第162回通常国会

2005年3月17日 総務委員会(討論)



(1)地方税法改正案に対する反対討論


○又市征治君
 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、地方税法等の一部を改正する法律案について、反対の討論を行います。
 国民が求める税制とは税負担の公平に尽きます。それは広く薄く大衆に課税することではなく、担税力のある人や法人に相応の負担を求めることです。ところが、逮捕された堤義明氏に見るごとく、大資産家や大企業ほど脱税、節税にたけており、またその戦術を駆使する金銭力があるのが腹立たしい事実であります。

 この法案の中心は、国税所得税と連動しての個人住民税の定率減税の縮小、つまり増税です。
 勤労者の賃金への分配が回復していない中での増税は、一連の社会保障費負担の増額と合わせて、勤労者の消費志向を冷え込ませ、いまだ踊り場と言われる経済を一気に失速させるおそれはぬぐえません。
 小泉政権のいわゆる構造改革の下で、今、日本社会が戦後かつてないほど所得や資産の格差が拡大し、二極分化が広がる中で、一律増税を先行するのは税の公平を欠くものです。

 言うところの景気回復は大手企業にとどまり、かつ労働者への分配が正当になされず、中小零細企業においては言わずもがなです。非正規労働者身分への切替えや増加も著しく、このため、雇用が若干回復しても総賃金は減り、勤労者の可処分所得は六年間下がり続けています。
 今年は、昨今の改悪による年金、社会保険料の引上げや年金への課税の強化、また配偶者特別控除の縮減など、家計の負担増が重なります。ここでの増税は消費を停滞させ、橋本内閣のときの大負担増の再現、不況の再来すら懸念されます。

 加えて、法案には、六十五歳以上の低所得層に対する個人住民税の非課税の廃止や、不安定な雇用で短期に転職せざるを得ない若者等への課税強化といった弱者課税までも盛り込まれています。
 では、年金の国庫負担増の財源をどこに求めるか。一九九九年度は定率減税だけではなく、法人税、法人事業税の税率の引下げと所得税、住民税の最高税率の引下げもありました。その減収額は現在、前者で国税、地方税合わせて二兆五千億円、後者で同一兆円に上り、定率減税の額を若干上回る規模です。この法人や高額所得者への課税の復元こそ優先すべきです。

 しかし、この法案は、こうした社会的格差を更に拡大し、庶民や弱い者ばかりに激痛を強いる小泉構造改革の一環です。改めて反対を表明し、私の討論を終わります。