| 第169回通常国会 |
| 2008年4月10日 総務委員会 |
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(1)道路特定財源一般財源化の総理提案はマスコミ発表だけ (2)与党からは総理提案とは別の案が提案されるという矛盾 (3)衆議院での再議決により暫定税率の復活を準備する総理 (4)完全に一般財源化か、形だけで結局道路に配分するのか (5)暫定税率の廃止で失われる地方財源には繰越金を充てよ (6)国の道路計画に基づいて予算を組まされている各自治体 (7)道路特定財源に縛られ自治体は選択権なしで道路に支出 (8)地方が主張すべきは自治体が決定権を持つ財源への転換 (9)消費税率引上げ論と一体の一般財源化では話にならない (10)自治体は財政自治権の獲得の準備を、政府はその支援を (11)過疎対策のため総合交通会計制度を提案してきた社民党 (12)財源を交通事故防止や環境対策に振り向けることも提唱 (13)総務省は地域の生活者のための活用を国交省に交渉せよ (14)道路の大都市偏重をやめ財政力の弱い自治体に配分せよ |
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| ○又市征治君 今日は大臣に伺ってまいります。 福田総理が道路特定財源の来年度からの一般財源化をテレビで提案をされました。しかし、その実際の使途というのはどういう中身なのか全くはっきりしない、こういう状況です。なぜなら、今申し上げたように、総理はマスコミ発表だけされて野党に公式に提案をされていないわけで、他方では、自民党、公明党からは野党側に対しては中身の違ったものが提案をされておりますし、もう一つは、総理が暫定税率については廃止は非現実的だと何度も断言をされて、今月末にも衆議院の再議決で復活する構えにある、こういうことは明らかなわけですから、だから意味が分からないということです。暫定税率はいわゆる負担と受益の関係が明確で納税者の理解を得ていると、こうおっしゃるわけですが、その根拠というのは道路建設がまだ足りないという現状認識でしょうから、そうすると、総理が一方で暫定税率の維持を言いながら他方で一般財源化を言うことは、これはまさに政治的には大きな矛盾なんですね。 そこで、内閣の一員としての総務大臣に伺うんですが、総理のおっしゃる一般財源化の真の意味というのは、一つは現行の道路諸税の使い道を完全に一般化をするということなのか、それとも、一般財源化しても、国の道路計画など行政的なあれこれの手法で誘導して、実質的には道路に配分をするという、そういう考え方なのか、どういうふうに総務大臣としては御認識なさっていますか。 ○国務大臣(増田寛也君=総務大臣) 一般財源化については、これは総理の真摯な御提案だと受け止めていますが、それは総理個人という意味ではなくて、この内閣の一致した見解でありますから、内閣として一般財源化を実現をしていくと、こういうことであります。 それで、その際に、使途についてのお尋ねでございますが、これは、先般の総理からの提案の際にも、今、与野党協議が進まなければこの問題が解決をしないという政治状況の中で、その与野党協議の中でこの一般財源化の使途は検討していきましょうということを、与野党協議の中の一番最後の項目だったと思いますが、七番のところで、与野党協議会を設置して一般財源としての使途の在り方などを協議、決定していくと、こういうことであります。 ですから、そこについてはどういうふうになるのかというのは、まさに検討にゆだねられているところでございまして、そこでの結果が出れば、政府としてそれを受けて、またそれに即した形で制度をつくり上げると、こういうことだと思います。 ○又市征治君 いろんなことを書かれていますけれども、実際は、だけれども、何にもなしの一年先送りですよ、これ、実態としては。協議しましょうって、それだったら本当は三月いっぱいにやるべきだったんですよ。案、提示すべきだったんですよ。何にも出てこなかった。そういう……(発言する者あり)違うよ。提案されていないものをどうやって論議するの。だから、おとついの日も言ったんですよ、そのことは。やっぱりそういうことがなかったらいかぬ。ただ単に一般財源化というお題目だけ並べて、あとは協議しましょうと。じゃ、具体的な中身出してほしい、こう言っているわけで、具体論は出てこない。 だから、私はこんなことを、また単に、次に、五月の十二日になったら再議決やりました、さあ、向こう十年間五十九兆円です、そんなことでいいのか。自民党の皆さん方も含めて、五十九兆円十年というのはこれはどうかな、みんなそうおっしゃっている。ほとんどの人はそうおっしゃっている。だから、そこのところをやっぱりやるのが政治だと思うんですね。また横道それてしまって、これ駄目なんです。 そこで大臣、地方の立場からの問題意識をちょっと聞いていきたいと思う。 もちろん私は何が何でも地方の現在の道路財源を今後も道路に維持しろ、こういう立場じゃありません。しかし、この現下の暫定税率の廃止で失われる地方の財源、これは最大限で九千億円と、こう言われているわけですが、何らかの形で、例えば一兆円の繰越金が道路財源にあるわけですからそういうもので充てるとか、確保すべきだろうと、こう思うんですね。 先ほども出ましたけれども、これまで地方交付税が、それこそ今論議をしているこの地方交付税の問題を見ましても、平成十五年度と二十年度と比べたら、交付税だけで減った額は五兆七千億円も減っている。あるいは補助金も減っている。だから、地方財源は大幅に減らされて自治体はあっぷあっぷだ、こういうことになる。 そして、そこへもってきて国の道路計画が示されて、それに基づいてみんな各自治体は予算を組まされているわけだから、地方はこぞって道路特定財源、いや、暫定税率を維持してください、何とかしてください、こうなるのは当たり前のことですね、これ。 そこで、現在、地方の道路関係歳出を賄っている道路特定財源は、都道府県においては、総務省から資料をいただきましたけれども、一兆二千億円で道路歳出の二一%だ、市町村においては一兆円で同じく二一%にすぎないと、こういうことになっていますね。また、これに国の補助金と、形式上は地方の一般財源になっておりますけれども、地方道路臨時交付金を加えても、都道府県では道路歳出の四〇%、そして市町村で同じく三四%を賄えるにすぎないわけです。つまり、残り六割から七割というのは自治体自身の一般財源や地方債を持ち出している。こういう実態でしょう。言わば道路特定財源に縛られて、自治体は自らの選択権なしで道路に支出させられているというのも、これは現実ですよ、この数字から。これは増田大臣一番よく御存じだ。岩手県一つで四国全部の面積と匹敵するぐらいのところは大変なことだ。 しかし、現実は、この時代状況を踏まえると、この道路特定財源の拡大維持ではなくて、総論として、道路建設から、そういう意味では広い意味の福祉や医療や教育へという、こういう地方財政の政策転換が必要な時期に来ている。これだけ少子高齢社会だ、こんな状況、財政が大変厳しい、こういうことを考えると、そういう状況になっているんだろうと思うんですね。 したがって、地方が本当に主張すべきは、私はいろんな地方議会の皆さんや首長さん方にも申し上げるんですが、道路へ充当するか否かも含めて自治体の判断でローカルに決定できて、自主財源や起債を食いつぶすことのない財源への転換だと、こう申し上げているんですが、この点について大臣の御見解はいかがですか。 ○国務大臣(増田寛也君=総務大臣) 道路について、道路の財源でありますけれども、これはもう一般財源化をするという大きな方向性、指針を総理示されましたので、その下で自由にいろいろな使い道ができるような、そういう方策というのを考えていかなければならないと。そして、今後の分権化の方向からいえば、自治体が自主的に判断できるような財源を充実させるということは分権化の方向でもあるというふうに思っております。 したがって、今後、私どもは与野党協議でいろいろ真摯な議論がされるというふうに思いますけれども、そういった中でこの使途の問題についてもいろいろ御議論があると思いますけれども、大きな一般財源化ということを我々内閣として踏み切ったわけでありますので、その御議論も真摯に受け止めながらこの一般財源化ということを考えていきたいと。 そして一方で、今までは道路に充てますということで納税者の皆さん方から御理解をいただいていたわけでございますので、そうした納税者の皆さん方の十分な御理解をいただけるような努力ということをしていかなければならない、この点は重く受け止めているところでございます。 ○又市征治君 増田大臣のそういうお話を聞いているとそれなりの方法だなと思うんだが、ただ、いただけないのは、せっかく協議しましょうとおいでになって、自民党さん、公明党さんお見えになったけれども、いや、今年の秋の抜本的な税制改革のその中で消費税も含めてと。消費税代わりに上げますからという話じゃこれはいただけない。そういう話では、これは真摯に、増田大臣がおっしゃるような立場でのこれは論議になんかなかなかならない、こう言わなきゃならぬと思うんです。 そこで、今も大臣からも御答弁ございましたが、国による法的なとかあるいは行政的な縛りがなくなって、そして自治体の判断で他の事業との選択が可能になるとすれば財政自治権へ大きな前進だと思いますね。地方はそういう事態に備えて今道路事業の精査とかあるいは転換を準備すべきだろうし、また総務省はそれを支援すべきだろうと思うんです。 その際の一つの制度の問題ですが、私どもは、我が党としては以前から、現状の制度の下であっても、今はまるで道路を造る、それだけしか使わないみたいなことを言っているんだけれども、全然とんちんかんなところに、この間からはこれでもかこれでもかと無駄遣いが山ほど出てまいりましたが、現行の制度の下であっても、当面、過疎地等におけるハード、ソフト両面の交通弱者対策、言わば高齢社会における新たな人権の一部としての移動の自由であるとかあるいは交通権の保障、そのために、例えば地方の赤字ローカル線であるとかあるいは地方バス、航路の維持、活性化などにも財源の使途を広げるべきだ、過疎対策となるように総合交通会計制度の創設ということをずっと主張してまいりました。せんだって、元自民党の首相、森さんが、いや、大変いい発想だと、こう高く評価をいただいたようですけれども、評価されても余り実現していかないんじゃこれは困るんですが。加えて、もちろん交通事故防止や環境対策、将来的には一部を環境税転換にも振り向けるべきだろうということを提唱しているわけですが。 こうした施策の一部は、今国土交通省も一部細々と行っておられますけれども、本当の意味で地域社会の維持や再生という観点から、総務省としても国交省にやはり求めていく、そしてそういう支援策を行うべきではないかと思うんですが、この考え方について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。 ○国務大臣(増田寛也君) 私も、今お話のございました離島ですとかそれから過疎地域のバス路線、離島航路ですとか過疎地域のバス路線、これは特に今後の人口減少時代を見据えますとなお一層やっぱり大事になってくると。こういう地域の足を確保しないと医療等にも影響が出てきますから、やはりそうしたものをきちんと確保するようなことが必要でありますし、総務省として、そういった地域の特別に必要な財政需要、自治体が多く補助している場合等もございますので、そうしたものをきちんと見なければいけないというふうに思っております。 特定財源の使途については、とにかく総理の方で勇断を持って真摯に一般財源化するという御提案があって、そういう下で内閣が今後考えていく話でありますが、与野党協議でいろいろ御議論あると思いますけれども、その中での道路財源の使途の問題としてもテーマに上がるんだろうと思いますけれども、そういった議論というのを今後真摯に受け止めたいと思いますし、いずれにしても、私もそういった地域の本当に細々と維持されているようなものについてはもっともっと政府全体として対策を講ずべきではないかという御指摘に対しては全く同感でございますし、そういうものを守る立場として今後も発言もしていきたいというふうに思います。 ○又市征治君 国交省は財源を囲い込んで、かといってまちづくり交付金制度なんてつくって、何か裸婦像をどこかに飾っているとか、いや、裸婦像駄目だと言っているんじゃないですよ。 問題は、やはりもっと、そういう意味での財源が乏しくなっている中で、地域の活性化、あるいは本当に、それこそ、この間も申し上げましたが、限界集落というのがどんどん起こってきているというときに、本当にやっぱりそういうところの、お年寄りの皆さんが病院に通おうと思ったって一日にバス二本しかない、こういうところはもう二本ぐらい何とか走らせるためにそういう財源も交付していけるような、これは、やっぱり、総務省は国交省ともっと交渉すべきだと思うんですよ。是非そういう意味では頑張っていただきたい、このことを改めて求めておきたいと思うんです。 ところで、道路問題が大きく騒ぎになってまいりまして、この道路財源の配分、どんなふうになっているのかなとちょっと調べてみました。皆さんのお手元に資料をお配りさせていただきましたけれども、この道路財源の配分についても随分と地方間の偏在性が際立っている、こういう格好でして、決して道路財源は地方のためになっているとかあるいは公平だとか言い切れない、こういう実態があります。 上から見ていただくと、金額の多い順番に並べて、この五か年のところを、一番最後の、見ていただければお分かりのとおり、上位は東京、大阪、福岡、愛知、神奈川、こんな格好で来ているわけですよ。東京というのはこれだけの面積でこんなに必要なんだろうかと、そんなこと言うとまた石原さん怒るかもしれませんが。いずれにしても、こういう格好だ。 一方で、下位はどうかというと、香川、沖縄、長崎、福井、滋賀、佐賀、私の、河合さんも一緒ですが富山と、こんな順番に続いてきておる。私の富山県なんというのは大体一番この道路関係の税金を納めている県のようですね。非常にやっぱり不便ですから、公共交通が発達していませんから、一家に三台から四台車を持っている。随分と納められ、だけど配分はこうだと、こういう格好になるわけでありまして、だから持ってきてどんどん道路を造れと言っているんじゃありませんよ。そういうことではなくて、やはりこの点でも大都市偏重になっているのではないか。 総務省としては、やはりこれもそれこそ国土交通省に求めて、財政力の弱い自治体にもっと振り向けるようなそういう努力、あるいは、本当の意味で遅れている、道路建設などが遅れていると言われるところ、もっとそういうところに考えていかないと、これで見て本当の意味で公平にやられているということになるのかと、こういう疑念を持つわけですが、その点について総務省としてはどういう努力をなさっているのか、この点をお伺いしておきたい。 ○国務大臣(増田寛也君) 上位の方に東京都、大阪、福岡、愛知、さらに神奈川と、こういった団体が並んでおります。用地費の問題、それから道路の構造等の問題等もあるんだろうと思います、あの辺りはキロメーター単位の非常に額が大きくなりますので。 ただ、いずれにしても、この臨時交付金でありますが、地域地域の事情にきちんとこたえるような制度になっていなければいけませんので、私どももこのことについては国土交通省にもいろいろと相談をしてございますし、本年度、まだ制度を認めていただいておりませんけれども、内容としてはこの臨時交付金についても団体の財政状況に応じて国費割合を引き上げるように、財政力の弱いところは国費がより投じられるように制度改正も行ったところでございますので、お認めいただければ、より国費からの投入割合が高くなって、こういう財政力の弱い下位の方の県にも手厚くなるんだろうと思います。 今後も、この臨時交付金でございますが、地方の使い勝手がいいような仕組みになるように私どももきちんと国土交通省に考えを伝えて、よく内容の改善に相談をしていきたいというふうに思います。 ○又市征治君 あと三問ほど持っておったんですが、一番最後に何となくいい返事聞きましたから、そこのところは是非努力をいただくことを重ねてお願いを申し上げて、ちょっと時間前ですが、終わりたいと思います。 |
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