第179回臨時国会

2011年12月7日 決算委員会



■平成21度決算外二件の締めくくり総括質疑
■平成21年度予備費関係四件
(1)財源確保では、25年間トータルで所得税、住民税が10.5兆円の増税で、法人税は25年間で総額13.2兆円の減税になる。つまり法人税の減税をしなければ、復興財源は賄える。
(2)平成21度の決算検査報告の不当指摘金額は、過去最悪の979件、1兆7900億円余。これで消費税増税について国民の理解が得られるのか。
(3)沖縄県民を愚弄する発言をした沖縄防衛局長は、停職以上の処分をおこなうべきだ。
(4)従来の原子力関連予算の編成に問題があったのではないか。
(5)原子力関連組織・予算を全面的に見直すべき。
(6)原発事故収束に向けて働く人たちの健康問題、労働条件について点検・指導が必要だ。
(7)エネルギー政策の転換にあたって専門職を含む労働者の処遇について、政府は責任をもつべきだ。
(8)斡旋の有無にかかわりなく、現役時代に関連した独法、公益法人への再就職は禁止すべきだ。
(9)特別会計の見直し法案の国会への提出見通しは、どうなっているのか。


○又市征治君 社民党の又市です。
 先週、復興財源確保法等が成立をしまして、十・五兆円の増税が決まりました。所得税は二十五年間で約七兆五千億円、住民税は十年間で〇・六兆円の増税ですけれども、法人税は五%の減税を行った上で三年間だけ約二・四兆円の増税という中身です。しかし、この法人税は四年目から丸々五%減税が実施をされるわけで、その後の二十二年間で合計十三・二兆円の減税となるわけでありますから、二十五年間トータルで見ますと十・八兆円の減税になります。
 とすれば、法人税の五%減税をしないだけで復興財源は賄える、こういうことになるんじゃないですか。これは、総理、どういうお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 復旧復興のための財源措置については、基本的には歳出削減と税外収入の確保に最大限取り組むということでございました。その上で、足りない部分については時限的な税制措置を行うということでございまして、その際には、個人にも企業にも過大な負担とならないよう配慮した上で、時限的に一定の御負担をお願いするものでございます。
 お尋ねの法人税については、企業の国際競争力の強化、維持や産業空洞化防止等により雇用を確保する観点から、平成二十三年度税制改正における税率の引下げと課税ベースの拡大を実施した上で、時限的に付加税を課すことにより、三年間で約二・四兆円の御負担をいただくこととしておりますということでございます。

○又市征治君 痛みの分かち合いといい、震災復興に協力をしようという庶民の善意、これは大変あるということはこの間の経緯が示していますけれども、言い方は悪いけれども、これに便乗して、庶民の増税分が復興にではなくて、むしろ大企業の減税に回る、こういう格好に結果的には、三年間だけということですから、先ほど申し上げた数字になっていく、こう言わざるを得ないと私は思います。
 一方で、野田内閣は今、社会保障と税の一体改革の名の下で消費税倍増を表明をされているわけですが、この平成二十一年度の決算検査報告の不当指摘金額は、過去最悪の九百七十九件、一兆七千九百億円余に上っています。こんな状況で消費税増税などというのは国民に理解得られると思われますか、総理

○国務大臣(安住淳君) 又市先生、この一・八兆というのは突き抜けて大きい、経年で見れば、額なんですが、これは事業仕分でタマリを見付けまして、鉄道関係のですね、これがここに盛り込まれているということでございますので……

○又市征治君 そういう細かいことはどうでもいいんだけれども。

○国務大臣(安住淳君) はい。ただ、不適切なお金というよりは、これを見付けて年金に今回は使わせていただいたということでございます。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) というのが背景にありますけれども、無駄遣いの根絶については、事業仕分、予算監視・効率化チームの設置、行政事業レビュー、そして政策提言型仕分といった新しい手法や仕組みも導入しながら、引き続き不断の努力を行っていきたいというふうに考えております。

○又市征治君 昨年の一月に時の菅財務大臣は、消費増税は逆立ちしても鼻血も出ないほど完全に無駄をなくしたときだと、こう言明をされたわけでありまして、このことから見るとちょっと緩くなっているんじゃないのか、こういうふうに私は感じます。そのことだけ申し上げておきます。
 なお、まだまだ無駄遣いはいろいろとあるわけですが、例えば、先般、先ほどもありましたけれども、原発事故や国主催の原発のシンポジウムでのやらせ問題をめぐって経産省関係の最高幹部三人が更迭をされました。その退職金が、普通退職に割増しを付けた退職勧奨扱いで六千万円から八千万円支払った、こういうふうに報じられています。こういうのはまさに税金の無駄遣いと言うほかないんだろうと思うんですね。
 また、この度、不見識極まりない発言で沖縄防衛局長が更迭をされた。当たり前のことですけれども、私は、即刻、停職以上の処分があってしかるべしだと、こう思いますが、こういうのはどう対処されているんですか、防衛大臣。

○国務大臣(一川保夫君) 今先生御指摘の田中前局長の不適切な発言に対する処分のことでございますが、今、防衛省内で所要の手続は進めさせていただいております。これは、法令に基づいて、当然手続に厳格に従って処理しなければならないというふうに思っておりますので、できるだけ事実関係をしっかりととらまえる中で厳正な処分をしてまいりたいと。その辺りは、手続上、若干時間を要するというところは先生にも御理解していただきたいと思いますし、ただ、事案の重大性から見ましても、早急に結論を出してまいりたいと、そのように思っております。

○又市征治君 いずれにしても、高級官僚にちょっと甘いなという感じがしますよ、事例は、もう中身は分かってしまっているんだから。そういうものを、今度は過去の例を一生懸命引っ張り出すから時間が掛かるんですよ。過去なんて例になりませんよ、こんなケースは。
 次に、福島の原発事故以来、原発行政あるいは関連予算に国民の疑惑が高まってきているわけですが、例えば、先ほど来出ていますけれども、SPEEDIの開発に百十六億円も支出をしながら、その情報は隠されて避難に間に合わなかった、これ重大な問題ですよね。また、今日も、「もんじゅ」の莫大な研究開発費垂れ流しや、あるいは事故続き、安全対策の問題点、検査院もこれは指摘をしています。そのほか、立地交付金やあるいは原発関連予算全体について多くの問題が指摘をされてきているわけですが、この従来の原子力関係予算の編成について何か反省点はあるのかどうか、お聞きをまずしておきたいと思います。
 また、今後の事故収束の費用と様々な賠償その他の費用がどこまで拡大するか想像も付きませんけれども、これは東電の賠償を含めて何としても調達しなきゃならぬと思います。そのためには、少なくともやはり原発関連予算の抜本的な見直しが必要なわけであって、もう既にやられていると思いますが、原発の新増設を前提にした予算なんというのは、これは認められるわけがないと思いますね。さらに、安全神話のアピール経費、ばかげた話だったわけで、こんなものは当然全部やめられると思いますが、それに加えて原発関連省庁や独法、公益法人、こういったものの機構や予算を全面的にやっぱり私は見直すべきだと思いますが、この点、経産大臣、いかがですか。

○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、三・一一の現実の前に、従来の原子力行政、そして原子力関連の予算というものは大きく見直すということは当然であるというふうに思っております。
 従来、原子力については様々な研究開発を含めた予算が多々付いて、一方、同じように、少なくとも三・一一以前でも同じように推進するべきであった新エネルギーについてはそうしたことの手当てが十分なされていないという不公平が明らかにあったと。
 こうした事故を受けて、原子力についての研究開発予算を、廃炉等の安全、そして収束に向けたものを除いて、これはもう抜本的に新エネルギー、代替エネルギーの開発に向けていくと。それから、広報などについてもこれはもう抜本的に見直すと。関連公益法人等についても、経産省所管のものについては、しっかりとこの状況の変化に対応して抜本的な見直しをすべく、来年度予算の概算要求でも既に大きく着手をしていますが、更にきめ細かく見てまいりたいと思っております。

○又市征治君 また、現在、事故の収束に向けて献身的な仕事をしている人たちがたくさんいるわけでありますけれども、例えば原子力研究開発機構が動員した延べ三万七千人の働く人たちの健康問題、あるいは、そしてこの労働条件が適切であるかどうか、こういうものの点検、指導というのは非常に大事だと思いますよ。
 前に私、総務委員会でこの問題を追及したんですけれども、ばかげた話で、全く二十キロ圏内にいた県庁の職員なんかの健康診断さえもやっていなかった。こういうばかげたことがあって、直ちにやりますというような対応をされたけれども、こういうのがあっちこっちである。各省庁共にこれはしっかりとやってもらいたい、こう思います。
 同時に、国策として推進されてきた原子力政策ですから、この政策の転換をやっていこうという場合に、省庁からの天下った独法や公益法人の幹部はともかくとしても、そこで働く専門職を含めた労働者の今後の処遇というものは国がやっぱり一定の責任を持たなきゃならぬと思いますよ。その点の確認をひとつ求めておきたいと思います。

○国務大臣(中川正春君) 御指摘のように、原子力の研究開発機構の職員を中心に、今献身的にこの現場に向いてコミットをしておっていただくということ、これには感謝を申し上げたいというふうに思っています。
 具体的には、個人線量計、これをしっかり携帯しながらの作業、あるいは作業終了後の内部被曝の測定、ホール・ボディー・カウンターでありますが、そういうものと同時に、原則として三か月ごとに健康診断を行っていくというきめ細かな対応をしていくということと、それからもう一つは諸手当、これを適切に運用をしていくということ、このことを併せてしっかり見ていきたいというふうに思っています。

○又市征治君 雇用問題についても是非、それは文科大臣のところではないかもしれませんが、しっかりと対応をいただきたいと思います。
 次に、私は、国家公務員の天下り規制問題についてもう何度もこの委員会で指摘をしてまいりました。総務省の同一府省退職者による連続ポスト調査によりますと、昨年四月一日現在、天下りは千二百八十五法人、一千五百九十四ポストに上る、こういう報告であります。まさに天下り規制の私は不十分さの一例だろうと、こう思うんです。
 あっせんがあるとかないとかの問題ではなくて、あっせんしていませんでした、だけれどもありましたというんじゃ、これ困るわけで、現役時代に業務に関連した独法であるとか公益法人であるとかへの再就職なんというのは当然禁止すべきだと、こう思いますが、関係大臣、御答弁願いたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、調査によりますと、三代以上同じポストで天下っているというのは千二百八十五法人、千五百九十四人のポストが存在するということであります。
 現行の国家公務員法では、官民の癒着につながりかねない行為を規制するということで、独立行政法人、公益法人への再就職に関するものを含め、府省庁によるあっせん、利害関係企業への求職活動、OBへの働きかけといった行為を禁止しておりますが、さらに、民主党政権下では内閣の方針として、政権発足後直ちに、府省庁によるあっせんにとどまらず、官民人材交流センターによるものを含めて再就職のあっせんを全面禁止するとともに、独立行政法人の役員人事においては、絶対そこには行ってはいけないというのはやっぱり本人の仕事の自由もありますので、公募とかいうことで透明性を確保するなどして再就職の適正化に厳しく取り組んできたところでありますので、引き続き、国民の疑惑を招かないようにいろんな手だてを講じてまいりたいと思っております。

○又市征治君 これ、天下りには多額の国費が結果的には裏で付いて回っているわけですよ。だから、そのことはやっぱりしっかり取り組んで無駄を省いてもらいたい。
 最後になりますが、特別会計改革問題について私は再三取り上げてまいりました。八月の本委員会で、当時、野田財務大臣ですけれども、次期通常国会へ特会見直し法案を出したいという御意向を示されておったんですが、さて、現時点での、どのような見通しになっているのか、現財務大臣に今度はお伺いしなきゃなりませんね。

○国務大臣(安住淳君) 十七特会五十一勘定については大幅な見直しを行いまして、来年の通常国会に必ず法案を出させていただきますので、是非御審議いただきたいと思います。

○又市征治君 終わります。