2015.1.22

1.「イスラム国」による日本人人質問題について
 昨日、簡単なコメントを出しましたが、過激派集団「イスラム国」が邦人2人を拘束し、殺害予告で2億ドルの身代金を要求していることは、許されざる卑劣な行為であり、断固抗議し重ねて即時解放を求めます。政府には解放のためのあらゆる努力を求めます。
 そもそも、安倍首相が、エジプトでイラクやシリアその他周辺国に「対イスラム国支援」と称して2億ドルの支援を表明したことが今回の身代金要求になったのではないか。昨日、安倍首相は「テロに屈することはない。卑劣なテロとの戦いに万全を期す」と述べたが、「テロに屈することはない」との言及に異論はないが、人命救出を優先すべきこの時点で「卑劣なテロと戦う」との表明はいかがなものか、懸念を持ちます。
 また、我々は、安倍政権が集団的自衛権行使を容認する解釈改憲とその法整備を行えば、テロの脅威が増大すると指摘してきましたが、それがこのような事態を招いているのではないかと危惧します。これを含めて安保法制の論議に厳しく臨んでいきます。
     
2.民主党新執行部に期待する
 アベノミクスに批判的で格差是正を重視する、安倍首相の歴史認識や改憲論に与さない、脱原発などを表明した岡田代表の選出を歓迎します。わが党が重視する格差是正、平和憲法擁護、脱原発などと多く重なっています。大企業と富裕層優遇、国民犠牲、憲法を壊して戦争ができる国に進もうとする安倍内閣に対峙しようとする野党の結集軸としての役割を期待したい。そうであればわが党は全面的に協力していきます。
       
3.第189回通常国会に当たって
 安倍政権は、先の総選挙で衆院の68%の議席を得たことから、「国民の信を得た」として、当面、格差をさらに拡大するアベノミクスの推進、法人税減税と2年後の消費増税の断行、原発の再稼働、「地方創生」と逆行するTPP参加、沖縄県民の総意に反する辺野古新基地建設、集団的自衛権行使に向けた法整備、労働法制の改悪などを進め、この通常国会に関係法案を提出してくる構えです。
 しかし、政党の支持率を示す比例区での自民党の得票率は33%(絶対得票率17%)に過ぎず、国民は決して安倍政権を信任したわけでないばかりか、国民の多くは安倍政権のこれら政策に反対ないし疑念を持っているのが現状です。つまり国民の要求・願いと政権の政策は大きくねじれており、わが党は民意に基づきそのねじれ・矛盾を厳しく追及し、是正を求めていきます。
 これと並行して、当面する統一自治体選挙での前進に向けて奮闘していきます。
       

以 上