| 第169回通常国会 |
| 2008年3月21日 予算委員会 |
||||
(1)氷見市民病院での労組役員への採用差別は不当労働行為 (2)文科省も所管官庁として大学側に法令遵守を指導すべき (3)市民の病院を分院にして私物化しようとする指定管理者 (4)指定管理者への移行の混乱で市民に危惧が広がっている (5)国民生活の改善のために社民党が提案した緊急経済対策 (6)格差是正のためにも所得の再分配機能を働かせるべきだ (7)国民生活が危機に瀕しているのに何一つ対策のない政府 (8)保険料の年金からの天引きが始まる後期高齢者医療制度 (9)国が年金給付義務を果たさぬ以上、天引きは中止すべき (10)生活者が主役などという福田内閣のお題目はまやかしだ (11)道路財源の無駄遣いは自民党と国交省の自浄能力の欠如 (12)道路整備特別会計は道路に限らず総合交通対策へ移行を (13)与党の修正案は事実上の無修正案であり状況判断の誤り (14)真剣に国民や自治体の混乱を回避するため最善の努力を |
||||
| ○又市征治君 社民党の又市です。 まず、地域医療問題について、厚生労働省、お伺いしたいと思います。 私の地元の富山県の氷見市民病院、ここで四月から指定管理者になる予定の私立の金沢医科大学が、そこの労働組合の役員の名簿の上位から数名を不採用、つまり解雇しようとして紛争が起きているわけです。 そこで、舛添大臣、これは不当労働行為として是正指導していただきたいと思いますが、いかがですか。 ○国務大臣(舛添要一君=厚生労働大臣) 不当労働行為、これは委員御承知のように、労働委員会に申立てがあった場合に当該事案ごとに労働委員会が判断するということで、個々の件については答弁は差し控えたいと思いますが、一般論としては、労働組合員であることを理由として解雇や不利益な取扱いをすることは、労働組合法第七条第一号に規定する不当労働行為に該当するということでございます。 ○又市征治君 そこで、文科大臣、わざわざおいでいただきましたが、ここは大学ですからあなたの所管でもございます。 お聞きのとおりでありまして、大学には少なくとも、そうした法令遵守というものを喚起をして、労組法の第七条違反だということに当たるよと、こうおっしゃっているわけでありますが、少なくとも雇用を継続するように、継承するように指導すべきじゃないかと思うんですが、これがまず一つ。 あわせて、この大学は氷見市民病院をうちの分院にしますと、こう言っているわけですね。これはとんでもない話なんで、こんなことが許されるんですか。 ○国務大臣(渡海紀三朗君=文部科学大臣) 今厚生労働大臣からもお答えがございましたように、あくまで法令遵守ということが基本であるというふうに思っております。ただ、労働委員会において本来は判断されるべき問題点がまだ終わっておりませんので、それについて我々がどうのこうのということについて今言うことは、これは中労委になると思いますが、差し控えたいというふうに思います。 それから、この分院の問題でございますけれども、そのことは、これは指定管理者でありますから、氷見市と金沢医科大学、この間においていろいろとお話をされて決まったというふうに仄聞をいたしておりますけれども、そのような呼び方はしないということを確認をいたしております。 なお、詳細につきまして、今日は事務方も出ておりますので、よろしければ。 ○又市征治君 事務方から説明を求めます。 ○政府参考人(清水潔君=文部科学省高等教育局長) 金沢医科大学が地方自治法二百四十四条の二に基づく公の施設の指定管理制度により氷見市から委託を受け、金沢医科大学氷見市民病院と称して病院の管理運営を行うこととしているということについては、私ども把握しております。 文部科学省としては、各大学が指定管理制度に基づき公立病院の管理運営に関する業務の委託を受けることについては、公立病院の設置者とも協議しつつ、基本的に各大学において判断さるべき事柄と認識しております。 なお、氷見市民病院の位置付けについてでございますけれども、大学と市の協定において附属病院としての役割を担うこととされておりますが、あくまで管理運営業務の受託ということでありまして、大学が自ら教育研究に必要な施設として設置している分院とは異なるものと認識しております。 ○又市征治君 この指定管理者への移行過程で大変混乱があって、富山大学など三大学との連携が求められていたんですが、これが破綻をして、その上この医大のこのようなスタッフ無視の姿勢が相まって、市民の中にも大変に危惧が広がっているわけですね。 厚生大臣、そこでどのような対策が必要だというふうにお考えでしょう。 ○国務大臣(舛添要一君) 今地域医療の崩壊なんということを言われていて、私ももう全面的にこれに取り組んでいるところですから、市民の皆さん方が御心配なさることについては、一つ一つこれは心配の種を取っていかないといけないと思います。 そこで、昨年の四月一日から、都道府県で地域医療対策協議会を開くという制度をつくりまして、そこで地域医療の関係者、この場合だと金沢医科大学であるとか氷見市民病院とかそれから市町村などの連携を通じて取り組んでいただくということでありますので、まずはそれを開いていただく。そして、富山県の方でその対策協議会を開かれた結果、これこれの施策を国としてやっていただきたいということがあれば、もう積極的に参画してまいりたいと思います。 ○又市征治君 次に、経済対策についてお伺いをします。 アメリカの景気後退に伴って急激な株安、原油高、円高、そして食料品高と、こういう状態が進んで、日本の景気も大田大臣この間おっしゃったとおり踊り場だと、こういうことのようでありまして、今何よりも大事なのは、そういう意味では経済の土台である家計が強くなるような施策の実施、つまり賃上げであるとか安定的な雇用の創出であるとか中小企業の活性化ということだろうと私どもは思います。 そのために我が党としては、一月三十一日に定率減税の復活と減税の恩恵すら受けられない低所得者の皆さんには飲食料品の消費税の戻しなど、五兆円規模の緊急経済対策をまとめて発表をいたしました。くしくもアメリカでも二月の十三日に十七兆円規模の、つまりGDP一%規模の減税を中心とした景気対策法が通ったようでありますけれども、GDPの一%ですよね。私たちとくしくも同じなんですが。 さて、こういう問題について、大田大臣、どのような経済見通しと、こうした施策の必要性はどうお考えになっているか、お伺いしたいと思います。 ○国務大臣(大田弘子君=経済財政政策担当大臣) 内需を厚くしていくというような今の日本経済の大変重要な課題です。先生それは御指摘のとおりだと思います。ただ、今財政状況が極めて悪いと、しかもこれから未曾有の高齢化に入るということを考えますと、減税によって消費を拡大するという手段については慎重であるべきだというふうに考えております。 望ましいのは、中小企業まで含めた日本経済全体の成長力が上がっていく中で、賃金という形で成果配分がなされることだというふうに考えます。そのために、職業訓練の充実ですとか最低賃金の引上げ、あるいは非正規雇用を正規雇用に転換していくといった取組、それから中小企業の下請取引の適正化、生産性向上といった形でできる限りのことを努力していきたいと考えております。 ○又市征治君 何もないですね。自力で賃上げ頑張れと、こういう話のようですが。 財務大臣、同じことについて認識をお伺いをすると同時に、つまりなぜこんなことをお聞きしているかというと、政府としても格差是正はやっぱり必要だと、こうお認めになっている。そこで、これら国民生活改善の、私たちはGDPの一%、ちょうど五兆円規模の緊急経済対策と言っているわけですが、十年前にやはり下げたままの大法人の減税を元に戻して所得の再分配機能、これやっぱり働かせるべきじゃないのか、そのことがやっぱり格差是正になっていくのじゃないのかということを含めて私言っているわけでして、そういう考え方について見解をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(額賀福志郎君=財務大臣) 今、大田大臣がお話し申し上げましたように、やっぱり景気を良くしていくためには消費がきちっとしていくことが大切であると、その意味では賃金の問題につながっていく。それから、経済界においては大企業と中小企業だとかの格差だとか、あるいはまた都市と地方の格差だとか、そういう問題には政策的に取り組んでいかなければならない。それは委員と同じ共通の認識でありますけれども、平成十一年に未曾有の危機のときに定率減税というのが行われまして、ついこの間二年間掛けてこれを戻されたわけでございます。今、日本において減税をしたからそれがストレートに消費に結び付いていくのかどうか、これは大いに慎重に議論をしていかなければならない。 それから、法人税のことも言及されましたけれども、今、委員も御承知のとおり、国際経済の中で我が国の企業がどう生き残っていくかが問われているわけであります。ドイツでは、最近、法人税を大幅に、四〇%前後だったものを二〇%前後に引き下げたりしているわけであります。我が国においてもむしろ国際社会、経済社会の中で企業がどう勝ち残っていくのか、あるいはまた中小企業が活性化を取り戻していくのか、そういうことに視点を当てていかなければならないというふうに思います。 ○又市征治君 いろんな理屈をお付けになりますが、何にも緊急経済対策ないんじゃないのかと。一月以来、緊急にこんなことが起こってきたからそのことをお聞きしているんですが、どうも我々に反論なさるだけ、こんな感じがしてなりません。 そこで、文科大臣と経財大臣、委員長、結構ですから。 ○委員長(鴻池祥肇君) 大田大臣と文科大臣、どうぞ。 ○又市征治君 次に、年金問題を伺います。 舛添大臣、あなたを任命なさった安倍前総理は、年金記録は最後の一人まで統合してお支払いをする、こう公約されたわけですよね。さて、二千二十五万件持ち主不明というこの結果は、この公約違反ということにならないんですか。 ○国務大臣(舛添要一君) 昨年七月五日、政府・与党が示しました工程表、これはその五千万件についてコンピューター上の名寄せをやる、これをやってみました結果、今委員がおっしゃいましたように、約二千万件がコンピューター上の名寄せで明確にならなかった。しかし、これを更に今後とも解明作業を今日も毎日行っていっているところでありまして、国民の皆さん方にこの年金の記録を再確立するという仕事を今後とも続けていきたいというふうに思います。 もとより、既に何度も申し上げましたように、今委員がおっしゃったように、あたかも三月の終わりですべて片付くような発言と取られるような広報活動なんかを行って十分な説明がなかったということは、それは国民の皆様に謝罪しないといけないし、これは今後ともそういう反省の上にきちんと仕事をやってまいりたいと思います。 ○又市征治君 国民の側はみんな公約違反だと思っているんですよ。そこのところをやっぱりしっかり踏まえていかないと。そういうことをやらないで、公約違反じゃございません、この後もしっかりやっていく、いつまでできるんですか。 そこで、こんな状況で四月から七十五歳以上の人には年金から医療保険を天引きすると。そして、介護保険料と合わせて一人平均で一万円以上ですよね、国が年金給付義務を果たさないで天引きだけはしますと。舛添大臣、胸痛みませんか、これ。中止すべきですよ。その見解、伺います。 ○国務大臣(舛添要一君) 今度、四月一日から後期高齢者の医療制度を導入いたしますけれども、一般的に天引きというのは、高齢者の方々の利便性、それから徴収する側の効率性ということで一般的にやるわけですけれども、ただ、例えば年額十八万円以上の年金額を受給している方を対象にするとか、それから介護保険料と保険料額、年金額の二分の一を合わせた額、介護保険料と合わせた保険料額が年金額の二分の一を超えるような場合には年金からの徴収の対象としないと。さらに、様々な激変緩和措置を取っておりますし、少しでもいろんな御苦労がある方々は市町村に来ていただいてそういう窓口で懇切丁寧に対応してまいりたいと思っております。 ○又市征治君 生活者、消費者が主役の社会という福田内閣のお題目というのはまやかしだ、こんなふうに受け取らざるを得ません。 次に、道路財源問題についてお伺いします。 道路財源の無駄遣いは目を覆うばかりだ、自民党政権と国土交通省の自浄能力がなかった証左、冬柴大臣がそのしりぬぐいなさっているのは大変御苦労でございます。なのに、いただいた税金は全部道路に使うなどと道路族や官僚群を代表しておっしゃるのは、これは逆の意味でいただけませんよ。やはり、十年五十九兆円の計画を大幅に見直すぐらいは冬柴大臣なら申されるべきじゃなかったのか、こう思うんですが、いかがですか。 ○国務大臣(冬柴鐵三君=国土交通大臣) 道路族というのはどんなものか分かりませんが、官僚は分かりますが、私はそういう人の代表で申し上げているのではありません。日本国家及び国民のためにこれが最善だと思って申し上げて、そして一生懸命説得を申し上げているわけでございます。 ○又市征治君 そこで、ちょっと横道にそれるんですが、大臣に聞きますが、我が党は、道路整備特会を交通弱者対策だとか地方バス、鉄道、フェリーなど公共交通を維持することを含めた総合交通会計への移行を提案をしているんですが、この点はいかがですか。 ○国務大臣(冬柴鐵三君) 私は、道路特定財源の納税者が御納得をいただける範囲で道路特定財源を活用した支援を今も行っております。これによって公共交通機関の整備促進が図られるものと考えております。 ○又市征治君 時間がなくなって、最後になりましたが、官房長官にお伺いします。 福田総理は、野党とも修正協議を進めるように御指示なさったようですが、今日それを示されそうですけれども、その中に、中期計画の期間と総額の縮減であるとか、暫定税率の廃止や縮減であるとか、あるいは直轄事業の地方への負担金廃止などというのは入っているのかどうか、中身を明らかにしていただきたいと思います。 ○国務大臣(町村信孝君=内閣官房長官) 五つの項目を水曜日の日に自民、公明の政調会長に総理からお示しをいたしました。それを受けて今与党の方でいろいろ御検討をいただいている。そして、その検討結果がまとまり次第、あるいはもうまとまっているのかもしれませんが、野党の皆さん方にも協議を呼びかけるという段取りになっていると聞いております。 五つは、もう既にこれは報道されているかと思いますが、平成二十年度歳入法案の年度内の成立が一番目。二番目は、道路特定財源は税制抜本改革時に一般財源化に向けて見直す。その際、地方の財源は守る。三点目は、道路中期整備計画は新需要予測データ等を基礎に計画の期間を含め見直す。四番目は、公益法人への支出を含め道路予算の透明化、厳格化を行う。以上をもって与党内調整の上、野党と協議をされたいと、こういう指示でございます。 ○又市征治君 今おっしゃった話では、日銀人事のように状況判断の誤りだと言わざるを得ませんね。これ野党と全然かみ合っていない、これは修正にもならないということだけ申し上げ、本当に真剣に国民やあるいは地方自治体の混乱がないように最善の努力を尽くされることも改めて求めて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。 |
||||