第169回通常国会

2008年3月27日 総務委員会(2)



(1)指定管理者制度導入の市民病院に起こった不当労働行為
(2)横暴な管理者のために半数以上の医師が辞め崩壊の危機
(3)総務省が示した指定管理者制度の問題点に目を背けるな
(4)指定管理者の違法行為等もあり制度自体を見直す時期だ
(5)民営化や指定管理者のマイナス面を調査し対策を講じよ
(6)法律も地域医療も無視する者に公的病院受託の資格なし
(7)倫理性や法令遵守を求めず何でも民間委託など許されぬ
(8)公立病院のガイドラインは住民・スタッフ尊重の立場を
(9)限界集落について総務大臣は維持の立場か、潰す立場か
(10)集落存続のため農水省や国交省など他の省庁とも連携を
(11)過疎化への憂慮に逆行して強行されてきた平成の大合併
(12)経済効率を優先する余り破綻していった地域の伝統文化
(13)07年に財務省が出した新たな人件費指数に集まる批判
(14)地方公務員の人件費を狙って財務省が繰り返すデマ宣伝
(15)大臣「ラスパイレス指数の正確性を国民に伝えていく」


○又市征治君
 最後の質問者であります。大臣、大変お疲れでしょうけど、もうしばらくお付き合いいただきたいと思います。
 私も、冒頭、地域医療と指定管理者制度の弊害の問題について触れたいと思います。
 富山県の氷見市民病院が指定管理者制度を使ってこの四月から私立の金沢医科大学に運営委託をされることになりました。しかし、この医大は病院の労働組合の役員数名を不採用、つまり解雇するという労働組合法第七条に違反をする不当労働行為を行おうとしている。このことについては先般の予算委員会でも厚生労働大臣、文科大臣に是正指導を求めたところであります。当然、これはそんなことが起これば不当労働行為だとお認めになっているわけですが、そこで総務大臣にも地域医療という立場からお尋ねをしたいと思うんです。

 医師や看護師など医療スタッフの不足による地域医療の崩壊というのは何とか防がにゃいかぬという立場で、総務省も大変頭を悩ます大きな政策課題、こういうことだと思います。だから、大臣も所信の中で、地域医療の提供体制を確保できるように支援していく、こんなふうに明言をされておるわけですが、しかし今、この氷見市で起こっている問題について言うならば、こうした今横暴な管理者への交代に嫌気が差して医者の半分以上、十六名が辞める、看護師の一割以上、二十五人以上が退職をする。もう目の前である、五日間しかない。四月から二百五十床のベッド数の維持が困難になって、入院患者の転院であるとか更なる経営の悪化が危惧をされている、こういう事態になっているわけです。

 私も前から聞いておったんですが、そんなに常識のない話はないだろうと、良識を発揮されるだろう、市からも言って当然直るだろうと、こう思って今日まで質問しなかったんですが、これは二月来から何度もマスコミに載っていますから、総務省も実態は把握されていると思うんですが、そこで設置者であるこの氷見市に対して医療の提供体制を落とさないことであるとか、あるいはちゃんと法律は守りなさいとか、そんなことが担保できないならむしろ運営は直営でやりなさいとか、当然そんなことは助言をされてきたんではないかと思うんですが、そうした結果やあるいは今後の見通しなどについてお尋ねをしたいと思います。大臣。

○国務大臣(増田寛也君=総務大臣)
 これは先生の地元の氷見市のものでございますので、あるいは先生の方がお詳しいかもしれませんけれども、この当該病院の場合には、氷見市の方で開設者ということでいろいろ取り組んでこられたと思うわけでございますが、そうした今回の指定管理者の選定も氷見市としての権限と責任で行われたんだろうというふうに考えております。
 そして、総務省としては、この指定管理者制度導入に際して必要となる職員の、例えば退職手当の支給に要する経費の財源手当てなどについて、氷見市の方からこれまで御相談を受けて、そして必要な地方債措置を講じるなどの措置を行ってきたところでございます。
 労働関係とか医療関係につきましては、先般も当該大臣からお話はあったようでございますが、そちらの関係についてはそれぞれの省庁の方で御担当されていると思いますけれども、総務省として、今後氷見市から御要請があれば、適切な地方行財政運営の確保の観点から必要な助言を行っていきたいと、このように考えております。

○又市征治君
 要請があればというお話ですが、問題は設置者であるこの市が、残念ながら総務省がそこそこ示した指定管理者制度を使って何だろうと丸投げする、そんなところで起こっているこの医療の提供体制の低下、地域医療の崩壊、こういう問題を起こしかねないと、こう言っているわけですから。

 ここのところは逆に、いろんなところに随分と自治体に指導とか助言とかなさっている総務省としては、それは他の省庁でひとつ是非という話はこれはないと思う。ここのところはちゃんと把握をいただいて、大臣は直接そうじゃないでしょうけれども、ちゃんとやっぱり実態を把握をして、これだけマスコミに載って、それぞれの市町村の状況を随分と把握をなさっているところとしては随分とずさんな対応だと思う。まして、大臣がここまで地域医療の提供体制確保していく、地域医療崩壊招いちゃならぬと、こう言っているのに、そういう事態が起こっておる、ニュースに載っておるのに何も指導してないというのは大変な問題ですよ。そこのところを申し上げているんです。

 そこで、これ以上は突っ込みませんが、こうした指定管理者による違法行為といった事態を見ますと、この指定管理者制度というもの、随分とはやりものになったんですけど、一周巡って見直しが必要な段階に来ているんだろうと私は思うんですね。
 行政が見せかけの効率、あるいは直営よりも民間委託すれば安くなりそうだ、こういう幻想を抱いて自治体にこんなことを求めていく。その結果、利用する住民の利益も考えずに民営化を進めていけばサービスの低下は起こる、今、病院の問題でいうならば、まさに地域医療が崩壊をする。患者が逃げていきます。ますます病院経営が危なくなって、今度は指定管理者ギブアップするということさえも起こりかねない。とすれば、また自治体がもっと金を出せということになっていかざるを得ないということさえも起こってくる。
 こういうことがあるわけで、そうしますと、総務省はそろそろ、こうした民営化あるいは指定管理者制度のマイナス面についても事例をよく調査をして、次の対策についても検討する時期に来ているんではないか、こう思うんですが、この点についてはどのように今の段階お考えですか。

○国務大臣(増田寛也君)
 指定管理者については、やはりこれは、御承知のとおり、各自治体で条例で定めて、手続を定めて、それから議会の議決も経ると、こういうことでございますので、本当に最適なものは、そこで指定されるような手続を条例にまず規定をしていただきたいということが一つございます。
 それからあと、今委員の方からもお話がございましたんですが、仮に複数の候補者がいるとしても、委託金額だけというわけにはいかないわけでありまして、病院施設の管理を安定して行うような能力を持っているのかどうかとか、それから病院施設の効用を最大限に発揮することができるかどうか、いろんな要素はあると思いますけど、そういったものを総合的に勘案しなければその効果も出てこないと思いますので、そうしたことも勘案されるような、そういう方策を各自治体として講じていただきたいと。
 そして、今委員からお話がございましたとおり、全国でこうした例がこれからだんだん増えてくると思いますので、これについては、私どもの方でも、その結果、どういうところがメリットあるいはデメリットとして市民の皆さん方あるいは地元の皆さん方から聞こえてくるのか、そうした事例ですね、事例をよく収集して、それで分析をしていかなければならない。やはり、時期がもうそろそろそういった事例が重なってこようかという時期でございますので、今の先生のお話についてはやっぱり十分受け止めさせていただきたいと、こういうふうに思います。

○又市征治君
 指定管理者制度を確かに病院は禁じていませんけど、本来、やはり文化・スポーツ施設だとか、定型的なサービスを行うような箱物的な施設を主眼に置いてむしろ提起したんだと思うんですよ。
 ところが、そういう意味では、これは、御案内のとおり、病院のように多種多様な症状の患者さんを、医師や看護師始め多様なスタッフが複雑なサービスを提供する、それゆえに人事管理も複雑なそういう状況にあるわけで、むしろ向かないんだろうと思うんですね。
 私は、そのことは初めにこの制度ができようとしたときにも指摘をしてまいりました。今、大臣、いろんな事例も含めて検討なさるというふうにおっしゃいましたから、これ以上いたしませんけれども、やはりそうした、何であろうと公的施設何でもやれるんだみたいな話ではなくて、やっぱりやっていかにゃいかぬと。

 例えば、今のこの、私はこれは一面では特異な体質だと思うんですけれども、例えば富山県の氷見市で病院から医者が半分以上辞めていきますなんというのは、これ大変な話なんですね。そうすると、どうするかと、その後の方は。石川県から持ってくると言っているわけですよ。石川県から持ってきたら、その地域の医者が足りなくなるという問題が起こって、そのために、何と富山県の労働組合連合、石川県の連合、それから福井県、新潟県までがみんな一緒に、こういう地域医療を崩壊させては困る、こういう不当労働行為やってもらっちゃ困ると言っているのに、会いに行っても会おうとしない。こういう者に、私は正直言うならば、こういう公的病院の受託をする資格がない。
 むしろ、こういうことを含めて、高度な倫理性だとか法令遵守、こういうことを含めて、むしろ求めていくようなことをやらなかったら、何だろうと民間委託だ、指定管理者だから何でもいいんだなんということをやっておると、とんでもないことになってしまうということを含めて、是非ともしっかりとこうした、先ほども出ましたが、公立病院のガイドラインなるものも、経営一辺倒あるいは角をためて牛を殺すような結果にならないように、住民及び貴重な病院スタッフを大切にする立場、こういうことを含めながらしっかりと見直しを図っていただきたい、このことは重ねて要望申し上げておきたいと思います。

 そこで次に、今朝ほども出ましたが、少し限界集落、当該の人たちにしてみると、おれのところは限界があるなんと言われるとさっぱり面白くない、いいかげんにしてくれよということが出てくるんですが、ただ各省からそういう調査報告が出されております。
 これに対しては二つの考え方があると思うんですね。何とか集落を維持していけるように支援をすべし、こういう考え方と、もう一方では、極端なのは、非効率だから中心部へ移住してもらって限界集落を取りつぶしてしまえ、こういう大きく分けたら二つなんだろうと思う。後段の方は、いわゆる行政のコスト論からいって、取りつぶして中心部にサービス機能を集中すればいい、こういうことを言っているんだと思うんです。
 大臣はどちらの考えですかといえば、もう前者だということは大体これまでのお話から分かっているわけですけれども、もし前者だということであるならば、そういう意味での、限界集落というものが消滅をしていく場合の国民経済であるとかあるいは社会、自治体経営の上でのデメリット、こういうことなどをどのように大臣は御認識をなさっておいでになるか、この点もう一度改めてお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(増田寛也君)
 やはり限界集落、これは、もう可能な限り知恵を出してそこを守り続けていくと、やっぱりそういう考え方に私も立ちたいというふうに思っておりますし、そのために何とかしていい方策を出していきたいと。やはりこれは、何度も申し上げていますとおり、そうした地域も国土の保全ですとかそれから水源の涵養、いろんな意味で重要な機能を果たしていると、そしてさらには貴重な文化の伝承といったようなこと、まさに、よく多面的な機能と言われていますけれども、そういう機能を果たしているわけでございます。
 ただ、いろんな産業構造等の問題があって、高齢者がどうしても中心になっている、もう半分以上が高齢者と、こういう地域でございますので、どうしても一定の政策的な配慮ということが必要だと思いますし、それから、周辺の自治体との相互協力のようなことを仕組みとしてもきちんとつくっていく必要があるんではないかと、こういうふうに思うわけでございます。
 もちろん、中には、今委員お話ございましたとおり、例えば防災上の理由から移転というようなことを、これも自主的ですけれども、判断するような場合もあると思いますけれども、今やはり、まあ名前も限界集落って、その言葉がいいかどうかの問題ももちろんあるんですが、そういうことも含めて、私ども過疎対策ということを、例の法律期限切れの中で考えるというよりも、もっと積極的にこの問題をとらえて、そして、何かそれを守っていく上での知恵がないかどうか。まだ中身について十分詰まっておりませんけれども、今、中で研究会を設けてやっております定住自立圏の圏域構想などというものもその問題の解決に役立つ部分もあると思いますけれども、とにかく総務省ということのみならず政府全体に問題を提起して、そしてこの問題の知恵を出していきたいというふうに考えております。

○又市征治君
 今も、大臣、出ましたけれども、法律でこうした地域に適用できるもの、集落を単位にして指定しているような例はどのような法律的なものがあるか、御紹介いただきたいと思います。

○政府参考人(岡崎浩巳君=総務大臣官房総括審議官)
 集落の単位というふうなものだけではないんでございますけれども、通常、市町村の区域でいろいろな施策を打っておりますけれども、市町村の区域よりも狭い区域を対象にしている施策としてどんなものがあるかという御趣旨と理解いたしますと、例えば市町村合併の特例法によります地域自治区あるいは合併特例区、地域審議会というのは、一部の地域でそういうものを構成しております。
 それから、いわゆる過疎法、過疎地域自立促進特別措置法の中で、合併市町村、合併後の市町村のうち合併前の市町村の区域だけを過疎地域とみなして対策を打つというようなこともございます。さらに、山村振興法による振興山村ですとか、辺地法によります辺地といったように、市町村の特定の区域を対象にして振興策が行われているような立法もございます。
 以上でございます。

○又市征治君
 今あったように、そういう意味では、こうした集落などの存続を図っていくための法的な根拠もあるし、それから大臣がおっしゃったような、更に定住圏広げていく、そういう問題などもあるわけでありまして、これはもう積極的に他の省庁とも、とりわけ農水省や国土交通省と連携を取って、これは、こうした消滅に至らないような努力というものをお願いしておきたいと思うんです。

 特に今、私が申し上げたいのは、平成の大合併は、過疎化を憂慮する声に逆行してやられてきたわけですが、旧町村という単位すら消滅をし、ましてやそれより小さな集落単位ではますます多くの限界集落、いやむしろ消滅集落を生んできた、こういうことがあります。国土交通省も調べると、あれ、七千八百、こういう数字が出てきているわけでありますから、もう大変なことですね。
 それをよく考えてみますと、何百年にもわたって培われてきた、あるいははぐくまれてきたその地域のお祭りであるとか風習であるとか、文化や伝統、そして歴史、あるいは農林業も当然これは破綻をしている、経済効率を優先する余りですね。そして、その結果、先ほども大臣がおっしゃいましたけれども、上が荒れてしまうわけですから、むしろ土砂災害などもう大規模なものが下流部に起こってくる。こういう例あちこちに起こってきているわけですね、もう既に。
 こういうことは憂うべきことなわけでありまして、そういう意味では、大臣は所信表明の中でも、新たな過疎対策あるいは個性的で魅力ある地域づくりも述べておられるわけでありますが、先ほども申し上げたように、是非とも他省庁にも連携を取っていただいて、むしろ積極的に総務大臣が、これ、総務省としてはこんなことを調べてないわけですよね、データが何もない。むしろ国土交通省の方が数が多い、農水省が調べているということはあるんですが、是非この音頭を大臣の側が取っていただいてこうした対策を強めていただくようお願いしたいと思いますが、その決意のほどを。

○国務大臣(増田寛也君)
 今の委員の御指摘の御趣旨は十分承りました。
 限界集落も、国土交通省の昨年の二月の調査ですか、七千八百という調査がありました。農水省の方は少し違う呼び名をしているようですけれども、やはりそういった中山間地域の山村集落の問題を調査しているようでございます。
 私どもも過疎法を所管しておりますし、やっぱりコミュニティーの維持ということ、特に合併で今区域が広くなっていますから、その中でいかに地域内の分権を進めてコミュニティーを維持していくかというのは我々も大変大きな問題でございます。
 政府部内でも今考えようという機運が随分高まってきていると思っておりますが、その中で総務省としてきちんと責任を果たす。むしろ、今お話がございましたとおり、積極的に呼び掛けてでもこういった問題について考えていかなければならないというふうに思っておりますので、今お話がございましたような御指摘、十分踏まえて今後対応していきたいというふうに思っております。

○又市征治君
 それでは、次の問題に移りますが、今朝ほども、那谷屋委員だったでしょうか、話がありました。
 昨年の十月、財務省が財政審議会に新たな人件費指数なるものを持ち出して、いかにも総務省がこれまで取ってきたラスパイレス指数は誤りだと言わんばかりの、地方公務員の給与は国家公務員よりも高い、ひどいのは国家公務員一〇〇に対して地方公務員一六〇だなんという、こんなむちゃくちゃな説明がありました。
 これには早速いろんな反論がありまして、全国知事会あるいは地方財政審議会などからもこれ反論が出されているわけですが、少しそれぞれ、今、全国知事会の麻生さんあるいは地方財政審議会、どういう中身を出してこのことに反論をなさっているのか紹介いただくと同時に、総務省としては一体全体、このことに対して、財務省が言っているこの問題についてどう認識をなさっているのか、その点をまずお聞きしたいと思う。

○政府参考人(松永邦男君=総務省自治行政局公務員部長)
 お答え申し上げます。
 今御指摘ございました、いわゆる人件費指数でございますが、これにつきましては、いろいろなところで地方団体等からもいろいろと批判等がなされているところでございまして、昨年の十一月十五日には全国知事会の麻生会長の名前でこのことにつきましていろいろと問題点等指摘されているところでございます。
 さらに、昨年の十二月七日に地方財政審議会におきまして、平成二十年度の地方財政についての意見、これが出されておりますが、その中にはこういう、次のように言及されておりますので、ちょっとその部分、該当部分につきまして御紹介させていただきたいと思いますが、該当部分を読み上げさせていただきますと、昨今、人件費指数という手法を用いて国と地方公共団体の給与を比較し、地方公務員の給与が国家公務員の給与を大幅に上回っているという議論があると。この人件費指数は給与水準指数と職員構成指数を掛け合わせたものとしているが、定義式を分解していけば、結局、単に国家公務員の平均給与に対する地方公務員の職員の平均給与の比率である。つまり、人件費指数と言いつつも、給与水準を示す指数にすぎないと。国家公務員の給与と地方公務員の給与を比較する場合には、単なる平均給与の比較よりも、学歴及び経験年数に基づくラスパイレス指数による比較の方が給与実態をより的確に示しているものと考える。仮に、地方公共団体が新規採用を抑制すれば平均給与が上がり、人件費指数が高くなる。一方、新規採用を増加させれば平均給与が下がり、人件費指数が低くなる。このような人件費指数は、新規採用を抑制するという行革のための取組を阻害することになりかねないと。したがって、人件費指数を用いて地方公務員給与を引き下げるべきであるとの主張は容認できないと。
 以上のように述べられているところでございまして、私どもといたしましても、この地方財政審議会で出されております御意見と同様の認識をしているところでございます。

○又市征治君
 公務員の人件費問題、いつもしょっちゅう出るわけですよね。これまた新たなものを、それも私は問題だと思うのは、大蔵省が次々とこういうものを出してくるところに私は問題だと思うんですよ。前回のときも、ごめんなさい、大蔵省じゃなくて財務省ね。前回のときは全労働者のデータだとこう言って、公務員とは職種も男女の賃金格差のありようも違う非正規労働者までみんな含めたものを持ってきて、それで威嚇して高い高いと、こういう宣伝をやったわけでしょう。それがおととし以来、いろいろと反論されたものだから、今度は新たに、新しい今度は人件費指数だと訳の分からぬことを言ってやっている。
 これ、私は問題だと思うのは、今あなた方がおっしゃっておる認識、これはずっと定着した問題だし、人事院もそんなことを言ってきた。あるいは、前にも、麻生総務大臣なんかも、全くそういう単純比較するようなことはもうばかげておると、こう今まで言ったわけ、この委員会でね。
 そういうことが財務省というところから出されてきて、いかにも何か地方公務員の賃金が高いとか、公務員の賃金が民間より高いようなごときそういう宣伝をされておることについて、よく分からない国民にとんでもないことを一生懸命宣伝して不信感を持たせていくと、こういう問題こそが私は問題だと思うんです。正しい批判なら正しい批判で出せばいい。
 そのことに対して、大臣、これは逆にもうちょっときちっと、全公務員を掌握なさっている総務大臣としてはこういう財務省のやり方、物言いということに対してしっかりと注文を付けるべきだと思いますが、その点についていかがですか。

○国務大臣(増田寛也君)
 この、何というんでしょうか、人件費指数と言うんでしょうか、こういうものが出ましたとき、私も何だというふうに思いましたよ、あの当時。総務大臣ではございませんでしたけれども、自治体の関係者としてこれはいかぬというふうに率直に思いました。

 やはり、ラスパイレスというのがもう既にきちんと定着をして客観的なデータとしてあるわけですから、私どもはそれを見ながら、この問題をいつも、高くならないようにということで、国民の理解あるいは県民の理解を得られるように取り組んできたわけでございます。

 したがって、これは、何といいましても、地方の人件費はまだまだ削減する余地があるんだぞというようなことをいろんなところで宣伝をしていこうということなのかもしれません。余りうがった見方を大臣の立場で言ってもいけないんですけれども、しかし、やっぱり私はこういうこと、きちんとした情報は常に国民に正しく伝えていかなければいけませんし、こういう競争に負けてはいけないわけですから、ラスパイレス指数の持っている正確性、そして厳正な数値というものを常に総務省として国民の皆さんにお伝えをしていくと。そして、この人件費の問題、これは国民の皆さん方が誤った考え方でこれを断じないように、地方公務員の人件費の問題についても正しい判断ができるようにしていきたい、努力をしていきたいと、このように考えております。

○又市征治君
 終わります。