第168回臨時国会

2007年10月23日 総務委員会



(1)沖縄の集団自決の教科書検定問題について大臣の見解を
(2)民間の実勢を踏まえ9年ぶりに改善に転じた人事院勧告
(3)引下げや据置きも完全実施した以上、改善も完全実施を
(4)問題視される地方の格差は自然に発生したものではない
(5)自治体財政に大打撃を与えた三位一体改革が格差の原因
(6)特に交付税は削減しただけで何の改革も行われていない
(7)21兆円あった交付税を15兆円台に削減。この復元を
(8)交付税総額の回復は、総務委員会の党派を超えた総意だ
(9)地方の仕事は企業誘致や人員削減ではなく住民福祉向上
(10)無理に地方を差別化する「頑張る地方応援プログラム」
(11)誤った政策誘導で住民の足や命を奪う自治体財政破綻法
(12)企業誘致に金が必要で病院を民営化というのは本末転倒


○又市征治君
 社会民主党の又市です。
 今日は、増田大臣の自治、行財政に関する基本姿勢について、一定の期待も込めてお伺いをしていきたいと思います。
 その前に、増田大臣、これちょっと通告してないんですが、今、沖縄戦におけるいわゆる集団自決が日本軍の命令、強制、誘導によるものであったという高校の歴史教科書の記述が検定によって削除されることになって大きな問題になっていますね。
 検定の問題は別にして、この集団自決の歴史的事実について、大臣そのものの見解、どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(増田寛也君=総務大臣)
 沖縄戦のこの問題でございますけれども、これは政府としても、沖縄の知事さんですね、そうした皆さん方の話を十分に承ると、こういう姿勢で今臨んでいるわけであります。私もこうした問題というのを提起されていることを重く受け止めたいというふうに思っておりますし、それから、こうした歴史的な事実ということについて、やはり私どもも後世に生かすという意味で考えていかなければならないというふうに思っております。

○又市征治君
 それじゃ、まず人事院勧告について総裁と増田大臣に伺いたいと思うんですが、今年の勧告は民調などの結果を見て、初任給中心として一千三百五十二円の月例給の引上げと、一時金の〇・二五月分の引上げなど、民間の賃上げの実勢を踏まえた当然の結論だろうと、こう思いますが、昨年まで八年間引下げだとかあるいは据置きだとかという勧告で、平均、公務員の皆さんは五十万三千円も下がったというようにお聞きをしているんですが、ようやく九年ぶりに年収ベースで平均四万二千円の改善ということであります。
 引下げや据置きの勧告も完全実施してきておるわけですから、これは当然、今年のこの勧告は完全実施すべきものだということは言うまでもないと思うんですが、そこでまず人事院総裁、政府並びに国会に対して完全実施を求めていく意義なり思いというものをちょっとお伺いをしておきたいと思う。

○政府特別補佐人(谷公士君=人事院総裁)
 先生よく御案内のところでございますけれども、この人事院の給与勧告制度でございますが、これは労働基本権を制約されております国家公務員の適正な処遇を確保いたしますために、国家公務員法に定めます情勢適応の原則に基づきまして、公務員の給与水準を民間の給与水準に合わせる給与決定方式として国民の理解と支持を得て定着してきているものでございます。
 したがいまして、勧告が完全に実施され、適正な処遇が確保されますことは、個々の職員が高い士気を持って困難な仕事に立ち向かうことが強く求められております中で、職員の努力や実績に報いるとともに、近年、国家公務員採用試験の申込者が著しく減少いたしております中での人材の確保あるいは労使関係の安定に資するものでございまして、能率的な行政運営を維持する上での基盤となっているものと私ども考えております。
 また、ただいまも御指摘ございましたように、これは低迷いたしました我が国の経済情勢を反映したということではございますけれども、平成十四年、十五年、それから十七年が月例給の引下げ、平成十一年から平成十五年までが五年連続で特別給の年間支給月数の引下げということを勧告してきたところでございます。そして、そのように実施されているところでございまして、本年は久方ぶりに民間賃金の上昇を反映いたしまして、九年ぶりに引上げの勧告となったものでございまして、そういう意味からも是非完全実施をお願いしたいと考えております。

○又市征治君
 そこで、大臣、大臣は公務員全体の雇用の責任者ということもありますし、今総裁の意見も踏まえていただいて、当然、早期完全実施をすべきだということで努力をされてきているんだと思うんですが。
 さて、今国会も来月の十日で会期は終わると、こういうことですから、物理的にももう今週中に関係閣僚会議、閣議決定をやっていかないともう間に合わないんだろうと、こう思うし、そういう立場で御努力をされているんだと理解をいたしますが、今週中、そういう方向に向かって努力なさっているというふうに理解していいですか。

○国務大臣(増田寛也君)
 この人事院勧告の取扱いでありますが、今委員がお話しございましたとおり、国会の日程ということはきちんと頭に入れなければいけないと、十一月十日と理解しておりますが、それまでにはきちんと仕上げなければいけないと、こういうことで今やっております。
 閣議決定の日にちまでは確たることを申し上げられませんが、いずれにしても、今週ももちろん私どもも動きますし、それから国会の日程ということも念頭に置いて早急に結論を得られるように努力をしていきたいと、このように考えます。

○又市征治君
 今週中に閣議決定まで行くことを是非期待を申し上げておきたいと思うんです。
 そこで、財政問題に入りますが、地方の格差が今、与野党を問わずに異口同音叫ばれております。格差は何も自然発生的に生まれたものじゃございませんで、小泉内閣の下で三位一体改革と称して、自治体財政が大打撃を受けた結果として起こっておる。特に、交付税については頭から削減をしただけで何の改革も行われてこなかったということなんだと思うんですね。
 増田大臣は、九日の衆議院の予算委員会、あるいはまた今日も同僚の加賀谷さんかな、御質問に対しても、十六年から十八年、三年間で五兆一千億円ほど減りましたと、非常に各自治体が財政運営に窮していると、こういうふうに述べられたわけですが、さてこの五兆一千億、交付税削減について今後どう復元をしていくお考えなのか。
 また、増田大臣の答弁などの中で、交付税の総額を確保するというのと一般財源総額の確保というのはもう混じっているわけで、これは私、この委員会で何回かこの問題については両者重大な違いがあるということを指摘してきた経緯があります。
 今、税が増収傾向にあるわけでありますから、一般財源ベースで回復するというのは当たり前の話なんだ、これ、そういう意味でいえば。そういう意味では政府の努力と、こう言えないわけ。かつて、やっぱり二十一兆まであった交付税が、あれこれへ理屈を付けて十五兆円台まで落とし込んできたわけだから、この復元こそが大事だということが問題なのであって、法人税だとか税源五税の増収に転じた今こそいい機会なんだと思う、環境が整ったと、こういうことだと思うんですね。

 さっき、自民党の河合さん、私の郷土の先輩でございますが、交付税総額増やせと、こう言っておるわけですね。これはもう大体ここにいる委員のこれまでの、二年前ほどは違うんですよ。ここ二年ほどの間は大体与野党問わずみんな同じ意見だ、これ。
 そういう格好でいうならば、交付税の総額を回復すべきだというのが、この委員会の私はむしろ総意なんだろうと思うんです。大臣もそう言ってきた。正にそういう環境が整っていると思うんだが、さて、この点の交付税総額を回復すべきだという点についての増田大臣の見解をお伺いしたい。

○国務大臣(増田寛也君)
 交付税の問題は、私も自治体運営していく上で、財政運営していく上で大変やっぱり影響が大きかった、これはもう先ほど来、率直に申し上げているところであります。
 この交付税を含めた、正確に言うと、役所的に言いますと、交付税を含めた一般財源総額の確保と、こういうことになるんだろうと思いますが、特に私が今気に掛けている、あるいは特に認識をしておかなければいけないなというのは、財政力が弱い地方団体、自治体においてこの交付税の削減という影響が非常に大きく出てきて、そこの財政運営を非常に困難にしていると、こういうことでありますので、そうしたこの間のそれぞれの団体の財政状況の変化、そこを十分に踏まえた上で、不交付団体であったり、あるいはもう間もなく不交付団体になろうというところは、これはいろいろな自助努力のしようがあろうかと思うんですが、そのほかの税源をなかなか見いだし難いような地域、あるいはそういった団体に対しての交付税の機能というものを十分踏まえた上でこの交付税の総額というものも考えていかなければならない。
 再三申し上げていますが、やはり一般財源総額確保ということでありますが、交付税の総額をできるだけやはり過疎地域の財政需要も見積もった上でその中に取り込むと、こういうことが必要かというふうに考えております。

○又市征治君
 総額確保じゃ駄目なんですよね。総額をやっぱり回復をしていくということを、それが私、さっき河合さんが言った増額だということと同じ意義なんだろうと思うんで、そういう立場で努力をしてほしい。
 今、先にお答えになっているんだけれども、大臣は、財政力指数が〇・三以下の財政窮乏県が特に歳出を削減せざるを得ない、また市町村では五千人規模の町村がまあ大変なんだ、市町村の平均より二・五倍の削減をせざるを得ないという実態にあると、特に深刻なのは、規模が小さいところがより削減せざるを得ない、しかもこれは本来は交付税で補てんをしていくようなことが必要なんだと、こんなふうに述べられてきたと思うんですね。この最後の部分が非常に重要なことなんだと思う。

 つまり、大都市型の府県や大都市は、国税、法人税などの税源移譲によって財源自立がそれなりに可能なんだと思う。しかし、財政力の弱い県であるとか市町村には、大都市に配っていた分も回してでも交付税を手厚く配分するしかもうないんだろうと思うんです。
 だから、私は交付税の総額を削る正当性はどこにもないということを繰り返しこの委員会で何度も申し上げてきたわけですが、これは大方、先ほども申し上げたように、この委員会トータルとしてはおおむねそういう認識なんだろうと思うんです。
 そこで、大臣も認めておいでになる交付税の基本的な役割、二つの役割があるけれども、特にこの中小自治体に対する財源補てん機能について、もう一度改めてこの点、非常に重要性について御認識を明確にしていただきたい。

○国務大臣(増田寛也君)
 この交付税の改めて機能ということで申し上げますけれども、これは財政力格差が地域間で生じているということを調整をして、全国どのような地域でも一定水準の行政を確保すると、こういう機能を果たしている大変重要なもの、それが交付税だというふうに思います。
 この算定に当たって、特に今御指摘いただきました規模の小さな地方団体では、例えば人口一人当たりの行政コストということで考えてみますと、コストがどうしても割高にならざるを得ない。規模の小さな地方団体というのは大体が中山間地域等の過疎地域に多くございますので、そういったところで行政を展開しようとすれば、大変コストが一人当たりで見れば割高になります。ですから、そうしたものについては基準財政需要額を算定する上で、一種の算式で割増し算定ということを行っていますが、まずこの規模の小さな地方団体での割増し算定ということをきちんと行って、そういうコスト高ということを正確に交付税の中に反映させるような、そういう仕組みが大事だというふうに思っております。
 あわせて、交付税の全体の算定の中では、地域の活性化の取組、いろいろ努力が行われていますが、そうしたことを考えたり、それからさらに、条件不利地域の中でも離島や寒冷地等の、そういった更に特別な財政需要といったようなものも的確に算定する必要があるだろうと、こういうことでございまして、規模の小さいということにさらに地理的な条件等も含めて勘案して、それでこうした地域でも財政運営に支障が生じることのないように対応していきたいと、このように考えます。

○又市征治君
 ところで、昨年六月の地方六団体の意見書について、増田大臣は当時、知事として意見書を出された側ですよね。地方共有税及び地方行財政会議の設置という提案というのが一向に政府に取り上げられておらず、今年に入っただけでも六月の政府の分権推進委員会での六団体の発言、また六月、八月、九月、十月の六団体声明で繰り返されているわけですね。
 改めて見解を伺いたいんですが、知事から大臣になられて、これを大幅に採用するいい機運が熟してきたんじゃないかと、環境が全体的にもできてきたんじゃないのかと、こう思いますが、どのようにお思いですか。

○国務大臣(増田寛也君)
 この六団体の方で地方共有税という提案をしておりますが、これは内容が交付税特会へ直接繰り入れるということと、それからいわゆる法定率を引き上げると、こういうことですが、この提案の要点になっておりまして、そういうものを地方共有税として実現をしていこうということであります。

 これは、私もそうした提案をするに至ったときに関係をしておりましたし、それから、改めてこの問題を考える上で、地方の固有財源として交付税が今成り立っているわけですが、そういう交付税の地方の固有財源であるという性格を明確化することにつながる。一般会計の中に入れていろいろ査定を受けるということでなくて、地方の固有財源だということがこのことによって明確化になる。それから、今大幅な財源不足ということに対しての対応ということから考えれば、やはりこの地方共有税というのは本来的に望ましい在り方だと、こういうふうに考えております。

 今、政府部内でというお話あったんですが、政府部内では財政当局は異なった見解を持っていると。これは地方の方からこう見ていて、政府部内では必ずしもそういう考え方が共有されていないな、それがなかなか地方団体の意見が通らないということの原因だなというふうに思っていたわけでありますけれども、これについてまだまだ政府部内でももっと議論をしていかなければならない、そして、こういう私の今申し上げましたようなことをもっと理解者を増やしていかなければならないと思いますのと、それから、今地方分権改革推進委員会で同時並行的に議論が行われておりますが、この中で地方税財源の検討というのが取り上げられていまして、当然この地方共有税についてもそちらの委員会でも検討課題の一つになると、こう考えています。
 私も、あの中の委員で、意見陳述を委員の立場でしたときにも、この共有税を是非今後検討しようと、こういう問題提起をしておりました。したがいまして、今度はそういう第三者的なところでもこの検討課題の一つになるというふうに思っておりまして、是非こうした地方共有税構想ということについて理解者を増やしていくと、こういうことで努めていきたいというふうに思っております。

○又市征治君
 一番冒頭にも言ったんですけれども、あなたが大臣になられたというのは、安倍さん個人がというよりも、格差拡大で地方行財政政策が行き詰まった結果、多方面から期待をされて知事から総務大臣になられたと、私はこんなふうに理解をするんですが、だから、これまでの自治に反するような様々な弊害と言うべきか、誤った施策はもう是正をすべきなんだと思いますね。

 そこでまず、頑張る地方応援プログラムというのが、それぞれ頑張っても人員も予算もこれ以上削減できないから困っているわけでしょう、これ。
 おまけに、頑張る地方なんて、私はこれけしからぬ話だと前に言ったんです。地方というのは何をするのか地方自治法の二条で全部決まっているわけであって、それを、一生懸命やっているのはみんなやっているんだ。それを頑張らない地方があるみたいな、こういうけしからぬ言いぶりというのは本当にけしからぬなと。何か、人を減らすとか、どっか企業を一生懸命引っ張ってくる努力をしたのが頑張る地方、こういうおかしげな話なんだが。
 地方交付税のうち、貴重な三千億円が本来の趣旨を離れて政策誘導の補助金と化して、行革であるとか地方リストラのあめとむちに使われてはならぬのじゃないのか、こんなふうに思うんだが、その点の認識はどうですか。

○国務大臣(増田寛也君)
 この頑張る地方応援プログラムですが、これは地方団体の中で、いろいろ総務省としてもこの間ヒアリングしたようですけれども、いろいろ聞いてみますと様々な意見があったようでございます。
 特定の政策誘導というふうに見るかどうかというところがございますけれども、条件不利地域に対してやっぱりもっと私自身は配慮があってしかるべきではないか。要するに、今お話あったような、頑張ろうと思ってもなかなかもうそういう状況にないという、そういう現実というのは実際にあるわけですから、そういった条件不利地域のことをもっと考えた制度にするですとか、それから、あと過去のいろいろ努力したということももっと入れるだとか、そういうことがこのプログラムの中に必要ではないか。
 それから、あとはもう一つは、ここは非常に大きなところで、自治体からも様々な意見出ているようですが、この交付税総枠の中でのこの頑張る自治体の配分という話になっていまして、やっぱり普通に素直に考えますと、いろいろこう何かの目的で努力をするということは、その交付税の総枠の、例えばこの部分は別枠であって、何かそれに対して新たに頑張った結果が付いてくるということであるとまだいいんだろうと思うんですが、これはどうも中の話の配分ということになるわけで、余計地方団体もその点については危惧をしていたんだろうと思います。
 ですから、汗をかくということ、それでいろいろな自治体として努力をせよということは、交付税の中で、これよく交付税制度に対してのある種批判のようなものとして言われるところでもあるので、交付税制度の本質からいいますと、やはり行政の水準を確保するということが交付税の意味ですから、それから財源調整をするということですから、必ずしもその批判も当たっていない部分も多いと思うんですが、ただ、自治体の様々な努力を見せていくということは必要でありますし、私は、自治体の努力、あるいは頑張り度合いというものをより公共団体の意見を踏まえながら客観性の高いものをそこの中に持ち込むということと、それから、この頑張る応援プログラムの財源を何とかして別に確保するような知恵とか工夫がないかなと、そんなことでこのプログラムを更に充実させるというか、更に中身を濃いものにしていきたいと、こういうふうに考えております。

○又市征治君
 時間がなくなってきましたから、もう一つは新型交付税、これも答弁求めません、もう。さっき大体お答えになっている意味でもありますからね。
 人口掛ける面積なんていう、こんな単純化をして、今地域格差ますます広がるだけなんですよね、人口が減って面積が変わるわけないんだから。ところが、そこに残るのは高齢者ばっかりになっていく。こんな格好で余計金が掛かる。こんなばかげたことを、霞が関にいるからそんなことを考えるんだろうと思うんだけれども、地域の実態に全然合わない。これは増田さんが一番よく分かるはずだと思う。そういう問題なんか、むしろ段階補正みたいなことがますます求められているんだろうと思う。そういう点は是非努力をいただきたいと、こういうふうに思います。

 最後になると思うんですが、まだ本当は二問ほどあるんですけれども、地域格差の具体例として医療が深刻であるというのは今ほども山下さんからもいろいろとありました。今国会でも福田総理も増田大臣も例を挙げて強調されているわけですね、この医療問題の格差。しかし、病院危機を一層あおるものとして、前の国会で地方公共団体の財政健全化法、いわゆる破綻法制が成立をして、これによって地方公営企業、あるいは地方公営交通、病院などが赤字を責められる、こういう格好になってきているわけですね。

 現に私の出身地富山県の自治体立病院でも、総務省のレッドリストには載っていない、レッドリスト十八あるようですけれども、載っていないのに総務省のアドバイザーを導入して、また医療や医療行政とは何の知識、経験もない会計士を長とする委員会をつくって、それによって民営化が強行されようとしている。
 私は、もうこの悪法を実施しないことが最良だと思うんですが、前国会でも言ったように、百歩譲って、この住民の足である公営交通や命にかかわる病院について、赤字額の算定、あるいは法律上の算入式に当たっては、仮に健全化指標の計算はするとしても、相当長期間にわたって法の適用は猶予するとか半額で算入するなど、そういう工夫をすべきだということを申し上げてきた。

 交付税削ったから、そこで一方で頑張る自治体応援しますよというから、どっか企業を持ってこようと、企業を持ってきたらそこに土地の買収の金も市が出さにゃいかぬ、そんなところの金を捻出するために病院を民営化にします、本末転倒も甚だしい、こんな格好になっているわけですよ。
 そういうことについてそんなことを申し上げてきたんだが、最後に、そういう意見についてどのように検討されているのか、この点だけ伺って、終わりたいと思います。

○政府参考人(久保信保君=総務省自治財政局長)
 経営健全化基準、この設定につきましては先ほども御議論がございましたけれども、私ども年内に策定をするということを目指して現在鋭意検討を続けてまいっております。経営の状況、この実情を明らかにしていただいて、その悪化が進んでいるということであれば早期改善を図るというのが基本の考え方であろうと考えております。
 御指摘ございましたこの公立病院の問題でございますけれども、これも先ほど来御議論がございましたが、経営状況が悪化した公立病院が必要な地域医療を安定的に提供していくと、もうそのためには私ども、この経営の効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しという三つの観点で抜本的な経営改革に取り組むということも必要ではないかと考えております。そのために、去る七月、公立病院改革懇談会を設置いたしまして、同懇談会の御意見もお伺いしながら年内にガイドラインを策定をする方向で検討いたしております。
 また、経営健全化基準の設定につきましても、地方公共団体の意見を十分お聞きをして、更に検討を深めてまいりたいと考えております。

○又市征治君
 じゃ、時間が過ぎていますから、いずれにしても、いろんなところの意見を聞く、自治体の意見を聞く、同時に国会の中の、この中の意見もちゃんとしっかり踏まえて対応いただくことをお願いして、終わりたいと思います。