第162回通常国会

2005年5月16日 決算委員会



(1)特別会計の剰余金は一般会計への返却継続を
(2)核燃料サイクル開発機構への出資金を回収せよ
(3)歳出純計205兆円にものぼる特別会計に削減目標を設けよ
(4)JR事故の陰に人格無視の精神主義の労務管理
(5)公共性より利益優先を容認してきた運輸行政
(6)規制緩和策を見直し、安全性と公共性の重視を
(7)ODAの中身を精査しつつ平和国家として支援強化を


○又市征治君
 特別会計の改革について、引き続きと言うべきか、しつこくと言うべきか、質問をしてまいりたいと思います。むしろ、谷垣大臣の、私、サポーターみたいなものでありまして、特別会計削減という問題では、非常にこの点、ずっとやってまいりました。
 そこで、産業投資特会のうち社会資本勘定についてはついに廃止を決めていただいたんですが、じゃ残りの産業投資勘定の方は、これは意味あるのかということが出てくるわけで、そもそも今なお政府系金融機関へ投資をする必要があるのかという根本的な私は疑問があるわけです。その上、その投資すら毎年度多額の使い残し、剰余金を出してきたことをずっと指摘してきました。
 そこで、政府は、史上初めてというのは大げさな言い方ですけれども、二〇〇五年度に剰余金一千七百八十八億円を一般会計に戻すことにされたわけですね。原資の半分が一般会計保有のNTT株、JT株の配当金ですから、これは当然のことといえば当然です。財源囲い込みに対する国民の批判にこたえたと言えますし、産業投資勘定自体もむしろ廃止の日が近いんじゃないかと、こう私は受け止めますけれども、そこで財務省、このように剰余金を繰り戻す、こういうことについては更にこの後も引き続き努力をされていくのかどうか、この点についてまずお伺いをいたします。

○政府参考人(浜田恵造君=財務省理財局次長)
 お答えを申し上げます。
 ただいま御指摘のように、十七年度の産業投資特別会計、産業投資勘定におきましては、その歳入規模が、出資の回収金等により前年度剰余金の増加が見込まれ、二千八百五十八億円と歳入規模がなっております。他方、同勘定の所要の歳出規模について、十七年度予算編成の基本方針を踏まえまして、真に必要な資金需要について的確に対応する観点から厳しく精査し、千七十億円としたところでございます。したがいまして、この結果、歳入と所要の歳出の差額千七百八十八億円を一般会計に繰り入れることとしておりますが、これは増加した歳入規模に対しまして、歳出規模の増加を抑制しつつ、出資対象事業の重点化、効率化に努めた結果でございまして、財政構造改革にも資するものと考えております。
 なお、今後でございますけれども、産投勘定の歳出規模につきましては、真に必要な資金需要を厳しく精査していく必要があると考えておりますが、歳入の規模につきましてはその時々の状況に応じまして変動いたしますので、来年度以降の歳入歳出の差額の動向につきましては一概には見通し難いところでございます。

○又市征治君
 次に、じゃ、原資が特定財源である場合どうかということがあります。
 これは、電源開発特会は核燃料サイクル機構に多額の支出をして、なおかつ剰余金出しているわけですね。しかし、一般会計はこの機構に対して戻る見込みのない出資を一兆四千億円してきたわけであります。ならば、この特会の剰余金から形を変えて一般会計の出資の回収分として繰り入れることはやるべきじゃないのかと、こう私は前から申し上げているんですが、この点、もう一度お聞きをします。

○政府参考人(松元崇君=財務省主計局次長)
 お答えいたします。
 核燃料サイクル開発機構の政府出資の毀損につきまして、同機構が独法に移行いたしますということを予定されているわけでございますが、そういったことも踏まえまして、資本金として整理されております金額、これにつきましてこの一般会計分からの出資を確保する形で特会の剰余金を用いられないか、こういう御提案かと存じますが、これまでもお答えいたしておりますが、一般会計、特別会計からの出資金につきましては、それぞれ出資対象の法人、事業等の性格、目的等が異なるものであることなどから、処理に当たりまして特別会計に一方的にしわ寄せするといったような方法は必ずしも適当ではないのではないかと考えております。
 そういったことから、出資対象の法人、事業等の性格、目的に応じまして、その原則の中で出資割合による平等な減額という形にいたしておりますので、議員御指摘のような形にはなっておらないということでございます。

○又市征治君
 何かえらい、一般会計も随分と裕福なんですね、その発想でいえば。えらいのんきな話だなというように私は受け止めます。
 今年十月にこれ合併して、この出資金全部毀損してしまうわけでしょう、この電源特会のやつは。
 基盤研究促進センターの二千八百億円は雲散霧消してしまったわけですが、特会のこの剰余金の一般会計繰戻しという一つの改善策を私はもたらしたというふうに理解をしています。しかし、今回のサイクル機構で毀損する金額というのはその十倍あるわけですよ。だから、出資しているわけだから、一般会計から。そこで、この回収する権利があるわけだし、特会剰余金という立派な、剰余金持っているわけですから、言い換えれば差押資産あるじゃないですか。このことをなぜやらないんですか。

○政府参考人(松元崇君)
 お答えいたします。
 核燃料サイクル開発機構に対する出資金、これが多額に毀損している形になっているではないかということでございますが、この出資金につきましては、財務諸表の形式上は欠損金が累積しているという形で処理されておるものでございますが、実際には、この一般会計からの出資分であれ、あるいは特別会計からの出資分であれ、研究開発の成果が将来にわたりまして国民の有形無形の資産として残っておりまして、我が国の経済社会の発展に寄与するという形でその利益が国民に還元されてきておりまして、国民経済的には出資金としての役割を十分果たしてきていると考えております。
 したがいまして、核燃料サイクル開発機構に対します出資金につきましては、その欠損額につきまして電源特会の剰余金から回収するといったことは必要ではないと考えております。

○又市征治君
 まるでそのBSは虚偽じゃないかと、こう私は言わざるを得ませんね。一方で民間BS導入を自慢をして、他方では無形の資産だからなくてもいいんだと。正に使い分ける御都合主義じゃありませんか。
 財政審も、特別会計小委員会の審議の中で、特定財源の囲い込みを打破することが課題じゃないかと、こう挙げているわけですね、ずっと。だから私も冒頭から、財務大臣の私なんかサポーターだと、こう言ったのはそういう意味ですよ。各省が自分たちの予算だと思っていると、このことをやはりきちっと崩さなきゃ駄目だと、こういって、小委員会の皆さんが苦労をいただいて、御審議いただいて言っているわけでしょう。この一線にやっぱり踏み込まなきゃ、特別の会計の言ってみれば改革なんてのはできないんじゃないのか、こう申し上げているんですよ。だから、そういう意味では甘い、こう言わざるを得ないわけです。

 そこで、大臣に今度はお伺いをいたしますが、これは前回も指摘して、若干ちょっと擦れ違いがあるんですけれども、特別会計全体で歳出純計が二百五兆円ある、その中で政策的改革が当面可能な分として、私は、その他事務、業務費等という、こういう仕分がございますね。ここに十四兆七千億円実はあるじゃないか。ここのところは、もちろんのこと、個別の会計ごとのいろんな理由がありますから、全部これにトータルで、例えば三パーとか五パーとか全部削ったらどうだというような、そういう乱暴なことを言うつもりはありません。しかし、ここのところは、年金財源とかあるいは地方交付税だとかの会計と違うわけですから、そういう点ではこれはトータルとして例えば三%ぐらいは削ろうじゃないかと、その中でやりくりはいろいろとあるかもしれない、こういう格好で指標を設けてやらないとなかなか進まないんじゃないのかと。
 そして、それをやっぱりこれだけ財政再建というんだから、一般会計に繰り入れるとか、あるいは国債整理基金に繰り入れるとか、こういう方向性を目指さなきゃいかぬのじゃないかと、こう申し上げてきたんですね。
 この点について、大臣、もう一度明快な御答弁いただきたい。

○国務大臣(谷垣禎一君=財務大臣)
 又市委員がこの特別会計の問題、熱心に取り上げていただいているのは、私、大変有り難いことでございまして、大きな方向として先ほどサポーターだとおっしゃっていただいたのは私もそのように思っているわけでございます。
 ですから、産投会計でNTTの売却益からの無利子融資みたいなものを廃止するというのは委員の御提言の趣旨にも沿ったことだと思っておりますし、財政審の御指摘を踏まえてこれからもやりたいと思っているんです。
 そこで、数値目標ということですけれども、委員のおっしゃったように、十四兆何千億かあるわけですね。それ以外のところは義務的経費であったりなんかいたしますので、そこを圧縮するというのはもうこれはなかなか難しい、できないことでございますので、残っているのはそういうところだと。そういうところにメスを入れない限り、特会改革は成り立たないだろうという御趣旨は私、そのとおりだと思います。
 ただ、具体的に考えてみますと、外為特会などの場合にはこれからの為替介入の在り方というものが関与してまいりますので、今直ちにどのぐらいの規模にできるかということは言いにくい面が率直に言ってあるわけですね。
 それと同じようなことは、例えば公共事業等につきましても、公共事業に関する特会については、むしろ公共事業そのものをどの程度のものにしていくかというのが主でございまして、その従となってその特会の今おっしゃった十四兆何千億かの特会分がどのぐらいなのか出てきますので、どうもそこだけでやるのは実はなかなか難しい。
 ただ、私どもこれからやらなきゃならないのは、結局、そうなりますと個々の特会ごとの特質をよく見てやっていかなきゃいかぬということだろうと思います。そこで、委員の御趣旨も生かしながら、それぞれの特会ごとにどういう目標を立てて進んでいけるかということを私どもももう少し精査をして、見通しを立てて進んでいかないとなかなかその特会改革というものは成り立たないだろうと思っておりまして、その辺りの努力はこれから更にぎりぎりとやってみたいと、このように思っております。

○又市征治君
 是非、そういう意味で前向きで御努力をいただきたい。そういう点でいえば、もう政党を超えてこれは応援をしていきますと、こういうことで申し上げているわけですから、頑張っていただきたいと思います。

 それでは次に、JR西日本の大惨事の問題と安全対策について伺います。
 北側大臣、本当に大変御苦労さまでございます。余りこんなことで御苦労なさるというのは苦労のしがいがないように思いますが。
 この事故の原因については、航空・鉄道事故調査委員会で鋭意科学的な解明などをされていくものと、こうも期待をしたいと思いますけれども、一方で、この事故の背景には他社との競争、あるいは利益を上げることに偏重してスピードアップやダイヤ過密化というものを強行してきた、こういう経営方針もあるということも次第に私は明らかになってきたと、こんなふうに思います。
 例えば、このダイヤ遅延やオーバーランをした運転士などに対しても、日勤教育と称して正しい教育や労働安全対策とは全く無縁の、そういう意味では缶詰にして始末書を書かせたり、あるいはいわゆる草むしりといった懲罰的な作業をさせる。つまりは全く人格無視の精神主義の労務管理、こう言わざるを得ないんですが、そんなことをやられている。この点については兵庫県警もあるいは事故調査委員会も、こうした日勤教育を忌避する心理が運転に影響を与えたんではないか、こういう立場で調査に入ったと、こういうふうに報じられています。
 そういう意味で、国土交通省は昨年十月に、こうした状況を把握をしておってJR西に是正を求めたけれども、その後改まっていないということですけれども、この点についてどういうふうに今考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。

○政府参考人(梅田春実君=国土交通省鉄道局長)
 今御指摘のいわゆる日勤教育でございます。
 昨年の九月にJRの関係者から、再教育として行う日勤教育につきまして草むしりをやめるよう要請されました。私ども、そういう事実を知りましたので、JR西日本に対しまして事実関係を連絡いたしまして、どういう事実なのか聞きました。十月に、運転取扱いに必要な教育とは別に、職場の環境整備の一環として草むしりをしていますという回答を得ましたが、その際に、再教育として草むしりなど懲罰的なものは含めるべきではないという指導をいたしました。この点につきましては、私ども、これが本当に再教育に役に立つかどうかというのは極めて疑問なしとしないものでございます。行き過ぎたあるいは不必要な教育については是正すべきだというふうに承知しております。
 今月末までに安全性向上計画というものを策定していただくように大臣から指示をいたしておりますけれども、この再教育の在り方についても見直されると考えております。必要に応じて指導してまいりたいというふうに思います。

○又市征治君
 ところで、その問題はしっかりと指導もし、是正措置を求めていく努力をしていただきたいと、こう思います。
 ところで、一九九六年十月に規制緩和を金科玉条にした運輸行政の大転換があったと。需給調整の廃止政策、こういうことでした。これがやっぱり今日の競争をあおり、参入も撤退も業者の自由だ、運行も運賃も自由化するという形で公共性を軽んじて利益優先の方針を取ることを容認してきた、こういうことだと私は思います。そういう意味では、これは公共交通全体に言える問題なわけですね。
 ですから、例えばこのJR西の問題でいうならば、村井さんという方が会長に就任以来、こういうふうに言っていますね。古い国鉄風土の構造を破壊し、国をイメージするものはすべて払拭する、こう述べて、あの安全綱領、一九五〇年の桜木町事故以来のこの安全綱領というものも削除してしまう。私たちはあらゆる機会をとらえて売上げの増加に努める、同業他社をしのぐ強い体質づくり、このことが叫ばれるようになってきて、二〇〇一年の中期目標では、社員数四万一千人から九千人削減をする、コスト競争力を強化する、標準化、つまり人減らし、工事費の縮減を一層推進する、こういうふうに中期目標に書かれているわけですね。私流に言わしていただくならば、正に経営方針として危険とサービス低下を進めてきたんではないのか、こういうふうに言わざるを得ない。
 この点について、国土交通省は、ここら辺まではチェックをする権能というか、この安全問題としてこんなことについて十分されてきたというふうに御認識されていますか。

○政府参考人(梅田春実君)
 JR西日本は、今特殊会社ではなく、普通の大手民鉄と同じような民間の鉄道会社でございます。そういう鉄道会社でございますが、当然のことながら安全の確保は第一だというふうに考えておりまして、そういう指導をしてきております。
 先生御指摘のような例えば賃金の話につきましては、これは私どもに届け出る必要はございません。ございませんが、私どもは別途資料でどの程度の例えばドライバーについて賃金が支払われているかというのは知っております。それから教育時間、これは運転士の教育の時間でございますが、これは把握しております。これは他社とほぼ同じでございます。それから、線路とかあるいは車両の安全コスト、これも私どもに対してこのくらいの額にしますという了解を求める必要はありませんが、どの程度の額であるかというのは存じ上げております。他社と比べても大体その全体の投資額のほぼ半分ぐらいでございますので、そんなに変わった額ではないというふうに考えております、変な額ではないと思っております。それから、ダイヤにつきましても、ダイヤの届出は受けますけれども、届出につきましては、その後必要に応じまして立入りとかあるいは報告の聴取等、何回も監査に入っております。その際にチェックをしてきております。

○又市征治君
 そこで、北側大臣にお伺いしますが、このような事故は残念ながらあちこちで世界的にも民営化という流れの中でやっぱり起こっているわけですね。そういうことを踏まえて、残念ながら多くの国民の犠牲を出した。その中で、例えばイギリス、ドイツ、ニュージーランド、ここらでも公共交通ではこうした民営化に対する警告が出されて再び公共性を重視する政策へ転換が図られている。このことはもちろん大臣も御承知だろうと思います。
 そこで、先ほど申し上げた九六年の規制緩和政策、このことについても、今度の大事故をやはり教訓としながら、やはり根本的に見直して修正すべきところは修正をする、思い切ってそういう立場で努力を、このことを、この大惨事というものを生かしていただく、こういう方向に向かって努力をいただきたいというふうに思いますが、その点についていかがでしょう。

○国務大臣(北側一雄君=国土交通大臣)
 需給調整規制につきまして、規制の緩和がなされてきたわけでございますけれども、これはあくまで経済規制の話でございます。経済規制については、やはり経済の活性化をしていく、また利用者の方々の利便性を向上していくという観点から、そうした規制につきましてはやはり不断の見直しが必要でございまして、緩和がなされてきたというふうに思っております。
 ただし、今委員のおっしゃいましたように、私は、経済的な規制が緩和される。一方で、安全規制については、安全に係る社会的規制については、これはなお一層やっぱり強化をされていかないといけない。経済的な規制は緩和されればされるほど、私は安全に係る規制についてはやはりきちんと強化をしていくことが必要であるというふうに思っているところでございます。
 今回、このような大惨事が起こってしまったわけでございまして、私は、行政のこういう事業者の方々への関与の在り方、これは航空事業でも同様かもしれません、そうした行政の関与の在り方として、安全規制の部分で、安全を確保していくという観点から、従来の制度、また従来の様々な法令等、また運用、そうしたものをきちんとやっぱり検証をもう一度この機会にしていかないといけないというふうに思っているところでございます。
 委員のおっしゃっていますように、安全に係る規制について、安全に係る基準等につきましてはやはりしっかりと強化をしていく必要がある、充実をしていく必要があると考えております。

○又市征治君
 是非そういう立場で頑張っていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。
 時間がなくなってまいりまして、町村大臣にODAについてお伺いをしたいと思います。
 国連の二つの場でこのODA、GDPの〇・七%基準というものが言われてまいりました。日本の現状は〇・二、まあ正確に言うと〇・一九だということだそうですけれども、かなりの乖離があるわけですね。
 そこで、日本の場合は平成九年の、前の中期計画ですけれども、このときに数値目標を出すというのは閣議決定でやめたんですね。その後、だから七年続けてずっと減らしている、こういう状況にあるんですが、三月八日の日経新聞を見ますと、外務省は再び増額の方向でそのための新中期目標の検討に入った、こういうふうにあります。
 そこで、大臣、これ政府の方針は減らすことなのか増やすことなのか、どっちなのか、ここのところをお聞きをしたいと思います。
 それがまあメーンですが、時間がなくなりましたからまとめさせていただくんですが、このODAの中身、私どもも去年調査も行ってまいりましたけれども、私の感じでは、日本企業にフィードバックするような利権的な事業もあれば草の根の活動支援まで、千差万別なわけですから一概に増減の良しあし論じてもしようがないんですけれども、しかし、いずれにしましても、やはりこれだけの経済力を持った我が国が、まして私の立場で言うならば平和憲法を持った国が、そういう点ではこうした立場でODAを増やしていく、このことは大事だ、こう思っているわけですが、これまでのODAの実績というものを内容を精査をしながら、ODA基本法というものも視野に入れて、本当に現地の住民に歓迎される方向で増やしていくべきだろうと、こう私は思っているわけですが。
 そこで、先ほど申し上げたことについてお答えをいただきたい。

○国務大臣(町村信孝君)
 このGNP比、GNI比〇・七%というのは、いわゆる二〇〇〇年にジェフリー・サックス教授辺りが中心になりましていろいろ作業をして、国連でミレニアム開発目標というものを定めたわけでございます。ODAを対GNI〇・七%にしようと、国際的にこれ努力をしようということで、それぞれの国がどこまでやるかは別にして、日本も大きな方向としては賛成をしているわけでございます。
 ただ、現実には、今委員御指摘のとおり、日本の財政も大変厳しいということもこれありまして、実績でいくと二〇〇〇年を、ドルベースでは二〇〇〇年をピークに、円ベースも二〇〇〇年をピークですか、以降減り続けているということでございます。
 ODAに対するいろいろな御批判、今委員が御指摘になったようなことも含めてあったものですから、いろいろ改善を図り、大綱を作り替え、中期目標も作りして今日までやってまいりました。大分国民の皆様方の理解も今得つつあるのかなと、こう思っているところであります。
 二〇〇〇年以降、日本は減らしてまいりましたが、諸外国は二〇〇〇年を境にぐっと増やしてきております。このまま行くと、今世界で第二位でございますが、三位、四位、五位と落ちていってしまう。これはやはり、日本が平和国家として今後も存在を主張していくに当たって、これでいいんだろうかという率直な思いがあります。
 そこで、今年度予算は率直に言うと減でございますが、前年度の補正を一月早々お認めをいただきましたが、それと足すと大体前年横ばいということを確保できたと。いよいよ、ここから先はまだ財務省と合意ができているわけじゃございませんが、我々としては、これで底を打って今後増やしていきたいということでございました。
 その辺を踏まえて、先般、アジア・アフリカ首脳会議で小泉総理も我が国にふさわしい十分なODAの水準を確保していきたいという表現で取りあえず今収めているということでございますが、今後更に、別にぎりぎりとという表現を使うつもりもございませんが、財務省と鋭意積極的に交渉をし、やっぱり政府全体として来年度予算、厳しい財政でございますから、大切な大切な税金を本当に有効に使わなきゃならないと思いますけれども、でき得べくんばこれを来年から増加に転じさせていきたいというのが外務省の考えでございまして、今後検討にそういう意味では入り、今後、政府全体としても、最終的には年末の予算ということになるのかもしれませんけれども、そういう方向で各方面の御理解をいただき、参議院もODAについて厳しい御意見を昨年いただいたところでございます。そういう意見も踏まえながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

○又市征治君
 それぞれから丁寧なる答弁があったものですから、時間がなくなって総務省関係の質問できなくなりましたが、それは次回に回すことにして、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。