| 第165回通常国会 |
| 2006年11月24日 本会議 |
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(1)特別会計の余剰資金を国民の暮らしにどう活用するのか (2)平年度と同じでは改革ではない。倍以上は活用が可能だ (3)余剰資金は格差解消と国民の暮らしのために使うべきだ (4)米軍再編の負担3兆円の報道以後、政府から説明がない (5)官製の偽装タウンミーティングで、世論を捏造した政府 (6)いじめ自殺・未履修を把握しつつ何もしなかった文科省 (7)文科省自体が教育基本法をないがしろにしてきた結果だ (8)教育改革を言うなら、まず不正の真相を明らかにすべき (9)愛させたい国とは、軍を持ち戦争放棄条項を捨てた国か (10)日韓朝の歴史をどう教えるか、安倍総理の歴史観を問う |
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| ○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇五年度決算審査の開始に当たり、総理並びに関係大臣に質問をいたします。 まず、特別会計からの余剰資金の活用について伺ってまいります。 会計検査院の検査報告は、第四章で国会からの検査要請事項に関する報告を掲載しております。これを見ますと、国の特別会計が保有する決算剰余金四十三兆四千億円、積立金二百一兆四千億円、また繰越額十一兆八千億円及び不用額十兆五千億円などでありまして、ほとんど改まっておりません。この点は、私もこの四年間、一貫して厳しく指摘をしてまいりました。 特別会計の改革は、小泉改革の中で唯一と言ってよい国民の立場からのまあ評価できる点だろうと思いますが、総理は、小泉改革を継続、加速するとのことでございますけれども、特別会計の余剰なこれら各種の資金をどう国民の暮らしに活用していく御決意か、まず伺っておきたいと思います。 次に、その活用額についてです。 前内閣が約束した特別会計からの活用は、来年からあと四年で六兆円としておりますが、これでは改革前の平年度ペースと全く同じでありまして、改革とは全く言えません。会計検査院の指摘を真摯に受け止めるならば、少なくとも二倍以上の活用が可能なはずであります。総理並びに財務大臣の見解を伺いたいと思います。 また、余剰資金の活用策ですけれども、今年度政府が決めた活用先は、借金返済を優先し、十四兆円のうち十二兆円まで国債整理につぎ込む策でありますけれども、これは財政効果の判断を誤っていると言わねばなりません。 今日、景気回復を謳歌しているのは大企業だけでありまして、格差は広がり、勤労者の所得は八年連続で低下をしています。そして、国民の暮らしはリストラと医療保険制度の改悪や定率減税の廃止で更に落ち込み続けています。せっかくの毎年数兆円の特別会計資金の活用は、政府と銀行や国債保有者の狭いサークルをくるくる回すんではなくて、一般会計に繰り入れて、乗数効果の高い、広く国民の暮らしに行き渡らせるべきであり、それを通しての増収で借金返済を図っていく、このことが求められているんではありませんか。総理の見解を伺います。 第四に、在日米軍再編の負担金についてお伺いをいたします。 グアム移転で約七千億円、再編全体で三兆円を請求されたと報道されたまま、政府はその総額や捻出方法について何一つ国民に説明していません。アメリカのラムズフェルド前国防長官は、この交渉がまとまった今年の四月、額賀前防衛庁長官に、次は防衛庁の省昇格ですねと催促し、また、我が国の軍事費はGDPの四%ですよと、日本に四倍増を求めたと伝えられております。 そこで、総理並びに財務大臣に伺います。 湾岸戦争時に戦費を、増税をした悪例がありました。他方で、今、中期防衛計画を削るべきだとの声もあるようであります。我が党は在日米軍の再編強化にも負担にも反対でありますけれども、少なくとも国民に負担総額と財源の捻出方法を明示すべきではありませんか。 さて、参議院で教育基本法の審議が始まりました。この際、理事会の御協力いただいて、二、三質問をさせていただきたいと思います。 今、教育と子供の現状は、愛国心や教育バウチャー制を政府が言い出す状況ではないんじゃないでしょうか。 教育改革タウンミーティング八回のうち五回までがやらせ質問があった、サクラ動員、こんなことに見られるように、政府案に反対とおぼしき申込者は排除をして、金ずくで企業の動員や自治体職員、教育委員会の職員を駆り出して座らせ、これが世論ですよとばかり、小坂前大臣らが国会で政府案の正当化に使ってきたわけであります。正に、官製の偽装ミーティングと言わなければなりません。 また、子供たちのいじめや自殺について文科省が集計をゼロとしてきたことや、あるいは受験偏重からの単位未履修問題も、文科省は以前から実情を把握していたが何ら対策を打ってこなかった、このことも明らかになりました。 文科省自体が教育基本法をないがしろにしてきた結果であることは明らかではありませんか。 そこで、総理の決断を求めておきたいと思います。 教育改革を言うなら、まず、この三つの事件の真相、全体像を少なくとも今月中に国民の前に明らかにするように指示をすべきではありませんか。それを抜きにした国会での審議促進は、国民の不信を増幅するだけだと言わねばなりません。 ところで、総理の国を愛する心とは何でしょうか。この法案で日本の子供に愛させたいという我が国とは、日本国憲法が定めている戦争をしない国でしょうか。それとも、自民党新憲法草案にある自衛軍を持ち、戦争放棄条項を捨てた国なんでしょうか。明確にお答えください。 また、「他国を尊重し、」という字句もありますが、総理、あなたがもし学校の先生になったとして、子供たちに、日本と朝鮮半島の二つの国、日本人と韓国・朝鮮人の関係の歴史について何をどのように教えたいと思われますか。元ドイツの大統領ワイツゼッカー氏は、自国の戦争責任に触れて、過去に目を閉ざす者は未来にも盲目であると名言を述べましたが、総理の歴史観を是非伺っておきたいと思います。 以上、二〇〇五年度決算審議開始の皮切りに当たっての代表質問といたします。 ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 又市征治議員にお答えいたします。 特別会計における剰余金等の使い道についてのお尋ねがありました。 我が国財政は、毎年度、多額の公債発行に依存した予算編成を行わざるを得ず、また、長期債務残高対GDP比が今年度末で一五〇%を超える見込みであるなど、極めて厳しい状況にあります。こうした中で、特別会計における剰余金等については、一般会計への繰入れを行うなどにより国債残高の抑制を図り、できる限り財政健全化に資するよう活用していく必要があると考えております。 教育基本法案の国会審議の在り方についてお尋ねがございました。 御指摘のタウンミーティングの調査については、正確を期しながら、可能な限り早期に調査結果をまとめ、かつ公表するよう、既に官房長官を通じて指示しているところであります。 また、いじめの問題は、文部科学省を始めとして既に様々な方法で対策を講じつつあり、その実態もできる限り公表してきております。 未履修の問題については、現場の状況を公表するとともに、既に文部科学省において教育委員会等の指導を行いつつあります。 教育基本法案の国会審議の在り方については国会でお決めいただく事柄であると考えますが、政府としては、教育再生に向けた第一歩として、政府提出法案の早期成立を期して取り組んでまいります。 国を愛する心についてお尋ねがありました。 教育基本法案には、教育の目標として、第二条第五号に、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」という規定がありますが、この「我が国」とは、国民、国土、伝統、文化などから成る歴史的、文化的な共同体を指すものであります。 教育基本法案における「他国を尊重し、」との規定についてお尋ねがありました。 「他国を尊重し、」とは、我が国や郷土を重んじるのと同様に、他の国に対して排他的になることなく尊重することを表現しているものであります。なお、この規定は特定の国を指すものではありません。 学校教育において他の国との関係について教える場合には、日本とその国との間で歴史や文化がどのようにかかわり合いを持ったかを含めて、過去の歴史的事象について多面的、多角的に考察し、偏らない視点で様々な見方ができるように教えることが重要と考えます。その上で、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達段階に応じて指導することが必要と考えます。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。 ○国務大臣(尾身幸次君=財務大臣) 又市征治議員にお答えいたします。 特別会計からの余剰資金の活用額についてのお尋ねがありました。 行革推進法において、すべての特別会計の事務事業について精査の上で、剰余金の縮減等により、十八年度から五年間で合計約二十兆円程度の財政健全化への寄与を目指すこととしております。政府といたしましては、この方針にのっとり、今回の会計検査院の指摘を踏まえつつ、各特別会計の剰余金等について積極的な活用を検討してまいります。 米軍再編成とその財源の捻出についてお尋ねがありました。 米軍再編経費について、防衛庁からは、現在、所要の経費を精査しており、厳しい財政事情を踏まえ検討を進めているところと聞いております。このため、米軍再編の経費の財源の取扱いについて、現段階で予断を持って申し上げることは差し控えさしていただきますが、いずれにせよ、政府全体として経費の一層の節減合理化を行う中で、防衛関係費についても更に思い切った合理化、効率化を行い、効率的な防衛力整備に努めるべきものと考えております。 |
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