第159回通常国会

2004年3月18日 総務委員会


(1)「看板に偽りあり」の三位一体改革
(2)原発・核燃料への課税自主権への牽制
(3)自治体で節減できない費用を国が削減
(4)地方財政法が禁ずる赤字地方債
(5)地方自治破壊・中央集権化


○又市征治君
 社民党の又市です。
 今、自治体は「看板に偽りあり」の三位一体改革で二兆六千億円にも上る交付税等の削減をされるなど、一般財源の減少にも大変苦しんでいるというのは、せんだってから予算委員会、そしてこの委員会でも幾つも出されている、これが現実です。昨年この委員会で満場一致で推進を決議をした三位一体改革とはもう全く懸け離れてしまっていると言わざるを得ない。そういう意味で、極めて遺憾だと申し上げざるを得ないと思います。
 地方税法の問題についてからこれ入りますけれども、そこで、課税自主権を広げてあげますよ、自分で増税しなさい、こう言われても、当然納税者の反対が強いし、しかも狭い自治体の圏域の中ですから、これは余り喜ばれる話じゃないわけです。
 今回の改正案には、課税自主権広げますよと、こう言いながら、一方でその逆の自治体を規制する方向も含まれている、こういうことがあります。つまり、法定外税について新たに特定納税義務者の意見を議会で聴くことが盛り込まれたわけですけれども、これは今あちこちで起こっている原発や核燃料に対する自治体の課税の動きを牽制する手続きじゃないんですか、これは。
 法定外税で、もしこの制度があれば意見聴取が必要になるケースにはどんなものがあるのか、まずお示しいただきたいと思います。

○政府参考人(板倉敏和君=総務省自治税務局長)
 今回の地方税法の改正案の中にございます法定外税の制定の手続きの一つについて御質問かと存じます。
 今回創設をいたします特定少数納税義務者意見聴取制度とでも申すものかと思います。これがもしあったとすれば、これまで実は三十八件の法定外税が導入をされているところでございますけれども、どのようなものがこの対象になったかという意味でお答えを申し上げたいと思うんですけれども、制度自身は、継続的に法定外税全体の課税標準の十分の一超を占めると見込まれる納税義務者がいる法定外税の新設、変更を行う場合に議会における特別納税義務者からの意見聴取を義務付けるというものでございます。
 これまで同意をいたしました三十八件のうち、厳密に検証をしたものではございませんけれども、私どもの方でチェックをいたしましたところ、核燃料関係の税では十五件、産業廃棄物関係の税では三件、その他で六件の合計二十四件についてはこれに該当をすることになったんではなかったかというふうに思っております。

○又市征治君
 だから、私は先ほども申し上げたように、この、今、法定外普通税などでいうならば圧倒的に核燃関係なんですよね、金額でいいましても。そういう点で、総務省はまるで原発事業者など少数者から税を取ること自体が好ましくないと考えているんじゃないですかと、こう言いたくなる。逆に言えば、多数者から取る税には意見の聴取は要らないと、こういうことを言っているわけですよ、これは。
 少数者といっても、こうした課税の場合一般には巨大企業なわけですから、担税力も十分にあるし、社会的、経済的責任もあるんだろうと思うんですよね、大臣。問題は、ここのところをどういうふうにお考えなのか、ちょっと大臣の見解をお聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君=総務大臣)
 基本的には、これは今回の制度の何か新しくできました制度によれば、これは納税をする側に立たされる人からの意見を聞いた上で、納税する側ですよ、意見を聞いた上で法定外税の可否を判断していただければいいということになっているんだと思うんです。その法律、そのとおりになっている。したがいまして、その制度の創設が法定外税の導入を妨げることには形としてはならぬということになっておるのが、私ども、まず今伺って思ったところです。
 もう一つは、今回の法定外税という話をやっていましたときに、何となく、税の取れるという話にぱっと目が行くのはよく分かりますけれども、例えば森林環境対策に対して金を取る、税を取るという話などが出ておりますけれども、こういったのはいわゆる森林環境というものを守らにゃいかぬから水資源をきちんとせなきゃいかぬと、そういった意味で啓発するという効果もこれは決して少なくないんだと思っておりますんで、これは税率設定等々いろいろ考えていくときにもいろいろ大事な点だと思いますけれども、取る以外にもそういう啓発する部分もあるという点も併せて考えておく必要があるのではないかと思っております。

○又市征治君
 私が申し上げているのは、こうした巨大企業はどっちみち議会に対しても政治力あるし、声も大きいわけで、そこへこの意見聴取を法律で義務付けるというのは正に屋上屋じゃありませんかと、こう申し上げているんですね。彼らのためだけに特別に保護手続きを、むしろ今の場合定めることになるんじゃないのか、そのことは自治体の課税自主権が逆に狭まることになるんじゃないんですかということを申し上げているんで、そういう運用になっちゃいけませんよということなんですよ。これはこの程度にとどめておきますが。

 次に、所得譲与税の問題について移りますけれども、所得譲与税というよりも、それをうたって削減をした補助金についてということであります。
 いわゆる広義の広い意味での補助金というのは委託金、そして負担金、狭い意味での補助金のこの三つのランクがあって、今言った順で国の義務性が強いというふうにされております。ところが、今回削減の公立保育所や義務教育費というのは国庫負担金ですから、今申し上げた第二順位の中に入るんだろうと思います。
 国のナショナルミニマム性の強いこれらについてもう最初から削減の手が付けられたわけですけれども、自治体にすれば補助金が切れたからといって、これらの事業はやめるわけにはいかないものばかりでありますから、結局、移譲された税源や交付金で穴埋めをせざるを得ない、つまり自由度はずっと言われているとおり全くゼロじゃないかと、こういうことになりますね。ですから、順番から言えば、まずは奨励的な補助金、そしてまた財政援助的な補助金から見直すべきだったんじゃないのかというのがこの点ですね、大臣。
 是非お聞きしたいんですが、大臣自身も、自由に切れといっても首長さんは保育や義務教育などというのは住民ニーズがあって切れるわけないじゃないですかと、こうおっしゃっておられた。そういう意味で、むしろやり方が、順序が違っているんじゃないですか。この点についてどうでしょう。

○国務大臣(麻生太郎君)
 生活保護を切るという話が最初にありましたときにはいかがなものかと、これは憲法で決められていますので。
 ただ、保育の場合は、例えば、これは地域によってもいろいろあろうかとは思いますが、例えば公立保育園というものを公設民営にするということは今まではできませんから、公立保育園に対する補助金ですから。しかし、市がいわゆる税金として、代わりに補助金から地方税に変わったわけですから、その地方税を自分の自由裁量権で、公設民営といって民間のあるところには、福祉法人というのが普通ですけれども、福祉法人にやってもらうということによりますと今までとは全然違ったものになって、保育園として何とかかんとかということは、それは私立に対するものとあれとは全然違った形になり得るんです。いろんな意味では、その面じゃ自由度が出た。
 義務教育国庫の話については、あれは退職金の話で来ましたので、あれはもう丸々動かしようがないし、あれは全然自由度が全然ないからこんなものは駄目ということを申し上げているんであって、私どもは、この公立保育園の件に関しましては、いろいろまだ細目、何でしたっけ、いろいろあるんですよ、あれはたしか。駅前なら二十人じゃなきゃ駄目だとか、遊び場がなきゃいかぬとか、もう細かいのは一杯、余りよう訳が分からぬのが一杯あるんですが、幼稚園と保育園の差なんぞ、どこがどこだかよう分からぬのですけれども、とにかく調理場がありさえすれば保育園として認めるとか、まあ細目聞かれたらとてもじゃない、一回聞いたんじゃとても分からぬような話が一杯あるんですけれども。
 冗談抜きにして、例えばそういうものであれば、幼稚園の方が空いているのであれば幼稚園に預かり保育してくださいと、少なくとも延長保育もしてもらえませんかという話を持ち込むということも、今回は少なくとも税で入ってきますので、そういった意味では、その運用は首長さん、首長さんの裁量権において随分いろいろ、住民にとって、預ける側にとっては楽になっておりゃせぬかなという感じがいたします。

○又市征治君
 大臣、私、後段の方だけ言ってもらっちゃ困るんで、私が申し上げたのは、補助金を税源移譲に振り替えるその趣旨と優先順位の問題。つまり、本来ならば、この自由度が全く高まらない、ゼロのような、保育であるとかあるいはこの義務教育の問題が優先をされていくんではなくて、奨励的な補助金であるとか財政援助的な補助金から見直すべきだったんじゃないですかと。ここのところは大臣の側も一生懸命やられたんでしょうけれども、残念ながら財務省にここのところは随分と押し込まれてしまったんじゃないですか。我々はここのところが、それこそ三位一体改革、ここの委員会みんな満場一致でやったんですから、みんな応援しているんだが、ここが狂っているんじゃないですかということを申し上げたんですよ。

○国務大臣(麻生太郎君)
 基本的には三位一体の話は、先ほども申し上げましたけれども、三位一体の部分で、少なくとも地域主権になっていく部分で考えられる三位一体の話と、いわゆる地方の二百四兆にもなります累積債務を減らすためのいわゆる三位一体、中に入ってくる、歳出の削減と一緒になって入ってきていますものですから、何となく三位一体の話は、こっちの方から聞けば間違いないんですけれども、今のそのスリム化の話が一緒に入ってきていますものですから、何となく感情的には、何だ、話が違うじゃないかということになっておるというのは私もよく分かるところなんです。
 しかし、基本的にはスリム化をしなきゃいかぬところもありますので、さっき言われた後段の部分というのでいえば、それはかなりスリム化をしなきゃいかぬことになっている部分がそっちなんで、もう一つは、やっぱり同化定着という、よく言われる既にもう決まっちゃっているもの、そういったものにつきましては、約、今回、同化定着、定型化しているというもの、約七百億ぐらいだったと思いますが、── 七百億、七百億だったな、たしか。七百億ぐらいのものはきちんと同じように地方に渡された部分というのもあります。
 いろんな意味で、これは細かく言うと幾つもあるんですけれども、結構おっしゃる意味は分かるんですけれども、ちょっと減らしてもいただかないかぬ、従来どおりと言われてもちょっとなかなか難しいというところだと存じます。

○又市征治君
 それじゃ、今日は厚生労働省にも来てもらっていますが、今大臣からも生活保護の問題出ましたからね、その点について伺いますが、今回は生活保護の問題は見送られましたけれども、一九八〇年代にもこの地方分権という口実で地方への支出を減らそうという動きがあって、一九八五年に生活保護の補助率が八〇パーから七〇%へ一挙に引き下げられましたですね。これでは、仮に税源が移譲されたとしても、自治体はそれ以上の額を結局は補助率を引下げの穴埋めに、埋め合わせに使うしかない、こんな格好になってしまうわけです。生活保護行政は国の基準が強くて、自治体の裁量権、非常に小さいですからね。
 そういう意味で、生活保護の削減は、国と地方の役割、費用負担等について地方団体関係者等と協議し平成十七年度に実施すると、こういう合意が、これ今も残っているんですか。これはそういう意味で補助率を、この中身は補助率を再び引き下げるという、こういう考え方なんですか。この点について、厚生労働省、見解をお願いします。

○政府参考人(小島比登志君=厚生労働省社会・援護局長)
 生活保護負担金につきましては、昨年末の三位一体改革におきます政府内の調整に際しまして、国の負担割合を引下げを提案したというところでございますが、最終的には削減の対象とはならないで、先生御指摘の政府・与党の合意に至ったということでございます。
 私どもとしては、その合意に基づきまして、地方の必要とする財源の確保を前提に、生活保護費の国庫負担金の見直しについて、関係省庁、地方自治体と協議をしつつ、検討してまいりたいというふうに考えていますが、その中には国庫負担率の引下げということも検討していかざるを得ないものと私たち考えているところでございます。

○又市征治君
 その生活保護であれ、あるいは義務教育やあるいは保育であれ、ナショナルミニマムの領域ですよね。その国庫負担を減らすことが目標で、それで地方の自由度を増やすなどというのは、そんなもう、おこがましい話で、全くの、国民が求めていることと全然正反対にすぎませんよ。だから、正に今度の改革と言っているのは改悪でしかないじゃないか。そういう意味で、市町村あるいは各自治体側が悲鳴を上げているという、こういう状況にあるんだろうということを改めて強く申し上げないかぬし、今出たように更に負担率の引下げと、こういう話まで出てくる。もう大変な問題であると思います。今日はこれ以上突っ込みません。
 小島局長も、何か別の委員会も、引っ張りだこのようでありますから、お引取りいただいて結構です。

 次に、地方交付税の問題に移りたいと思いますが、地方交付税制度の、本当の意味での改革とは一体何なのかということについてお伺いをしてまいりたいと思います。
 需要額を二兆六千億円も財務省の圧力に屈して総務省が削らされてしまったと、こう言わざるを得ないんだろうと思いますが、極めて論外と私は言わざるを得ぬと思います。先ほども出ておりますように、交付税制度そのものは、原資の不足が続けば原資の増加、つまり交付税率の引上げによって是正するということが基本なんだろうと思うんですね。ところが、このルールがずっと守られなくなってしまっている。確かに財政は厳しいというのは分かりますよ。しかし、この基本をしっかりと押さえていかなければ話にならない。
 さっきも答弁、大臣からありましたように、この足らざるところをどうするかということと調整機能と、これは堅持していかないかぬというふうにおっしゃっているわけですが、と同時に、このルールが守られなくなって、次いで出されてきたのが、この原資の不足の穴埋めだといって、地方財政法が原則禁止をしている赤字地方債を、臨時財政対策債の名前でこの地方に借金させてきた。私はもうこれは前から申し上げているんですが、これは元へ戻して、あくまでも交付税制度、交付税率の引上げというところへ行くべきだということをずっと申し上げてきましたし、これが交付税制度の根幹なわけですから、そういう指摘をしてまいりました。
 しかも、この臨財債の特に悪いのは、その元利償還は将来の交付税需要として算定してあげますよと、こういうわけですね。つまり、国は責任を逃れて、将来の交付税財源を食いつぶさせている。いわゆる余りいい言葉じゃないけれども、タコの足を食っているようなこんな話ですよね。小泉改革では、この交付税の先食いによる当面の危機回避方式というのがこれ以上広げないようにしようということに決めたのじゃないですか。大臣、これはどうなんですか。

○政府参考人(瀧野欣彌君=総務省自治財政局長)
 臨時財政対策債による財源補てんについてのお尋ねでございます。
 我々といたしましても、本来、地方の財源不足が大きい状況が続けば、それは交付税率の引上げというのが本筋であるというふうにも思っておりますが、現在のような国、地方を通じます財政状況の中でやむにやまれずと申しますか、今までのようなやり方を更に三年間、国、地方折半の下でやらざるを得ないかなという考えでおるわけでございます。
 その際、国としてやはりこの臨時財政対策債について財源をきちんと対応していくという立場からは、その元利償還金について交付税で見ていかざるを得ないだろうというふうにまた思っておるわけでございます。それが将来の交付税の先食いではないかという御懸念ももちろんあるわけでございますけれども、我々はその段階その段階、その年その年できちんと、その年の地方団体にとって必要な交付税額は地方財政計画を通じて確保していくというスタンスでございますので、その点につきましては将来に禍根を残さないようにしていきたいというふうに考えております。

○又市征治君
 禍根を残さないということでやってまいりますと言ってきたけれども、つまり二〇〇一年に三年間だけだと、こう言って大体約束したんですよ。しかし、今度はまた何の弁解もろくにないまま更に三年延長すると、こういう格好ですよね。今年は減ったと言いますけれども、四兆一千九百億ですか、これも地方の負担増になるわけですね。
 もう一つ指摘したいのは、今年はこの先送り方式の新たな質的な拡大が起こっているんじゃありませんか。地域再生事業債、額は臨財債よりも小ぶりですけれども、それでも八千億円プラスアルファと、こういうことになっていますね。当初の話は、八千億円発行するけれども、こっちは将来の交付税による補てん措置は取らないという説明でしたね。ところが、いつの間にか地方債計画額の枠を超えて配分するし、元利償還金についてやっぱり交付税の基準財政需要額に算入をする。これはもう大臣の政治的な判断で行われたんですかね、これ。このことをお聞きしたいわけですが。
 問題は、私は、地方に補てんしなくていいと、こんなことを申し上げているんじゃなくて、何か次々とこういうやり方を取られて、将来に禍根を残さないようにとおっしゃるけれども、いろんな御苦労をなさっているのは分かりますよ、だけれども、本筋に戻すべきじゃないかということで申し上げているわけですが。
 つまり、改めてまた地域再生事業債などということを発行していく、このことは、地方債を後年度の交付税削減方式から脱却するという小泉改革に正に反する、そういうふうに私は思いますし、麻生新大臣も、これはやむを得ないというところでもう踏み切られたのか、もう交付税の先食いレースにもう参加するしかないわということにお考えになったのか、この点について大臣の見解をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君)
 地域再生事業債の元利償還の話につきましては、これは交付税措置を付けておるということによって、これはよく言う、片仮名語で言えばモラルハザードと言うんですけれども、あちらの、今寝ておられますのであれです、お休み中ですけれども、モラルハザードが起きるんじゃないかという、寝ている間にちょっと使わせていただきます、片仮名用語で言わせていただくと、モラルハザードを起こすんじゃないかという指摘があるのは、私、決して知らないわけじゃないんですが。
 これは、基本的には実績を後追いするというんじゃなくて、いわゆる標準事業債というやり方でしておりまして、実績を何、後追いするんじゃなくて、後年度の基準財政需要というのを、ある程度きちんとしておりますので、後年度の基準財政需要に算入するということを最初から決めておりますので、決してその実績を後追いしてどんどん増やしていくということではないということは、ちょっと一概にモラルハザードを起こすんではないかという御心配の点は、その点は一応クリアしていると思っております。
 それから、基本的にはやっぱり、又市さん、ある程度景気が良くなって地方税が上がってこぬとこれはなかなか難しいことは確かですな。これはやってみて、いろいろ、私どもこの半年間の間でいろいろ自分なりに勉強してみましたけれども、ある程度、国税というものが地方税に移るという分はもちろん大きいとは思いますけれども、従来あります地方税がある程度、事業所税とかいわゆる住民税等々の分が少しずつ、去年は二兆円振って、今年は微増ぐらいにはなると思われますけれども、そういったところが少し増えますので少し状況は違うとは思いますけれども。
 そういうものが増えてくるというのが一番こういったものに対応はできると思う、いや、そういったものに対応ができるとは思うんですけれども、なかなかそれなしで、とにかくどんどんどんどん物価は下がっておる、売上げは下がっておる、利益は落ちておるという中でこういったもののカバーをしようというのは正直申し上げてかなり難しいと思いますので、非常にきついことになっておるという実態を踏まえてどうするかという話だと思います。

○又市征治君
 大変御苦労はなさっているんですが、いずれにいたしましても、自治体の現場はもう大変にひどい、先ほども出ましたけれども、だまし討ちだ、やみ討ちだという言葉が出てくるくらいに大変だということを、総務大臣はそうした地方の声をやっぱりしっかり受け止めていただいて頑張っていただかなきゃいかぬ。
 だから、昨日の予算委員会で、片山前総務大臣が、多分麻生大臣のしり押しをしたつもりで言ったんだろうと思うけれども、委員長自ら不規則発言で、こんな、必要以上に切り過ぎだ、三位一体とは関係ないなどという発言をされたというのは、いや、やっぱりそういう意味じゃ、余りにも今の三位一体改革というのは全然実態、目指してきたことと違うじゃないかということを言ったんだと思いますね。麻生大臣のむしろ後押しをしたんだと私は、いうふうに解釈をするんですけれども。
 そういう意味で、ただ、こういう格好で進めていきますと、この調子で需要額及び交付税額を作為的に減らしていって、今ある収支不足十兆円、正確に言うとこれ十二兆円ということが正しいんじゃないかと思いますが、これを三年か五年で不足額ゼロになる、いや、もう帳簿操作をしてしまうことになるんじゃないかという御意見があるんですが、この点について大臣どうですか。

○国務大臣(麻生太郎君)
 基本的には今の数字、この一、二年間の極めて、デフレ不況下での数字を前提にして、今ある税収の伸びはこのままの前提にして考えて、かつ何もしなければ、簡単に言えば、極端なことを言えば、このまま試験勉強しなけりゃ落第しますよという話なんだと思うんですが。
 少なくとも今申し上げたいろいろ努力もしていただきます、地方もスリム化もしてもらいます、国税は地方税には移してもらいますよ、また税収もある程度、地方税は景気の、少し上がってきておりますので、そういったものがいずれ地方にということになってくると、その分の税収増も見込めます、いうようなことを、ある程度明るい方の部分をもう足して勘案しないといかぬと思いますが。ただ、又市先生おっしゃるように、今のまんま、そのままずっと行ったという前提に立った場合は極めて厳しいというのははっきりしておると思います。

○又市征治君
 交付税需要額を圧縮する目的で一兆五千億円も需要額を切り下げたり、地方公務員を、さっきからスリム化、スリム化という話されているんですが、四万人も減らせと、こう命令するなどというのは、これは、表向き地方分権だ、あるいは地方主権だ、自由度を増やすんだと、こう言うけれども、とんでもない、中央集権だ、まるでむちゃくちゃじゃないかというのが自治体のやっぱり悲鳴ですよ。
 そういう意味で、交付税制度が国の支出削減の手段に堕してしまっている、こういう指摘があり、全国の自治体、首長などが本当に悲鳴を上げているということを、大変なそういう声を上げているということをしっかりと是非受け止めてもらって、総務大臣しっかり頑張っていただく。そういう点でいうならば、これは総務委員会というところは、みんなそういう立場で三位一体改革問題、決議をし、満場一致でやって、去年後押ししてきたんですから、そういう立場で更に頑張っていただくことを、要請を強く申し上げて私の今日の質問は終わりたいと思います。