2013.3.12

(以下は青森市において3月12日に行った国政報告の要旨です)
       
1.2期12年の活動を振り返って
(1)  早いもので、まもなく2期12年が経とうとしています。
 12年前、私は、折からの新自由主義政治を批判し、「小泉内閣の『構造改革』とは、輸出大企業の国際競争力を高めるために社会のあらゆる分野でリストラ合理化を押し進めて格差拡大・弱肉強食の社会をもたらすものであり、またその延長線上に憲法を改悪して戦争のできる国へと突き進むことになる。これを食い止めるために是非とも国会に送ってほしい。共に闘ってほしい」と訴え続け、当選させて頂きました。
 以来、私は、この観点から国会での政府追及や全国遊説などに飛び回りました。また再選をめざす6年前の闘いは、安倍内閣が改憲に向けて反動化を進める下で、与野党逆転・政治転換を図る闘いでもあり、再選させて頂いたあと、野党共闘の衝に当たり、2009年の総選挙後の社民・民主・国民新3党連立政権の政策決定にも一定の役割を果たしたと自負しています。
 この間、国会での政府との論戦は430回を超え、また党では参院幹事長や党幹事長、副党首などを務め、現在は幹事長・参院議員会長などを担っております。
 今日まで私と社民党をご支援いただいたことに改めて心からお礼を申し上げます。
     
  (2)  この12年を振り返りますと、新自由主義・「構造改革」路線と対決し続け、国民の不満・怒りと相まって漸く2009年9月に政権交代・政治転換が実現したと思ったのもつかの間、民主党政権の相次ぐ公約違反と新自由主義路線への回帰によって、昨年12月の総選挙で自公政権の復活、政治の逆流を許してしまったことは残念至極と言う他ありません。
 今日、民主党政権の新自由主義政治への回帰によって2009年の政権交代や連立政権自体に意味がなかったように思われがちですが、それは間違いです。特に連立政権の政策合意の多くは今日の政治経済情勢においても必要不可欠な政策です。
 3年前、多くの国民は、社会のあらゆる分野に格差を拡大した自公政権の市場経済至上主義に立つ新自由主義政治に不満と怒りを募らせて、総選挙で政権交代を実現したのですから、3党連立政権は、この民意を受け止め、その『政策合意書』の前文で「家計に対する支援を最重点と位置づけ、国民の可処分所得を増やし、消費の拡大につなげる。…年金・医療・介護など社会保障制度や雇用制度を信頼できる持続可能な制度へと組み替えていく」「日本経済を内需主導の経済へと転換を図り、…国民生活の立て直しを図っていく」など社会民主主義的政策で合意しました。この合意を具体化するために私は副党首としてマニフェストの責任者の立場から努力し、初年度から、社会保障関係予算の拡充と不要不急な公共事業の大幅削減、雇用対策の強化、子ども手当や高校授業料無償化、販売農家の戸別所得補償制度などを実現しました。これらは現状でも必要な政策です。
     
  (3)  しかし、政権公約に反する米軍普天間基地の辺野古移設の閣議決定に反対して社民党が10年5月末に政権を離脱して以降、民主党政権は「政策合意」の姿勢を次第に後退させ、鳩山内閣後の菅内閣は、折からの参院選に際して消費税増税を打ち出し、政権合意を放棄しました。そして菅内閣後の野田内閣は、政治転換を訴えて政権に就いたことを忘れて自公との談合政治に転換し、法人税5%減税、改憲に向けた憲法審査会の始動、TPP加盟交渉参加、オスプレイ配備など日米軍事同盟の強化、違憲・違法な公務員給与の大幅削減、そして政権公約と真逆の消費税増税、脱原発の民意を無視して原発の再稼働・増設など、「赤信号、3党で渡れば怖くない」とばかりに新自由主義路線への回帰を強めたのです。
 
     
2.総選挙の結果をどう見るか
  (1)  昨年末の総選挙の結果、自民党は前回の119議席を2.5倍の294議席に伸ばし、公明党の31議席と合わせて全議席の67.7%=325議席を獲得し、政権に復帰しました。
 しかしその内実は、小選挙区では(前々回3,250万表)前回の2,730万票から170万票減の2,560万票(得票率43.0%)で、300議席中の79%=237議席を獲得しました。小選挙区制のために「4割の得票で8割の議席」です。また比例区でも(前々回2,580万票)前回の1,880万票から220万票減の1,660万票(得票率27.6%)でした。つまり自民党は小選挙区制の下で比例区27.6%の得票で全議席の61.2%=294議席を得たのです。
 一方の民主党は、小選挙区では(前々回2,480万票)前回の3,340万票を一挙に2,000万票も減らす1,360万票に激減し、また比例区でも前回の2,980万票から同じく2,000万票減の926万票(得票率15.9%)に激減しました。その結果、前回獲得した308議席を57議席に減らす解党的な惨敗を喫したのです。
 このように国民は、3年前は自民党に、今回は政権交代への期待を裏切った民主党にレッドカードを突きつけたのです。小選挙区比例代表並立制という民意を歪める選挙制度によって、27.6%の支持でしかない自民党が政権を奪還したのです。
     
  (2)  注目すべきは、組合敵視、行政サービスの後退をもたらす行政改革など新自由主義政策と憲法改悪を唱える維新の会(比例区で1,220万票獲得、54議席)とみんなの党(同524万票獲得、18議席)が躍進したことです。「自公はへきえき、民主はがっかり」の政治不信が広がる下で、マスコミが「第三極」と持て囃した結果でしょう。両党の比例区得票1,750万票は、自民党の1,660万票を上回り、民主党が失った2,000万票の大半を吸収した形です。結果として、国民は民主党の代わりに自民党よりもイデオロギー的にも政策的にも右よりで、労働組合を敵視する維新、みんなの党を支持したことになります。そして公然と改憲を唱える自民・維新・みんなの衆院における議席は76%に上り、一挙に改憲への動きが強まったのです。
     
  (3)  わが党は、前回の比例区得票300万票を142万票に減らし、改選前の6議席を2議席に減らす大敗を喫しました。その主な敗因と今後の課題は、
 外的要因の第1に、民主党政権への失望が広がる中で、労組・組合員の選挙闘争への意欲が著しく減退したこと、また「民主党と連立を組んだ社民党も期待外れ」と見られ、大きく支持離れが起きました。小沢氏の生活の党(当時は未来の党)も同様です。
 第2に、「第三極」論が持て囃される下で「社民党の主張は正しいが実現力がない。死に票になる」などの風潮が強まる中、発信力や宣伝力などの強化が不十分でした。
 ただ、「社民党に実現力がない」との指摘は正しくありません。わが党の理に適った追及や実態に基づく提言は実現してきました。たとえば、(1)先に述べた政権政策の実現、具体的には「子ども手当」支給や「高校授業料無償化」、パート労働者255万人への雇用保険の適用はじめ雇用政策の前進、(2)浜岡原発の停止と全原発の再稼動停止、(3)特別会計の「埋蔵金」約34兆円余の一般会計への繰り出し、(4)地方交付税2.5兆円の増額、(5)地方公務員への画一的賃下げ阻止、(6)消費税増税反対の7党共闘と問責決議の可決、(7)脱原発基本法案の提出―などは、民主党単独政権では決して実現せず、わが党の奮闘の成果でした。これらの実績や成果の宣伝が不十分でした。
 内的要因の第1は、候補者擁立の遅れと候補者数の減少で党の存在感が弱まった、第2は、事前からの10,000箇所街頭演説、大衆集会や時局講演会の実施、『新報』号外の配布など「党の見える化」の取り組みが不十分であった、第3は、12月選挙となったために地方議会が重なり、大きな集票力を持つ地方議員の集票活動が不十分となった、第4は、選挙直前、病気による重野幹事長(小選挙区で当選してきた)の不出馬は痛手であったし、加えて阿部政審会長(当時)の離党は党のイメージを傷つけた―ことなどでしょう。
 容易ではありませんが、これらを早急に克服し党の再生を図らねばなりません。
 
   
3.安倍改憲内閣の動向
  (1)  第一次安倍内閣(06年9月26日発足)は、「戦後レジームからの脱却」をスローガンに、防衛庁の「省昇格」、教育基本法の全面改悪と教育関連3法、国民投票法の制定など反動立法成立のために17回も強行採決しました。言うまでもなく「戦後レジーム」とは、戦前の旧体制に決別し、主権在民・平和主義・基本的人権の尊重を柱とする新憲法の下で新しい国家作りを進めたことを指します。これからの「脱却」とは、現行憲法の価値観を否定し、旧体制に戻ること、つまり憲法の3原則をねじ曲げ放棄することです。彼らには「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」という憲法第99条の規程、すなわち憲法によって国民が政治権力を統治するという「立憲主義」の認識が欠落しており、その結果、これを否定しているといわざるを得ません。
     
  (2)  第二次安倍内閣は、衆院で改憲派が76%を占めたことに意を強くし、まずは自衛隊の増強、日米軍事同盟の強化、「河野談話」(歴史認識)の見直し、米軍普天間基地の辺野古移設、国家主義教育の強化など「なし崩し改憲」を進めながら、7月の参院選で与党での過半数、できれば改憲派で3分の2以上を制した後、改憲発議にかかわる憲法96条の改悪に取り組み、次いで自衛隊を「国防軍」に変え「集団的自衛権の行使」に踏み切り、合わせて国民の諸権利を抑制する憲法の全面改訂を狙っているのです。つまり平和主義と基本的人権の尊重の否定や縮小です。今日の公務員バッシングの強化は、政府の責任である財政危機の責任を労働者に押し付けるとともに、99条の規定に則って憲法改悪に反対する自治労、日教組など護憲勢力の弱体化攻撃と見るべきです。
 したがって、平和憲法を擁護し政治の右傾化を阻止しようと願う人々や政治勢力にとって、「参院選での与党の過半数阻止」が当面の至上命題となったのです。
 
   
4.広範な改憲阻止戦線の構築と参院選へ
  (1)  安倍内閣の反国民性・反動性の追及を
     では、こうした政治の反動化―新自由主義・新保守主義の政治―にどう対決するのか。
 第1に、開催中の通常国会(1月28日から6月26日)の論戦を通して、こうした安倍内閣の反国民性・反動性を国民の前に明らかにしていくことです。
 たとえば、政府はデフレ脱却・景気回復のためと称して一層の金融緩和と2%の物価目標などを掲げていますが、一方で年金の切り下げ、地方公務員の賃金7.8%引き下げ、生活保護費の削減を強行し、他方で1月からの震災復興増税、2%の物価引き上げ、来年の3%消費税増税というわけですから国民生活は踏んだり蹴ったりじゃありませんか。経済政策としてもアベ(安倍)コベの愚策です。要するに「大企業が儲かればよい、格差は当たり前で、苦しかったらもっとがんばれ」という新自由主義むき出しの政治です。今日必要なことは、15年連続で下落傾向にある勤労者の賃金、全勤労者の35.1%=1,780万人にも増大した非正規労働者、その一方で資本金10億円以上の大企業の利益剰余金が273兆円にも上る現実を直視し、公共事業の拡大ではなく、積極的な賃上げや正規雇用の拡大、1,000円以上の最低賃金の実現などで国民の可処分所得を増やし、消費と内需の拡大で景気を浮揚させることです。特に職を求める若者の2人に1人以上が正規社員になれず、結婚もできず子どもを産み育てることもできない現実は社会の破壊であり、まさに政治災害ですからそれは政治によって変えねばなりません。そして今日の財政危機の要因が大企業や富裕層へピーク時から18〜19兆円も減税してきた優遇税制や野放図な公共事業にあったのですから、今必要なのはこの是正や不要不急の事業削減を図ることであり、消費を冷え込ませる消費税増税ではありません。
 また、長年にわたる自民党政権の原発推進政策・「原発安全神話」が未曾有の福島原発事故で破綻したにもかかわらす、安倍内閣はその責任も無自覚なまま原発推進の道をとっていますが、猛暑の昨年夏は原発の稼動がなくても経済活動も国民生活も支障がなかったこと、あるいは溜まりに溜まった使用済み核燃料17,000トン(広島型原爆換算で
120万発相当)の処分方法も場所も決めることもできない危険な現実を直視するならば、脱原発・再生可能なエネルギーへの転換こそが国民の安全・安心の確保や新規産業と雇用拡大の途です。私たち社民党は、昨年に続き、生活の党やみどりの風と共に3月11日に「脱原発基本法案」を参議院に提出し、共産党、みんなの党、民主党に賛同を求めていきます。
 これらの主張を、13春闘を激励し連帯する立場で強めていきます。
     
  (2)  広範な改憲阻止戦線の構築に向けて
     第2に、広範な改憲阻止戦線の構築に向けた努力です。これは参院選の前段闘争としても重要です。まずは、自民党の「憲法改正草案」の問題点をコンパクトにまとめたパンフレットを大量に発行し、広範な学習会・講演会や街頭宣伝などに役立てたいと考えています。そして党は各県の護憲組織と共同で、4〜5月に地方議員が先頭に立って10,000箇所街頭演説、例年以上の規模での「護憲の意見広告」運動を展開し、5〜6月には広範に時局講演会・大衆集会(労組の憲法学習会―特に若者対象含む)を開催することなどを通して改憲阻止の機運を盛り上げることが重要です。急激な改憲動向の情勢変化を踏まえ、例年以上の取り組みを進め、国民投票で改憲案を否決する世論作りが大事です。
     
  (3)  野党間の大胆な選挙協力の模索を
     第3に、「参院選での与党の過半数阻止」の取り組みです。何といっても、わが党自身が総選挙で明らかになった克服すべき課題をクリアする具体的方針を明確にし、比例代表4名以上、選挙区11名以上を擁立して参院選で必勝しなければなりません。そのためにも前述の改憲阻止戦線の構築に向けた前段からの取り組みが不可欠です。
 しかし、わが党が目標とする「3議席以上」を達成したとしても、「与党の過半数阻止」はできません。そこで、従来以上に野党間の選挙協力によってその目標達成をめざします。その選挙協力の旗印(共通政策)として「護憲・国民の生活向上・脱原発・反TPP」の旗を掲げます。[資料A参照]
 言うまでもありませんが、国民の多数は、第1に、憲法9条を改悪して自衛隊を「国防軍」に変え、日本を「戦争のできる国」にすることを望んではいません。第2に、長年の新自由主義政治によって国民の生活と雇用が悪化し、地方が疲弊し、社会保障・福祉が後退している下で、可処分所得が増えることでの生活向上や景気回復を求めています。第3に、原発の稼動に不安を高め原発に依存しない社会の発展を望んでいます。第4に、TPP参加で農林水産業の破壊や食糧自給率低下には反対でしょう。ですからこの4本の旗は国民多数の共感を得る課題です。小異を残してこの大同で一致する勢力(現状では、社民党、みどりの風、生活の党、民主党の有志など)が選挙協力をすることは可能だし、そのことを今日の情勢が求めています。具体的には、選挙区選挙において、1〜2人区(41道府県)での統一候補擁立(党公認か無所属かは各県の状況判断)を模索していきます。
 これは相手もあることですから決して容易ではありませんが、遅くとも3月中には具体化しなければなりません。こうした努力抜きに、改憲を阻止し政治の右傾化に歯止めをかける展望は拓けません。
     
  (4)  護憲の社民党が国政にどうしても必要
     安倍政権の政治は、「1%の大企業と富裕層のためであり、99%の国民を切り捨てる」格差拡大そのものであり、その上に「憲法を改悪してさらに国民の権利を抑圧し戦争のできる国つくりを進める」ものです。今日、日本の社会の持続的発展のためには社会民主主義的政策の実現が不可欠であり、だからその旗頭である働く者の党・憲法を活かす社民党が不可欠です。社民党を国政政党として何としても存続させ大きくするために、格段のご協力をお願いします。私も今度の参院選の比例代表候補としてその先頭に立って闘う決意を申し述べ、国政報告といたします。
 
   
 

資料(1)

各党の獲得議席・得票数・率

 
政党名 今回当選 小選挙区  比例区  公示前
自 民 294 61.2 237 25.643.309 43.0 57 16.624.457 27.6 119
民 主 57 11.8 27 13.598.773 22.8 30 9.268.653 15.9 230
維 新 54 11.2 14 6.942.353 11.6 40 12.262.228 20.3 11
公 明 31 6.4 9 885.881 1.4 22 7.116.474 11.8 21
みんな 18 3.7 4 2.807.224 4.7 14 5.245.586 8.7 8
未 来 9 1.8 2 2.992.365 5.0 7 3.423.915 5.6 62
共 産 8 1.6 0 4.700.289 7.8 8 3.689.159 6.1 9
社 民 2 0.4 1 451.762 0.7 1 1.420.790 2.3 5
大 地 1 0.2 0 315.604 0.5 1 346.848 0.5 3
国 民 1 0.2 1 117.185 0.2 0 70.847 0.1 2
新 日 0 0 0 62.697 0.1 1
 改 革 0 0  ―  0  0 134.781 0.2 0
 諸 派 0 0 0 102.634 0.1 0 216,150 0.3 0
 無所属 5 1.0 5 1.006.468 1.6  ― 8
480   300 59.626.567   180 60.179.888    479

公示前勢力は欠員1。解散後の党派移動を含む。

 
   
 

資料(2)

参議院選挙における政策協定(案)

   われわれは、国民の政治改革への負託に応えるため、2009年9月の民主党・社民党・国民新党の連立政権合意を踏まえ、そして新たな政治・経済の下で、以下の政策の実現が喫緊の課題であるとの共通認識に立ち、選挙協力を行うことに合意した。
   記
  1. 格差社会の是正・国民の生活向上を図る 
   (1)  外需主導から内需主導型経済に転換を図り、格差社会の是正に全力を挙げる。
   (2)  社会発展の礎である雇用問題を重視し、非正規労働の正規化、男・女並びに正規・非正規間の均等待遇と、医療・介護・福祉・子育て・教育分野などの雇用創出、生活できる最低賃金への引き上げなどの実現を図る。そのため中小企業等への支援を強化する。
   (3)  社会保障制度は憲法第25条の理念の実現を図る立場で改革を進める。その財源は、消費税に限定せず法人税や所得税を含むあらゆる税目から確保する。
   (4)  国民の可処分所得が低迷しデフレ状況が続く状況下で、消費税の増税には根強い反対がある。不公平税制是正や無駄な歳出削減を優先して進める。
     
  2.原発に依存しない社会への早期転換を図る
   (1)  2020年から2025年の3月11日までのできる限り早い時期に「原発ゼロの日本」を実現するため、「脱原発基本法案」を再提出し成立を図る。
   (2)  福島原発事故の原因究明がなされておらず、また原発の再稼働がなくても電力に余裕があった昨年夏の実態に照らしても、原発を再稼働する必要性は認められない。上記『基本法』に定める最新の科学的知見に基づいて定められる基準に適合しない限り運転は認められない。
   (3)  再生可能なエネルギーの開発に政府挙げて取り組み、早期に自然エネルギー100%の日本を目指していく。
     
  3.憲法三原則を遵守し、憲法の保障する国民の諸権利の実現を図る
   (1)  「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」の三原則を遵守する。
   (2)  憲法第9条を改正し、自衛隊を「国防軍」に変え「集団的自衛権の行使」に踏み出す等の改憲論議には与しない。この観点から憲法第96条改正には反対する。
   (3)  憲法審査会には、憲法に保障された国民の諸権利の実現度合いの検証を重視する立場で臨む。
     
  4.TPP参加に反対し、アジア諸国との経済連携の強化を図る
   (1)  輸出産業重視、市場経済至上主義に立つTPP(環太平洋経済連携協定)参加に反対する。
   (2)  世界の成長センターであるアジア諸国との経済連携を重視し推進する。

以 上