| 第165回通常国会 |
| 2006年10月31日 総務委員会 |
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(1)又市征治、初当選以来5年余りで200回目の国会質疑 (2)本当に公務員の給与は、与党の宣伝どおり高すぎるのか (3)正規・非正規混在の数字と較べて賃金が高いと叫ぶ与党 (4)国民に誤ったメッセージを発する与党こそアンフェアだ (5)経済財政諮問会議が繰り返す、地方財政への干渉的発言 (6)新総務相も立場上、地方の声を尊重し閣内でも主張せよ (7)本来、国権の最高機関は国会であり諮問機関等ではない (8)三位一体改革における国と地方の帳尻はどうなったのか (9)補助金は4.7兆円削って税源委譲は3兆円に過ぎない (10)地方交付税の削減は5.1兆円(本当は5.5兆円)だ (11)地方の歳入が減り、予算も組めず行政サービスも削った (12)減額した交付税の復元が先で、配分方法の議論など早計 (13)総務相は地方の代表として諮問会議・政府内で反論せよ (14)必要な公共サービスのためには税源の充実こそ不可欠だ (15)総務相は地方自治の推進と良質な公共サービスの確保を (16)与党からも出ている、特定事項の放送命令への反対の声 (17)政府はNHKへの補助金を、報道の干渉の道具にするな |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。私は、今日ちょうど国会での質疑が二百回目になりまして、それぞれ同僚の議員の皆さん方の御配慮やらあるいは御協力やらのおかげと思います。心から感謝を申し上げたいと思います。 さて、今日は三点にわたって質問をしていきたいと思います。 まず一つは、地方公務員の給与の問題についてでありますけれども、自民党の中川幹事長が総理所信表明演説に対する十月二日の代表質問で、財務省の調査によれば、全国の地方公務員の給与は、それぞれの地域の従業員百人以上の民間企業で働く人々よりも、平均で二一%も高い、東北地方や九州地方では、地域の民間給与よりも三割から四割近くも高い給与をもらっている、こういう官民格差はアンフェアな格差であり、早急に是正しなきゃならないと、こういうふうに述べられたわけであります。 そこで、これは本当に正しいのかどうかということが問題なわけでありますから、まず、財務省の調査によればと、こうなっていますから、財務省からと、もう一つは人事院、公務員の賃金どのように調査をやっているのか。中川さんの言う財務省の調査なるものは人事院や人事委員会の調査と同じ内容なのか全く違うものなのか、この中身について、どういう中身になっているのか。それぞれからお聞かせをいただきたいと思います。 ○政府参考人(松元崇君=財務省主計局次長) お答えいたします。 御指摘の資料におきまして地方公務員の給与水準と比較しております厚生労働省の賃金構造基本統計調査による民間企業の水準は、こちらは全産業、全業種の男子従業員を対象といたしているものでございます。一方、人事院及び地方の人事委員会の調査におきまして公務員給与の水準と比較されておりますのは、一般行政職の公務員に相当する職種の民間企業従業員の給与水準ということでございまして、この点におきまして両者は異なっているところでございます。 ただ、これまで当方が公表してまいりました平成十七年度以前の比較につきましては、どちらも従業員百人以上の企業を対象としているという点では同様のものでございまして、御指摘の資料につきましては、平成十四年度より毎年、財政制度等審議会等に提出してきておるものでございます。 ○政府参考人(関戸秀明君=人事院事務総局給与局長) お答えをいたします。 人事院が国家公務員について行っております民間給与の実態調査、これは地方公共団体の人事委員会と共同で行っておりますけれども、これは常勤の国家公務員の給与を決めるための、そのために民間の企業と比較を行っているというものでございまして、公務の常勤職員に相当する民間の常勤従業員、いわゆる正規職員を対象として調査を行っております。 また、官民の給与比較におきましては、公務の行政職俸給表(一)の適用職員と比較しておりますので、これに相当する同種の職種ということで民間の事務・技術関係職種、デスクワークに限って、その従業員に限って双方の給与を比較をしている。それも、給与決定要素を同じくする者同士を比較するというラスパイレス比較方式によって比較を行って較差を出しているということでございます。 ○又市征治君 今お二人からありましたが、つまりは人事院が調べておる、出しておる調査と、これは元をただせば厚生労働省が調べている賃金構造基本調査、基礎が違うわけですね。規模だけは百人以上ということでやっているけれども、違う。 もう少し言わせていただくならば、公務員の給与は、同種同等の業務を行う民間企業の従業員の給与を人事院なりあるいは人事委員会ができるだけ広く把握をして、そしてこれを適正に反映させる勧告を通して決定されている、こういうことですね。つまり、言い換えれば、職種別、役職別の民間給与実態調査に基づいてラスパイレス方式で決定をされているというわけですが、中川さんが引いたこの財務省の資料、さっき申し上げた厚生労働省の賃金構造基本調査というのは、企業規模は百人以上で合わされてはいるけれども、職種別、役職別も正社員も非正社員も関係なく集計したものであって比較対象にはなり得ない、そういうものだということですね。 この点の認識、もう少し、地方公務員の給与を扱っている総務省公務員部長からも認識を伺っておきたいと思います。 ○政府参考人(上田紘士君=総務省自治行政局公務員部長) お答えいたします。 地方公務員の給与決定の原則は、国家公務員における給与決定と考え方を同じくしているところでございます。 人事院の研究会の報告書をちょっと引用させていただきますけれども、公務と民間企業では、それぞれ職種、役職段階の人的構成、年齢構成、学歴構成等が異なる。このように、異なる集団間での給与比較を行う場合には、それぞれの集団における給与の単純平均を比較することは適当でなく、一般的と考えられる給与決定要素の条件を合わせて、同種同等の者同士の給与を比較すべきであるとされております。 ○又市征治君 そうしますと、これはもう中川幹事長が、国民が注視をする代表質問、テレビ入りでありまして、そういう中でこうした違いを度外視して、それで地方公務員の給与は民間よりも二一%平均で高いんだ、東北地方や九州地方では三割から四割も高い、こういう指摘をされたということですから、これはむしろ国民に誤ったメッセージを発したということになるわけで、これは大変重大で、中川さん自身がおっしゃっている言葉をかりて言えば、こういうやり方はアンフェアであって早急に是正すべきものだと逆に言わなきゃならぬと思うんですね。 まして、その後に続けて中川さんは、この比較対象になり得ない資料を基にして、民間並み合理化をすれば二〇一一年度の基礎的財政収支黒字化に必要な増税額を限りなくゼロに近づけることができる、こうまで言及をされているわけでありますから、そうすると、この比較対象にならないものを比較をして、公務員の賃金が高い、それを下げれば増税は要らなくなるんだ、こうまでおっしゃっているわけですから、これは大変な政治不信を招いたり混乱を招く、そういうことになりかねない。 ですから、私は、昨日レクをやったときに、これは財務省や総務省や人事院さんは中川さんにこういうことの御説明なさいましたかと聞いたら、全然なさっていない。これはやっぱり適切にちゃんと、そういう意味では中川さんにこれは比較できませんということを明確に説明をしておく必要がある。そのことを、今日は答弁求めませんが、そういうことはしっかりやっておいてもらいたい。そんな格好で政治混乱になるもとにならないように是非対処を要請しておきたいと思います。 次に二つ目に、地方財政問題について大臣にお伺いをしていきたいと思います。 私は、総理の諮問機関である経済財政諮問会議からのとりわけこの地方財政に対する干渉的発言の数々について、竹中前大臣にもこの場で何回もただしてまいりました。諮問会議は行政府内部の諮問機関にすぎないのであって、それ以前に、総務大臣でいうならば、この地方六団体や地方制度調査会など正規の機関の意見をしっかり聞くべきだということを申し上げ、これはまあ竹中さんも当然のことだということで御答弁されてまいりました。 今、地方六団体は、明確に、地方共有税にしなさいと、地方交付税の問題ですね。地方共有税にしろとか地方財政会議を置けとか、こういう要求を出しておられます。 菅さんも総務大臣になられた以上は、内閣や諮問会議の中で何でも削れというこういう大勢に流されるんではなくて、もちろんそんなことはなさるつもりはないと思いますが、公共サービスを担う地方の代弁者として行動すべき立場は当然だと思いますけれども、地方六団体や地方制度調査会の声を最大限尊重して、内閣の中でむしろそのことをしっかり主張いただく、このことが必要ではないかと思いますが、この点の決意をまずお伺いをしておきたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君=総務大臣) 委員御指摘の地方六団体や地方制度調査会の意見、答申につきましては、やはり真摯にこれを受け止めて地方分権改革に積極的に取り組んでまいりたい、こう思っております。 さらに、この諮問会議は、御承知のとおり、総理を議長として経済財政に関する重要事項を審議しており、我が国の構造改革を進めていく意味でも極めて重要なものであります。先般のこの諮問会議でも、私から地方分権一括法の早期制定、地方分権を更に進めるための改革、こうしたものを提案をさせていただきました。さらにまた、地方財政についても、二〇〇六に基づいて歳出削減の努力はするけれども必要な交付税等の一般財源は確保する、このことが必要だ、このことも申し上げております。 ○又市征治君 私は、この総理の諮問機関だろうと何だろうと、本来は国権の最高機関は国会なんですよね。それが何か知らぬが、さきの小泉さんのときからどうもおかしくなった。つまり、国会よりも経済財政諮問会議がまるで天の声か何かのごときこういう扱いを行政府内でされておる。まるで行政府が上位に立っているような、こういう錯覚したような言動が目立ってきている。だから、さっき申し上げたように、このことについて厳しく申し上げたわけですけれども。 いずれにしても、十月二十四日の諮問会議で、いわゆる民間議員の皆さんが様々おっしゃっているわけです。今申し上げたように、民間議員と、こうおっしゃっても、政府任命の企業人であって一般国民の代表とは言えない、こう言わざるを得ないと思うんですね。 そこでおっしゃっているのは、一つは新型交付税を五兆円、交付税の三分の一までに広げろという主張です。またもう一つは、不交付団体の数を自治体数の五〇%にしろと、こういうふうに主張されている。何かこうした主張は、一見交付税の合理的配分のように装っていますけれども、すべて真意は全く別。すなわち、地方交付税総額の削減であるとか、それによる政府支出の削減にある、こういうふうに私は言わざるを得ない、こう思います。 そこで伺いますが、これまでのいわゆる三位一体改革及びそのうちの交付税はどのようになっていたのか、この三つの帳じりを簡単に御説明をいただきたいと思います。 ○政府参考人(岡本保君=総務省自治財政局長) お答えをいたします。 三位一体改革におきましては、国庫補助負担金の改革として約四・七兆円、税源移譲が約三兆円、交付税の抑制が約五・一兆円という改革が行われたところでございます。このうち、国庫補助負担金の改革につきましては、国庫補助負担金の改革のうち、四・七兆円のうち約三兆円については税源移譲により財源措置されていることでございます。 また、交付金化の改革、約〇・七兆円強につきましては、地方の財源が減少するものではございません。スリム化分約一兆円につきましては、事務事業自体が縮小、廃止されているというものでございますので、差引き、地方財源の減というのはないというふうに考えております。 また、交付税につきましては、三位一体改革の地方分権の推進という大きな柱に加えて財政の健全化というのも三位一体の一つの大きな目的でございますので、こういう中で国、地方を合わせた歳出のスリム化ということを図っていくということで、この三年間、地方の一般歳出等を抑制してまいったところでございます。 この間、こうした歳出抑制の取組や景気回復によりまして、地方税収の増加がこの三年間で約二・七兆円図られておりますので、したがって、この三年間で歳出を抑制しスリム化を図ったという意味での交付税の抑制といったものは、五・一兆円から地方税収の増加二・七兆円差し引きましたおおむね二・四兆円程度というふうに考えております。 ○又市征治君 その全く地方に、そういう意味では、今あなたがおっしゃったようなことだとすれば地方から悲鳴が上がるわけがない。だけれども、地方からは、地方交付税が削られて予算が組めない、あるいはもうめどが立たないという格好で言われてやむなく歳出を削られたのに、何か歳出が仕方なく交付税が削られたから削らされたということが地方の総枠の声でしょう。ちょっと余りにも一方的過ぎる、こんなふうに思うんですね。 さっき出された数字からいうならば、補助金は四兆七千億円削られて、税源移譲は三兆円にすぎない。そして、地方交付税の削減は五・一兆円だ。しかし、これに臨時財政対策債の絡みを含めるならば、本当は五兆一千億円じゃなくて、私は五兆五千億円だ、こういうふうに申し上げてきたわけですけれども、そういう点でいうならば、明らかに地方の側の歳入が大きく減った、だから予算が組めないとか、ばさばさいろんな行政サービスが削らなきゃならぬ、こういう格好で来たわけですね。 これだけ自治体に混乱を与えた、この五兆五千億も減額した地方交付税を本来ならばまず復元すべきであって、今配分方法の議論をするというのは本当は早計に過ぎるんではないかと、こう思うんです。 復元抜きの配分論というのは、更なる交付税の削減、あるいは政府支出を削るためのものであって、そういう意味では、先ほど申し上げたように、総務大臣はこうした地方の公共サービスを守るそうした地方の人々の代表として、まずはこの点をしっかりと財政諮問会議や政府部内でも反論をされるべきではないのか、このように思うんですが、この点についての見解を伺いたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君) 今後、基本的には二〇〇六に従って歳出抑制すると財政健全化に向けた取組が必要であるというふうに思っていまして、単なる交付税復元という考え方は難しいというふうに思います。ただ、どのような地域であっても、一定水準以上の行政サービスが行うことができるように、歳出削減努力と併せて、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方税、交付税の一般財源総額については確保してまいりたいと思います。 ○又市征治君 ところで、大臣は先日のこの諮問会議で、自分としても人口二十万を超える自治体は四割を不交付団体にしたいと、こうおっしゃったようにお聞きをしています。徹底した歳出削減と同時に、税源移譲とも言い添えられたようですけれども、これはどう見ても歳出削減、内容抜きの公共サービス削減がまず先にありきということになってしまうじゃありませんか。今、格差社会が大変に問題になって、だからこそ、このセーフティーネットが今まで以上に必要になった時期にこういう主張だというのが大変問題だというふうに私は言わなきゃならぬと思うんです。 だから、首長さんたちからも多数反論が出されてきております。例えば、井戸兵庫県知事は、地方公共団体が必要な行政サービスを実施しながら、つまりここですね、ここが非常に大事ですよ、あくまでも必要な公共サービスを実施しながら不交付団体比率を大幅に高めるには、地方交付税の削減ではなくて、地方税の充実が不可欠だ、こういうふうに反論なさっている。私は、やっぱりこれ、地方の率直な声を代表されていると思いますね。 大臣の発言、ちょっと順序が逆だと私は思うんですよ。交付税の復元と税源移譲が先、そういうことだと思うんです。その上で、税源移譲をしようにも、地方税の課税対象、つまり企業や高額所得者がない、こういう市町村もあるわけでありますから、こういうところは復元した交付税総額の大部分を回して厚くやっぱり配分をして、先ほどおっしゃったような、最低限少なくともやっていくべき行政サービスをしっかり確保していく、このことこそが交付税改革の正しい段取りではないかと私は思うんだが、この点について大臣の見解を伺います。 ○国務大臣(菅義偉君) 私は、この地方分権一括法というものを三年以内に成立させたい。その中で地方に権限、財源、そして税源も移譲させる中で、やはり人口二十万を超える都市の四割ぐらいは不交付団体になるのが国のあるべき姿かなと実は思って、申し上げたところであります。 ○又市征治君 今日は、限られた時間の中で、初回ですから、総論だけにとどめますが、地方自治を推進をして、良質な公共サービスの確保をしていく、そのための代弁をする立場、そういう立場で総務大臣がしっかりと臨んでいただくように重ねて要望をしておきたいと思います。 次に、先ほど来から出ていますNHKの命令放送の件について伺います。 先ほどからお聞きをしておってよく分からないんですが、NHKは今年に入ってから七百回を超えて拉致問題について国際放送、短波ラジオでやってきたと、こういうふうに言っておられるんですが、大臣の認識はこれでも不十分だということですか。 ○国務大臣(菅義偉君) 新しく内閣ができて、内閣に拉致問題の対策本部ができて、拉致問題の解決に政府が全力を挙げて取り組んでいくという、そういう中で拉致被害者の方に対して日本のメッセージを伝えるために命令放送を諮問をしようということであります。 ○又市征治君 いや、だから、NHKは現実にこれまで今年に入ってから七百回、七百本もそういう報道をしていると。この点は、不十分だから命令出すんですか。それとも、全く関係なしに、どこか法律にそう書いてあるからやりたいと、私が大臣になった以上はやりたいんだということでおっしゃっているんですか。 ○国務大臣(菅義偉君) これは以前から、家族会の方やあるいは救う会の皆さんから、NHKでそうした放送をやってほしいという要望を私は受けておりました。今この時点でも、北朝鮮の工作員当局に拉致をされて、そして救出を求めている被害者の人たち、そうした人たちに私は、日本の家族も国も国民も見捨てていないで救出のために真剣に取り組んでいる、そうしたことをメッセージを与えるということは、そうした被害者の方にとって最大の私は希望になるというふうに思っています。 そういう中で、先ほども申し上げましたけれども、日本に帰ってこられた蓮池さん、新聞報道によれば、新聞の中で、家族の人たちが救出のために活動している、その記事を見て生きていこうという希望を持ったんであります。また、ほかの家族の方からも私直接聞いていますけれども、そうしたラジオ放送によって国内の様子を聞いて励まされ、そしてまた勇気を持ったということです。 私は、北朝鮮で必死に生き抜いているそうした人たちに、国としてできること、できる限りのことを私はすべきであると、こう思いまして、この放送法に基づいて命令を諮問しようという決意をしたということであります。 ○又市征治君 そうしますと、私の問いにはお答えになっていないんですが、今のは、今の現状に照らして言うならば、不十分だ、七百回ぐらいじゃ不十分だというふうに聞こえてしようがないわけで、だとすれば正に、一方で編集や編集権に踏み込まないと、こうおっしゃっていることにむしろ踏み込むことになるんではないのかということが非常に言われている。それは表現や報道の自由を侵害することになるんではないか。 この点はもうあなたの御所属になっている自民党側からも大変批判がある。片山元総務大臣と私もこの点では意見が一致するわけですが、NHKへの特定事項の放送命令に反対すると同時に、片山さんは、NHKにも規制から自由になることを考えた方がいい、こういうふうにもおっしゃっているわけであります。是非とも私は、ここは賢明な判断をされる。先ほど来からも出ておりますが、NHKがやっぱり政府から独立した公共放送の法人であるといっても、事情を知らない他国の国民から見ますと、アメリカの国際放送であるボイス・オブ・アメリカのように、日本政府の代弁者であるとみなされがちな傾向があるわけです。この誤解を解いて、平素から中立公正な報道、公共放送をしていることを理解してもらうことこそが、万が一、相手国の政府と日本政府とが政治的に対立することになった場合でも、そういう点では日本国民の声を公平に代弁をする放送として信頼されて聞き続けられる、あるいは暴発の歯止めになるのではないか、このように思います。そのためにも、具体的項目にわたる政府の命令というのは避けて、相手国の国情を通じた放送現場の自主的判断に私はゆだねるべきだろうと思います。 時間がありませんから注文だけ付けておきたいと思いますが、少なくともその具体策として、第一に、あいまいで証拠も残らない形で縛るような、局長レベルといえども口頭での要請も私は慎むべきだ、こう思います。 二つ目に、政府が国際放送の奨励に二十億円出していますけれども、これをえさに報道の干渉の道具に使うというのであれば、いっそこれを廃止すべきだろう、このように主張しておきたいと思います。 第三に、政府は来年度の予算案に三億円を計上してテレビの国際放送にも広げようとしておりますが、同じ理由からこれにも命令など口出しをすべきではないということを申し上げなきゃならぬと思うんです。 是非その点で、これは今日時間がありませんからNHKにお聞きする時間がなくなりましたが、NHK自身も、二十二億円というのは大変貴重な財源かもしれません、しかし、こんな格好で国から口出しされて、あるいは誤解が生じていくくらいならば、むしろこの補助金は要らないというくらいの強い決意をNHKも示すべきではないか、このことを申し上げておきたいと思います。 改めて菅大臣の最後に答弁を求めておきたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君) 私は、このことについて要請、これ過去に実は三回行っています。これは今委員指摘されました。要請でのことも私は考えましたけれども、要請というのはやはり行政指導であって、私ども国民からすれば見えないところで実は行われるわけであります。私は、それよりもこの電波監理審議会という、そこに諮問することの方が透明で私は分かりやすい、こう思って要請でなく私は命令という、この第三十三条に基づいて行うと、そうしたことであります。 ○又市征治君 終わります。 |
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