工夫が必要でございます。
 今後おおむね五年間で二十兆、今年は十三・八兆と。これも委員と議論しましたが、あと六兆強ある。私はなかなかそう簡単ではないと思っているんですが、しかし、これを具体的に果たすためにも一つ一つ何が問題かを検討して、法制度等、剰余金組入れなんかまだ仕組みとしてないものもございます。一つ一つ検討をしていく中でその辺りもきちっと手だてを講ずべきものは講じなきゃならない、このように考えております。

○又市征治君
 次に、総理にお伺いをしたいと思います。場合によると総理大臣としては最後にお伺いすることになるかもしれませんから、是非丁寧にお答えいただきたいと思いますが、あなた自身の行き過ぎた、私、規制緩和論について伺いたいと、こう思うんです。
 厚生大臣経験者のあなたが医薬品と部外品の違い分からぬわけはないわけでありますけれども、あなたは四月十五日の千葉の補欠選挙の演説で、コンビニで薬が買えるようになった、これはもう規制改革の成果だと、まあ大聴衆の前で大演説なさったと、こういうことでありました。
 間違った政府広報に対して薬害被害者団体から抗議を受けて、川崎厚生労働大臣が謝罪をし、安倍官房長官もこれを訂正指示した後に総理がそういう演説をなさったわけでありまして、この点は、総理、率直に撤回をこの場でしていただきたい。今衆議院で、今日から医薬品の販売資格制度を強化するための薬事法改正案がちょうど審議が始まったところであります。是非そういう点で、しっかりとここらのところは、薬害被害者の皆さんや、誤解のないように訂正方を願いたい。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 又市さんもね、政治家が街頭演説する場合にどういう分かりやすい話をするかというのは分かっているでしょう。委員会の質疑と、たくさん来てくれる聴衆の前でどのように分かりやすい話をするかというのは、政治家として一番大事な点なんですよ。それをね……

○又市征治君
 うそついてるじゃないですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 うそなんか全然言っていませんよ。

○又市征治君
 うそですよ。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 コンビニで医薬品も買えるようになった。それを、正確を期すためにどれが医薬品でどれが医薬部外品か一々説明して、この大勢の聴衆が、様々な問題に関心があるんです、それを一番見てどうやって分かりやすく話をするかというのが大事なんですよ。医薬品買えるようになったんですよ。

○又市征治君
 どうしてなっていますか。全然違うじゃないですか。何言ってるんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 いや、医薬品買えるようになったんですよ。

○又市征治君
 医薬部外品でしょうが、あなた。何言ってるんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 いや、医薬品も買えるようになっているんですよ。

○又市征治君
 どうして買えますか。何が買えるんですか、言ってごらんなさいよ。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 それは具体的な……

○又市征治君
 何を言っているんですか、あんた。厚生労働大臣、じゃ後で聞きますから。全然違います、買えませんよ。何言っているんですか。違いますよ、あなた。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 しかしね、その点ね……

○又市征治君
 しかしねも何もない、それは。間違ってることは間違っているんだから、これは。駄目だ。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 いや、だって、うがい薬だって医薬品でしょう。ね、そうでしょう。

○又市征治君
 医薬部外品ですよ、医薬部外品。医薬部外品ですよ。駄目だよ、それは。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 それは、広い意味での医薬品なんですよ。

○又市征治君
 医薬部外品なんだって。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 それを分かりやすく、この国会で質疑と、一般の聴衆に話すように、医薬品はこうです、医薬部外品はこうですというのを話せばいいのと、医薬品として分かりやすく話すと。それを街頭演説の言葉じりをとらえて、これは政治家の言動に野党の又市さんが……

○又市征治君
 そんな演説ばっかりどんなにやっても駄目だよ、これ。時間だけたっていくんだもの。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 これに対して一々撤回しろというのは、私はどうかと思いますね。

○又市征治君
 駄目だよ、これ。止めてください。

○委員長(中島眞人君)
 速記を止めてください。

   〔速記中止(中断)〕

○委員長(中島眞人君)
 速記を始めてください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 私は分かりやすく話している。もし正確に話せと言ったら正確に話しますよ。私の発言は、演説はこうなっているんですよ。最近、薬もコンビニで買えるようになったでしょう、それほど副作用が激しくない風邪薬とか胃腸薬、そういう薬は薬局に行かなくてもコンビニでも売れるようにしよう、これも小さなことかもしれませんが規制改革の一環ですと。これ、どこが悪いんですか。

○又市征治君
 今、あなたは薬売れると言ったじゃないですか、薬が。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 薬も、広い意味で医薬部外品も医薬品も薬なんですよ。

○又市征治君
 委員長、全然違うよ、これ。駄目だ。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 これを正確に言葉じりをとらえて、この発言をどうして撤回しろと言うんですか、これを。

○又市征治君
 何を言っているんだ、全然違うじゃないか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 だから、今の答弁だって、どこが問題あるんですか。皆さん、国民の皆さん判断してくださいよ。

○又市征治君
 これ、質問できない、委員長。これじゃ質問できないよ。

○委員長(中島眞人君)
 速記を止めてください。

   〔速記中止(中断)〕

○委員長(中島眞人君)
 速記を始めてください。
 よろしいですか。川崎厚生労働大臣。

○国務大臣(川崎二郎君=厚生労働大臣)
 ちょっと補足さしていただきます。
 今回の決定は、安全上特に問題がないとされた医薬品の医薬部外品への移行、すなわち、三百七十一品目の医薬品について、平成十六年七月三十日から、注意事項を外箱へ表示すること等を条件に医薬部外品に移行して一般小売店、すなわちコンビニ等での販売を認めたということでございます。

○又市征治君
 今、厚生労働大臣から説明があったように、コンビニで売れるのは医薬部外品のみ、風邪薬だとかそんなものはコンビニで売れない、これははっきりしているわけで、さっきの議事録をちゃんと、きちっと整理してもらいたい。総理は明確に、風邪薬やその他も売れるようになった、こうおっしゃっているわけで、それは売れないわけであります。
 こんな話をしているから、だから私は冒頭に、大政治家、総理大臣が、最後かもしれないから、ここのところは率直に、素直に……

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
 売れるんだよ。

○又市征治君
 何で売れるんですか。まだ言っているじゃないですか。全然違うんだから、これは。これで一体全体、厚生労働委員会、衆議院通るんですか、この薬事法は。厚生大臣、これで一体全体、こんな答弁しておって薬事法通るんですか、今日。こんな話ならぬじゃないですか。違法販売許すの。

○国務大臣(川崎二郎君)
 今、私が御答弁申し上げたとおりでございます。
 また、いろいろ御配慮をいただいて、先ほど採決さしていただきました。ありがとうございました。

○又市征治君
 まあ、こんな格好で……

○委員長(中島眞人君)
 時間が参っておりますので。

○又市征治君
 はい。だけど、もうさっきからこんなくだらぬ話ばっかりされて。
 まあ、大政治家、総理ですから、私は冒頭に、だからさっき申し上げたように、率直にそれは誤りがあったらそれは改めたらいいじゃないですか。そうした医薬品の中の安全性のあるものの部外品にした、それは部外品としてコンビニで売れるようになったということなんで、風邪薬も売れますってまだ強弁されるのは駄目です。

 まだ本当は外交問題のところ聞こうと思ったらまるで時間がなくなってしまって、大変残念でありますが、約束の時間でありますから、ここで終わりたいと思います。
 ありがとうございました。