第168回臨時国会

2007年11月19日 決算委員会



(1)官製談合事件等で二度も引責辞任の経験を持つ額賀大臣
(2)繰り返される防衛省と業者、政界との癒着は構造的問題
(3)山田洋行の献金リストにあった財務大臣の資金管理団体
(4)届け出がされていないパーティー券を山田洋行が購入か
(5)額賀氏を団長とする訪米団は参加費20万円で豪華旅行
(6)米国軍需産業主催パーティーへの参加費は誰が払ったか
(7)疑惑を深める額賀訪米団と軍需メーカーとのパーティー
(8)問題の日米平和・文化交流協会は独法から助成金を受給
(9)防衛調達に関する構造的な問題を変えるため何が必要か

○又市征治君
 社民党の又市です。
 本来は、今日はさきの検査院七報告に基づいて防衛省関係の随意契約にかかわる問題について質問する予定でございましたが、そんな関係で事前通告もしてあったんですけれども、今の防衛省疑惑問題中心にお尋ねをしてまいりたいと、このように思います。したがって、中身は違ってまいりますんで、お二方の大臣にお聞きをいたしてまいりますが、是非お聞き取りよく、よろしくお願いしたいと思うんです。

 まず、額賀さんにお伺いをいたしますが、あなたは一九九八年、いわゆる四社過大請求事件と石油談合事件で大変、当時にしてみりゃ、もう額賀さんむしろ犠牲者なのかなと、こう言わざるを得ぬ、こういう問題があり、かつまた二〇〇六年、土木建築官製談合事件、こういう問題、防衛庁長官として在任中にこういう事件がありました。一度は問責決議が出されて可決されて辞任をなさるという事態があり、そしてまた、この防衛庁関係の幹部を処分をする、こういう事件がありました。そういうことを経てきて、いずれも官製談合事件ですよね、当時まだこの法律ができてなかった時代もありますけれども。あなたはこの三つの事件を身をもって体験をされたわけですけれども、はてさて、その上に立って今この守屋問題と、こうなってきているわけですね。

 一体、防衛省と業者と、場合によれば政界との癒着構造、どうも私は構造的な問題だと言わざるを得ない。後からもちろん質問してまいりますが、これを断つために、これを断絶をするために今何が必要だというふうに、今財務大臣ですから、逆に言うならば、その点を経験なさった、貴重な経験を踏まえて何をなすべきだというふうにお考えか、まずその点をお聞きしたい。

○国務大臣(額賀福志郎君=財務大臣)
 今、又市委員がおっしゃるように、九八年、調達本部事件がありました。私も、この問題を解決するためにはどうしたらいいのかということで、又市委員のおっしゃるように、構造的な問題であると。それはまず、戦後の自衛隊の存在というのは、やっぱり第二次世界大戦の後の国民の受け取り方、それから厭戦気分、平和志向、様々な要因の中で、あるいはまた憲法上も問題があるんではないかみたいな中で自衛隊が誕生してきたわけでありますが、その中で、やっぱりどちらかというと、問題が起こったときにはそのふたをして、発覚しないようにあるいはまた表ざたにならないようにという体質があったような気がいたしました。
 したがって、これからは、その当時ですが、その当時私が思ったのは、何かが起こったときは国民に説明をして、そして何が問題であるかということを理解していく中で改革をしていかなければならない、そういう体質改善を図ることが必要であるというふうにまず思いました。
 と同時に、組織的にも、言ってみれば調達本部を解体をさせて風通しを良くしなければならない。そういうことで組織の解体と組織の変革が起こったわけでありますが、おっしゃるように二〇〇六年に施設庁の不祥事が起こった。そのときも私が長官であって、一体、九八年の事件は何が教訓として生かされたのかということを改めて反省させられたという思いがありました。そこで、ここでも組織的な問題がありまして、施設庁は結果的に解体をしたわけであります。
 その上で、やっぱり防衛庁職員それから隊員の皆さん方も、これは国民の信頼を取り戻していかなければならないということで立ち上がったのが、その九八年のときもそうだったし二〇〇六年のときもそうだったと思っております。そして、そのチェック体制をどういうふうにつくるかということが組織的な一つの課題でありまして、外部から第三者を招いて監察体制を強化をさせていただいたというのがこれまでの経緯だったと思います。
 自衛隊のあるいは隊員の皆さん方の意識は、私は相当、従前と比べると透明性を持ち、しかもなおかつ責任感を持って私は国家国民のために汗をかくという、そういう方々がほとんどであるというふうに信じておりますし、またそうであります。そういう中で、やっぱりそれぞれの部署部署が自らの問題として緊張感を持って意識改革を図っていくと同時に、その透明性を持っていく形を是非つくってもらわなければならないというふうに思っております。
 私は、今後、防衛省に昇格をし、そして国際社会の中で日本が安全と平和を構築していくための新たな問題意識あるいはまた新たな使命と責任があるわけでありますから、きっちりとそういう新たな出発をしていただきたい。その中で守屋前次官の接待問題が起こったわけでございますけれども、これも私は、自分の長官時代も全く気が付かなかったわけでありますけれども、知らなかったわけでありますけれども、やっぱりこういう体質をきちっと変えていかなければならないというふうに思っております。

○又市征治君
 そこで、今回の問題についてもう少し突っ込んでお伺いをしたいと思うんですが。
 あなたは先ほど来、山田洋行からこれまで献金を受けたことはないと、ただしパーティー券は買ってもらった、こうおっしゃっているわけで、このパーティー券は総額で二百二十万円だと、こういうふうにお答えになっているわけでありますけれども、私が調べたところによりますと、この山田洋行の献金リストによりますと、額賀議員の政治資金管理団体、福志政経懇話会へ献金をされた金額が、二〇〇二年十月三十一日二十万円から始まって二〇〇六年三月二十四日まで十一回、計二百二十万円、こういうふうになっているんですが、パーティー券の購入ですから、これとは全く別の話ですね、先ほどの話は。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 私が御報告を申し上げましたのは、いずれもパーティー券を購入していただいたということでございます。

○又市征治君
 そうしますと、今私が申し上げた山田洋行からの献金リストでの、あなたのこの福志政経懇話会というのは、これは政治資金管理団体に間違いございませんね。だとすると、これは正に政治資金規正法第二十一条に該当する、これに抵触する脱法行為ということになるんじゃありませんか、こういう寄附が一方でやられているとすると。この点についてはどうお考えですか。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 政治資金パーティーというのは、対価の代わりに様々な研究成果を発表したり、あるいはまたお互いに知識を向上させるために催物を行うことによって、その収入については政治資金管理団体、その主催者側が政治活動費として使われるというのがこの政治資金パーティーでございまして、これは許されている行為なのであります。
 一方的に無償資金供与のような寄附とは性格を異にするものでございまして、我々はそれにのっとって適法、適切にパーティーを開かせていただいてきたということでございます。

○又市征治君
 それだと、これは一体全体、パーティー券の購入を政治資金管理団体でなさっているということですね。そういうことですね。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 政治資金パーティーは政治資金管理団体が主催をして行っておりますので、それは当然、先ほど言ったような趣旨で政治活動費としてその収入は使えることができるようになっているわけでございます。

○又市征治君
 これ、届出されていますか、そうすると。当然のこと、政治資金管理団体ですから届出をされなきゃならぬはずですけれども、届出がされていませんじゃないですか。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 これは適法、適切に処理をされているというふうに聞いております。

○又市征治君
 届出されていないですよ。
 届出されているのかと、こう聞いているんですよ。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 届出をしていると聞いております。

○又市征治君
 これは是非調べていただいて、改めてこの委員会に御報告をお願いしたい。私の調べでは届出がされていないと、こういうふうに調べておりますので、これはそごがあっては額賀さんも困るでしょうから、是非ともこの委員会に御報告いただくように、これはお願いしたいと思いますが、よろしいですか。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 私は、事務所で報告を受けたところ、適法、適切に処理されていると聞いておりますので、問題がないというふうに認識をしておりますけれども、又市委員がそういうことでありますから、同じことを繰り返すことになるかもしれませんけれども、御報告はいたします。

○又市征治君
 どう考えても、今日、委員の皆さんはずっとお聞きだったわけですが、朝飯パーティーといって会費二万円、しかし現実問題は、お一人かお二人か、あるいは参加をされない企業などを含めて大変な多額の金が集められていて、これがそういう意味ではもう資金集め、献金とみなされて当然じゃないか、おかしいじゃないかというふうにみんなお考えなんだろうと思うんです。いずれにしても、そういうどうも疑念が私はぬぐえません。

 そこで、もう一つ、あなたの方から先ほども出ましたが、五月の安全保障議員協議会訪米団、これは額賀さんが団長で、国会議員が七名御参加になり、そして随行と言うべきか、先ほど来問題になっています秋山さんを中心としながら、三菱重工、川崎重工、石川島播磨重工、NEC、日立製作所、三菱電機、三菱商事、住友商事、伊藤忠商事、双日、丸紅、そして山田洋行、二人参加されていますが、十二社、十七名随行なさっているわけでありますけれども、さてこの訪米団、これの中で、一体全体、額賀さん自体は一体幾ら経費をそういう意味でお支払いになられたのか、現実に、そういう意味ではこの日米平和・文化交流協会から一体全体、額賀さんに係る問題では幾ら負担があったのか、その点について明らかにできればしていただきたいと、こう思います。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 これは先ほども申し上げましたけれども、日米平和・文化交流協会が日米の安全保障の問題あるいはまた地域の安全保障の問題等について、アメリカであるいはまた日本でセミナーやシンポジウムを開いております。
 そういう中で我々は議論をし、勉強をし、そういう中で米国の知識人や様々な方々と意見交換をしたり議論をして、日米同盟の将来のこと、あるいは又はアジア太平洋地域のこと、世界の安全保障のことについてお互いに議論をしていくことは、我が国にとってもまた米国にとってもそれぞれ国益に利するということで賛同をし、その事業展開に我々も参加をさせていただいているということでございます。したがって、この日米平和・文化交流協会の行事に参加費を払って参加をさせていただいているということでございます。

○又市征治君
 私がお聞きしたのは、だから、あなたはこの五月の、まあ四月二十七日から長期間になっているわけですが、行かれたときに幾ら負担金はお払いになられたのですかと、こうお聞きしたんです。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 我々は、参加費用として二十万円を負担をさしていただきました。

○又市征治君
 それじゃ、一体全体これは、先ほど大門さんからもお示しになりましたが、私も別の形のものを入手しておりますけれども、こうした四月の三十日、ロッキード社、五月の一日、ボーイング社、あるいは五月の四日、ノースロップ社ですか、こういうところとのパーティー、こういったところなどの費用は、これは一体全体、日本側、お支払いになっているわけですか。全くこの会社持ちじゃないんですか、向こう側の、軍需産業持ちじゃないですか。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 我々は、この社団法人日米平和・文化交流協会のそういうイベントあるいはまたシンポジウム等の行事についての日程に従って動いているわけでございまして、その詳細について知っているわけではありません。

○又市征治君
 いずれにしましても、先ほどの参加費としては二十万円支払ったと、大変高いホテルにお泊まりになり、こうした夕食なども大変なパーティーがあり、こういう格好で二十万円で済むわけがない、こういうふうにだれもが受け取ると思うんですが、そういう意味では、アメリカの軍需メーカーと直接の飲食というのが国民から極めて疑惑を招く、少なくとも、あなたがおっしゃった日米安保政策の意見交換という本来の趣旨を全く逸脱している、大変国民に疑惑を招くものじゃないのかと、そういうふうに私は思うんですが、あなたはそれは当然のことでいいんだと、こういうお考えですか。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 我々は、防衛政策あるいは防衛に対してどういうふうに考えていくのか、あるいは各国の情報はどういうふうに整理されているのか、そういうことが日本の安全とこの地域の安全に政治家として必要である、そういう考え方の下にこの事業展開に賛同して参画をさせていただいているわけでございまして、我々は、お互いにそういう世界の国々と国際協調しながら、そして世界がどういう状況に置かれているのか、そういうことを知るためにも非常に私は有意義なシンポジウムであったりセミナーであったというふうに思っております。

○又市征治君
 せっかく国民の皆さんにね、額賀さん、いろんな疑惑を持たれた問題を解明できる場で、だんだんむしろ疑惑を深めておいでになるんじゃないんですか。
 私がお聞きしているのは、こうした軍需産業側が主催をするパーティー、夜の夕食会、ここにお出になっているのに、それは食事会の会費をお支払いになっているのかと。また、そういう意味では、あなたがおっしゃる安保政策の意見交換と言うけれども、直接軍需メーカーとの飲食というのは逆の意味で疑惑を招くんじゃないですかと、こう申し上げているんですが、全くそらされている。こういう格好ですから、これは疑惑は全然深まっていくだけじゃないですか。

 もう一つお聞きをしておきたいと思うんです。
 あなたは記者会見で、先般、いや全く記憶がない、これまで宮崎氏や守屋氏から接待を受けたことはないと、こう全面否定をなさっているわけですが、宮崎さんは東京地検でそのことを供述をなさっているというふうに報道がされています。守屋さんは、御存じのとおり国会の証人喚問であなたと宴席での同席を証言をしている。つまり、これは偽証罪に問われるおそれがあるということを当然踏まえた上で証言をなさっているわけですから、かなり私たちは信憑性が高いものと、こんなふうに思うんですが、改めてもう一つお伺いしておきたいのが、接待を受けたことは全くないんだという断言をなさっているのか、いや、むしろそういう接待を受けたかどうかというのは記憶にないんだというふうにおっしゃっているのか、この点もう一度お聞かせください。

○国務大臣(額賀福志郎君)
 私が言っておりますのは、山田洋行関係者から接待を受けたようなことはないということ、それから宮崎さんが主催されるような会合に出たことはないということ、したがって今度の接待問題とは全く関係がないということを言っているわけでございます。
 それから、守屋証言については、先ほども申し上げましたけれども、ジム・アワー氏が参加する中で宮崎さんや守屋さんもおられて、私もその多勢の中で出席をしていたということについてはすべて、自分の日程とかジム・アワーさんとのかかわり合いとか、本当にしっかりとこれまで調べまして、その結果そういう記録は全くなかったということで先ほど御報告をさせていただいたということなのでございます。

○又市征治君
 これは委員長にお願いを申し上げたいと思うんですが、私も実は、時間がなくなってくるものですから、少なくともこの決算委員会としては、独立行政法人国際交流基金から、先ほど大門委員が追及をいたしましたけれども、助成金がここに出されている、こういう問題になると極めて重大な問題でもありますから、決算委員会で引き続き、この問題については更に引き続いてやっていただくことを、是非取り扱っていただくようにお願いしたいと思いますが。

○委員長(小川敏夫君)
 委員会の持ち方等につきましては、また理事会で協議いたします。

○又市征治君
 そこで、時間がなくなってしまいました。どうも説明が釈然としない、先ほども申し上げたとおりでありまして、引き続きやっていただく、そのことをお願いをしてまいりますが。

 最後に、石破大臣にお伺いをしたいと思うんです。
 一番冒頭に額賀さんにお聞きをした、こうやって防衛省、前の防衛庁を含めて、こうした官製談合とか幹部のこうした不正問題がずっと起こってきたと。そこへもってきて、とうとう官僚のトップ、これが今こういう疑惑が起こってきているという問題ですね。そして、既に幾つも伝えられていますけれども、例えば、石破さんが大臣になられる直前かどうか、一回目のときになられる直前かどうか、この山田洋行の装備品の水増し問題ということなど、今から六年前ですかね、五年前ですかね、明らかになりました。ところが、これはほかのところなんかでこういう問題、あるいは防衛庁の時代も、そんなことあった場合には入札参加停止、当たり前のことですよ。こういうことなどをやられてきているわけですが、これが処分もされていないという問題が現実に起こっているということなど含めてあるわけですが、さっき額賀さん、それなりに自分では頑張った、努力したと。何とか、こんなことは構造的な問題だから、なくすために努力したと、こうおっしゃったんだが、現実問題としては、もうそれこそ事務方のトップにまでこういうところに来て、そして、それこそ一千五百万円からに上るゴルフ接待がありましたと、こういう話まで出てきている。
 今申し上げた、こうした処分もないという問題も起こっているということなどあるわけですが、今現在、本当にこんな構造的な問題を変えるために、防衛大臣としては何を今すぐしなきゃならぬとお思いなのか、この点を、今の時点の問題をお聞きしておきます。

○国務大臣(石破茂君=防衛大臣)
 当省、まだ防衛庁時代からいろいろと不祥事がございました。そのたびにいろんな対策は打ってまいりましたが、最近で申し上げますと監察本部というものをつくったと。私は、党におりますときにこれをどうするかという議論を相当いたしましたが、とにかくもう抜き打ちで監査を行う、監察を行う、そして相手が次官であろうがだれであろうが、それは抜き打ちで、相手はだれであれきちんとした監察体制をしくということで今回も特別監察を行ったところでございます。あるいは、警務隊の体制をどうするかということはこれからきちんと議論をして、きちんとしたそういう体制を確立をしていかねばならないと思っております。

 また、更に申し上げれば、この防衛省という、日本である意味最大の組織でございます。それを統制するのが政治ということになっておりますが、防衛大臣、副大臣、政務官二人という体制で本当にこれで足りるのかという議論はやはりしておかねばならないことだと思います。
 そして、文民統制というのは何も大臣だけが行うものではございません。国会による文民統制というものもあるはずです。あるいは、司法による文民統制というものもあるのであって、情報開示の仕方というものも併せて本当に文民統制がなされているか、特に議会、それから行政、政治という意味ですね、それによる統制というものの在り方はこれでいいのかということは、町村長官も先ほど委員会でお答えになりましたが、官邸主導という形でやってまいる、防衛省としてもきちんと検討してまいる、一度本当にこれでいいのかということを徹底して議論をする必要があろうかというふうに私は思っております。

○又市征治君
 時間が参りましたから、今日のところはこれで終わりたいと思います。