| 第165回通常国会 |
| 2006年12月7日 総務委員会 |
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(1)役割分担と言いつつ地方に財政負担ばかり押し付けるな (2)分権一括法で取り残されたのは自立に必要な財源問題だ (3)合計6兆5千億円の地方切捨てに終わった三位一体改革 (4)行政サービス低下や料金値上げは国の勝手な削減が原因 (5)地方の願いに反して「率」だけで行われた補助金の削減 (6)政府が一般財源の補填責任から逃れるための交付税削減 (7)政府内で総務省はしっかりと自治体の側に立って発言を (8)地方歳出の削減より税源移譲など地方財源の充実確保を (9)経済回復なら地方に再配分をと約束した当時の蔵相答弁 (10)イザナギ景気越えを言うなら地方への再配分を検討せよ |
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| ○又市征治君 社民党の又市です。 おとといの質疑で、私は主に旧法やあるいは今回出されている地方六団体の提案との比較で質問をいたしました。答弁の多くは地方の目から見ると正直言って満足できるものではないと、こう言わざるを得ないと思うんです。少なくとも、今度の分権推進改めて分権改革推進が、国と地方の役割分担とか地方の自主性と責任という名で財政負担のみを国から自治体へ押し付けられる、つまり改悪することにならないように、これはやっぱりしっかりとしていかなきゃいかぬもんだろうと思うんです。 そこで、今日はもう少し実質的な、すなわち財政の部分について質問をしたいと思います。前の地方分権一括法で何が積み残されたかといえば、それは地方の自立に必要な財源問題であったという点で、当時の地方分権推進委員会が二〇〇一年に出した最終報告、これは言わば遺言でもありますけれども、未完の改革であるということを明らかにしていますね。だから、問題はその後なぜそれが進まなかったのかということが問われているんだと思うんです。 そこで、質問に移りますけれども、最近の財源問題といえば、いわゆる三位一体の改革でしたけれども、その結果、地方は三兆円の税源移譲は受けたものの四兆円もの補助金削減と、差引きマイナス一兆円になるわけですし、また地方交付税について言うならば五兆五千億円、これは臨時財政対策債の分を私は含めて言っていますけれども、丸々純減されただけで終わってしまった、これは地方の側から見るとそういうことなんですね。 だから、総務大臣として、地方から見た三位一体改革の財政面における評価、これをどのように総括なさっているのか、お伺いをしたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君=総務大臣) 三位一体改革において、今委員御指摘をされましたように、国庫負担金の改革として四・七兆円、税源移譲が約三兆円、交付税の改革が約五・一兆円行われました。そして、国庫補助負担金改革については、約三兆円は税源移譲により財源的措置をされました。交付金化の改革〇・八兆円は地方財源の減ではないこと、スリム化分一兆円は事業自体の廃止、縮小であることから、全体として地方財源の減とは言えないというふうに考えています。また、三位一体改革は地方分権に加えて財政の健全化を目的としており、この三年間で地方一般歳出を四・一兆円抑制をしてきました。こうした取組や景気回復による地方税収の増加等が相まって、地方交付税等の合計は三年間で約五・一兆円抑制をされたところであります。したがって、この三年間における実質的な意味での地方一般財源の減は、交付税等の抑制五・一兆円から地方税収の増二・七兆円を差し引いておおむね二・四兆円程度になるというふうに考えております。 ○又市征治君 いろんな理屈をおっしゃいますけれどね、現実には、そうだとすれば、さっき二之湯さん(参議院議員)、今日の皮切りでしたが、そんな地方の側が本当に悲鳴を上げて予算も組めないという理屈は成り立たぬわけですよ。そういう意味ではやむなく、国が勝手に削ってくるから、人減らしです、人件費の削減です、いや福祉や行政サービスどんどん切らざるを得ない、あるいは公共料金を上げざるを得ないと、こういうことなわけでしょう。 つまり、補助金削減は、地方の願いに反して率で落としただけであって、項目は残して、政府の関与は全く残っているわけですよね。そして、交付税は五兆円も減らされた、政府が一般財源の補てん責任を逃れたくて自治体の財政需要額を無理やり削ったと、これが現実の自治体側の受け止め方ですよ。 どうも、だから総務省の側が本当の意味で自治体の側を代表する立場で政府の中で立っているのかどうかということが問われているんだろうと思うんですね。だから、先ほどからの議論がそういう立場で出ているわけですよ。 ですから、この分権推進法案、この後それに続いて新地方分権法ということになってくるんだろうと思いますが、これが骨太方針式の歳出削減路線では困る、これが地方の 一致した意見だろうと思うんです。 我が党の重野衆議院議員が十一月二十八日の衆議院総務委員会でも言いましたけれども、二〇〇六年一年度分の閣議決定にすぎない骨太方針、この中で言うところの歳入歳出一体改革、実は地方歳出の削減政策という、こういう問題と、今回の推進法案で言うところの将来にわたる財政上の措置、つまり税源移譲や地方交付税の充実による地方財源の確保とではどちらが長期的に大事なのか。この点は言わずもがなのことなんでしょうけれども、改めてお聞きをしておきたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君) 非常に厳しい財政事情を考えるということであれば、国、地方ともに基本方針二〇〇六に従って歳出抑制をしていくということは必要なことであるというふうに思います。ただ、委員御承知のとおり、この二〇〇六においては、歳出の抑制と同時に必要な地方税、地方交付税の総額は確保する、そういうことも明記をされていることも事実であります。さらに、この地方分権改革を進める中で地方の権限や責任の拡大にふさわしい地方の税源を拡大をしていくと、このことも極めて大事なことであるというふうに思います。どちらが大事かということでなくて、財政の健全化、さらに地方分権の推進、このことは私は極めて地方の活力、国の活力を高めていく上で大事なことであると考えています。 ○又市征治君 大臣は、口開けば、それこそ個性豊かで活力に満ちた地域社会づくり、頑張る自治体支援と、こうおっしゃるけれども、現実悲鳴を上げて困っているというのに、片一方で何かしら、私、前のときにも申し上げましたよ、財界側の委員入れて、労働界側も、全く地方自治体の委員なんか入っていない経済財政諮問会議でぼこっと作る、これに何もかにもみんなそれが天の声であるような、こんなばかな話はないと。ここのところはやっぱりお互いにもっと、与党側の委員の皆さんももっと物を言ってもらわにゃ困るなと、こう思うんですよ。そこらのところは、みんな口を開くと、ここの委員会で言うと、地方の側はひどい、ひどいと、こうおっしゃるわけで、こういう格好がまかり通っているところに私は問題があると思う。 そこで、この第六条の問題に触れたいと思うんですが、政府原案では国庫補助負担金、地方交付税、国と地方公共団体の税源配分等の財政上の措置の在り方について検討するとあって、これではどっち向きに検討するのか分からなかったと、こういうことであったもんだから、これは衆議院の側で修正をいただいた。これは元々旧法では、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保を図るものとすると、こういうふうに旧法の場合は断言しておったわけですね。だから、大変に後退だということで衆議院側で大変御努力いただいて、これは与党側でも御努力いただいて、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保等の観点からというのが挿入された。この努力は、衆議院側の努力は敬意を表したいと思います。まあもっと明確にするとすれば、地方税財源の充実確保の観点から云々検討するというふうにしないで、旧法のとおり、地方税財源の充実確保を図るものとする、こう言い切ってもらえばもっと良かったんですけれども。 そこで、大臣、この修正を受けて、第六条の財政上の措置とは、あくまで地方税財源の充実の方向での措置であって、逆ではない、こういうふうに確認をいただきたいと思いますが、この点の御決意をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君) 今回の法案では、権限移譲や国の関与の整理合理化など、地方の役割を強化する方向で事務事業の整理、見直しを行い、それにふさわしい財政上の措置の在り方を検討する、こういうことに実はなっておりました。したがって、当然に地方の税財源を充実する方向で検討するということであります。 しかし、衆議院において修正をされた点も、こうしたことをより明確にしましょうということでこのようになったというふうに思っています。考え方は、私、全く一緒であります。 ○又市征治君 とにかく最大のポイントは、税源移譲又は地方交付税による地方への税源の再配分ということですよね。だからこそ、前回の最終成果というべき一九九九年の地方分権一括法案の審議の中で、参議院の附帯決議で、「地方における歳出規模と地方税収との乖離を縮小する観点から、国・地方を通じる税体系のあり方について抜本的な検討を行うこと。」、こういうふうに税制が重視をされて、この参議院で附帯決議が上げられているわけですね。 また、当時の野田自治大臣は、地方分権を実効あらしめるため地方税財源の充実確保に積極的に取り組んでいく、その際、地方への権限移譲に積極的に取り組み、権限の移譲に対応した税財源の移譲を推進すべきであるというふうに答弁をされておりますし、少し調べてみますと、ちょっと今見ますとびっくりするんですが、正に宮澤大蔵大臣、当時、むしろ大蔵大臣ですから地方に対して冷たいはずです。さっきもちょっと出ていましたけど、財務省は冷たいと、こう言っていますが、従来から、この宮澤さんがどう言っているか。従来から申し上げておりますとおり、我が国の経済成長が回復軌道に乗りましたら徹底的に地方行財政への再配分をいたさなければならない、文字どおり戦後最大の抜本的な再検討になるのではないかと考えております。この地方分権問題について、地方への財源配分の問題をこういうふうに宮澤さんも、財務大臣も答弁しているわけです。 そこで大臣、今回、政府は既にイザナギ景気を超えましたと、こう言っている。こういうふうに言っているわけですから、正に宮澤さんの言う戦後最大の抜本的な再検討を行い、徹底的に地方行財政への再分配を実現すべき時期だろうと思うんで、この点、大臣として本気になって政府の中でしっかり申し上げていく、こういう立場での決意を伺って、今日の質問を終わりたいと思います。 ○国務大臣(菅義偉君) 私としては、必ずしもこの地方分権改革を進める条件として景気の拡大、回復が前提となるということには考えておりません。むしろ、国全体の活力を高めるためにはやはり地方の活力が必要であり、そのために地方分権改革というものを進めていきたいというふうに思います。 また、本法案を成立をさせていただき、地方分権改革推進委員会が発足をすることになれば、そうした観点から抜本的な見直しに向けて徹底した議論をしてもらいたいと考えております。私としても、地方が自由と責任を持って独自の政策を取り組めるようにするために、権限や責任の拡大にふさわしい地方税財源の確保することができるように、最大の努力をしてまいりたいと考えております。 |
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