第162回通常国会

2005年8月5日 郵政民営化に関する特別委員会(討論)



(1)財界・米国政府・外資の要求による郵政民営化
(2)「破壊の四年余り」だった小泉内閣
(3)国民に犠牲を強いた小泉改革の実態は、利権の分捕り合戦
(4)小泉内閣が進めようとする社会保障切り捨てと大増税
(5)軍事優先・米国追従の道をひた走る小泉内閣
(6)国民が求めるのは郵政民営化ではなく景気・雇用・年金だ
(7)自民党のお家騒動の解決策は、廃案か、小泉首相の退陣だ
(8)小泉暴走政権に対し、与党も信念に基づく良識ある行動を


○又市征治君
 社民党の又市です。
 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、郵政民営化関連六法案に断固反対の立場から討論を行います。

 総理が改革の本丸と位置付ける郵政民営化法案は、審議をすればするほど、財界のビジネスチャンスづくりに奉仕をし、アメリカや外資の要求にこたえようとするために、身近で便利な郵便、貯金、簡保の三事業一体のネットワークと、それによって初めて可能なユニバーサルサービスを解体しようとするものであることが明らかになってまいりました。

 このことは、小泉内閣の四年余りを振り返ってみれば、「破壊の四年余り」であったことと軌を一にしています。
 小泉構造改革は、何か無駄を省き、国民のためになるという幻想を振りまきつつ、実態は利権の分捕り合戦で、国民には自己責任、自助努力ばかりを押し付けてきました。

 医療、年金、介護を始めとした社会保障制度や福祉の切捨てと負担増、勝ち組と負け組と言われるような資産と所得の格差拡大、二千万人近い非正規雇用者と失業者の存在、七年連続年間三万人を超える自殺者などに見られるように、国民生活を壊し、雇用を壊し、将来への安心を壊し、国民の悩みと不安を拡大再生産しています。都市再生と規制緩和、三位一体の改革によって地方は疲弊のどん底に落とされています。

 結局、総理のスローガンである改革なくして成長なし、痛みを伴う改革断行は、成長しないのは痛みが足りないからだと、痛みに耐えて頑張れという公約達成だけなのであります。小泉構造改革によって圧倒的に多くの弱い立場に立たされた人々に痛みが集中し、今また、障害者福祉の切捨て、高齢者医療制度の改悪、所得大増税が進められようとしています。

 一方、小泉政権は、テロ特措法に始まり、有事法制、イラク特措法を成立させ、軍事優先、米国追従の道をひた走っています。戦後六十年を迎える中で、靖国参拝にいこじになり、アジアとの関係を壊し、平和憲法をも壊して、戦争のできる国に転換しようとしています。

 いみじくも総理自身が「この程度の改革」と発言したように、国民は郵政民営化よりも景気対策や雇用対策、安心の年金改革を優先課題として強く求めています。

 参議院で郵政民営化法案が否決されたら、衆議院が解散されて自民党がぶっ壊れるかもしれないからと、欠陥法案でも参議院で成立させるべきだと参議院与党幹部が言うのは、良識の府としての参議院の存在意義を自ら否定をし、国民に信頼を損なう恥ずべき言動と言わねばなりません。江戸の敵を長崎でという八つ当たり解散は、正に解散権の濫用であり、議院内閣制に対する冒涜、参議院無用論であります。混乱の原因は自民党内のお家騒動であり、唯一の解決策は、廃案か小泉首相の退陣しかありません。裸の王様に国民の求めている本当のことを進言していさめるのが良識の府の務めであります。

 政治家にとって大切なことは、政治家であり続けることではなく、国民のために何ができるか、民意を体して信念に基づく良識のある行動を取ることです。

 参議院の存在意義を発揮するためにも、脅しや恫喝、利益誘導などの不当な圧力に屈することなく、小泉暴走政権のもたらした内外の政治のゆがみをともに正されんことを与党の良識ある皆さんに心から呼び掛けて、私の反対討論を終わります。